経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 為替

 麻生財務大臣が円高に関して述べています。
 「今の状況は特別に介入しなければいけないというほど急激な円高ではない」
 「今の段階で直ちにということはない」

 確かにそうだとは思いますが…

 では、ドル円が幾ら位になったら介入があり得ると言うのでしょうか?

 過去の経験からすれば、実際に介入するかどうかは別として、1ドル=100円を切りそうになったら少なくても口先介入はあり得ると思うのです。

 但し、現在は、1ドル=106円台ですし…

 それに考えてみたら、米国では利上げのペースが速くなるのではないかと懸念される一方で、日本は、まだ出口戦略の議論さえ聞かれない訳ですから、文句を言いたくなるのはアメリカの方かもしれません。

 それに、いつも言っていることですが、何故リスクオフの状態になると円高が起こるかと言えば、常日頃、日本の異常な低金利を背景にして行われているキャリートレードの巻き戻しが起きるからに他なりません。

 つまり、日本がこんなに長く超低金利策、或いはマイナス金利政策を採用していなければ、リスクオフになっても円高が起きることはないのです。

 つまり、企業を助けるために行っているこうした超低金利政策が、状況が変われば急激な円高を引き起こし企業収益を一気に悪化させる恐れがあるということなのです。

 なんでもかんでもコントロールできると思っている政治家って、バカですよね。



   
  森友学園事件に関して、他人事のような態度を取っている麻生財務大臣は、即刻辞任すべきだと思う方、クリックをお願い致します。
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 ドル円が、一時、1ドル=108円前半の水準になったと報じられています。

 どうしてかと言えば…

 今度は、米国ではなく日本の要人の発言が関係しています。

 黒田総裁がダボスで次のようの語ったというのです。 
 「日銀の物価目標の2%に、ようやく近づいている」

 何故そのような発言で円高に振れるのかと言えば…

 物価目標が達成されると、日銀も金融政策を転換することになり…つまり、利上げが行われるようになり、そうなると日米金利差が縮まり円高に振れる、と。

 但し、私は、米国の発言がやはり効いているものと思います。

 トランプ大統領によって一旦は打ち消されたかに見えるドル安歓迎論ですが、少なくても短期的には米国としてドル安の選択肢も十分に考えられる、と。

 そして、そこにこの黒田総裁の発言が重なり、ドル安円高に振れているということなのではないでしょうか?

 但し、ドル安円高といっても、リスクオフのムードが強まっている訳ではないので、それが大きなうねりになることはないと思います。


 インフレ率が物価目標に仮に近づいているとしても、日銀の国債の大量買入れとは全然関係がないじゃないか、と思っている方、クリックをお願い致します。
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 ムニューシン財務長官がドル安発言をしたかと思ったら、今度はトランプ大統領がそれを打ち消すようなことを言っています。
 
 The dollar is going to get stronger and stronger and ultimately I want to see a strong dollar.

 「ドルは益々強くなるであろうし、究極的には私はドルが強くなることを望んでいる」

 そして、ムニューシン財務長官の発言は、その一部を切り取って解釈すべきではなく、文脈をよく考えるべきだ、と。

 本当に何を考えているのか、このおっさん、と思ってしまいます。

 多分、各方面からムニューシン財務長官の発言に対して反響があったのだと思います。

 G7の共通認識から外れたことを言ってもらっては困る、と。

 つまり、口先介入はすべきでない、と。

 昨日も言いましたが、私は、トランプ大統領がムニューシン財務長官に言わせたのだと思います。

 いきなり大統領がそのようなことを言う訳にもいかないので、取り敢えずムニューシン財務長官に言わせて反応を見る、と。

 しかし、反応が余りにも大きかったので発言の修正を行なった、と。

 そうでなければ、政治家でもないムニューシン財務長官が、そのような微妙な発言を自分の意思でする筈がないのです。

 それに、トランプ大統領の言葉も、よく見て見ると…

 「究極的には」(ultimately)というのが付いているでしょう?

