経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 為替

 米国が日本に対して為替条項を要求すると言っています。

    日経:日本にも為替条項要求へ 米財務長官、TAG交渉巡り

 どうでもいいですが…日経新聞は、TAGというアベシンゾウ内閣が作り出した用語を律儀に使っていますね。

    東京新聞:他国政策に「足かせ」 為替条項要求 米、ドル高是正推進

 東京新聞は、通貨条項について次のように解説しています。
   <為替条項> 貿易相手国の意図的な通貨安誘導を防ぐ仕組みで、米国が通商交渉で主張してきた。通貨安につながる金融緩和策を控えるよう相手国に圧力を強めたり、輸入品に報復関税をかけるなどの対抗策を取ったりすることを狙う。米国は、離脱前の環太平洋連携協定(TPP)交渉で為替条項を協定に盛り込むよう要求。また、米韓自由貿易協定(FTA)の改定作業に合わせて両国が通貨安誘導を禁止する内容の付属文書をまとめたと一方的に主張した。カナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉でも米国は為替条項を要求し、9月の合意内容に盛り込まれた。


  朝日:日米通商協定に為替条項、「米国の目標だ」 米財務長官


 米国が、他国に対して通貨安誘導をしないようにしろと言いたいのは分かります。

 分かりますが…しかし、では、どのような政策が通貨安誘導策に当たるかといえば、直接為替市場に介入するような行為だけが今まで規制されてきただけで、ゼロ金利政策等の超緩和策を採用した結果通貨安になるようなことまで規制されている訳ではないのです。

 ということで、米国が要求する為替条項を採択すると、例えば日本は、今の超緩和策を転換する必要に迫られるかということが問題になるのです。

 如何でしょうか?

 米国はこれまで、他国の金融政策に口を挟むようなことは控えていました。しかし、敵はトランプです。

 理窟がどうあろうと、対日貿易赤字が減る気配がないなかで、日本が長期間に渡って超緩和策を採用し、それによって円安となっている現実がある訳ですから、そのことについて米国がクレームを付ける可能性は十分にあるのです。

 そして、米国が日本に圧力をかけるならば、これまた理窟はともかく、日本側がある程度
米国の意向を尊重しない訳にはいかないでしょう。

 つまり、表面的には、米国の要求に屈したという形には見えないようにしながらも、超緩和策を徐々に転換していく、と。

 但し、少々円高に振れたところで、米国の対日貿易赤字が減る訳ではないでしょう。

 貿易赤字が減るためには相当の円高になる必要があるのです。しかし、相当の円高になるということは相当のドル安になるということであり、そうなるためには基軸通貨としてのドルの魅力が減退する必要があるのですが…それは Make America Great Again! に明らかに反します。

 相当のドル安になれば、確かに米国の自動車メーカーにとっては有利となるでしょう。しかし、一般の消費者からみれば、トランプが課した追加的な関税とドル安のせいで高騰する輸入品の価格に驚いてしまうでしょう。

 これが Make America Great Again! の政策の結果なのか、と。
 
 逆ではないのか、と。

 要するに、トランプは自己矛盾というか、都合のいいことだけを言っているに過ぎません。

 一方、我が国の立場から考えると、金利を引き上げ円高にする政策は、輸出企業にとっては痛手となるでしょうが、一般の消費者にとっては恵みの雨となると思います。


 皮肉なものですね。


 アベシンゾウは、FTAではないと言っていたが、為替条項まで要求されているではないかと思った方、クリックをお願い致します。
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 円安が進んでいるようですね。

 日経が報じています。



 3日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、 
前日比85銭円安・ドル高の1ドル=114円45〜55銭で取引を終えた。 一時は114円54銭と2017年11月上旬以来の円安・ドル高となった。好調な米経済指標を受けてドル買いが優勢となった。 米長期金利が約7年3カ月ぶりの高水準を付け、日米金利差の拡大も円売り・ドル買いを促した。

 私は、米国の長期金利がここにきて急上昇しているのが利いていると思うですが、そのことについて、日経は次のように報じています。



 3日のニューヨーク債券市場で米長期金利が大幅に上昇(債券価格は下落)し、指標となる米10年物国債利回りは一時3.18%と2011年7月以来、7年3カ月ぶりの高水準をつけた。イタリアの財政不安への警戒が和らいだところに米雇用関連で強い指標が出て、先行きの景気拡大やインフレ率の高まりへの思惑から米国債を売る動きが勢いづいた。
 

