トランプ大統領が、貿易交渉が長期化すれば中国に不利になると主張しています。

 日経の記事です。

 トランプ米大統領は11日、中国との貿易交渉について「私の大統領としての2期目に交渉しないといけないなら、中国にとってはるかに悪い合意になるだろう」とツイッターに投稿した。「いま行動するくらい彼らが賢明ならいいのだが」と呼びかけ、中国に早期の妥結を促した。

 さらに「中国はこのところの貿易再協議でひどくやられたと考え、2020年の次期大統領選まで待ったほうがいいと思っているかもしれない」と表明。野党の民主党が大統領選で勝てば「米国からぼったくりを続けられるからだ」との見方を示した。自らの再選について堅調な経済や雇用を誇示し「彼らは私が再選すると分かっている」とも強調した。

 トランプ氏は8日に「中国が立場を後退させたのは、バイデン(前副大統領)や弱腰の民主党と交渉したいと切実に願っているからだ」とツイート。貿易協議の最終盤で中国が態度を翻した一因は民主にあるとの見方を示している。バイデン氏は1日の選挙集会で「中国は競争相手ではない」と述べ、党内外から対中融和的な発言との批判を浴びていた。

 私は、トランプとアベシンゾウの言うことは信じませんので…

 ここでトランプが言っていることを真に受けることができません。

 中国に不利になるとトランプが言えば言う程、米国も相当苦しい立場にあるのだな、と思ってしまいます。

 それにしても、一見おバカに見えるトランプも詐欺師としては天才的なところがあると思います。

 というのも、脅かすだけ脅かして中国に最大限の譲歩をさせれば、大きな得点になることは間違いありませんし、逆に、中国が抵抗して、この記事にあるように、民主党政権が誕生することを望んでいるからだというイメージを米国民に植え付けることができれば、これまた選挙に有利に働く可能性があるからです。

 但し、長期化すればするほど、米国の消費者は高い商品を買わざるを得なくなるわけです。

 その点に関し、トランプは選挙民を完全に騙しています。

 制裁関税を支払うのは中国だと主張し続けているからです。

 どうしてトランプの支持者はそのことが理解できないのでしょうか?

 或いは薄々おかしいなと思っていても、トランプを信じたいということなのでしょうか?

 いずれにしても、そのことに関し、トランプの経済アドバイザーのカドローが正直に事実を認めています。

 BBCの記事です。

One of Donald Trump's top economic advisers has acknowledged the president was wrong to suggest that China would pay tariffs on its exports to the US.

 トランプ大統領の経済顧問の一人が、米国に入ってくる中国製品に課せられた関税は、中国が支払っていると大統領が言っているのは間違いだと認めました。

Larry Kudlow, who heads the National Economic Council, accepted it was US businesses that paid the import tax.

 国家経済会議の委員長のラリー・カドローは、輸入関税を支払っているのは米国の企業であることを認めました。

He told Fox News that he believed "both sides will suffer" from the escalating trade dispute.

 彼はフォックスニースに対して、貿易戦争が激化すると双方が被害を被ると考えていると語りました。

On Friday Mr Trump tweeted that tariffs on $250bn of goods coming into the US were being paid "by China".

 金曜日、トランプ氏は、2500億ドル相当の中国製品に課せられた関税は中国によって支払われているとツイートしました。

The president argued there was "no need to rush" into a trade agreement with China, as the US Treasury was benefiting from these "massive payments".

 大統領は、中国との貿易交渉に関して、合意を焦る必要はないと述べました。というのも、多額の関税の支払いで国庫が潤っているからだ、と。

However, in an interview with Fox News Sunday, Mr Kudlow admitted that it was American businesses that paid the tariffs on any goods brought in from China, and that US consumers would also foot the bill if firms passed on the cost increase.

 しかし、日曜日のフォックスニュースとのインタビューで、カドロー氏は、関税を支払っているのは米国の企業であり、そして、それを消費者に転嫁するので、消費者が支払うことになると認めました。



 トランプは、アベシンゾウと同じように国民はアホだと思っているのでしょう。

 簡単に騙すことができる、と。

 それでも、トランプやアベシンゾウを支持する人がいるのですよね。




 トランプの経済顧問が関税を支払うのは米国の消費者だと言っているのに、トランプが相変わらず中国が支払っているというのはどういうこっちゃと思った方、クリックをお願い致します。
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