経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 金融政策

 5月12日、日銀の原田泰日銀審議員が、都内で開かれたシンポジウムで次のように話したと報じられています。

 「日本では赤ん坊を含む国民1人が保有する現金が80万円に達し、4人家族なら一家に240万円のもの現金を保有していることになる」

 「これは多過ぎる。その一部は違法取引に利用されていると思う」
 
 「(貨幣価値を低下させるインフレ税は)違法取引に対する税金でもあり、その意味ではインフレ税は良いかもしれない」

 「財政赤字が累積したのはデフレのせいであり、デフレをインフレに変えることができれば、名目GDP(国内総生産)が増えるので、財政赤字問題を解決することができる」
 
 「(財政赤字の対名目GDP比率は既に低下しており)日本の財政赤字問題はある程度解決した」


 誤解のないように言っておきますが、日銀審議委員というのは、日本銀行の金融政策の内容を決定する委員ということです。

 そんな重要な仕事を任せられている人が、上のような発言をしているのです。

 呆れてモノも言えません。

 私、この人とかつて同じ職場で仕事をしていたことがあるので知っているのですが、昔から全然変わっていないのです。

 自分勝手な屁理屈をつけてばかりいる、と。

 本質的な批判に入る前に、そもそも国民1人当たりが保有する現金が80万円であったとき、何故4人家族なら240万円になるのか?

 80×4=320万円ではないのか?

 そこのところから私にはさっぱり分かりません。

 それに、普通の人であれば、現金で80万円保有している人など大変稀な存在だと思います。

 日銀券の流通量を単に総人口で割ると80万円になるということで、その多くは富裕層や企業が有しているものだと思うのです。

 それに、いずれにしても、そうした現金の一部が違法取引に利用されているというのは、どういうことなのでしょうか?

 全く理解不能。

 違法取引に対する課税だから結構なものだという理屈ですが、違法でない取引にもインフレ税はかかるのです。

 そうでしょう?

 バカじゃないのでしょうか?

 まあ、確かにインフレになれば、その分、貨幣の価値、及び借金の元本の実質価値は下がるわけで、その意味で借金の負担が軽くなるという面もあるのですが…しかし、インフレになれば当然に金利が上がり、そして、金利が上がれば、その分、利払い負担が増えるのです。

 借金が一回こっきりのものである人にとっては、インフレになることによって返済すべき元利払いの実質負担が軽くなり、めでたし、めでたしとなる訳ですが、政府や企業のように引き続き借金をしなければならない身にとっては、何の解決にもならないことをこの人は全く理解していないのです。

 それに、百歩譲って、否、千歩、万歩譲って、インフレを起こして借金の負担を軽くすると言っても、全然インフレ率は上がっていないではないかと言いたい!

 お前らのインフレターゲット政策は失敗しているのだぞ、と。

 黒田総裁、岩田副総裁らとともに、即刻辞任して欲しいと思います。

 あんなに、デフレの脱却が先決だと言っていた安倍総理が、今はそのことについて何も触れないのですから、無責任極まりないと言うべきなのです。


 
 インフレを起こして財政赤字問題が解決するだなんて…井戸端会議ならいざしらず、日銀審議委員が言うことか、と思った方、クリックをお願い致します。
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 FRBが利上げに踏み切りました。

 事前に十分予想されていたのでサプライズはありませんでしたが、何故今また、利上げを行ったのでしょうか?

 イエレン議長の記者会見の一部をご紹介します。

 長文ですので、ポイントだけでいいという人は、最後の方の金融政策の部分だけでも読んで下さい。

Today, the Federal Open Market Committee decided to raise the target range for the federal funds rate by 1/4 percentage point, bringing it to 3/4 to 1 percent.

「本日、FOMC(公開市場委員会)は、政策金利の誘導目標を0.25%引き上げ、0.75%〜1.00%にすることに決定した」


Our decision to make another gradual reduction in the amount of policy accommodation reflects the economy’s continued progress toward the employment and price stability objectives assigned to us by law.  

「我々は、緩和内容をさらに弱めるという決定をしたが、それは、法律によって我々に託された2つの目標である雇用の最大化と物価の安定に関して改善が見られることを反映している」


For some time the Committee has judged that,if economic conditions evolved as anticipated, gradual increases in the federal funds rate would likely be appropriate to achieve and maintain our objectives.  

「経済が予想通りに進展するのであれば、政策金利を緩やかに引き上げることが、我々の目標を達成し維持する上で適当なものとなりそうだと委員会は判断してきた」


Today’s decision is in line with that view and does not represent a reassessment of the economic outlook or of the appropriate course for monetary policy.  

「本日の決定はそうした見解に沿ったものであり、経済の見通しを変えたものではなく、また金融政策の方向性を変えたものでもない」


I’ll have more to say about monetary policy shortly, but first I’ll review recent economic developments and the outlook.

「金融政策に関してはもう少し言うことがあるが、先ず、最近の経済の動向と今後の見通しについて述べることにする」


■経済の動向と見通し

The economy continues to expand at a  moderate pace.

「経済は緩やかなペースで拡大している」

Solid income gains and relatively high levels of consumer sentiment and wealth have supported household spending growth.

「所得の伸びが堅調であり、また、消費者マインドが旺盛になっていることや資産効果が家計の消費の伸びを支えている」


Business investment, which was soft for much of last year, has firmed somewhat, and business sentiment is at favorable levels.

「昨年軟調であった企業の投資活動も幾分持ち直し、起業家マインドが好ましい水準に達している」


Overall, we continue to expect that the economy will expand at a moderate pace over the next few years.

「総じてみれば、経済は今後数年間、穏やかなペースで拡大すると引き続き予想される」


■雇用

Job gains averaged about 200,000 per month over the past three months, maintaining the solid pace we have seen over the past year.

「就業者数の伸びは、過去3か月間において平均20万人となっており、過去の堅調なペースを維持している」


The unemployment rate was 4.7 percent in February, near its recent low.

「2月の失業率は4.7%となり、直近のボトム水準に近づいている」


Broader measures of labor market underutilization also remain low.