 つまり、貿易の不均衡問題が解決した後、最後にはドルが強くなることが望ましいが、アメリカが中国などに巨額の貿易赤字を計上している限りにおいてはドルが強くなくてもいいという認識が隠されていると見るべきなのです。

 ただし、反響が余りにも大きかったから、一旦は矛を収める、と。

 まあ、トランプ大統領としては、目的は貿易赤字の削減にあるのであって、ドルを安くすることは目的ではないので、中国などがもっと米国製品を沢山購入すれば、それならそれでよい、と思っているのでしょう。


 いずれにしても、アメリカの製品をもっと買えという圧力が強まるのではないでしょうか?


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 ムニューシン米財務長官が24日、次のように述べたと報じられています。
 「弱いドルは貿易の面で米国の利益」
 で、この発言に市場関係者が反応して、ドル安円高に振れている、と。

 どこまで本気なのでしょうね?

 先日の関税爆弾とセットで米国の貿易赤字を解消したいと思っているということなのでしょうか?

 ロイターが興味深い解説を行っています。

 「ムニューシン氏は恐らく、ドル安誘導するつもりはなく、トランプ政権がドル安政策を開始しようとしている明白な証拠も見当たらない。とはいえ、米国の政策担当者がいかに自国の利益にばかり目を向けているかが浮き彫りになった。現段階から政策担当者がほんの少し踏み込めば、ドル安を積極的に促す立場へと移行する。

 トランプ大統領は株価上昇を自分の手柄としがちで、ドル安が米国株を押し上げる傾向がある以上、彼にしてみればますますドルを下げたいという誘惑に駆られるかもしれない。

 ただしあまりにも大幅なドル安は、米国債を保有する外国人をおびえさせる。自国通貨建てのリターンを目減りさせるとともに、輸入価格上昇を通じて物価全般を上振れさせるリスクがあり、これは債券運用担当者にとっては恐怖の対象になる。

 金利上昇という形で投資家が反応すれば、ムニューシン氏にとってドル安はそれほど望ましくなくなるのではないか。」

 この記事は、ムニューシン氏は恐らくドル安誘導するつもりはないと推測している訳ですが…でも、ドル安誘導するつもりがないのに敢えて弱いドルは貿易面で米国の利益になる、なんてことを言う必要があるのでしょうか?

 私の推測としては、恐らくトランプ大統領から何らかの圧力がかかり、そうした発言につながったのではないかと思います。

 ダボスに向かったトランプ大統領は、次のようなメッセージをダボスで披露すると言われています。

GDP up, unemployment down, stock market roaring

 「GDPは増え、失業者は減った。そして、株価は高騰している」

 あと残った大きな経済問題は貿易赤字の削減だ、とトランプ大統領は考えているのではないでしょうか?

 だからこそ、関税をかけたりドル安誘導をすることが必要だ、と。

 しかし、ドル安が予想されるようになると、当然のことながら米国に流入する資本が少なくなってしまいます。というよりも、米国から資本の流出が始まる、と。

 というのも、ドル安が予想される訳ですから、ドル以外の通貨で持っていた方が有利になるからです。

 でも、そうなる一気に株安に転じる恐れがある訳です。

 ということで、ドル安誘導といっても、米国が本気でドル安を誘導することはできないと思います。



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 ドル円が、1ドル=114円台と、ドル高円安に振れています。

 米国の金利が上昇しているからです。

 グラフをご覧ください。

日米金利差2017年10月


 米国の国債(残存期間10年)の利回りが9月くらいから上昇基調にあり、日米金利差が拡大しているからですね。

 日米金利差が拡大すると何故ドル高円安になるのか?

 その理由が分からないという人は、少し自分の頭で考えてみてください。

 でも、その一方でユーロ円は、1ユーロ=132円台とかなり円高に振れているのです。 
 
 欧州中央銀行も量的緩和策を縮小するというニュースが報じられていたので、ユーロ高になるのかと思いきや、ドラギ総裁が域内の物価圧力は引き続き弱いなどと発言したことから、今後も緩和的な政策が続くと見られているのだとか。

 この辺りなかなか微妙なものですね。

 いずれにしても、日本は今のところ金融政策を変更しようという動きはない訳です。


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 先ず、朝日の記事。

 円相場、4カ月ぶり円安水準 米の長期金利上昇で(2017年7月11日 23時04分)

