経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 金融政策

 先日のNHKのニュースでです。


 債券市場では、長期金利の代表的な指標になる国債の取り引きが成立しない日が相次いでいます。日銀が、大規模な金融緩和の一環として、大量の国債を買い入れた結果、いわば品薄になっているためで、専門家からは市場の機能の低下に懸念の声も上がっています。

 国内の債券市場では、今月11日と13日に長期金利の代表的な指標になる償還までの期間が10年の国債の売買が一日中成立せず、値がつきませんでした。

 国債の取り引きを仲介する「日本相互証券」によりますと、取り引きが成立しない日は、去年は1年間で2日でしたが、ことしはすでに5日と2倍以上に増えています。

 これは、日銀が5年前から続けている大規模緩和の一環で大量の国債を買い入れてきた結果、市場で取り引きされる国債が大きく減っていわば品薄になっているためです。

 今の金融緩和策は当面続く見通しで、取り引きが成立しない日は今後も増えるとみられています。

 専門家からは「長期金利は国の財政の信用力を見るうえでも重要な指標で、取り引きが低調になると、財政悪化に対する市場の懸念が見逃されるリスクも出てくる」として、市場の機能の低下に懸念の声も出ています。


 要するに、国債市場は死んでしまっている、と。

 市場関係者のなかには、どうせ取引は成立しないのだから、システムを稼働するための電気代が無駄だと指摘する者も出る始末。

 このNHKのニュースでは、日銀が大量に国債を買い上げて品薄になっているので、商いが成立しにくくなっていると言っていますが、それだけではないのです。

 というよりも、
日銀が市場の実勢を無視した価格で国債を買い上げるようなことをしているので、こんな異常な事態になっていると言うべきでしょう。

 長期金利、つまり10年物国債の利回りを0%程度に誘導する政策を取っているでしょう?

 民間の投資家からしたら、そんなバカげた条件で国債を保有することなど考えられません。

 だから取引が成立しないのです。

 しかし、今後、何らかの理由でインフレが起きた場合に、日銀はどのように対応するのでしょうか? その覚悟はできているのでしょうか?

 物価が上がらないから超緩和策を取っているのだ、というのがリフレ派の理窟なのでしょうが…仮に今後、インフレが急に襲った場合、日銀としてはインフレを抑えるために今度は金融を引き締める必要があるのです。

 そうでしょう?

 一気に金融を引き締めると副作用が大きすぎるので、徐々にやるとしても、少なくても日銀による国債の購入は控えざるを得ませんよね?

 しかし、そうなると資金繰りに窮している日本政府は、どうやって国債を民間部門に引き受けてもらうのか、と。

 今の国債の利回りは、いわばインチキだと言っていいでしょう。少なくても市場の実勢を反映したものでないことは明らか。

 であれば、仮に、日銀が国債の買い入れをストップしたときには、その意味においても金利は急上昇する筈。

 仮に、金利の急上昇が起きるのを避ける必要があると日銀が判断して、国債の買い入れを継続するとしても、今度は、日銀はインフレを抑えようとする気がないのかという批判が起きるでしょう。

 インフレになれば、その分、消費者の購買力が削がれる訳ですから、国民から大ブーイングが起きることが予想されるからです。

 そうでなくても、余りにも異常な金融政策のせいで、民間銀行の経営内容は悪化しています。

 簡単に言えば、金利が低すぎて利鞘が稼げないのです。

 しかし、金融機関の経営基盤が脆弱では、経済の健全な発展を望むことはできないのです。


 日銀が冷静な判断に基づき、徐々に金融政策を転換することが強く望まれるのです。




 国債市場を殺してしまった黒田総裁は即刻辞任すべきと思う方、クリックをお願い致します。
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 ドル円が、最近、少しドル安円高に振れていますね?