「雇用市場における広義の失業者の数値も引き続き低い」


Participation in the labor force has been little changed, on net, for about three years.

「労働参加率は、過去3年間、ネットベースでみて殆ど変化はない」


Given the underlying downward trend in participation stemming largely from the aging of the U.S.population, a relatively steady participation rate is a  further sign of improving conditions in the labor market.

「米国社会の高齢化によって労働参加率に下押し圧力がかかっていることからすれば、比較的安定した労働参加率が維持されているということは、雇用市場に改善が見られる証拠である」


Looking ahead, we expect that job conditions will strengthen somewhat further.

「将来的には、雇用状況はさらに改善するとみている」


■物価

Turning to inflation, the 12-month change in the price index for personal consumption expenditures rose to nearly 2 percent in January, up from less than 1 percent last summer.

「物価に目を転じると、消費者物価の前年比は、1月に2%近くまで上昇した。昨年の夏には1%未満にとどまっていたのにである」


That rise was largely driven by energy prices, which have been increasing recently after earlier declines.

「その主な理由はエネルギー価格によるものであり、エネルギー価格は下落後上昇を続けている」


Core inflation--which excludes volatile energy and food prices and tends to be a  better indicator of future inflation--has been little changed in recent months at about 1-3/4percent.

「変動の激しいエネルギーと食料を除いたコアインフレ指数は、将来の物価動向を示す良い指標になり得るが、そのコアインフレ指数は最近殆ど変っておらず、1.75%程度の水準にある」


We expect core inflation to move up and overall inflation to stabilize around 2 percent over the next couple of years, in line with our longer-run objective.

「我々は、今後数年間において、コアインフレ率が上昇し、全体のインフレ率は我々の長期目標に沿った2%程度で落ち着くとみている」


■景気見通し

Let me now turn to the economic projections that were submitted for this meeting by Committee participants.

「当委員会の参加者から提出された景気見通しについてみてみよう」

   
As always, participants conditioned their projections on their own individual views of appropriate monetary policy, which, in turn, depend on each participant’s assessment of the many factors that shape the outlook.  

「いつものことながら、参加者たちは、自分たちが適当であると認める金融政策が行われることを前提に見通しを考える。そしてまた、その金融政策は、景気見通しに影響を与える多くの要因に対する参加者たちの見方に依存している」


The median projection for growth of inflation-adjusted gross domestic product is 2.1 percent this year and next and edges down to 1.9 percent in 2019, slightly above its estimated longer-run rate.

「実質経済成長率に関する中央値は今年は2.1%であり、2019年には1.9%と少し下落するが、長期見通しの水準を若干上回っている」


The median projection for the unemployment rate stands at 4.5 percent in the fourth quarter of this year and remains at  that level over the next two years, modestly below the median estimate of its longer-run normal rate.

「失業率の中央値については、今年の第4四半期において4.5%となり、今後数年間はそのレベルにとどまる。長期見通しの水準を若干下回るレベルである」


Finally, the median inflation projection is 1.9 percent this year and rises to 2 percent in 2018 and 2019.  

「最後に、予想インフレ率の中央値については、今年が1.9%であり、2018年と2019年は2%に上昇する。


These economic projections are very little changed from those made in December.

「こうした経済見通しは、昨年12月時点のものと殆ど変っていない」


■金融政策

Returning to monetary policy, the Committee judged that a modest increase in the federal funds rate is appropriate in light of the economy’s solid progress toward our goals of maximum employment and price stability.

「金融政策に戻ると、当委員会は、雇用の最大化と物価の安定という2つの目標に向かって経済が進歩している現状に鑑みるとき、政策金利を緩やかに引き上げることは適切であると判断した」


Even after this increase, monetary policy remains accommodative, thus supporting some further strengthening in the job market and a  sustained return to 2 percent inflation.

「今回の金利引き上げ後も、金融政策は依然として緩和的であり、従って、雇用市場の強化とインフレ率を2%に向かわせることを下支えするものである」


Today’s decision also reflects our view that waiting too long to scale back some accommodation could potentially require us to raise rates rapidly sometime down the road, which, in turn, could risk disrupting financial markets and pushing the economy into recession.

「本日の決定は、緩和策の変更に時間を要し過ぎると、将来のある時点で金利を急激に引き上げざるを得ないよう状況を作り出す恐れがあり、そうなると却って金融市場を混乱させるとともに、景気を悪化させる恐れがあるという我々の判断を反映している 」


We continue to expect that the ongoing strength of the economy will warrant gradual increases in the federal funds rate to achieve and maintain our objectives.

「我々は、現在のペースで経済が拡大すれば、緩やかな金利引き上げは、我々の目標を達成、維持するために適切なものとなると引き続き予想する」


That’s based on our view that the neutral nominal federal funds rate--that is, the interest rate that is neither expansionary nor contractionary and keeps the economy operating on an even keel--is currently quite low by historical standards.

「そのことは、拡張的でもなければ収縮的でもなく、経済を安定的に運営していく政策金利、その名目の中立的金利が、現在、歴史的な水準に比べると相当低くなっているという我々の見解に基づいている」


That means that the federal funds rate does not have to rise all that much to get to a neutral policy stance.

「このため、政策金利は、中立的政策に至るほど上げる必要はないということを意味する」


We also expect the neutral level of the federal funds rate to rise somewhat over time, meaning that additional gradual rate hikes are likely to be appropriate over the next few years to sustain the economic expansion.  

「我々はまた、政策金利の中立的な水準が時間をかけて上がっていくことを予想している。そのことは景気の拡大を維持するために今後数年間かけて徐々に金利を引き上げることが適当であろうと思われることを意味する」


Even so, the Committee continues to anticipate that the longer-run neutral level of the federal funds rate is still likely to remain below levels that prevailed in previous decades.

「但し、そうではあっても、当委員会は、長期的な政策金利の中立的水準はかつての水準に比べると依然として低い水準にとどまると引き続き予想する」


This view is consistent with participants’ projections of appropriate monetary policy.

「この見解は、参加者たちの金融政策の見通しと一致するものである」


The median projection for the federal funds rate is 1.4 percent at the end of this year, 2.1 percent at the end of next year, and 3 percent at the end of 2019, in line with its estimated longer-run value.

