本日はデフレの話をしたいと思います。

 準備はいいですか?

 皆様に質問します。

 日本は未だにデフレから脱却できないでいるというのは本当でしょうか?

 暫く、考えてみて下さい。







 答えは、デフレの定義次第。

 デフレの意味が、日銀のインフレ目標値を下回る状態が続いているうちはデフレだ、というのであれば、日本はまだデフレから脱却できていないことになります。

 但し、物価上昇率はかろうじてプラスを維持している訳ですから、物価が低下しているとは言えません。

 だとしたら、デフレではないと言っていいかもしれません。

 では、何故今でもデフレから脱却したとは思えない人が多いのでしょうか?

 何故でしょう?

 その理由は、経済成長率がかつての高度成長期のそれと比べて大変に低く、また賃金の上昇率も著しく低いので景気が良くなっているとの実感が伴わないからでしょう。

 私以前から主張しているのですが、安倍総理は、デフレ脱却が最優先と言うのであれば、何故デフレの定義を先ず明らかにしないのか、と。

 その辺があいまいだから生産的な議論ができないのです。

 そして、かつての日銀を悪者に仕立て上げ、異常としか思えない政策を展開してきただけだ、と。

 私思うのですが…中高年以上の世代の多くが今なお、かつての高度成長の記憶が残っていることが原因なのではないか、と。

 石油ショックを経験してインフレにはなったものの、賃金も上がり、来年は今年よりも豊かになると信じることができた時代があった、と。

 しかし、平成になってから少しも景気がよくなった感じがしない、と。

 何故景気がよくならないのか?

 冷静に分析すれば、その理由は一目瞭然。

 少子高齢化が凄いスピードで進んでいることが最大の理由なのです。

 労働力人口が減る中で経済成長率を維持、ないしは高めるためには技術力の進歩、つまり生産性の向上がなければ無理なのです。
 
 しかし、技術革新による生産性の向上も望み薄であるのが現実。

 だから、潜在成長率をかろうじてプラスに維持するので精一杯。

 でしょう?

 だとしたら、今の低成長率は、高度成長時代の低成長率とは意味が違う、と。

 もし、高度成長時代にこのような低成長、或いはマイナス成長を記録したら、それは景気後退、或いはデフレと呼ぶのに相応しい。

 しかし、今の低成長は、低成長とはいっても、精一杯がんぱった上での低成長なのです。

 皆さん、政府が、今の景気拡大は戦後最長に並んだ可能性があると言っていることをご存知でしょうか?

 デフレからの脱却は実現できていなくても、景気は拡大というか、景気は上昇局面をずっと続けているというのです。

 もう6年以上も景気が上昇局面にあるのだ、と。

 我々はそのことの意味をよく噛みしめる必要があると思うのです。

 つまり、景気が上昇局面にあるのであれば、日銀が金融を緩和する意味は全くありません。そして、財政出動する意味も全くない。

 分かりやすく言えば、人手不足の状況で、景気を良くするために公共事業を追加しても、そもそも人手不足で人が集まらないから、公共事業が実施できない、と。

 しかし、実際には、デフレであるからという理由で異常な金融政策を長年続け、そして、ばら撒きとしか思えない財政出動を繰り返しているのです。

 でしょう?

 要するに、認識がそもそも間違っている、と。

 もっと言えば、リフレ派の認識が間違っていた、と。

 リフレ派の認識が間違っていたということはアベシンゾウの主張も間違っていた、と。

 だとしたら、その認識を改めることが先決。

 一人の経済学者をご紹介したいと思います。

 その人の名は水谷研治さん

 かつて東海銀行の調査部長を務め、ドルの下落と円の上昇を言い当てたことで有名になった人ですが…経済の見通しに関しても、今のような状況を言い当てた人はこの人だけだと言っていいかもしれません。

 でも、どういう訳か、それほどテレビなどには出演してきませんでした?

 何故か?

 それはこの人の、日本経済の将来に関する予想が暗すぎたから。

 そして、リフレ派のように日銀の政策を批判するようなこともしなかったから。

 つまり、この人、高度成長の夢を再現することはできないだろうと言い切っていたのでした。

 私、財務総合政策研究所の研修部長として、財務省、財務局等の新規採用職員の研修に、水谷研治さんに来ていただいて講話をしてもらったことがありました。

 そのときも、特に明るい話題はなし。

 で、講話終了後に研修生にアンケートをしたところ、水谷さんの話には明るさがなかったと批判的なものが多く見られました。

 この人を講師として呼んだけれども、受けはよくなかった、と。

 しかし、あれから16、17年が経過した今、改めて思い返すと、水谷さんが言ったとおりの道を辿ってきたと言っていいでしょう。

 つまり、水谷さんの意見が正しかった、と。

 しかし、暗い話が多かったので、誰もまともにそれを聞こうとはしなかった、と。






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