 そして、その理由とされているのが、日銀が金融緩和を縮小するのではないかという噂が流れていることです。

 日銀の国債購入のペースが落ちていることも影響しているようです。というか、国債の購入のペースが落ちていること自体、既に金融緩和を縮小していることの証だとも受け取られかねません。
 
 日銀が、直接の目標を短期金利及び長期金利のコントロールに変更した頃から流れが変わっていると言えば、言えないこともないのです。

 ただ、幾ら国債の購入のペースが落ちているとはいえ、今言ったように長短金利はがっちりとコントロールされていることからすれば、円がドルに対して強くなることはないとも言えるのです。

 しかし…

 幾ら日本の金利が上がらなくても、金融緩和縮小を予想する向きが増えれば…それを先取りして円が強くなるということもあり得るのです。

 余りにも株価上昇のペースが速いものだから、それを警戒して米国の利上げのペースが速くなるのではないかとの見方が強くなれば…

 それに併せて日本の金利も上げなければ円安が進み、そうなると米国から警告を発せられかねないとの見方でもあるのでしょうか?

 いずれにしても、今、株価はバブル状態にあります。ということは、リスクオンの様相が極めて強い訳ですから、仮に日本が金融緩和に着手したとしても、それほど円高になるとは思われないのですが、如何でしょうか?




 日銀の人事が噂されているが、インフレターゲット論者は責任を取って辞めてもらいたいと思う方、クリックをお願い致します。
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 毎日新聞の記事です。

 日銀は28日、12月の金融政策決定会合での「主な意見」を公表した。 
 政策委員の1人が経済と物価情勢の改善が続けば、政策持続性の観点を含めて「金利水準の調整の要否を検討することが必要になる可能性がある」と指摘し、物価上昇率2%目標の実現前の金利引き上げを示唆した。

 日銀の政策委員のなかにも少しはまともな人がいるのかと思って、この「主な意見」というのを自分で直に確かめてみました。

 すると、次のような記述になっていました。
 先行き、経済・物価情勢の改善が続くと見込まれる場合には、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の枠組みのもとで、その持続性を強化する観点も含め、金利水準の調整の要否を検討することが必要になる可能性もあるのではないか。

 現在の金融緩和を継続すべきだとの意見が圧倒的に多いなかでの意見だけに、若干の新鮮さはある訳ですが…でも、これでも生ぬるいとしか言いようがありません。

 というのも、先行き、経済情勢がさらによくなり、物価も上がればとの前提条件がついているからです。

 しかし、経済情勢に関して言えば、これ以上よくなるなんてことを望むのはどうかしているというべきでしょう。

 これ以上、雇用市場がよくなるということは、もっともっと人手不足の状況になることを意味しているからです。

 おかしくありませんか?

 それに、少子高齢化が進む中で、消費がかつてのように活発になるなんてことはあり得ない、と。

 それに、そもそも、マイナス金利、或いはゼロ金利の副作用というか弊害は目に余るものがあります。

 先日もテレビで、銀行が、利鞘を確保できないために手数料ビジネスに傾斜していると言っていました。

 手数料ビジネスと言えば、聞こえはいいのですが、その実態は、かつての証券会社と同じようなことをしているのだ、と。

 つまり金融知識の乏しい高齢者に対して、仕組みが複雑な金融商品を売りつけ、しかも、売りつけたと思ったら、解約させ、そして、解約させたと思ったら、また売りつけるようなことをしているのだ、と。

 末期症状と言わざるを得ません。

 それに、失業率がこれほど低下し、バブル期並みの人手不足の状態に陥っているにも拘わらず緩和策を維持し続けるのであれば、仮に東京オリンピック後に景気が失速した場合、日銀はどのような政策を採用することができるのでしょうか?