「政策金利の予想の中央値は、今年末の時点で1.4%、来年末の時点で2.1%、そして、2019年末の時点で3%である。これは長期見通しに一致するものである」


Compared with the projections made in December, the median path for the federal funds rate is essentially unchanged.

「昨年の12月になされた見通しと比べて政策金利の中央値に本質的な変化は生じていない」



 これまでもイエレン議長の発言をフォローしてきた人にとっては、今回の説明に格別目新しいことはないのです。

 利上げを必要以上に先送りすれば、景気が過熱して金融の引き締めを強化せざるを得なくなったとき、そうでない場合以上に急ピッチで利上げをする必要に迫られるが、そうなると副作用が生じ、経済を混乱させてしまうことが懸念される、と。だから、今、まだ実際にインフレが酷くなっている訳ではないが、少しずつ利上げをしておく方が賢明だ、と。


 翻って日本の場合はどうなのでしょうね?

 日本がまたインフレで苦しむなんてことはないのでしょうか?

 ないならないで結構なことですが、仮にまたインフレが発生した場合は、今の超緩和策の反動でとんでもない事態になることが懸念されるのです。




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 参議院の予算委員会で森友学園の問題が追及されていますが…それ以外に、日銀の黒田総裁にも質問がなされています。

 最近、まっくろくろすけ、出ておいで、なんて言葉をよく聞く訳ですが…

 黒田さんは、まっくろくろすけではありませんよね?

 いずれにしても、その黒田総裁が次のように言いました。

 「日銀は通貨発行益を享受することができるので、日銀の信認が損なわれることはない」と。

 バカいってんじゃないよ、と言いたい!

 もし、それが正しいとするならば、独自の通貨を発行している国は、どこも財政破綻する訳はないし、過去、日本だって財政破綻が起きることなどあり得なかったのです。

 でも、実際には破綻しているでしょう?

 どんなに通貨発行益を得ることが理論的に可能でも、国民が自国通貨を見向きもしなくなれば…すなわちインフレが酷くなれば、やはり中央銀行の信認は毀損したということになるのです。

 まあ、麻生財務大臣がそんなファンタジーみたいな仮説を述べるのであればともかく、黒田総裁までもがそんなファンタジーを口にするようになったのです。

 それに、大変技術的になって恐縮なのですが…

 日銀は、10円の原価で1万円札を発行したからといって、差し引き9990円の通貨発行益が発生したというような会計処理はしないのです。

 本当に、技術的な話で恐縮です。

 そうではなく、例えば、1兆円分の日銀券を発行して、その1兆円で国債を購入することによって得られる金利収入を通貨発行益と認識しているのです。

 従って、金利が低くなればなるほど、通貨発行益は小さくなってしまうのです。マイナス金利になれば、通貨発行益もマイナスになる、と。

 国会議員だったら、その程度のことは理解した上で、黒田総裁に言いかえしてもらえればと思います。

 念のために言っておけば、100円玉や500円玉を発行した場合に通貨発行益の計上は、皆さんが想像するように原価を差し引いてダイレクトに計上しています。


 いずれにしても、黒田総裁も、さっさと辞めてもらいたい。



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 本日、日経の「大機小機」には、「日銀に財源はいらない」というタイトルである意見が掲載されていました。

 どんな内容かと言えば、出口戦略は心配する必要がない、と。

 金融緩和が必要以上に長引くと、金利の上昇に伴い大量に保有している長期国債に多額の含み損が発生し、日銀のバランスシートが毀損すると懸念する向きがあるが、そうはならない、と。

 では、何故日銀の場合には財務の健全性を心配する必要がないのかと言えば…吉松崇氏という経済アナリストの論考を引用して次のように言うのです。

 ・中央銀行は民間銀行ではない。

 ・中央銀行は通貨発行益を有する。

 ・日銀は債務超過にはならない。

 そして、こんなことも言っています。

 「ひょっとしたら出口での日銀のバランスシートや債務超過を懸念する人々は、日本銀行を民間銀行のように、或いはかつての金本位制のように兌換通貨を発行していると考えているかもしれない。もちろん、日銀は民間銀行でないし、今は金本位制の時代ではない。金融政策に財源は不要だ。この簡単な事実を日銀はきちんと広報すべきだろう」

 如何でしょうか?

 はっきり言って、このカトー氏も吉松さんも、専門家とは言えない気がします。というのも、余りにも基礎的知識に欠けているからです。

 この人たちが言いたいポイントは、日銀は紙を日銀券に変えることによってどれだけでも通貨発行益を享受できるのであるから債務超過になる筈がないということだと思います。

 ときどき麻生副総理もそんなことを口にしますけど…

 でも、なんという認識不足なのでしょう。

 恐らくこの人たちは、明治維新以降、我が国で数多く誕生した国立銀行の歴史を知らないのでしょう。

 1872年に国立銀行条例が制定されたと歴史の時間に習ったでしょう?

 但し、国立銀行条例という名前ではあるものの、実際に設立されたのは民間銀行であって、そうした銀行は独自の銀行券、つまり紙幣を発行することが認められていたのです。

 つまり、通貨発行益を享受することができた、と。しかし、それらの銀行の多くはその後淘汰されたしまったのです。

 それにこの人たちは通貨発行益は中央銀行だから享受するかの如く言っていますが、日本政府も、500円玉や100円玉などのコインの発行に伴い通貨発行益を享受することができるのです。

 そして、通貨発行益を政府が享受できるのであれば、政府の支払いを全て500円玉や100円玉で行うことによって政府は歳入不足という問題を回避することができる筈なのです。

 でも、現実にはそうはなっていない。

 それは何故かと言えば、家計や企業は余分なお金は銀行に預けようとするからです。つまり、コインを沢山もっていても意味がないので、銀行に預ける。そして、民間銀行も保有するコインの量が多くなると、それを日銀に引き取ってもらう、と。