 米国の長期金利が上昇する一方で、日本の長期金利は日銀がほぼゼロ%に誘導するような政策を取っている
ので日米金利差は拡大するばかり。

 そして、そうやって日米金利差が拡大するのでドル高円安に振れやすくなるのです。

 ただ、その一方で、米中間では貿易戦争が起きているというのに何故米国の景気見通しは強気なのか、と。

 いずれにしても、景気見通しが強気であるからこそトランプ大統領はいつまでも意地を張っていられる、と。

 保護主義が台頭して貿易戦争が起きると、世界経済はたちまち不況に陥るかの如く言われていたのに、実際には必ずしもそうはなっていないのです。

 もっとも、中長期的にみれば、世界の貿易量が縮小する訳ですから世界経済の成長に大きな影を投げかけるのは当然。

 それに今回の米国の景気拡大局面は、リーマンショックの後からずっと続いているもので、既に相当長期間経過しており、そろそろ景気後退局面に入るのではないかとも見られているのです。

 だとすれば、貿易戦争の影響もあり景気後退局面に入るのは時間の問題と言ってもいいでしょう。

 ところで、トランプ大統領は岩盤支持層と呼ばれる一定の支持者を維持していると言われていますが、景気が拡大を続けているということも大きく影響しているのかもしれません。

 でも、そうであるとしたら、トランプの人気も景気次第だということになるでしょう。



  
 貿易戦争が起きれば世界は不況になる筈じゃなかったのと思った方、クリックをお願い致します。
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 貿易戦争が酷くなっていますね?

 トランプ大統領が関税措置に加えて、為替相場の口先介入を開始したからです。

 トランプ大統領は、どうしても中間選挙までにある程度の結果を出さなければなりません。そうしないと中間選挙で負ける可能性が大きくなるから。

 それに、輸出メーカーの経営者たちには、暫くの間辛抱してくれと言っている手前もあります。

 では、このトランプ大統領の口先介入に対して、他の国々はどのように反応するのか?

 ここでも各国は米国に対抗すべく口先介入や実際の介入に手をつけるのか?

 しかし、そうなったらそれこそ、しっちゃかめっちゃか!

 世界経済は、リセッションに突入してしまうでしょう。

 ここはなんとかしなければいけない、というムードが高まってくるのではないでしょうか?

 では、どうするのか?

 昔、プラザ合意なんてものがありましたよね?

 そこで、各国が米ドルの価値を下げるべく、目標とすべき為替レートについて合意する可能性がなきにしもあらず。

 ドルの価値を下げることにしたから、トランプ関税は終わりにしなよ、と。

 でも、ドルの価値を下げるということは、ユーロや人民元や円の価値を引き上げるということで、欧州、中国、そして日本から米国への輸出は大きく減ることになるでしょう。

 それに、そうやってドルの価値が下がるということになれば、それまで米国を目指していた資金の流れが逆流することにもなり…

 そうなれば、米国の株価が下落するかもしれませんし、国債の価格も暴落、つまり、金利が急騰する可能性があり、そうなれば米国の景気も悪くなる、と。


 なかなか名案なさそうですね?

 でも、トランプ大統領のことだから、暫くはドル安誘導の口先介入を続けると思います。




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 日経の記事です。

 20日のニューヨーク外国為替市場で円相場が大きく上昇し、前日と比べて1円の円高・ドル安水準である1ドル=111円45〜55銭で取引を終えた。トランプ米大統領が午前、中国や欧州を名指しで「通貨を操作し、金利を低くしている」とツイッターに投稿し、ドル高へのけん制姿勢を強めたとの見方から円買い・ドル売りが膨らんだ。

 円相場は朝方、112円40銭の近辺で推移していたが、トランプ氏のツイッターを受けて一時、111円38銭と11日以来の高値をつけた。

 円相場は18日、米利上げ継続への思惑から約半年ぶりに113円台に下落したばかり。前日からトランプ氏の「けん制発言」が相次ぎ、円売りの動きが巻き戻った。

 トランプ氏は20日放映の米テレビのインタビューで中国の輸入品すべてに関税を課す準備をしているとも語っており、貿易摩擦の激化を嫌気した円買いも誘った。


 如何でしょうか?

