経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 為替

 トランプ大統領が、日本は円安誘導を行っていると批判したことに対して、安倍総理は「円安誘導は当たらない」と反論しているようですが…

 どう思いますか?

 確かに、中国などのように直接為替市場に介入するようなことはここ何年も行ってはいないのですが、しかし、口先介入の類は頻繁にやっていますよね。

 例えば、介入を含めやるべきことはやる、なんていつも言っているではないですか!?

 それに、
日銀の異次元の緩和策の直接的な目的がマイルドなインフレを起こすことにあるとしても、それが持つ円安効果については十分認識している訳ですし、また、為替介入を行うよりもアベノミクスの金融政策の方が効果があったことも確認済みのことであるのです。

 超緩和策によって円安をもたらすことができれば株高になる可能性が大きく、そうなれば安倍政権の支持率は維持できる、と。

 そういう目論見なのです。

 実体経済がイマイチであっても、否、実体経済がイマイチだからこそ少なくても株価だけは下げたくはないとの思いがあるのです。

 それに、アベノミクスがスタートした頃、欧州勢から円安誘導策だと批判されたことがありましたが、そのとき麻生財務大臣がどうコメントしたかと言えば、欧州勢こそマネーを大量に放出する政策で通貨安を誘導したではないかと反論した訳ですから、安倍政権が本音として円安を狙っていたことは明らかなのです。

 というか、そもそもゼロ金利政策を採用したり、或いはマイナス金利を採用したりすれば、内外金利差の変動で自国通貨安の圧力がかかりやすくなるのは当然のことであるので、そもそも為替に影響を与えない金融政策などあり得ないのです。

 つまり、トランプ氏の批判自体がおかしい、と反論すべきなのです。

 それに、トランプ氏の円安誘導批判というのは、実際にドル安円高を実現することが目的だというよりもラストベルトの失業者の不満を代弁することが目的なのですから、余り真面目に反論しても意味はないのです。

 いずれにしても、「円安誘導には当たらない」なんてしらっと言ってのけるところが安倍総理らしいと言えば、安倍総理らしい。

 安倍総理は「信なくば立たず」という言葉がお好きなようですが、その言葉ほど総理に似つかわしくない言葉もないと思います。

 まあ、そんな総理と今や世界中を騒がせているトランプ大統領が今度の首脳会談の際に、一緒にゴルフをプレーすると報じられています。

 リーダー同志が互いに胸襟を開いて話をすることは大変結構なことだとは思うのですが…

 日本をボロカスに批判し、そして、今や世界中から批判されている大統領と、よくもまあゴルフができるものだとある意味感心してしまうのですが、如何でしょうか?

 日本をこれだけボロカスに言っても、その日本の総理が相変わらず愛想を振りまくということは、日本はM体質だと勝手に想像して益々日本叩きが酷くなる気がするのです。



 安倍総理は、トランプ大統領を説得してTPPの重要性を分かってもらうなんて言っているが、そんなことできる筈がないと思う方、クリックをお願い致します。
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 トランプ大統領がまた日本の批判をしています。

 日本は通貨価値を切り下げることによって輸出の促進をしているのだ、と。
 
 You look at what China’s doing, you look at what Japan has done over the years. They play the money market, they play the devaluation market and we sit there like a bunch of dummies.


 「中国が何をやっているかみてみよ。そして、日本近年がやってきたことをみてみよ。金融市場に手を出し、通貨価値の切り下げをやっている。そして、我々はバカのように突っ立っているだけだ」

 この発言を受け、米国はこれまでの強いドル政策を止め、弱いドル政策に乗り出すのではなんて声も聞こえてきています。

 どうなのでしょう?

 結論から言えば、その可能性は小さいと思います。

 それに、トランプ氏は為替音痴と言っていいでしょう。国際経済がよく分かっていないのではないでしょうか。

 忘れられた人々、無視されてきた人々…つまり、日本の自動車メーカーのせいで失業に追い込まれた労働者たちの不満を代弁しているだけにしか思えないのです。

 日本が車を輸出しなければ、或いは、日本のメーカーが米国で車を生産しなければ、もっと米国製の車は売れる筈だったと負け惜しみを言っているだけにしか聞こえないのです。

 いずれにしても、米国が本気で弱いドルを目指すのであれば、そう難しい話ではないのです。

 米国も緩和策を続ければよいだけ。利上げをしなければいいだけ。

 しかし、ずっと前からトランプ氏は、連銀の緩和策を批判していたではありませんか?