 そして、日銀も大量のコインは、政府に戻す仕組みになっているのです。

 そして、コインが政府に戻されると、通貨発行益ではなく、通貨回収損が発生してしまうのです。

 まあ、その議論とは別に、幾ら日銀が無制限に日銀券を発行する権限を有していたとしても、国民がその日銀券を受け取らなくなってしまえば意味がありません。

 もうむちゃくちゃでウソばっかり言う政府が信用できないということで、仮に日銀券での受け取りを嫌がるような人が増えれば…その代りドルで支払って欲しいとか言うようになれば、日銀券の流通量が萎んでしまうのです。そして、そうやって日銀券が日本銀行に大量に回収されることになれば、通貨発行損が発生してしまうのです。

 要するに、この人たちは、そのような実務について全く知らずに好き勝手なことを言っているのに過ぎないのです。

 そして、政府や日銀も、そのような実務について余り積極的に説明することはしないのです。

 何故かと言えば、国民の関心が余りそちらに向いてしまうと、日銀券の信用が一気になくなってしまうことがあり得ると心配するからなのです。

 だってそうでしょう?

 原価10円かそこらで1万円のお札が誕生してしまうのですから。



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 世の中に出回っている日銀券の残高が100兆円を超えたと報じられています。  

 読売の記事です。  
 「財布や金庫で年越すお札、初の100兆円超え」  

 「日本銀行は30日、2016年末に人々の財布や企業の金庫などで保有されたまま年を 越す日本銀行券(お札)の総額が15年末から4・1%増えて102兆4612億円となった と明らかにした。」  「2月に導入したマイナス金利政策の影響で預金金利が一段と低下したこともあり、手元に 現金を置いておく「タンス預金」が増えているとみられる。」  
 読売は、つい先日、「日銀券の発行残高=タンス預金」みたいなミスリーディングの記事を掲載して いたことは既に報じたとおりですが、本日は、それをあたかも意識したような書きぶりになって います。  大変結構なことです。  

 グラフをご覧ください。  

 日銀券残高

 毎月の月末の日銀券発行残高をプロットしたものですが、12月には大きく伸びることがよく 分かると思います。  トレンドとしては、この1年間ほどは、それ以前の数年間と比べて伸び率が高まっていると 言えなくもない。

 では、何故伸びているのかと言えば…  

 読売は、「マイナス金利の影響で預金金利が一段と低下したこともあり」と書いているの ですが… でも、それ以前においても既にほぼゼロと言ってもいいほどの低水準であったので、 金利が低下したことによって「タンス預金」が増えたと断定することはできないと思います。

 それに、どうして日銀券の発行残高が増えることを「タンス預金」の増加とすぐに結び付けて しまうのか、それも理解に苦しむところです。 というもの、多くの人が何か買い物の予定があって、預金を下すような行動に出たような 場合にも、日銀券の発行残高は増えるからです。  

 私は、日経の次の指摘が参考になると考えます。
 「1月のマイナンバー(税と社会保障の共通番号)導入で、政府に資産を把握されるとの不 信感が人々の現金志向を強めたとの見方がある。」  
 マイナンバー制度の導入で、個人の預金はしっかりと国に把握されるようになったので、 それを嫌う金持ちたちが現金で資産を保有する行動に出ていることが原因ではないのか、と。  

 因みに、世の中に実際に出回っている日銀券は、こんなに増えているのに、物価はむしろ 下がっていることを見逃してはいけません。 つまり、リフレ派が言っていたように、世の中に出回るお金の量が増えれば、必ずインフレが起きるという予言は外れたということなのです。

 今年は、これで最後です。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。

 楽しい明るいお正月をお迎え下さい。

 それではまた。


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 本日、日経とロイターがが次のように報じています。
 「長期金利の操作可能」 日銀、HP改訂し紹介 (日経)
 「金融政策と長期金利の関係、日銀がホームページの見解を修正」(ロイター)

 どういうことなのでしょうね。

 日経は、次のように説明しています。

 「日銀は7日、ホームページ上の金融調節と長期金利の決まり方の説明を改訂した。2月からのマイナス金利政策と国債の大量購入の組み合わせが「長短金利全体に影響を与えるうえで有効と分かった」と説明。長期金利は「市場に任せることが重要」としていた従来説明を改め、操作可能とした。9月に導入した長短金利を誘導する金融緩和策との矛盾を解消した。」

 これらの記事をみて、私が9月に書いた記事を思い出した人は、本当に凄い!

 そこまで私の記事を真面目に読んでくださっているのですね。

 seiji 感激!

 私の9月24日の記事のタイトルは次のとおり。
 「日銀の説明が豊洲の盛り土の説明に似ている件」

 日銀は、9月21日に「長短金利操作付きの量的・質的金融緩和」の導入を決定した訳ですが、その際の説明と、長期金利のコントロール可能性に関するそれまでの日銀との説明に整合性がないことを私は指摘していたのです。

 簡単に言うと、9月21日に日銀は新たに長期金利をゼロ%程度に誘導すると公言をしたのですが…でも、それまでの日銀の説明からすると、長期金利は操作が可能でもなければ操作することが適切だとは思われないとしていたので、矛盾するではないか、と。

 ということで、私の記事を日銀が読んだかどうかは別にして…いずれにしても、日銀関係者のなかにもこの説明の整合性のなさに気が付いた人がいたということなのでしょう。

 ということで、日経やロイターが伝えるとおり、日銀は新しい説明を掲載したということなのです。

 その新しい説明をみてみましょう。

 Q かつては、「中央銀行は、短期金利はコントロールできるが、長期金利はコントロールできない」といわれていましたが、金融政策によって長期金利をコントロールすることは可能なのですか?

