経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 石油

 原油価格が低下し、世界経済に様々な影響を与えています。

原油価格の推移

 例えば、ロシアが昨日、政策金利を10.5%から一気に17%に引き上げたのをご存知でしょうか?

 いいですか? 一気に6.5ポイントも上げたのですよ。‌信じられないほどの上げっぷり。

 では、何故そのようなことをしたのか? 

 それは、ルーブルの価値の下落がなかなか止まらないからです。つまり、資本の逃避が起きている、と。ルーブルの価値は、過去1年間で半分ほどにまで低下しているのです。
 
  では、何故ルーブルの価値が下がるのか?

 先ず、過去1年間の出来事を思い出して頂くと、クリミアを併合したロシアに対する経済制裁などがあったのですが…それに加えて最近の原油価格の低下がボディーブローのように効いているのです。

 では、何故原油価格が低下すると、ルーブルの価値が下がるのか?

 それはロシアが産油国だからです。それに、ロシアの場合、原油価格が100ドルを下回ると採算が取れないとも言われていますので、今回のように原油価格が急落するとロシアには深刻な影響が及ぶのです。

 では、ロシア以外には影響はないのか?

 ロシア以外にも例えば、同じく産油国のベネズエラも相当な影響を受けていると言われています。

 しかし、原油価格の低下はそうした副作用が伴うものの、本来は、経済にプラスの効果を与えるものなのです。

 皆さんは、第一次オイルショックを憶えているでしょうか?

 憶えていない? お若いのですね。

 でも、中高年なら憶えている筈。

 あのオイルショックのせいで世界的にインフレが進行し、日本を含め世界経済を大混乱に巻き込んだのです。

 いいですか? 原油価格の急騰のせいで、様々な商品の価格が一斉に上がったものだから、消費者である国民は、購買力を大きく削がれてしまったのです。つまり、不況に突入してしまったのです。

 ということは、逆に原油価格が急落すれば、それとは反対のことが起こる筈。つまり、物価が低下すれば、その分我々消費者は購買力が増強され…つまり、名目の給料の額は変わらなくても、以前に比べてより多くのモノやサービスを購入することができるようになり、生活は楽になるのです。

 もっと言えば、今年の4月に消費税が増税になって景気が悪化したなんて言われていますが、もし、この原油価格の低下で日本の物価が下がるようなことになれば、消費税増税の影響を帳消しにしてしまう効果が期待できないではないのです。

 ですから、この時期の原油価格の低下は世界の人々にとっては、まさにクリスマスプレゼントと言ってもいいのです。

 でも、この原油価格の低下を素直に喜べない人々がいるのです。しかも、ロシアでもベネズエラでもないこの日本の国内に。

 それは、リフレ派と呼ばれる人々です。

 彼らはどうしても、物価を2%以上上げたい、と。もっと正確に言えば、消費税増税の影響を除外した上で物価を2%上げたい、と。だから、原油価格が低下することによって物価まで下がると、自分たちが掲げた目標の達成が困難になるので、困っているのです。

 しかし、よく考えてみて下さい。幾らマイルドなインフレが実現できなくても、現実に国民の生活水準が向上するのであれば、歓迎すべきではないのか、と。

 リフレ派は、手段と目標を混同してしまっているのです。


 
 景気がよくなった結果として物価が上がるのであれば意味があるけれど、景気が回復しないなかで物価だけ上がっても意味がない。また、景気がよくなるのであれば、物価が上がらなくても問題はない、と考える方、クリックをお願い致します。
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 株価が下げています。

 ヘッジファンドの換金売りが峠を越して、株価も下げ止まったかと思っ
ていたのですが、NY株価は、5年8か月振りの安値となっています。

 前日比444ドル下げて、7552ドルに。

 一方、東京市場でも、日経平均が7500円台に落ちています。

 今回の株価の下落は、もはやヘッジファンドの換金売りにだけ理由を
求めるわけにはいかないようです。

 実体経済の悪化がより深刻になってきたことの反映と受け止めるべき
でしょう。

 そして、その実体経済の悪化の象徴がビッグスリー。

 GM(ゼネラルモーターズ)とか、フォード、或いはクライスラーといえ
ば、今の中高年が幼い頃や若い頃には、アメリカの反映の象徴のよう
に輝いていました。

 で、アメリカと言えば、自由市場経済の国。

 企業が破綻しそうになっても、国が救済することなどあり得ない‥、そ
う信じられてきました。

 仮に、政府が救済の手を差し伸べることがあっても、それは信用シス
テム全体に深刻な影響を及ぼすことが予想される場合だけだと。

 つまり、大銀行については、信用システムの崩壊を恐れ、国が救済に
乗り出すことがないとは言えないとしても、一般の事業会社の場合に
は、救済などあり得ない、と皆が思っていました。