 不必要に長く緩和策を維持しているので、株価にはバブルが起きているなんて言っていました。

 中国や日本は自国通貨の価値を切り下げて怪しからんとは言っても、ドルの価値を引き下げるべきだとまでは言っていないのです。

 トランプ大統領の為替に関する考え方は、まだ定まっていないと思われるのです。

 トランプ氏としては、強いドルを放棄したくはない。しかし、対米国との関係で貿易収支が黒字になっている国々の通貨はもっと強くなってしかるべきだ、と。

 いずれにしても、アベノミクスで円安が起きたのは事実ですが、しかし、その円安で日本の輸出数量が増大したなどという事実は起きていないのです。

 そして、円安のお蔭で米国向けの日本の自動車の輸出が急増したなどという事実も起きていないのです。

 
そんなことは全く承知していないのでしょう。ただ、過去の栄光を求めているだけ。

 私は、米国が本気で弱いドル政策に転換することはあり得ないと考えています。

 それも一つの手段ではあり得る訳ですが…そうなると、米国はもはや基軸通貨国の地位を維持することが難しくなり、アメリカをもう一度偉大にするどころかアメリカの失墜が明らかになってしまうのですから。



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 ムニューチンと聞いても、「それ、誰?」とお感じの方が多いかもしれません。

 ムニューチン氏とは、ゴールドマンザックス出身で、新しい財務長官になることが予定されている人です。

 余談ですが、ムニューチンはMnuchin と綴りますが、場合によってはマヌーシンというように聞こえる場合もありますね。

 いずれにしても、そのムニューチン氏は、先日、強いドルは長期的にみてよいことだと言ったと報じられていたのですが、同時に次のように書面で回答していることが明らかになっています。

From time to time, an excessively strong dollar may have negative short-term implications on the economy.

「過度に強いドルは、時には短期的に経済に悪影響を及ぼすことがあり得る」

 どっちなのでしょうね。

 でも、言っていることは間違いではないのです。

 ドルが強くなればなるほど、米国の貿易赤字が増える傾向にあるのは事実だからです。

 ここ数年、IMFが、強すぎるドルが米国経済にマイナスの影響を及ぼしていると警告していたことも記憶に新しいところです。

 ただ、本音は別として、強いドルは国益だという面を強調するのか、或いは、強いドルは経済に悪影響を及ぼすという面を強調するかで、マーケットは右に行ったり左に行ったりするのです。

 それに、またぞろ米国による日本たたきが再開されたかの感があります。

 トランプ大統領が、日本の貿易慣行がアンフェアだと言っているのです。

 日本の車は米国では売れるのに、米国の車を日本で売ろうとしても、日本側が売れにくくしている、と。

 「そんなこと、知らんがな」と言いたい!

 本当に学習しないアメリカ人の一人と言っていいでしょう。

 まあ、でも、そうやって国民の愛国心に訴えて1台でも多くの米国車をアメリカ人に買わせたいということなのでしょうか?

 米国のカーメーカーにとってはなんとありがたい存在なのでしょう。

 しかし、それで問題が解決するなら、もうとっくに解決していた筈なのです。

 そうでしょう?

 いずれにしても、日本を叩くということは、トランプ大統領が米国の自動車産業に肩入れしている証拠であり、そして、その米国の自動車産業は、円高になって日本の車が米国で売れにくくなることを望んでいるのですから、ドル安円高が進みそうなムードになってきていると言っていいでしょう。



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 トランプ次期大統領が、ドルは強すぎだと発言したことで、これまでのドル高の流れに変化が生じているように見えます。
 
 先日、ご紹介したウォールストリートジャーナルのインタビューでの発言ですが…

 Our companies can’t compete with them now because our currency is too strong. And it’s killing us.