 A 金融政策は、伝統的には、短期金利を操作し、それが長期金利にも波及することを通じて、実体経済に影響を及ぼしてきました。
 
  ところが、リーマン・ショック以降、まず米・英などの中央銀行が長期金利に働きかける政策を実施しました。短期の政策金利がゼロ%に達し、いわゆる「ゼロ制約」に直面する中で、更なる金融緩和効果を実現するために、長期国債等の買入れを通じて、長期金利を引き下げる政策を始めたわけです。日本銀行も2010年10月に「包括的な金融緩和政策」を導入し、やや長めの金利に働きかけました。また、2013年(平成25年)4月に導入した「量的・質的金融緩和」では、イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、大規模な国債の買入れを開始しました。
 
 さらに、2016年(平成28年)1月に日本銀行が導入した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の経験から、マイナス金利と大規模な国債買入れの組み合わせが、長短金利全体に影響を与えるうえで、有効であることがわかりました。(詳しくは、「『量的・質的金融緩和』導入以降の経済・物価動向と政策効果についての総括的な検証」をご覧ください)。

 こうした経験も踏まえ、2016年(平成28年)9月に日本銀行は、「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)」を導入しました。具体的には、日本銀行当座預金の「政策金利残高」に適用する金利を短期の政策金利とするとともに、長期金利については、10年物国債金利の操作目標を示して、これを実現するように国債の買入れオペを実施しています(詳しくは、「金融緩和強化のための新しい枠組み:『長短金利操作付き量的・質的金融緩和』」をご覧ください)。

 長期金利をコントロールすることは可能なのかという簡単な問いに対して、なんと長ったらしく、分かりにくい答えであることか!

 イエスか、ノーかはっきり言えばいいのです。

 従来は、ノーと言っていた訳ですから。

 で、日銀の言い分は、簡単に言うと…

 リーマンショック以降、米・英などの中央銀行が長期金利に働きかける政策を実施し、日銀も数年後、それに追随した、と。そして、日銀としては、マイナス金利政策と国債の大量買入れが長期金利に影響を与えることを確認した、と。

 要するに、長期金利をコントロールすることが可能であると言いたいのでしょう。

 否、いいのですよ、本当にそう思うのであれば。

 しかし、9月6日までは、それと反対のことを書いていた訳ですから、それならそれで、何故考え方を改めたのか、もっと具体的に分かりやすく説明する責任があるのではないでしょうか?

 いずれにしても、では、従来、日銀は何故長期金利をコントロールすることは難しいと説明してきたのか、それが知りたいですよね?

 でも、従来の説明を知りたくても、それができないのです。

 「日銀、長期金利、コントロール」という言葉で検索してみましょう。

 そうすると、「長期金利の決まり方……将来の「予想」が大事 :日本銀行 Bank of Japan」というのが表示されるので、それをクリックすると…

 「Not Found : ページが見つかりません」

 日銀は、即行で従来の説明のページを削除してしまっているのです。

 自分たちにとって都合の悪いものは、すぐ隠蔽してしまう性格!

 でも、こうなると、なんとしてでも従来の日銀の説明ぶりを知りたくなってしまいます。

 そこで、私の9月24日の記事をみてみると、ああ、ありました。

 「長期金利と短期金利の決まり方の違い

 まず、長期金利は、短期金利とは決まり方が大変違う、ということにご注目下さい。

 短期金利の代表は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)」ですが、これは日本銀行の金融調節によってコントロールされています。また、オーバーナイト物より少し長い短期金利(1週間や1か月の金利)もオーバーナイト物に強く影響されています。つまり、短期金利は、基本的にその時点の金融政策の影響下にあるのです (注) 。

 これに対して長期金利は、その時点の金融政策の影響も受けはしますが、それとは別の次元で、長期資金の需要・供給の市場メカニズムの中で決まるという色合いが強く、その際、将来の物価変動(インフレ、デフレ)や将来の短期金利の推移(やこれに大きな影響を及ぼす将来の金融政策)などについての予想が大切な役割を演ずる(詳細は後述)、という特徴があります。」

 そして、日銀は、長期金利の決定要因を3つ上げるのです。

「(1)期待インフレ率
   将来の物価予想(インフレ、デフレ)はこの程度だろうという「予想」。例えば、高インフレになるだろうとの「予想」が強まれば、長期金利は直ちに上昇する。

 (2)期待潜在成長率
   今後の経済が成長していく地力が強いと予想されれば、資金を投じて投資を行うことのメリットが高まるので、長期の資金需要も増え、長期金利は上昇する。

 (3)リスクプレミアム
   将来について不確実性があることに対して投資家が要求する上乗せ金利。リスクプレミアムが拡大すれば、長期金利は上昇する。」

 そして、次のように言うのです。 

  「ここで大変大事なことは、長期金利というものは、(2)のインフレ昂進予想のケースのように(まだインフレになっていないのに)「予想」(期待)が変化した時点で「直ちに」変動するということです。すなわち、長期金利には、将来の変化を先取りする性質があるのです。

 ですから、長期金利をコントロールしようとする場合、そうした試み自体が人々の「予想」(期待)を変えるか変えないのか、慎重に見極めなければなりません。

 また、長期金利の動きをよく見て、それが将来のどういう変化を先取りしているのか、どういう「期待」を「市場」が持っているか、を考えることが大切であるとも言えるわけです。」

 如何でしょうか?

 日銀は、ここまで詳細に長期金利をコントロールすることが難しく、かつ適当でないという理由を説明していたのに、そうした考えを改めるに至った理由を全く説明することもなく、この従来の説明を葬り去ってしまったのです。

 従来の説明で指摘されているように、長期金利は主にインフレ予想(期待インフレ率)や予想される潜在成長率がどうなるかによって決まるということができる訳ですが…日銀が、今や長期金利のコントロールができると言うのであれば、期待インフレ率や期待潜在成長率をコントロールすることができると言うのと等しいと思うのですが…しかし、日銀の考えは全くそれと正反対なのです。

 というのも、黒田総裁の任期中に2%の物価目標を達成することは諦めてしまっているし、潜在成長率を上げるためには、日銀の金融政策だけでは無理だと言っているからです。

 おかしいでしょう?