 結局、トランプ大統領の利上げけん制発言は、ドル高阻止を狙ったものであることがはっきりしたのです。

 もっと言えば、貿易戦争が激しくなるなか、急速に人民元安が進んでいることへのトランプ大統領の反撃であった、と。

 トランプ大統領は、米国の輸出メーカーに対して、辛抱しろというメッセージを送っています。
 
 貿易戦争が激化して苦しい目に遭っているのは分かるが、今が一番大切なときなので辛抱してくれ、と。

 かつての日本の「欲しがりません、勝つまでは」というスローガンを思い出させます。

 でも、いつまで辛抱すればいいのか? いつ、アメリカは勝つのか?

 トランプ大統領は11月の中間選挙に標準を合わせていると思われます。

 つまり、その中間選挙の前までに何らかの結果を出す必要がある、と。

 米国の製造業に希望を与える何らかの兆候を示す必要がある、と。

 そこで、トランプ大統領は、関税措置の他にドルの価値を引き下げる作戦に出たものと思われます。

 幾ら関税をかけても、それに応じてドルの価値が上がってしまえば、何の効果も生まないからです。

 反対に、関税をかけた上にドルの価値を下げれば、米国の輸出メーカーにとっては益々有利になる、と。

 ということで、今後、一層ドル安円高に振れやすくなると思われます。

 日本に対しても、今のゼロ金利やマイナス金利を止めろと迫ってくる可能性もあると思います。

 そのとき、黒田総裁、そして安倍総理はどのように対応するのでしょうか?

 いずれにしても、トランプ大統領が本気でドル安政策に乗り出すのであれば、従来の米国の方針を変更することになるのですが…

 ドル安が進み過ぎるということは、米国の相対的地位が落ちたとみられる訳ですが…そのような状態を本当に受け入れることができるのでしょうか?






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 麻生財務大臣が円高に関して述べています。
 「今の状況は特別に介入しなければいけないというほど急激な円高ではない」
 「今の段階で直ちにということはない」

 確かにそうだとは思いますが…

 では、ドル円が幾ら位になったら介入があり得ると言うのでしょうか?

 過去の経験からすれば、実際に介入するかどうかは別として、1ドル=100円を切りそうになったら少なくても口先介入はあり得ると思うのです。

 但し、現在は、1ドル=106円台ですし…

 それに考えてみたら、米国では利上げのペースが速くなるのではないかと懸念される一方で、日本は、まだ出口戦略の議論さえ聞かれない訳ですから、文句を言いたくなるのはアメリカの方かもしれません。

 それに、いつも言っていることですが、何故リスクオフの状態になると円高が起こるかと言えば、常日頃、日本の異常な低金利を背景にして行われているキャリートレードの巻き戻しが起きるからに他なりません。

 つまり、日本がこんなに長く超低金利策、或いはマイナス金利政策を採用していなければ、リスクオフになっても円高が起きることはないのです。

 つまり、企業を助けるために行っているこうした超低金利政策が、状況が変われば急激な円高を引き起こし企業収益を一気に悪化させる恐れがあるということなのです。

 なんでもかんでもコントロールできると思っている政治家って、バカですよね。



   
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 ドル円が、一時、1ドル=108円前半の水準になったと報じられています。

 どうしてかと言えば…

 今度は、米国ではなく日本の要人の発言が関係しています。

 黒田総裁がダボスで次のようの語ったというのです。 
 「日銀の物価目標の2%に、ようやく近づいている」

 何故そのような発言で円高に振れるのかと言えば…

 物価目標が達成されると、日銀も金融政策を転換することになり…つまり、利上げが行われるようになり、そうなると日米金利差が縮まり円高に振れる、と。

 但し、私は、米国の発言がやはり効いているものと思います。

 トランプ大統領によって一旦は打ち消されたかに見えるドル安歓迎論ですが、少なくても短期的には米国としてドル安の選択肢も十分に考えられる、と。

 そして、そこにこの黒田総裁の発言が重なり、ドル安円高に振れているということなのではないでしょうか?

 但し、ドル安円高といっても、リスクオフのムードが強まっている訳ではないので、それが大きなうねりになることはないと思います。


 インフレ率が物価目標に仮に近づいているとしても、日銀の国債の大量買入れとは全然関係がないじゃないか、と思っている方、クリックをお願い致します。
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 ムニューシン財務長官がドル安発言をしたかと思ったら、今度はトランプ大統領がそれを打ち消すようなことを言っています。
 
 The dollar is going to get stronger and stronger and ultimately I want to see a strong dollar.