 「米国の企業は中国の企業と競争できない。我々の通貨が強すぎるからだ。そして、それが我々を苦しめている」

 確かに、米国の経常赤字は最悪期ほどではないにしても、長年に亘って一向に縮小する兆しが見られず、トランプ氏でなくても、ドルが強すぎると言いたい気持ちになるのはよく分かります。

 しかし、その一方で、強いドルを歓迎してきたのはアメリカ自身なのです。

 何故かと言えば、強いドルのお蔭で海外からの資本の流入が続き、それが株高の大きな立役者になってきたからなのです。

 要するに、強いドルには抗しきれない魅力があるということなのです。

 但し、その一方で、マイナス面もある、と。

 トランプ氏が言うように、強いドルが米国の輸出企業の競争力を奪い、多くの失業者を生み出したのも事実。

 つまり、どっちかの道しか選べない、と。或いは、どっちつかずの道しかない、と。

 しかし、そのような冷静で、客観的な考察なんかできないのがトランプ次期大統領。

 ひたすら国民の情緒に訴えることしかしないのです。

 でも、ロンヤスの時代からドルの価値が高すぎるなんて議論があったのです。

 ロンヤスといっても、ロンという通貨が安いという意味ではありません。レーガン大統領と中曽根康弘総理の時代ということです。

 つまらないダジャレで申し訳ありません。

 あの頃から米国の双子の赤字が意識されるようになり、そして、ご承知のようにプラザ合意などもあった訳ですが…米国の経常赤字が改善することはありませんでした。

 あれだけ円高になったのにですよ。

 ということは、仮に中国の人民元の価値が上がったところで、結果は同じだということが容易に想像がつくのです。

 いずれトランプ氏の人気は落ちると思っていましたが、いずれどころか大統領就任前に既に期待は大きく萎んでいるようにも思えるのです。

 トランプ大統領誕生まであと3日。


 

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 トランプ次期大統領が、ウォールストリートジャーナルのインタビューで中国を為替操作国に認定することに関して、次のように発言しています。
 I would talk to them first.

 「先ず中国側と話をしようと思う」
  彼は、大統領に就任したら中国を為替操作国に認定すると言っていたのですが、大きくトーンダウンしているのです。

 つまり、いきなり為替操作国に認定することはせず、先ずは中国側と話をしたいのだ、と。

 現実が少し分かってきたのでしょうか?

 でも、次の発言を聞くと、必ずしもそうではないような気がします。
 Certainly they are manipulators. But I’m not looking to do that.
 
 「間違いなく中国は為替操作国である。しかし、そうしようとは思わない」
 自分の認識の間違いを素直に認めないところが、トランプ氏らしいところ!

 こんなことも言います。
 Instead of saying, ‘We’re devaluating our currency,’ they say, ‘Oh, our currency is dropping.’ It’s not dropping. They’re doing it on purpose.

 「中国は、『我々は通貨の価値を切り下げている』とは言わずに、『我々の通貨の価値は落ちている』と言う。価値が低下しているのではない。中国は意図的にそうしているのだ」
 まあ、そうとでも言わないと今さら格好がつかないからでしょうか。
 Our companies can’t compete with them now because our currency is strong and it’s killing us.

 「米国の企業は中国の企業と競争できない。米国の通貨が強からだ。そして、それが我々を苦しめている」
 まあ、こうしてトランプ氏は相変わらず中国を批判する訳ですが…では、トランプ氏が米ドルの価値を低下させるような政策を選択するのかと言えば、はなはだ疑問に思えてくるのです。

 というのも、トランプ氏は、以前からFRBの金融緩和策を批判していて、利上げをすべきだというようなことを言っていたからなのです。緩和策のせいで株価はバブルの状態にあると言っていましたよね。

 それにアメリカを偉大な国に復活させるというのが公約である一方、ドルの価値が低下することは却ってアメリカが衰退しているように見えてしまうのです。
 

 結局、トランプ氏が約束したことの多くは実現できないだろうと予想している方、クリックをお願い致します。
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 昨日、日経が次のように報じていました。

 「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」

 では、ここで問題です。

 何故中国の人々は、ビットコインの取引に熱心なのでしょうか?

 如何でしょう?

 ネット上でゲームをするため?

 そうではないようです。

 ヒントをあげましょう。次のグラフをご覧ください。
米国債保有高


 日本と中国の米国債の保有高の推移を示しています。

 10月分までの数字しか出ていませんが、中国の保有高が最近減ってきて、10月にはトップの座を日本に譲っていますね。

 それが、どう関係あるのかって、ですか?