 もちろん、日銀が高値で国債を買い上げれば、確かに国債の利回りはどれだけでも低下し、マイナスにもなる訳です。

 しかし、それは日銀が損失を被ることを覚悟にやっていることですから、全く持続可能性のあることではないのです。一時的にそのような状況を作り出しているに過ぎない、と。

 従って、そのことを持って日銀が長期金利の操作が可能だということは詭弁という外ないと私は考えます。
 
 いずれにしても、今回の日銀の説明の変更振りには誠実さのかけらもみられません。

 日銀に抗議しましょう。



<補足>

 次のような指摘がありましたので、お知らせしておきます。

 

 いつも勉強させて頂いています。

>
Not Found : ページが見つかりません」
>
日銀は、即行で従来の説明のページを削除してしまっているのです。

 日銀はページを削除していますが、アーカイブが保存されているサイトがありますのでお知らせします。当該ページは

http://web.archive.org/web/20150703073625/http://www.boj.or.jp/mopo/outline/expchokinri.htm/

に保存されています。

        2016.11.08
        パラノーマル


 

 黒田総裁率いる日銀が、今回、従来の説明を何の合理的説明もなしに削除してしまったことは日銀の歴史に悪名を残す出来事だと思う方、クリックをお願い致します。
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 高圧経済なる言葉が、一部で関心を集めています。

 とはいっても、その関心は、ドゥテルテ大統領に対する関心の千分の一、否、万分の一ほどでしかないかもしれません。

 貴方は、この高圧経済に関心がありますか?

 「高血圧?」

 否、そうではなくて、高圧経済。

 英語では、high-pressure economy というそうです。

 何の圧力が強いかと言えば、需要の圧力が強いのだ、と。つまり、供給よりも需要の方が勝る状態が高圧経済なのだ、と。

 そう考えると、別に難しい内容ではないことが分かるのですが…では、何故今、その高圧経済が関心を集めているかと言えば、FRBのイエレン議長が高圧経済に言及し、高圧経済政策が必要であるかもしれない、みたいなことを言っているからなのです。

 ということで、本日はイエレン議長がどんなことを言っているのかみてみたいと思います。

If we assume that hysteresis is in fact present to some degree after deep recessions, the natural next question is to ask whether it might be possible to reverse these adverse supply-side effects by temporarily running a "high-pressure economy," with robust aggregate demand and a tight labor market.

「もし、深刻な景気後退の後、実際に履歴効果がある程度存在していると仮定すれば、次の質問は、力強い総需要とタイトな労働市場を有する高圧経済状態を一時的に続けることによって悪影響を有するサプライサイド効果を反転させることが可能であるかどうかである」

One can certainly identify plausible ways in which this might occur.

「どのような条件でこのようなことが起きるかもしれないと、確認することができる人もいるであろう」

Increased business sales would almost certainly raise the productive capacity of the economy by encouraging additional capital spending, especially if accompanied by reduced uncertainty about future prospects.

「企業の売り上げが増えれば、多分、将来の不確実性が薄れるような環境下では、設備投資を奨励することによって経済の生産能力を高めることとなろう」

In addition, a tight labor market might draw in potential workers who would otherwise sit on the sidelines and encourage job-to-job transitions that could also lead to more-efficient--and, hence, more-productive--job matches.

「加えて、労働市場がタイトであれば、さもなければ実際には雇用されないと思われる潜在的な労働者を呼び込み、かつ、職場の移動を促進する可能性があり、そうなれば労働市場がより効率的になり、そしてより生産的な組み合わせが可能となろう」

Finally, albeit more speculatively, strong demand could potentially yield significant productivity gains by, among other things, prompting higher levels of research and development spending and increasing the incentives to start new, innovative businesses.

「最後に、さらに推測的なことになるが、需要が強ければ特に高度な調査研究に対する支出を促進したり、新しい革新的な事業をスタートされるインセンティブを増したりすることによって生産性を高める可能性がある」

Hysteresis effects--and the possibility they might be reversed--could have important implications for the conduct of monetary and fiscal policy.

「履歴効果、そして、それを覆す可能性は、金融政策及び財政政策にとって重要な意味を持ち得る」

For example, hysteresis would seem to make it even more important for policymakers to act quickly and aggressively in response to a recession, because doing so would help to reduce the depth and persistence of the downturn, thereby limiting the supply-side damage that might otherwise ensue.

「例えば、履歴効果は、景気後退に迅速にそして積極的に対応する政策決定者にとってさらに重要であるように思われる。というのも、そうすることによって、さもなければ発生するであろうと思われるサプライサイドの痛手を緩和することによって、景気後退の深刻さを軽減することになるからである」

In addition, if strong economic conditions can partially reverse supply-side damage after it has occurred, then policymakers may want to aim at being more accommodative during recoveries than would be called for under the traditional view that supply is largely independent of demand.

「加えて、強い経済状況がサプライサイドの痛手を部分的にでも逆転させることができれば、政策決定者は、供給は需要から概ね独立していると考える伝統的な見解の下で要請されるよりも、もっと緩和的な政策を目標にするかもしれない」

More research is needed, however, to better understand the influence of movements in aggregate demand on aggregate supply.

「しかし、総需要が総供給に与える影響をさらによく理解するためにさらなる調査が必要とされる」

From a policy perspective, we of course need to bear in mind that an accommodative monetary stance, if maintained too long, could have costs that exceed the benefits by increasing the risk of financial instability or undermining price stability.

「もちろん我々は、緩和策を長く続けた場合に起り得るマイナス面、つまり金融の不安定さを増し、かつ物価の安定を損なうという、利益を上回るコストについて留意する必要がある」

More generally, the benefits and potential costs of pursuing such a strategy remain hard to quantify, and other policies might be better suited to address damage to the supply side of the economy.

「より一般的に言えば、こうした政策を続けることによる利益と潜在的なコストを数量化するのは難しいことであるし、サプライサイドに対する痛手に対処するには、他の政策の方が相応しいかもしれない」

 如何でしょうか?

 イエレン議長は何を言いたいのか?

 いずれにしても、履歴効果の意味を知ることがポイントになると思います。

 イエレン議長は、長く不況が続くと、金融政策の効果が出るにはタイムラグが伴うし、思ったほどの効果が出なくなるかもしれないと言いたいのかもしれません。

 では、どうするか?

 だからこそ、需要を追加すること、或いは需要の追加を促進することがより重要になる可能性があるのだ、と。

 但し、当然のことながら、そのような政策には副作用が伴うので、さらなる調査研究が必要であると言うのです。

 しかし、だとしたら…私は、イエレン議長に言いたい!