 「ドルは益々強くなるであろうし、究極的には私はドルが強くなることを望んでいる」

 そして、ムニューシン財務長官の発言は、その一部を切り取って解釈すべきではなく、文脈をよく考えるべきだ、と。

 本当に何を考えているのか、このおっさん、と思ってしまいます。

 多分、各方面からムニューシン財務長官の発言に対して反響があったのだと思います。

 G7の共通認識から外れたことを言ってもらっては困る、と。

 つまり、口先介入はすべきでない、と。

 昨日も言いましたが、私は、トランプ大統領がムニューシン財務長官に言わせたのだと思います。

 いきなり大統領がそのようなことを言う訳にもいかないので、取り敢えずムニューシン財務長官に言わせて反応を見る、と。

 しかし、反応が余りにも大きかったので発言の修正を行なった、と。

 そうでなければ、政治家でもないムニューシン財務長官が、そのような微妙な発言を自分の意思でする筈がないのです。

 それに、トランプ大統領の言葉も、よく見て見ると…

 「究極的には」(ultimately)というのが付いているでしょう?

 つまり、貿易の不均衡問題が解決した後、最後にはドルが強くなることが望ましいが、アメリカが中国などに巨額の貿易赤字を計上している限りにおいてはドルが強くなくてもいいという認識が隠されていると見るべきなのです。

 ただし、反響が余りにも大きかったから、一旦は矛を収める、と。

 まあ、トランプ大統領としては、目的は貿易赤字の削減にあるのであって、ドルを安くすることは目的ではないので、中国などがもっと米国製品を沢山購入すれば、それならそれでよい、と思っているのでしょう。


 いずれにしても、アメリカの製品をもっと買えという圧力が強まるのではないでしょうか?


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 ムニューシン米財務長官が24日、次のように述べたと報じられています。
 「弱いドルは貿易の面で米国の利益」
 で、この発言に市場関係者が反応して、ドル安円高に振れている、と。

 どこまで本気なのでしょうね?

 先日の関税爆弾とセットで米国の貿易赤字を解消したいと思っているということなのでしょうか?

 ロイターが興味深い解説を行っています。

 「ムニューシン氏は恐らく、ドル安誘導するつもりはなく、トランプ政権がドル安政策を開始しようとしている明白な証拠も見当たらない。とはいえ、米国の政策担当者がいかに自国の利益にばかり目を向けているかが浮き彫りになった。現段階から政策担当者がほんの少し踏み込めば、ドル安を積極的に促す立場へと移行する。

 トランプ大統領は株価上昇を自分の手柄としがちで、ドル安が米国株を押し上げる傾向がある以上、彼にしてみればますますドルを下げたいという誘惑に駆られるかもしれない。

 ただしあまりにも大幅なドル安は、米国債を保有する外国人をおびえさせる。自国通貨建てのリターンを目減りさせるとともに、輸入価格上昇を通じて物価全般を上振れさせるリスクがあり、これは債券運用担当者にとっては恐怖の対象になる。

 金利上昇という形で投資家が反応すれば、ムニューシン氏にとってドル安はそれほど望ましくなくなるのではないか。」

 この記事は、ムニューシン氏は恐らくドル安誘導するつもりはないと推測している訳ですが…でも、ドル安誘導するつもりがないのに敢えて弱いドルは貿易面で米国の利益になる、なんてことを言う必要があるのでしょうか?

 私の推測としては、恐らくトランプ大統領から何らかの圧力がかかり、そうした発言につながったのではないかと思います。

 ダボスに向かったトランプ大統領は、次のようなメッセージをダボスで披露すると言われています。

GDP up, unemployment down, stock market roaring

 「GDPは増え、失業者は減った。そして、株価は高騰している」

 あと残った大きな経済問題は貿易赤字の削減だ、とトランプ大統領は考えているのではないでしょうか?

 だからこそ、関税をかけたりドル安誘導をすることが必要だ、と。

 しかし、ドル安が予想されるようになると、当然のことながら米国に流入する資本が少なくなってしまいます。というよりも、米国から資本の流出が始まる、と。

 というのも、ドル安が予想される訳ですから、ドル以外の通貨で持っていた方が有利になるからです。

 でも、そうなる一気に株安に転じる恐れがある訳です。

 ということで、ドル安誘導といっても、米国が本気でドル安を誘導することはできないと思います。



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 ドル円が、1ドル=114円台と、ドル高円安に振れています。

 米国の金利が上昇しているからです。

 グラフをご覧ください。

日米金利差2017年10月


 米国の国債(残存期間10年)の利回りが9月くらいから上昇基調にあり、日米金利差が拡大しているからですね。

 日米金利差が拡大すると何故ドル高円安になるのか?