 11日の東京外国為替市場で対ドル円相場が一時、1ドル=114円47銭をつけた。3月半ば以来、約4カ月ぶりの円安水準。米国の長期金利が上昇し、低金利が続く日本との金利差拡大が意識されてドルを買い円を売る動きが進んだ。午後5時時点の対ドルは、前日同時刻より14銭円安ドル高の1ドル=114円31〜32銭だった。

 日本銀行は先週、金利を低く抑えるために利回りを指定して国債を無制限で買う「指し値オペ」を実施。JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉氏は「金融緩和の引き締めに向かう欧米との金融政策の方向性の違いがより意識され、円売りが続いている」とみる。

 次は、日経の記事。

 NY円、反発 1ドル=113円90銭〜114円00銭で終了、米金利低下で(2017年7月12日6時41分)

 11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅ながら3営業日ぶりに反発し、前日比10銭円高・ドル安の1ドル=113円90銭〜114円00銭で取引を終えた。午前に114円49銭と3月15日以来ほぼ4カ月ぶりの円安・ドル高水準を付ける場面があった。ただ、米長期金利が低下すると、日米の金利差縮小の見方から円買い・ドル売りがやや優勢となった。

 ドイツなど欧州国債の利回り上昇を背景に、円売り・ユーロ買いが先行した。対ドルでも円が売られ、円は昼前にこの日の安値を付けた。

 トランプ米大統領の長男であるトランプ・ジュニア氏は11日、昨年の米大統選中にクリントン元国務長官の不利な情報を得るためロシア人弁護士と会ったことに関連する電子メールをツイッターで公開した。トランプ政権とロシアとの関係を巡る不透明感から、投資家が運用リスクを避けて米国債を買う動きを強め米金利が低下。円買い・ドル売りが優勢となった。

 この二つの記事をお読みになって、どのように感じたでしょうか?

 先ず、最初の朝日の記事を読んだ方は、米国の長期金利が上昇しているために円安が進んでいると思ったに違いありません。

 但し、その次の日経の記事を読むと、米国の政治情勢を巡る不透明感の強まりからリスクオフの様相が広がって米国債を買う動きが起きたために、ドル売り円買いに転じたかの印象を抱いたのではないでしょうか?

 つまり、二つの記事を総合すると、それまで米ドル金利が上昇していたのが、7月11日に一転、下落に転じた、と。

 グラフをご覧ください。





 米国の長期金利(残存期間10年の国債の利回り)の推移を示しています。

 朝日の記事も、そして、日経の記事もミスリーリングとしか思えません。

<訂正とお詫び>
 上記の「ミスリーリング」は「ミスリーディング」の誤りです。訂正してお詫びいたします。

 ご覧のように金利は7月7日にピークの2.39%に達した後、7月10日に2.38%、そして11日に2.37%に低下しているからです。

 つまり、7月11日の時点で実際に金利が上昇していたから円安が起きた訳ではなく、金利がこれからも上昇すると見る向きが多かったから円安が起き、そして、その見方に変化が起きたから円高に振れただけだと思うのです。

 いずれにしても、米国では当然のことながらマーケットメカニズムによって長期金利が決まる訳ですが、日本の場合は、長期金利までアンコン状態においているのです。


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 朝日新聞の記事です。

 東京円、1ドル114円台 2カ月ぶり円安水準

 10日の東京外国為替市場の円相場は、ドルを買って円を売る動きが進み、5月中旬以来約2カ月ぶりの円安水準となる114円台をつけた。

(中略)

 前週末に発表された米雇用統計が専門家の予想を上回り、米長期金利が上昇。一方、日本銀行は7日に利回りを指定して国債を無制限で買う「指し値オペ」を実施して金利を抑える姿勢を改めて強調しており、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが進行した。

 日米の金利差拡大が意識されていると言いますが…

 グラフをご覧ください。

日米金利2017年7月10日



 確かに、最近米国の金利が上昇する一方で、日本の金利は日銀が上昇を抑えている関係で、日米金利差が拡大しています。

 まあ、これ、円安誘導を狙った政策とも言える訳で…というか、円安誘導であるので、今後米国からクレームが付く恐れもある訳ですが、何のための円安誘導であるのかと思ってしまうのです。

 金利を低くすることによってメリットを受けるのは、お金を銀行から借りている企業であって、銀行にお金を預けている預金者(=消費者)ではありません。
 
 また、円安によってメリットを受けるのは、輸出企業であって、外国製品の値上がりによって損失を被る消費者ではありません。

 結局、アベノミクスというのは、消費者を犠牲にした企業優遇の政策でしかないのです。

 内需が盛り上がる筈がないでしょう?