 では、何故中国の米国債保有高が減っているかと言えば、米国債を売却しているからなのですが、では、何故中国は米国債を売却する必要があるのか?

 その理由は、人民元の価値がどんどん下がっているものだから、人民元の価値を支えるために為替介入をする必要がある訳ですが、そのための資金を米国債を売却して捻出しているからなのです。

 では、何故人民元の価値が下がり続けているのか?

 それは、中国の景気が良くなく、人民元の価値がこの先もっと下がるのではないかとの見方が強く、そのため中国からの資本の流出が止まらないからなのです。

 さあ、これで答えが分かりましたか?

 まだお分かりにならない?

 実は、人民元の価値が下がるであろうと予想するお金持ちの中国人としては少しでも人民元をドルなどに換えたいところなのですが、外貨への交換には枠が課されていて、どれだけでもドルに交換できる訳ではないのです。

 一方、ビットコインとの交換は自由にできるために、そこで人民元をビットコインに交換し、しかるのちに、それをドルに交換しようとする人が多いというのです。

 まあ、それだけ今、中国では資本の流出が凄い勢いで起きているということなのです。


 ということで、トランプ次期大統領の主張とは逆に、人民元の価値はどんどん下がり続けており、中国当局はそれを阻止するために人民元の買い支えを行っているのです。


 
  トランプ氏は、中国が本当に人民元の価値を不当に低くしていると今でも信じているのだろうか、それとも、そう言って米国の産業界の人気を得ようとしているだけなのだろうか、と疑問に思っている方、クリックをお願い致します。
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 2016年もあと2週間ほどになりましたが、今のマーケットは年初の動きとは全く正反対の状況となっています。

 年明け早々のマーケットは、一挙にリスクオフの様相が強まり、世界的に株価が下落しましたが、トランプ氏が次期大統領に決定してからは、その反対に一気にリスクオンの様相が強まっているのです。

 トランプラリーとかトランプ相場とか呼ばれています。

 私としては、熱狂的陶酔相場と言いたい気持ちです。

 いずれにしても、今ドル高円安が急速に進み、それによって日本の株価も上昇しているのですが、では、何故これほどまでにドル高円安が進んでいるのでしょうか?

 私は、常日頃、日米金利差が短期的には為替相場を左右すると言っていますが…そして、最近は日経なども日米金利差が為替を左右しているというようなことをよく書くようになってますが…

 そうした説明では、どうも説得力を欠くというか、十分ではないように思われるのです。

 どういうことかと言えば、もし、日米金利差の拡大が原因でドル高円安が起きているのだとすれば、そうして日本から米国に流れていくお金は、当然のことながら金利差を狙って債券に投資されることが多いでしょうから、そうなると債券価格を押し上げる力が働くので、その結果米国の金利がいつまでも上がり続けることはないと思われるのですが、実際には、トランプ氏の勝利をきっかけとして起きている米国の長期金利の上昇は今も続いているからなのです。

 そして、その一方で、同時に株価の上昇が続いているでしょう?

 否、むしろ株価の上昇と長期金利の上昇、つまり米国債の価格の下落が同時に起きていると言っていいでしょう。

 要するに、リスクオンのイケイケドンドンのムードに乗って、景気はもっとよくなる筈だから債券ではなく株に投資した方が儲かるという読みが強くなっているのです。

 リスクオンとなれば、円キャリートレードが盛んになる訳で、そうなれば円で調達した資本を外貨に交換した上で運用する動きが強まるので、これまた円安となるのです。

 つまり、日米金利差が拡大したからドル高円安が起きているというのではなく、景気がよくなるだろうから、米国の株に投資をした方がいい、そして、そのために海外の投資家は自国通貨をドルに交換すること必要であり、また、それまで米国債に投資していた投資家は、米国債から株に乗り換えるために米国債を売却するので、米国の金利が上がっていると思われるのです。

 グラフをご覧ください。

NYダウ 2016−12
米国債利回り 2016−12


 NYダウのこの1年間の推移を示したものと米国の長期金利の推移を示したものを用意しました。

 どちらも、トランプ氏が次期大統領に決定した以降、大きな変化を示しているでしょう?