 そんなこと必要ない、と。

 何故ならば、日本は、もう20年間ほど、そのような高圧経済政策を続けているからなのです。

 でも、何かめぼしい効果がありましたか?

 ないでしょう?

 残ったのは政府の借金の山だけです。

 先進国側の成長率が落ちているのは、新興国経済が伸びてきているからであって、新興国経済が何故伸びるかと言えば、賃金が相対的に低いからに外ならないのです。



 
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 日銀の保有する国債の残高が10月7日時点で400兆円を突破したと報じられています。

 それにしても凄いですね。発行した国債の4割近くを日銀が保有していることになるからです。このペースでいけば、2018年には半分以上を日銀が保有することになる、と。

 日銀は国債の直接引き受けはできないとする財政法の規定を嘲笑うかのごとく、日銀の国債保有高は増えているのです。

 もちろん、形式的には日銀は国債を政府から直接引き受けることはしていません。民間の銀行等が保有する国債を買い入れているだけだからです。

 でも、利回りがマイナスになるような国債を何故民間の銀行等が買い入れるかと言えば…それは、後日、日銀にその国債を高値で売却して儲けを得ることができると期待しているからなのです。

 つまり、日銀が買ってくれるから民間の金融機関等は国債を買っているだけのことで、日銀が買ってくれないなら、恐らく今のような高値で国債を買い入れることはないのです。

 いずれにしても、日銀が国債を事実上買い占めているような状況となっている訳で、これでは市場の価格形成機能が正常に働く訳がありません。

 つまり、国債の利回りは、形式的には市場で形成されてはいるものの、日銀がコントロールしている規制金利に過ぎないのです。

 そうなのです、日本はいつの間にか、また規制金利に逆戻りしてしまっているのです。

 預金金利の自由化なんて言葉を聞いても、若い人は何も感じないかもしれませんが、私などの世代にとっては、いろんなことが思い出されるのです。

 最初は、譲渡性預金なんてものが発売されたりしたのでした。

 まあ、そのような話はとにかくとして…こうして日銀が勝手に金利をコントロールしてそれで何かいいことが起きるのでしょうか?

 もし、そうであれば、我が国が預金金利を自由化する必要なんてなかったのです。

 そうでしょう?

 ソ連は崩壊したし、中国は市場経済の原理を取り入れたからこそ、経済発展を成し遂げることもできたのです。

 それに、景気というものは循環する訳で…そして、今、雇用市場は人手不足の状況にある訳ですから…ということは、いずれまた本当に不況が訪れ、失業率が上がることもあり得る訳ですが、そうなるとこれまで以上の金融緩和が求められることになる訳ですが、冷静に考えてみて、そのとき、今以上に金融緩和を行うことが出来るのでしょうか?

 というのも、今でも民間銀行や生命保険会社は、金利が低すぎて経営が成り立たないと言っているのですから。

 ということは、本当なら今は、もっと金利が高くて当然ということにならないのでしょうか?

 でも、そうすると円高を招いてしまうからという理由で、金融政策の方向転換をすることができないでいるのです。

 それもこれも、すべて物価が上がらないことが悪だなんて思い込んでいることが原因なのです。

 いずれにしても、政府や日銀が経済に介入し過ぎるとろくなことにはならないのです。



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 日曜日にも拘わらず、この小難しいことばかり扱っている「経済ニュースゼミ」にアクセスして頂き、ありがとうごいます。

 さて、本日、日経新聞を読んでいると、次のような大きな文字が目に入りました。

 「金融緩和 なぜ効かぬ?」

 どうしてなのでしょうね?

 その前に、何故効かぬと日経が書いているということは、日経も現在の日銀の金融政策が効果を発揮していないことを認めていることが分かります。

 いずれにしても、何故金融緩和が効かないのでしょうか?

 日経は、いきなり結論を突き付けます。

 「いくら金融緩和を進めても、低インフレ・低成長から抜け出せない―。日米欧の中央銀行がこんな袋小路に入り込んでいる。高齢化や技術革新の停滞などで経済の地力が落ち、緩和による刺激が経済全体に伝わりにくくなっているためだ」

 で、この後、やや詳しい説明が続くのですが、内容的には、経済の地力が落ちているからだというだけの記事なのです。

 どう思います、そこの貴方?

 そう、今この記事を読んでくださっている貴方?

 納得しますか?

 私、そもそもこの記事はおかしいと思うのです。というのも、この記事は、「低インフレ・低成長から抜け出せない」と言っている訳ですが、物価が上がらないことと成長率が上がらないことを同列に扱うことはできないからなのです。

 確かに、潜在成長率が落ちているなかで、成長率を高めることが非常に難しいのはそのとおり。しかし、それに比べたら、成長率は上がらないまでも、インフレにすることはそれほど難しいことではないと、つい最近まで多くの人が思っていたという事実があるからです。

 でしょう?

 インフレにすることなど簡単だ! 日銀が市場に大量にマネーを放出すれば必ずインフレが起きる。そして、大量にマネーを放出するには、大量に市場から国債を買い上げればそれで済むことだ!

 そんな風にリフレ派は主張していた訳なのです。

 安倍総理しかり。黒田総裁しかり。岩田副総裁しかり。原田委員しかり。

 この記事は、そうしたリフレ派の主張が何故実現していないのか、その点についての分析を全くしていないのです。

 つまり、何故成長率が高まらないのかということばかり問題にしているのです。

 次に、仮に日本の潜在成長率が落ちているとしても、例えば、ある時点と比べて金利を低くすることができれば、それなりに効果がある筈だということにならなければいけないのに、その点について全く分析をしていなことも問題です。

 換言すれば、いくら日本の潜在成長率が下がり、従って幾ら自然利子率(中立金利)が低下しているとしても、ある時点よりも金利が下がれば、それなりの効果があってしかるべき。

 もし、効果がないというのであれば、それは、潜在成長率が下がっているとか自然利子率が下がっているということ以外に原因を求めなければならないのです。

 私は、そもそも金利を下げることは、投資にとってはプラスになっても、消費(家計の購買行動)にとってはマイナスに作用することが多いので、金利を下げることイコール経済活動を刺激することになるという考えがおかしいと思うのです。