 それがです、ビッグ3のCEOが打ち揃って、議会で国の融資を要請し
ているではありませんか。

 3社に250億ドルを緊急融資してくれ!と。

 救済すべき理由が奮っています。

 助けてくれないと大量の失業者が出るぞ!

 国の税収が減ってしまうぞ!

 会社が苦境に陥ったのは、金融危機のせいだ!


 そんなことを言っています。反省の弁などどこにも見受けられません。

 それに、この人たち、昨年まで、数億円単位、或いは10億円程度の収
入を得ていたと言われています。

 さらに、ワシントンに来るために彼らが使った交通手段は、プライベー
ト・ジェット。

 そんなことにも議員から批判が浴びせられています。

 
 まあ、いずれにしても救済をするかどうかは先延ばしとなってしまった
ようです。

 ひょっとしたら、チャプター・イレブン(破産法11条)の適用申請を余儀
なくされてしまうかもしれません。

 そうなると、今度は、リーマンショックならぬ、ビッグスリー・ショックと呼
ばれる事態が起こるかもしれません。

 アメリカの消費者は、財布のひもを締め始めたようです。

 それもこれも、失業率がここにきて急増し、先行きに明るさが感じられ
なくなっているからです。


 で、実体経済の悪化を象徴するもう一つの指標が、原油価格の急落
です。

 NY原油先物価格が、とうとう50ドルを割り、49ドル台に落ち込んでし
まいました。

 7月には、147ドルを付けていた原油価格ですが、これでちょうど1/3の
水準にまで落ちてしまったことになります。

 これ、何が何でも低すぎませんか?

 いくら先進国経済がリセッション入りするからといって。

 実体経済が弱含むと原油の需要も弱くなるでしょう。

 ですから、原油価格が下振れする要因になるのは理解できます。

 でも、そうなると産油国側も、産油量を制限しようとするでしょうから、
それほど一本調子で原油価格が下落するというのは、理屈ではなかな
か理解しづらい現象なのです。


 でも、現実には、こうして下げています。

 何が本当の原因なのでしょうか。

 もちろん、投機資金が一斉に原油先物市場から退いたということが最
大の理由でしょうがそれだけでは説明できません。

 これは、今後原油価格が低下することを恐れた筋が、その低下リスク
をヘッジするために先物市場で売っているからに外なりません。

 で、そうするとまた下がる。

 下がると、益々リスクをヘッジしたくなる。

 だから、また下がる、そういう循環が発生しているのだと思います。


 株価も同じ要素があります。

 下げは下げを呼ぶ。

 でも、理屈に合わない価格であるのならば、また何かをきっかけに反
転するはずです。

 


 それにしても、原油価格がこんなに下がるなんて誰が予想しただろ
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 福田総理が与謝野大臣に対して出した指示、どう思いますか?

 あの総合経済対策のことです。

 で、それとの絡みで、麻生幹事長は、国債の30兆円の発行限度を気
にすべきではないとまで言い出しました。


 日本経済が、どうにもならない崖っぷちに立たされているのであれ
ば、そうした発言も分からないではありません。

 でも、日本経済は、そこそこ頑張っているのです。もちろん、格差が広
がるとかの問題はありますよ。でも、それほどの悲壮感が街に漂ってい
るとは思われません。


 それにですね、まだあります。

 原油価格が下がりだしているのです。

 今回の経済対策は、何と言っても原油価格高騰への対策として考え
られているものです。

 それが、原油価格が下がりだしているとあれば、今更対策は必要な
いということになってしまいます。


 それでも何かしないといけないのでしょうか。

 漁業関係者に補助金を出したから、農家も保護しないとバランスが取
れないというのでしょうか。

 それだったら、選挙を前に、選挙民を買収しているのと同じようなこと
になりはしないのでしょうか。

 

 まあ、それはそれとして、何故原油価格が下がりだしたか?