 何にもやることは残っていないのです。

 だから、今のうちの可能な限り金融政策を正常化させておくべきなのです。

 黒田総裁以下、さっさと辞任して欲しいと思います。



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 本日、日銀の資金循環統計が発表になり、家計の金融資産残高が1845億円を超えたと報じられていました。

 1年前と比べて、4.7%の増加になっているのだ、と。

 これが全ての国民に当てはまる話ならば、なんとおめでたいことか、と。

 しかし、株投資をしていないと、そんなに増えている訳ではないのです。

 つまり、株価の上昇によって金融資産残高が増えているように見えるだけなのです。

 家計が保有する預金と現金も増えているようですが、マイナンバー制度が始まったせいで、現金で資産を保有しようとする人が増えていることが影響しているのではないでしょうか?

 ところで、話は変わるのですが、この資金循環統計をみると、発行した国債のうち日銀が保有するシェアも出ているのですが、全体の何割位の国債を日銀が保有していると思いますか?


 な、な、なんと…

 4割を超えているのです。(グラフは、毎年9月時点でのものです)

日銀の国債保有


 財政法では、基本的に日銀が国債を直接引受けすることを禁止していますが、その趣旨はと言えば、日銀が大量に国債を保有するようになれば財政規律が緩んでしまい、インフレを引き起こす恐れがあるからですが…

 だとしたら、これは忌々しき事態だと思うのです。

 ただ、日銀がこれだけ大量に国債を保有していても、インフレの兆しが見えないのはそのとおり。

 でも、インフレの兆しがないからといって、こんなに日銀が大量に国債を保有していて何か副作用が起きる心配はないのでしょうか?

 例えば、何らかの理由でマイルドなインフレが起き始めたとしましょう。

 どうなります?

 仮にインフレ率が2%を超え、3%、4%、5%となったときに、日銀はどのような行動に出るでしょうか?

 マイルドだとはいっても物価が上がれば、国民から生活できないとの不満の声が上るのは必定。

 そうなれば、否が応でも金融を引き締めに転じざるを得なくなります。

 当然のことながら、日銀による国債の買い取りはストップし…否、それだけではなく、今度は国債の
売却に動く、と。

 そして、そうなれば国債の価格は大きく低下し、従って、金利は急に上昇し始めるでしょう。

 要するに、日銀が保有する国債のシェアが余りにも大きくなっているために、日銀が少し行動を変えるだけでも金融市場に大きな影響を与えてしまう状況になっているのです。

 もし、日銀のシェアが小さければ、国債の買い取りをストップしたって、或いは売却に転じたって影響の程度は知れている、と。

 ということで、国債のマーケットは大変不安定な状態になっていると言っていいでしょう。

 もちろん、日銀が急に行動を変えなければ大きな混乱を巻き起こす可能性は小さい訳ですが、しかし、何かのきっかけでインフレ率が上がった場合、何もせずにそれを放置することなどできません。

 で、行動を起こせば、たちまち市場を混乱させてしまう、と。


 国債の保有割合を少しずつ減らすような工夫が求められるのです。




 国債をバンバン買い上げればデフレから脱却できると主張したのは安倍総理なのだから、安倍総理こそ責任を取るべきだと思う方、クリックをお願い致します。
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 私、昨日の記事で、次のように書きました。
 「公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の預金の預け先である銀行が日銀に支払うマイナス金利分をGPIFが負担する方針を固めたとの記事に接しました」
 
 日銀がマイナス金利政策を採用しているために、民間金融機関が日銀に預けているお金の一部にはマイナス金利が課されている訳ですが…

 マイナスの金利が課されるということは、お金を預けている民間金融機関が日銀から利息をもらうのではなく、逆に利息を払うということになる訳で、お金を預けて利息を取られる位ならお金を預けなければいいのにと思う訳ですが…いろんな事情があって民間金融機関は余ったお金を日銀に預けることがある訳です。

 但し、そうはいってもその負担が少しずつボデーブローのように利いてくる、と。

 そこで、民間金融機関としては、その負担の全部、或いは一部をGPIFに負担して欲しいという気持ちになるのです。

 どう思います?