 それに、そもそも金融政策や財政政策で、潜在成長率を引き上げることが無理なこと(現実の成長率を上げることは可能であっても)は、経済学のイロハみたいなものなのです。

 潜在成長率を高めるためには、労働人口を増やすか、資本を増やすか、技術革新を起こして生産性を上げるしかないのです。

 この記事は、日銀の総括検証で盛り込まれた文章を最後に紹介します。

 「構造改革や成長率強化に向けた取り組みによって、自然利子率(中立金利)を高めていくことも重要」

 しかし、この自然利子率とか中立金利というものは、潜在成長率と読み替えることができる訳ですから…つまり、潜在成長率が高まれば自然利子率も高くなり、その反対に潜在成長率が低くなれば自然利子率も低くなる訳ですから、日銀は、潜在成長率が高まれば、緩和策も効果を有するようになるであろうと言っているのと等しいのです。

 でも、どうやったら成長率を高めることができるかを考え、そのためには緩和策が必要だと言っているのに、今度は、成長率が高まれば緩和策が効果を持つというのでは、論理が全く逆さになっているのです。

 おかしいでしょう?

 日経の記事も、日銀の総括検証も全くおかしいとしか言いようがないのです。



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 豊洲の謎の空間と言えば、今や知らない人などいないほど有名になっています。

 あれだけ盛り土がしてあるから大丈夫ですと説明してきたのに、主要建物の地下にある筈の4.5メートル分の盛り土が実際には存在せず、空間になっているのです。

 それによって安全性にどのような影響があるかは別として、東京都が言ってきたこととやってきたことが全く違く訳ですから、都民や市場関係者が不信感を持つのは当たり前。

 プラス、かつての都知事が、俺は素人であり下から言ってきたことを言っただけとか、或いは、市場長が、決裁が上がってくればハンコを押すのは当たり前みたいなことを言う日には呆れてものも言えません。

 さらに言えば、東京都は伏魔殿だなんて…

 あんたがそこの最終責任者ではなかったのか!?

 それにしても、誰が盛り土が必要ないなんて決めたのでしょうね。

 などと思っていると、今回緩和策を強化するために枠組みの修正を行なったとされる日銀の説明も、どうもおかしな状況になってきていることに気が付きました。

 日銀のサイトで、長期金利の決定の仕方について次のように説明されていますが、先ずそれを確認下さい。

 長期金利と短期金利の決まり方の違い

 まず、長期金利は、短期金利とは決まり方が大変違う、ということにご注目下さい。

 短期金利の代表は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)」ですが、これは日本銀行の金融調節によってコントロールされています。また、オーバーナイト物より少し長い短期金利(1週間や1か月の金利)もオーバーナイト物に強く影響されています。つまり、短期金利は、基本的にその時点の金融政策の影響下にあるのです (注) 。

 これに対して長期金利は、その時点の金融政策の影響も受けはしますが、それとは別の次元で、長期資金の需要・供給の市場メカニズムの中で決まるという色合いが強く、その際、将来の物価変動(インフレ、デフレ)や将来の短期金利の推移(やこれに大きな影響を及ぼす将来の金融政策)などについての予想が大切な役割を演ずる(詳細は後述)、という特徴があります。」


 そして、日銀は、長期金利の決定要因を3つ上げるのです。

 (1)期待インフレ率
    将来の物価予想(インフレ、デフレ)はこの程度だろうという「予想」。例えば、高インフレになるだろうとの「予想」が強まれば、長期金利は直ちに上昇する。

 (2)期待潜在成長率
    今後の経済が成長していく地力が強いと予想されれば、資金を投じて投資を行うことのメリットが高まるので、長期の資金需要も増え、長期金利は上昇する。

 (3)リスクプレミアム
    将来について不確実性があることに対して投資家が要求する上乗せ金利。リスクプレミアムが拡大すれば、長期金利は上昇する。

 そして、日銀は、順序は逆になりますが、長期金利をコントロールする場合の注意点も書いています。
 
 「ここで大変大事なことは、長期金利というものは、(2)のインフレ昂進予想のケースのように(まだインフレになっていないのに)「予想」(期待)が変化した時点で「直ちに」変動するということです。すなわち、長期金利には、将来の変化を先取りする性質があるのです。

 ですから、長期金利をコントロールしようとする場合、そうした試み自体が人々の「予想」(期待)を変えるか変えないのか、慎重に見極めなければなりません。

 また、長期金利の動きをよく見て、それが将来のどういう変化を先取りしているのか、どういう「期待」を「市場」が持っているか、を考えることが大切であるとも言えるわけです。」


 要するに、長期金利は短期金利と異なり、基本的に日銀がコントロールするのは適当ではないという思いがあるのです。というのも、長期金利はまさに体温みたいなもので、それで人間の健康状態が判断できると同じように、長期金利の水準をみることによって経済の状況が判断できる、と。

 しかし、そうした先人の教えを無視して、日銀は今年1月マイナス金利導入を決定し、さらに長期金利に対する介入の姿勢を強めていたのでした。

 全然言っていることとやっていることが違うのです。

 盛り土問題みたいでしょう?

 日銀が相場よりも高い価格で国債を買い入れるものだから、長期金利までマイナス圏に突入し、市場関係者が、将来のインフレ率や潜在成長率についてどう判断しているのかがまるで分からなくなっていたのでした。

 では、今回、日銀は、そのことについて大いに反省し、態度を改めようとしているのでしょうか?

 答えは、ノー。

 全然反省などしていません。

 日銀が、長期金利を事実上引き上げようとしているのは、民間銀行の利鞘が縮小し、不満が噴出しているので、それで長期金利については下がり過ぎないようにしたいと言っているだけなのです。

 それに、長期金利は、ゼロ%に誘導しようと言っているのですから。水準は少し高めになりましたが、完全にコントロールしたいという姿勢は強まっているのです。

 でも、何故ゼロ%なのでしょうか?

 私には、その理由がさっぱり分かりません。

 そもそも長期金利を操作するなんて簡単に言ってのけること自体、日銀総裁として相応しくないと言わざるを得ないのです。


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