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 寿司友の田崎氏が、北朝鮮情勢が緊迫化するなか「安倍政権でよかった」と言っています。

 お勤め、ご苦労様と言いたい。

 まあ、そうやって世情に疎い年寄りたちを洗脳するのですね。

 印象操作といってもいい。

 それはそうと、では何故安倍政権でよかったかと言うと、安倍総理とトランプ大統領は気が合うので良好な関係が出来上がっているからだと言うのですが…

 確かに、トランプ大統領と安倍総理のケミストリーが合うことは認めなければなりません。

 しかし、だからこそ欧州勢などからすれば、トランプ大統領と安倍総理は問題児ということになるのではないのでしょうか?

 いずれにしても、二人は共通点が多いのですよね。

 情報を隠したがる点でもそっくり。

 官邸に訪れた人の記録は即日廃棄されるとか、財務省や財務局の入庁記録は残されていないと言っている安倍政権ですが、な、な、なんと、トランプ政権もこれまでの方針を転換して、ホワイトハウスを訪れた人の記録を公表しないことにしたのだとか。

 ただ、敢えていうと、トランプ政権は、記録はあるが敢えて公表しないと言っているのに対し、日本の場合は、そもそも記録が残されていないなんて嘯いている点が違います。

 日本の場合は、もうバカバカしくて開いた口が塞がらないのです。記録がないなんて、或いは、記録を即日廃棄するなんて、誰が信じるでしょうか?

 都合が悪い記録はないことにしているだけではないですか?!

 なのに、メディアは全然追及する姿勢がない、と。

 ところで、トランプ氏は最近、経済問題に関するこれまでの自分の主張を次々と撤回しているのですが、ご存知でしょうか?

<新しい主張>

 ・中国は為替操作国ではない。

 ・米輸出入銀行を支持する。

 ・イエレン議長を再任する可能性がある。


 中国を為替操作国として認定することに関しては、昨日も言いましたが、北朝鮮との関係で中国の協力を得るために取引材料として使ったという理解は全くのデマなのです。

 まあ、そんな風に言いたがる人がいるのは知っています。安倍政権のスポークスマンである山口敬之氏もそんなことをくっちゃべっていましたが、違うのです。

 というか、そんなことを言う人は、米財務省が年に2回、つまり半期毎に為替報告書を議会に提出する制度になっていることを知っているのかと言いたい! 

 そして、為替操作国に認定するためには、それなりの客観的事実が存在しなければできないということを知っているのか、と。

 で、米財務省がその半期の一度の報告書を議会に提出する時期となって、財務省が作成した原案をトランプ大統領がみたら、中国は為替操作をしてないと書いてあったので、それを認めるしか仕方なかったというだけの話なのです。

 でも、率直にそれを認めると格好がつかないので、北朝鮮政策との関係で中国が協力をしてくれたから…なんて作り話をしているのです。

 それから、米輸出入銀行なんて大企業だけを優遇していて必要ないと言っていたトランプ大統領。でも、これについても現実路線に戻る、と。

 FRBのイエレン議長についても、任期が来たら辞めてもらうとはっきり言っていました。FRBが長い間、超緩和策を採用しているのはおかしい、と。株のバブルを起こしているだけではないか、と。

 しかし、今トランプ大統領は、安いドルが望ましいからという理由で低金利を続けて欲しいだなんて注文を付けているのです。


 なんという節操のなさ!

 もう滅茶苦茶と言っていいでしょう。

 どうして、これで強い経済が実現できるというのでしょうか?

 
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 トランプ氏の発言が注目を集めています。

 ドルは強くなりすぎていると言ったこと?

 確かにそれもそうですが…それだけではありません。

 トランプ大統領は、中国は為替操作国に認定することはしないと言いましたよね?