 まあ、適当にやってくれ、なんて思っていませんか?

 しかし、よ〜く考えると、GPIFがそのマイナス金利の負担を肩代わりするということは、年金の受給者である国民が負担することを意味しているのです。

 少し、腹が立ってきたのではありませんか?

 個人が民間金融機関に預けている預金の金利がマイナスになることはなくても、こうしてGPIFがマイナス金利の負担を肩代りするのであれば、国民にその負担が圧し掛かることになるからです。

 昨日紹介した日銀の説明によれば、個人の預金の金利がマイナスになることはないし、マイナス金利政策を採用すればデフレからの脱却が可能だというものでしたが、実際には全く説明通りに事は進んでいないのです。

 こんなことでいいのでしょうか?

 そもそもマネタリーベースを2年間で2倍に増やせば…否、それ以前にデフレは脱却できると豪語していた岩田副総裁。

 それが実現できなかったら辞任するとまで言っていたではありませんか?

 それに加えて、マイナス金利政策まで導入しても、マイルドなインフレが起きる兆しはない、と。

 そして、マイナス金利を導入したせいで、民間金融機関ばかりはなく、国民にまで迷惑が及んでいる、と。

 でも、全然反省しないのですよね。

 何と言ったらいいのでしょうか?




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 日銀の中曽副総裁がアホなことを言っています。

 朝日の記事です。

 日本銀行の中曽宏副総裁は29日の都内での講演で、「適正な対価を求めずに銀行が預金口座を維持し続けるのは困難になってきている」と述べた。超低金利などで銀行経営は厳しく、預金者に新たな負担となる「口座維持手数料」を求めるのも検討対象になる、との趣旨だ。「適正な対価について国民的議論が必要だ」とも述べ…

 最近、黒田総裁も超低金利政策の副作用について意識するようになっていますが…

 要するに、お金を貸す側の金融機関の経営が難しくなっている、と。また、生命保険会社の資金運用が難しくなっている、と。

 それはそうですよね。短期金利はマイナス、長期金利でさえほぼゼロ%の水準に誘導するようなことを日銀がやっているからです。

 これでは幾ら預金金利が限りなくゼロ%に近い水準であっても、貸出金利も異常に低くなり利鞘を確保できない、と。

 では、どうするか?

 そこで預金金利をマイナスにすることが可能であれば、貸出金利がほぼゼロ%でも利鞘を確保することが可能になる、と。

 しかし、預金金利をマイナスにすることには抵抗感が強い。政治家もそれには反対する、と。

 では、どうするか?

 仮に預金金利をマイナスにすることはできなくても、口座維持手数料を課すことが可能であれば、事実上、預金金利をマイナスにしたことになるので利鞘が確保でき、金融機関の経営も安定するではないか、と。

 まあ、中曽副総裁の発言は、そのような発想で述べられたものだと解釈する訳ですが…

 でも、それって、どこかおかしくはありませんか、と言いたい!

 否、そもそも有効求人倍率がバブル期を超える水準にまで拡幅しているなかで超低金利政策どころかマイナス金利政策を依然として採用していること自体がおかしい、と。

 消費が奮わないなんていつも愚痴ってばかりいますが、そうやって預金金利をほぼゼロに抑え込んでいるから、預金者は本来得ることのできる利息が確保できず、その分消費が冷え込んでしまうのです。

 もちろん、ゼロ金利政策やマイナス金利政策を採用すれば、お金を借りる側としては恵みの雨となる訳ですが…そんなことをしても設備投資が盛り上がる気配は一向になし。

 だったら、金利を正常化して少しでも消費を元気づけることを考えた方がマシなのです。

 何故我々預金者が預金するだけで口座維持手数料まで取られなければいけないのか、と。

 それに、ATMで預金を引き出す際に、既に相当な手数料がかかっているではないか、と。

 今の金融政策は間違っています。



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 30、31日と2日間に渡って開かれていた日銀の金融政策決定会合で、金融緩和策の現状維持が決定されたと報じられています。

 具体的に言えば、年間80兆円のペースでの国債の買い入れが続けられるとともに、短期の政策金利をマイナス0.1%に、そして長期金利の10年物国債の利回りをほぼ0%に誘導する政策が続けられるということです。
 
 何故、超緩和策を続けるのか?