 株価の上昇と米国債の価格の下落(利回りの上昇)が同時に起きているのです。そして、それとともにドル高が起きています。

 内外金利差が拡大すれば、それによってドル高の力が働く、一般的には言えると思うのですが…今起きているのは、リスクオンのムードが強まることによってドル高円安と米国の金利の上昇、従って、内外金利が拡大していると理解すべきではないでしょうか?

 いずれにしても、では、トランプ政権がスタートしたら、本当に景気はよくなると考えていいのでしょうか?

 私は、決してそうは思いません。その理由は、これまでにも述べてきたので本日繰り返すことはしませんが、勝てば官軍、或いは、jump on the bandwagon、つまり勝ち馬に乗る、という気分が強まっているだけではないのでしょうか?

 理窟はともなく、トランプ氏は大型減税やインフラ投資を実行すると言っているので、他の都合の悪いことには目を向けることなく、景気はよくなる筈だ、よくなるに違いないと思っているだけだ、と。

 でも、思ったほど景気が良くならなかったらどうするのでしょう?

 こうして世界的にリスクオンの様相が強まり、ドル高が急速に進むと、中国はなお一層人民元の低下を防ぐために人民元の買い介入をすることになるでしょう。そうなると否が応でも手持ちの米国債を売却することになり、そうなると益々米国債の価格が低下し…つまり、米国の金利が上昇して米ドルが強くなる、と。

 で、そうして米ドルが強くなると同時に人民元の価値がさらに低下するので、またまた人民元を買い支える必要が出てくる訳です。

 






 減税や公共投資をしたからと言って、本当に米国の潜在成長力が高まる訳ではないので、いずれ現実に気が付いてマーケットは反転するのではないかと思う方、クリックをお願い致します。
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 ドル円が、一挙に1ドル=117円台に乗せています。

 何故なのでしょうか?

 FRBが1年ぶりに利上げに動いたから?

 しかし、12月に利上げを行うことは殆ど織り込み済みであった筈。だとすれば、利上げによってドル円に振れることはあり得ません。

 では、何が理由なのでしょうか?

 答えは、来年の利上げ回数の予測が、これまでの2回から3回に増えたためだと言われているのですが…

 要するに利上げのペースが速くなるから、と。

 いずれにしても、米国の長期金利はさらに上がっているのです。

 グラフをご覧ください。

米国債利回りとインフレ率 2016−12


 残存期間10年の国債の利回りの推移を示したものです。

 一番右端の数値は12月14日のものですが、ぐいっと上がっているのです。

 通常、金利が上がる場合には物価の上昇を反映したものと、実質経済成長率の上昇を反映したものがあるのですが…通常の10年物国債の金利で示される名目利回りから10年物の物価連動国債の金利で示される実質利回りを差し引いて算出されるブレークイーブン・インフレ率をみると、12月14日に、その値はむしろ低下していることが分かります。

 ということで、名目利回りの上昇の主な理由は、実質利回り、つまり実質経済成長率の上昇にあるということができるのです。

 で、イエレン議長も次のように言っているのです。
Our decision to raise rates should certainly be understood as a reflection of the confidence we have in the progress the economy has made and our judgment that progress will continue... It is a vote of confidence in the economy.

「我々の利上げの決定は、経済が改善していることと、それが今後も続くであろうという我々の自信の反映だと理解されるべきである。経済の信任投票である」

 ということで、物価が上がるから金利も上がるという図式というよりも、景気がよくなるから金利も上がるということで金利が上がっているので、なおドル高円安が起こりやすくなっているのだと思うのです。

 換言するならば、幾ら名目金利が上がって、その結果内外金利差が拡大したとしても、それがインフレによるものであるのならば、内外の実質金利差はそれほど拡大することがないのに対し、実質金利が上がることによって内外金利差が拡大するのであれば、なおさら内外の実質金利差は大きくなるからなのです。

 このように理解すれば、急速なドル高円安の理由が理解しやすいと思うのですが…ただ、仮に本当の景気がよくなると皆が信じるのであれば、株価が上がって当然であるのに、NYダウはむしろ下げているのです。

 解せませんね。

 それにこれだけ急速に円安に振れているのに、東京市場も株価は下げているのです。

 米国株が下げたのだから、その影響が大きいということなのでしょうか?

 いずれにしても、なかなか理解しがたい現象が起きていると言っていいのではないでしょうか?