 選挙期間中、あれだけ中国を非難し、大統領就任の第一日目に中国を為替操作国に認定すると言っていたのにも拘わらずです。

 どうしてなのでしょう?
日テレNEWS24

またトランプ大統領は、ウォールストリートジャーナル紙のインタビューで、北朝鮮への対応を優先するため、中国を「為替操作国」に認定しない考えを示した。「為替操作国」の認定はトランプ大統領の公約だったが、中国が北朝鮮への圧力を強める見返りに譲歩したものとみられる。
時事通信

米大統領、ドルは「強過ぎる」=北朝鮮で協力なら譲歩−中国を為替操作国に認定せず

 こうした報道ぶりを見ると、トランプ大統領としては今でも中国を為替操作国と認定する選択肢もあり得るが、北朝鮮政策の関係で中国の協力を得たいために譲歩したということになるのですが…

 でも、それははっきり言って間違い!

 米国の財務省が、日本の財務省のように総理の隠ぺい工作にどれだけでも付き合うような組織であれば別ですが、米財務省としては、事実を中立的に判断するならば今の中国を為替操作国に認定することなど不可能であったからです。

 つまり、結論は決まっていた、と。

 中国を為替操作国に認定することなどあり得なかった、と。

 これでもイマイチぴんとこない人のために言うと…

 中国の外貨準備高は一時4兆ドル程度にまで達していた訳ですが、それが今は3兆ドルを切っています。

 何故、そんな状態になっているかと言えば、中国景気が減速して、資本の海外流出が起き、その結果人民元の価値の低下が起き、そうした状態を放置する訳にはいかないことから、中国当局が人民元の価値を維持するために人民元の買い介入を続けてきた結果、外貨準備が1兆ドル程度も減少したということなのです。

 つまり、中国が人民元の価値を維持ないし高めようと努力してきたことの証拠が、1兆ドルの外貨準備高の減少だということなのです。

 しかし、トランプ大統領としては、あれだけ中国を批判していた訳ですから、そう簡単に持論を撤回する訳にもいかず…

 どうやって矛を収めればいいかを考えていたのではないかと思うのです。

 そして、そのようなときに北朝鮮情勢が動き出した、と。

 中国とも仲良くやる必要があるし…と。

 そうしないと、北朝鮮の暴走を抑えることができない、と。

 そこで、如何にももっともらしく為替操作に認定することはしないから…なんてことを言い出したのです。

 本当にバカみたいなトランプ大統領。

 そして、そんなとんでもない解説をする一部のメディア。

 いずれにしても、トランプ大統領は、為替に関して一貫した政策を採ることはできないと思います。

 何故かと言えば、ドル安に誘導して欲しいという産業界の要望がよく分かっていても、他方で、ドルが急落すれば連邦政府の資金繰りが苦しくなることが分かりかけているからです。



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 ドル円が、久々に1ドル=108円台にまでドル安円高になっています。

 なんでも、トランプ大統領がウォールストリートジャーナルのインタビューでドルが強すぎだと述べたからなのだとか。

 I think our dollar is getting too strong, and partially that’s my fault because people have confidence in me.

 「ドルが強くなりすぎていると思う。まあ、その原因の一部は私にあるのだが。というのも人々が私を信頼しているからなのだ」

 どこまで本気で言っているのでしょうか?

 バカじゃないのか、と。

 安倍総理とchemistry が合うというのが分かるような気もします。

 いずれにしても、トランプ氏が為替に関して言及し、ドル安が進んでいるという受け止められ方が一般的だと思うのですが…私としては、トランプ氏の発言の違う面に注意を払う必要があると思います。

 実は、ドルは強くなりすぎていると言うと同時に、トランプ大統領は中国を為替操作国に認定することはないとも言っているのです。

 私が大統領に就任したら、中国を為替操作国に認定する財務長官を任命するなんて言っていたトランプ大統領。

 あの勢いはどこに行ったのでしょうか?

 北朝鮮政策に関して中国の協力を得る必要があるので、為替操作国の認定は譲歩したということなのでしょうか?

 でも、それは違います。

 というのも、この数年、中国は人民元の価値を低くするために為替介入をしているのではなく、人民元の価値を高めるために為替介入をしているからです。

 つまり、トランプ氏の主張は時代遅れのもので、今や通用はしない、と。

 だから、中国を為替操作国に認定できないのは当然なのです。

 まあ、その程度の認識しかないトランプ大統領。

 だから、ドルが強すぎるなんて言っても、その口先介入の効果がいつまでも続くとはとても思えないのです。


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