 それは、先日も言いましたように、インフレ率が目標の2%になかなか達しないからなのですよね。

 なんとしてもマイルドなインフレを起こしたいのだ、と。

 但し、直近のインフレ率は、前年比で0.7%まで上昇していること訳ですが…

 それが何を意味するのか?

 例えば、貴方が大金を銀行に預金しているとしましょう。

 その預金に付く利子はほぼゼロ。ATMで引き出す際にかかる手数料を考えたら、むしろマイナスになってしまうでしょう。

 その一方で、お金の価値が1年間で0.7%低下する訳ですから、貴方の資産は少しずつ減る仕組みになっているということなのです。

 まあ、お金を借りている企業にとっては大変ありがたいことかもしれませんが、お金を預けている
多くの国民は犠牲を強いられている訳なのです。

 それもマイルドなインフレにするためにです。

 国民の多くがマイルドなインフレになることを切望しているのでしょうか?

 答えはノー。

 インフレなど少しも望んでいないのに国民は犠牲を強いられているのです。

 おかしいでしょう?

 それで、消費が落ち込んでいる、と来た!

 消費を活性化したかったら、当たり前の金利水準にしろと言いたい!

 金利収入があれば、人々は必ずそれを消費に回す。

 なんか、そういう気になるではないですか?

 でしょう?

 まあ、ゼロ金利を実現して設備投資を活性化したいという思惑もあるのでしょうが…しかし、実際には投機を盛んにするようなことにしかなっていないのです。要するに、バブルを演出しているということですね。



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 突然ですが、日銀の金融政策についてどう考えますか?

 日銀は、長期国債をガンガン市場から買い上げるだけでなく、長期金利までほぼゼロ%に誘導するという他国に例を見ない政策を実施していますよね。

 まあ、短期の政策金利を中央銀行が誘導する政策は、中央銀行の伝統的、かつ主たる政策手段である訳ですが、長期金利を誘導することははっきりと言って禁じ手だったのです。

 幾ら中央銀行であっても、そして、いくら景気を下支えするためと言ってもそこまでしてはいけない、と。

 何故ならば、為替レートが市場メカニズムで決定されるように、長期金利も市場のメカニズムで決定されるべきであるからだ、と。

 それに長期金利をコントロールするということは、中央銀行が無制限に市場から長期国債を買い入れることが前提となる訳ですが…そもそも財政法では日銀による国債の直接引受を原則禁止している訳ですから、その意味でも日銀が長期金利をコントロールすることはおかしいのです。

 もちろん、長期金利がコントロールされて、短期金利のみならず長期金利まで極めて低い水準で推移することになれば、理屈としては企業の設備投資や家計の住宅投資が刺激されることが期待できる訳ですが、その反面、預金者の利子収入は全くと言っていいほど見込まれない訳ですから、その分、消費者の購買力が奪われます。

 さらに言えば、長期金利は、景気の先行きを示唆する先行指標の役割を果たす訳ですから、その長期金利をコントロールしてしまうと、これから先景気がよくなりそうかどうかを長期金利を見ることによって判断することができなくなってしまうのです。

 いずれにしても、日銀は、これまでの超緩和策を変える気配はない訳ですが…それは何故なのでしょうか?

 そうです、インフレ目標の2%が達成される見通しがなかなか立たないために、超緩和策をせざるを得ないということになっているのです。

 ここで皆さんにお伺いしたいと思います。

 貴方はインフレ目標値を支持しますか?

