本日、日銀の資金循環統計が発表になり、家計の金融資産残高が1845億円を超えたと報じられていました。

 1年前と比べて、4.7%の増加になっているのだ、と。

 これが全ての国民に当てはまる話ならば、なんとおめでたいことか、と。

 しかし、株投資をしていないと、そんなに増えている訳ではないのです。

 つまり、株価の上昇によって金融資産残高が増えているように見えるだけなのです。

 家計が保有する預金と現金も増えているようですが、マイナンバー制度が始まったせいで、現金で資産を保有しようとする人が増えていることが影響しているのではないでしょうか?

 ところで、話は変わるのですが、この資金循環統計をみると、発行した国債のうち日銀が保有するシェアも出ているのですが、全体の何割位の国債を日銀が保有していると思いますか?


 な、な、なんと…

 4割を超えているのです。(グラフは、毎年9月時点でのものです)

日銀の国債保有


 財政法では、基本的に日銀が国債を直接引受けすることを禁止していますが、その趣旨はと言えば、日銀が大量に国債を保有するようになれば財政規律が緩んでしまい、インフレを引き起こす恐れがあるからですが…

 だとしたら、これは忌々しき事態だと思うのです。

 ただ、日銀がこれだけ大量に国債を保有していても、インフレの兆しが見えないのはそのとおり。

 でも、インフレの兆しがないからといって、こんなに日銀が大量に国債を保有していて何か副作用が起きる心配はないのでしょうか?

 例えば、何らかの理由でマイルドなインフレが起き始めたとしましょう。

 どうなります?

 仮にインフレ率が2%を超え、3%、4%、5%となったときに、日銀はどのような行動に出るでしょうか?

 マイルドだとはいっても物価が上がれば、国民から生活できないとの不満の声が上るのは必定。

 そうなれば、否が応でも金融を引き締めに転じざるを得なくなります。

 当然のことながら、日銀による国債の買い取りはストップし…否、それだけではなく、今度は国債の
売却に動く、と。

 そして、そうなれば国債の価格は大きく低下し、従って、金利は急に上昇し始めるでしょう。

 要するに、日銀が保有する国債のシェアが余りにも大きくなっているために、日銀が少し行動を変えるだけでも金融市場に大きな影響を与えてしまう状況になっているのです。

 もし、日銀のシェアが小さければ、国債の買い取りをストップしたって、或いは売却に転じたって影響の程度は知れている、と。

 ということで、国債のマーケットは大変不安定な状態になっていると言っていいでしょう。

 もちろん、日銀が急に行動を変えなければ大きな混乱を巻き起こす可能性は小さい訳ですが、しかし、何かのきっかけでインフレ率が上がった場合、何もせずにそれを放置することなどできません。

 で、行動を起こせば、たちまち市場を混乱させてしまう、と。


 国債の保有割合を少しずつ減らすような工夫が求められるのです。




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