 そもそもトランプ氏勝利後の熱狂陶酔相場が異常であるのですが…



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 トランプ次期大統領が、Twitterで次のように言っています。

 Did China ask us if it was OK to devalue their currency (making it hard for our companies to compete), heavily tax our products going into..
DJT_Headshot_V2_400x400

 5年か10年前ならいざしらず、この2年間ほどは中国は人民元の価値を維持するために為替介入をしているということをトランプ氏は知らないのでしょうか?

 そのことは、財務省が議会に提出した為替報告書にはっきりと書いていあるのです。

 もっとも超多忙のトランプ氏がそのような小難しい報告書をしっかりと読んでいるとは思われませんが…それにしてもそのような認識ではとてもリーダーとして務まる筈がありません。

 ということは、中国が大量の米国債を保有しているということの意味もよく分かっていない恐れがああります。

 それはそうですよね。米国が中国から多額の借金をしているということの意味が分かっていれば、債権者たる中国に対しそんな態度を取ることはとてもできないと思われるからです。

 今は威勢がよくても、すぐにおとなしくなってしまうかもしれません。少なくても中国が通貨を不当に操作しているなんてことは言わなくなる可能性が大だと思います。


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 またまたドル高円安が進んでいますね。

 何が原因かと言えば、23日に発表になった米国の耐久財受注額が前月比、予想を上回る4.8%の伸びとなったことや、12月の利上げが確実視されるようなったことなどが挙げられると思うのですが…

 でも、何度も言うように、トランプ次期大統領の下で米国の製造業を復活させるためにはドル高が邪魔になるのですよね。

 というのも、ドル高こそが米国の製造業の競争力を奪った原因だとトランプ氏は考えているからです。

 そしてまた、だからこそ中国を為替操作国に認定したり、中国製品に45%もの関税を課したりするなんて言い張っていたのです。

 ところで、そうしてトランプ氏に悪者扱いされている中国ですが、割と平静さを保っているようにも見受けられますが、どうしてなのでしょうか?

 その最大の理由は、トランプ氏が幾ら中国を為替操作国に認定したいと思っても、それは不可能であることを中国自身が確信しているからではないのでしょうか。

 何故かと言えば、トランプ氏は、中国が人民元の価値を低く保つために為替介入をしていると主張している訳ですが、米財務省が米議会に半年に一回提出する為替報告書には、中国は人民元の価値の低下を食い止めるために為替介入をしていると書いてあるからなのです。

 グラフをご覧ください。

中国外貨準備

 中国の外貨準備高の推移を示しています。

 2014年6月頃には、4兆ドルに迫っていたのが、今やその8割程度の水準にまで減少しているのです。

 中国が人民元の価値を低く保つために人民元売りドル買いの介入を行なえば外貨準備は増え、反対に人民元買いドル売りの介入を行なえば外貨準備は減るので、このグラフから最近は人民元の価値を支えるための介入が行われていることが窺われるのです。

 要するに、中国、少なくてもこの2年間ほどはトランプ氏が言うことと反対のことをしており、中国を為替操作国に認定するなんてことはあり得ない、と。

 それに、中国は、トランプ氏が次期大統領に就任することが決まった後、さらに人民元の価値低下を食い止めるべく積極的に動き出した可能性があるのです。

 どういうことかと言えば、人民元を買い支えるためにはドルが必要になる訳ですが、そのドル資金を調達するために中国は手持ちの米国債を売却している、と。

 最大の米国債の保有者の中国が米国債を売りに出すからこそ、米国債の価格の低下が激しいのではないでしょうか。

 そして、皮肉なことにそうやって米国債の価格の低下、イコール金利の上昇が起きるものだから、それがドル高を引き起こしているのです。

 中国としては、人民元の価値がこれ以上下がらないように、いわばトランプ氏の意向に沿って行動しただけであり、その結果、逆にドル高人民元安になったとしても、それは本意ではないと言いたいところではないのでしょうか。

 トランプ氏は、そうした中国の行動に対して、どのように対応するつもりなのでしょうか?

 中国の米国債売却が怪しからんなんて文句を言うことがあり得るのでしょうか?

 このままでは、トランプ氏を支持した労働者たちの期待を裏切ることは間違いないと思われます。


 
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