 つまり、何が何でも2%のインフレを実現すべきだと考えますか?

 もし、そうであるというのであれば、確かに超緩和策を変更する訳にはいかないかもしれません。

 でも、何故2%のインフレ目標を無条件で達成する必要があるのか、と言いたい!

 それに、今景気が非常に悪いというのであればともかく、人手不足がむしろ問題になるほど景気は回復しているとも言えるのです。

 よく、景気が悪いときには財政出動をして景気を下支えすべきだなんていう議論が聞かれる訳ですが、今もそんな状況にあると言えるのでしょうか?

 グラフをご覧ください。

需給ギャップ


 日銀が推計している需給ギャップの推移をグラフにしたものです。

 ご承知のようにリーマンショック後、世界的に景気は後退して日本でも需給ギャップが拡大していることが分かる訳ですが、今は需要不足どころか完全に供給不足の状況になっているのです。

 ですから、本来であれば、金融も徐々に引き締めに転じることが必要な時期に差し掛かっているのに、今言った事情で日銀は超緩和策を変えようとはしない、と。

 私、これまでも何回も言ってきたことですが、余りにも多くの学者や評論家、或いは政治家たちが、
物価が上がらないことに過敏になり過ぎているのではないでしょうか?

 その主な理由は、米国の1930年台の大恐慌のトラウマにあるのですよね。

 物価が低下することにより景気が悪くなり、そして、景気が悪くなることにより物価がさらに低下する、と。そうした悪循環はなんとしても阻止する必要がある、と。

 でも、近年先進国を中心にして起きている物価の低下或いは、物価の安定は、違う事情によって起きていることを十分に認識する必要があるのです。

 新興経済、つまり賃金が比較的安い国々の経済が発展していることによってそうした国々で生産された製品が世界中に輸出されることによって起きているのだ、と。

 テレビでもカメラでもパソコンでも…或いは、スーツでも下着でも、そして加工食品でさえ安い価格で手に入れることが可能になっている現代社会。

 不況とは関係なくおきている現象なのです。

 何故、それに対して過敏に反応する必要があるのか、と。


 インフレ目標政策なんか直ちに取っ払え、と。

 でも、それって、日銀の政策委員の総入れ替えを意味しているのですよね?

 そして、安倍総理が言っていたことも的外れであった、と。



 物価を気にし過ぎて日銀の国債買い入れを今後も続けると、大変な副作用が起きそうだと思う方、クリックをお願い致します。
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 次の記事を読んでください。

 日銀の総資産が6月末で500兆円を超え、米連邦準備理事会(FRB)を上回った。国債などの金融資産を大量に購入し続け、何とか2%の物価上昇目標を達成しようと躍起になっている。対する米国や欧州の物価は上昇し、緩和戦略からの出口を探る。米欧から離れ、日銀はひとり資産を膨張し続けるのか。

 何かお感じになりましたか?

 日銀の総資産がそんなに膨れ上がって大丈夫なのか、ってですか?

 それも大きな問題であるのは事実ですが、私が指摘したいのは日経の言葉使いです。

 日銀の総資産が500兆円を超えたというのは分かります。

 しかし、FRBの総資産というのはどういうことなのでしょうか?

 私の言いたいことがお分かりになりませんか?

 では、質問を変えましょう。

 もし、次のような文章の出くわしたら貴方はどう思うか?

 「日銀の政策委員会の総資産が500兆円を超えた」

 おかしいでしょう?

 日銀の政策委員会というのは意思決定機関であり、自分たちが資産や負債を保有するものではないからです。

 FRB(米連邦準備理事会)もそれと同じで、FRB自体が資産を保有することはないのです。

 ただ、FRBには二つの意味があります。

 一つは、Federal Reserve Board 、つまり米連邦準備制度理事会。そして、もう一つが、Federal Reserve Bank  で、米連邦準備銀行。

 FRBを後者の意味で使うのであれば、それなら何もおかしいことはありません。でも、日経の記事にはご丁寧に米連邦準備理事会と書いてあるではありませんか?