 その理由が分からないという人は、少し自分の頭で考えてみてください。

 でも、その一方でユーロ円は、1ユーロ=132円台とかなり円高に振れているのです。 
 
 欧州中央銀行も量的緩和策を縮小するというニュースが報じられていたので、ユーロ高になるのかと思いきや、ドラギ総裁が域内の物価圧力は引き続き弱いなどと発言したことから、今後も緩和的な政策が続くと見られているのだとか。

 この辺りなかなか微妙なものですね。

 いずれにしても、日本は今のところ金融政策を変更しようという動きはない訳です。


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 先ず、朝日の記事。

 円相場、4カ月ぶり円安水準 米の長期金利上昇で(2017年7月11日 23時04分)

 11日の東京外国為替市場で対ドル円相場が一時、1ドル=114円47銭をつけた。3月半ば以来、約4カ月ぶりの円安水準。米国の長期金利が上昇し、低金利が続く日本との金利差拡大が意識されてドルを買い円を売る動きが進んだ。午後5時時点の対ドルは、前日同時刻より14銭円安ドル高の1ドル=114円31〜32銭だった。

 日本銀行は先週、金利を低く抑えるために利回りを指定して国債を無制限で買う「指し値オペ」を実施。JPモルガン・チェース銀行の棚瀬順哉氏は「金融緩和の引き締めに向かう欧米との金融政策の方向性の違いがより意識され、円売りが続いている」とみる。

 次は、日経の記事。

 NY円、反発 1ドル=113円90銭〜114円00銭で終了、米金利低下で(2017年7月12日6時41分)

 11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅ながら3営業日ぶりに反発し、前日比10銭円高・ドル安の1ドル=113円90銭〜114円00銭で取引を終えた。午前に114円49銭と3月15日以来ほぼ4カ月ぶりの円安・ドル高水準を付ける場面があった。ただ、米長期金利が低下すると、日米の金利差縮小の見方から円買い・ドル売りがやや優勢となった。

 ドイツなど欧州国債の利回り上昇を背景に、円売り・ユーロ買いが先行した。対ドルでも円が売られ、円は昼前にこの日の安値を付けた。

 トランプ米大統領の長男であるトランプ・ジュニア氏は11日、昨年の米大統選中にクリントン元国務長官の不利な情報を得るためロシア人弁護士と会ったことに関連する電子メールをツイッターで公開した。トランプ政権とロシアとの関係を巡る不透明感から、投資家が運用リスクを避けて米国債を買う動きを強め米金利が低下。円買い・ドル売りが優勢となった。

 この二つの記事をお読みになって、どのように感じたでしょうか?

 先ず、最初の朝日の記事を読んだ方は、米国の長期金利が上昇しているために円安が進んでいると思ったに違いありません。

 但し、その次の日経の記事を読むと、米国の政治情勢を巡る不透明感の強まりからリスクオフの様相が広がって米国債を買う動きが起きたために、ドル売り円買いに転じたかの印象を抱いたのではないでしょうか?

 つまり、二つの記事を総合すると、それまで米ドル金利が上昇していたのが、7月11日に一転、下落に転じた、と。

 グラフをご覧ください。





 米国の長期金利(残存期間10年の国債の利回り)の推移を示しています。

 朝日の記事も、そして、日経の記事もミスリーリングとしか思えません。

<訂正とお詫び>
 上記の「ミスリーリング」は「ミスリーディング」の誤りです。訂正してお詫びいたします。

 ご覧のように金利は7月7日にピークの2.39%に達した後、7月10日に2.38%、そして11日に2.37%に低下しているからです。

 つまり、7月11日の時点で実際に金利が上昇していたから円安が起きた訳ではなく、金利がこれからも上昇すると見る向きが多かったから円安が起き、そして、その見方に変化が起きたから円高に振れただけだと思うのです。

 いずれにしても、米国では当然のことながらマーケットメカニズムによって長期金利が決まる訳ですが、日本の場合は、長期金利までアンコン状態においているのです。


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