 素人の方なら、別に何とも感じない記事かもしれませんが…そして、これを書いているのが一般紙なら私もとやかく言わなかったかもしれませんが、専門誌の日経が書いているのです。

 ちがうだろう、ちがうだろう、と言いたい!


 総資産が500兆円を超えても一向にマイルドなインフレさえ起きる気配はなし!

 物価もコントロールできない日銀総裁なら意味がない、辞任すべきだ、なんて言っていた岩田規久男副総裁と原田泰委員。

 この人たちのことを恥知らずというのではないでしょうか?


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 5月12日、日銀の原田泰日銀審議員が、都内で開かれたシンポジウムで次のように話したと報じられています。

 「日本では赤ん坊を含む国民1人が保有する現金が80万円に達し、4人家族なら一家に240万円のもの現金を保有していることになる」

 「これは多過ぎる。その一部は違法取引に利用されていると思う」
 
 「(貨幣価値を低下させるインフレ税は)違法取引に対する税金でもあり、その意味ではインフレ税は良いかもしれない」

 「財政赤字が累積したのはデフレのせいであり、デフレをインフレに変えることができれば、名目GDP(国内総生産)が増えるので、財政赤字問題を解決することができる」
 
 「(財政赤字の対名目GDP比率は既に低下しており)日本の財政赤字問題はある程度解決した」


 誤解のないように言っておきますが、日銀審議委員というのは、日本銀行の金融政策の内容を決定する委員ということです。

 そんな重要な仕事を任せられている人が、上のような発言をしているのです。

 呆れてモノも言えません。

 私、この人とかつて同じ職場で仕事をしていたことがあるので知っているのですが、昔から全然変わっていないのです。

 自分勝手な屁理屈をつけてばかりいる、と。

 本質的な批判に入る前に、そもそも国民1人当たりが保有する現金が80万円であったとき、何故4人家族なら240万円になるのか?

 80×4=320万円ではないのか?

 そこのところから私にはさっぱり分かりません。

 それに、普通の人であれば、現金で80万円保有している人など大変稀な存在だと思います。

 日銀券の流通量を単に総人口で割ると80万円になるということで、その多くは富裕層や企業が有しているものだと思うのです。

 それに、いずれにしても、そうした現金の一部が違法取引に利用されているというのは、どういうことなのでしょうか?

 全く理解不能。

 違法取引に対する課税だから結構なものだという理屈ですが、違法でない取引にもインフレ税はかかるのです。

 そうでしょう?

 バカじゃないのでしょうか?

 まあ、確かにインフレになれば、その分、貨幣の価値、及び借金の元本の実質価値は下がるわけで、その意味で借金の負担が軽くなるという面もあるのですが…しかし、インフレになれば当然に金利が上がり、そして、金利が上がれば、その分、利払い負担が増えるのです。

 借金が一回こっきりのものである人にとっては、インフレになることによって返済すべき元利払いの実質負担が軽くなり、めでたし、めでたしとなる訳ですが、政府や企業のように引き続き借金をしなければならない身にとっては、何の解決にもならないことをこの人は全く理解していないのです。

 それに、百歩譲って、否、千歩、万歩譲って、インフレを起こして借金の負担を軽くすると言っても、全然インフレ率は上がっていないではないかと言いたい!

 お前らのインフレターゲット政策は失敗しているのだぞ、と。

 黒田総裁、岩田副総裁らとともに、即刻辞任して欲しいと思います。

 あんなに、デフレの脱却が先決だと言っていた安倍総理が、今はそのことについて何も触れないのですから、無責任極まりないと言うべきなのです。


 
 インフレを起こして財政赤字問題が解決するだなんて…井戸端会議ならいざしらず、日銀審議委員が言うことか、と思った方、クリックをお願い致します。
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