 原油先物価格は、ピーク時の147ドル台から8月5日には118ドル台に
まで低下しています。

 どうしてか?

 原油のオプション取引で、プットオプションの買いが急増しているので
す。

 「プットオプションって何よ?」

 オプション取引というのは、買ったり売ったりする権利の取引(売買)
のことです。

 コールオプションが買う権利、そして、プットオプションが買う権利。

 もし、貴方が航空会社の社長だとして、コールオプションを購入してお
けば、一定価格で原油を購入する権利が得られるので、原油価格高騰
の影響から免れることができます。

 逆に、彼方が石油会社の社長だとして、プットオプションを購入してお
けば、一定価格で原油を売る権利が得られるので、原油価格が低下し
ても、その影響から免れることができます。


 こうして、原油価格の上昇を嫌うのであれば、コールオプションを利用
してリスクヘッジが可能であり、原油価格の低下を嫌うのであれば、プッ
トオプションを利用してリスクヘッジが可能になります。


 で、先週1週間で、コールオプションの買い1に対し、プットオプションの
買いが10に上ったというのです。

 つまり、2009年に原油価格が上がると思う人が1人しかいないのに対
し、下がるとみる人が10人に上ったということです。


 では、どうして原油価格が下がるとみる投資家がここにきて急増して
いるか?

 それについては、何とも言えません。

 でも、下がるとみる人が増えれば増えるほど、それにつれて価格が下
がるのは当然なことなのです。

 で、そうやって価格が下がりだすと、価格の低下を嫌う人は、またプッ
トオプションを購入し価格低下のリスクをヘッジしようとするわけですか
ら、さらに価格は下がることになります。

 要するに、これまでと逆の現象が起き始めたということです。

 住宅市場から原油市場へ移ってきた余剰資金は、今度はどこに向か
うことになるのでしょうか。

 

 いずれにしても、今後も原油価格が上がる前提で経済対策など策定
するとバカみたいなことになってしまいます。


 そのくらい、分かってほしいと思います。

 

 本当に原油価格は下がり続けるのだろうか、と思った方、クリックをお
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 アメリカが海外からの石油に対する依存度を落とさないと、10年のう
ちに原油価格は1バレル300ドルになるだろうと、あのピケンズ氏が議
会証言しています。

 ピケンズ氏とは、かつて小糸製作所の株の買占めで有名になった人
です。
 
 BPキャピタルマネジメントの創業者でもあります。


 驚きましたか?

 「驚かない」

 えっ、驚かないのですか?

 驚かない貴方に、私の方が驚いてしまいます。

 でも、どうして驚かないのでしょうか。

 「オイルショックのときのことを忘れたのか?」

 いいえ、覚えていますよ。

 「いや、忘れている」

 えっと、あの時には、石油は限りある資源の一つだということに改めて
気がつかされたのでしたね。

 21世紀になっても石油の生産を続けることができるのだろうか、なん
て皆が思ったものでした。

 だから、石油の値段が上がるのも止むをえないか、なんて‥

 そうですね、そうしたことから考えれば、むしろ数年前まで石油価格
が低位安定していたことの方が不思議だったのかもしれません。

 来年原油が300ドルになるというのなら、少しは驚かないといけないか
もしれませんが、10年のうちにということなら300ドルになっても別に不
思議でも何でもないかもしれません。


 でも、原油価格の高騰によって漁業関係者や、運送業者、タクシー業
界、航空業界、農家などなど、多くの業界が悲鳴を上げている中で、こ
んなことをいうと、それこそ総スカンを食らいそうです。


 仮に石油が値上がりするにしても、少しずつ上がっていくのであれ
ば、適応することも割りと容易なのでしょうが、急激な変化が起こると、
なかなか適応できないので、それが一番の問題なのですよね。

 だから、経済については、「急激な変化」はご法度なのです。

 
 でも、こうした原油価格の高騰も、一つだけいいことがあります。

 それは、原油価格の高騰が、我々のライフスタイルに変化をもたらし
ているからです。

 街の中を歩いていて、変化を感じませんか?

 そう、宅配業者の人が、何と自転車などで荷物を配っているのです
ね。

 このようにガソリン価格が上がるので、その経費を少しでも浮かそう
と、皆が車の使用を控えるようになるので、二酸化炭素の排出も抑えら
れるというものです。

 
 「でも、1バレル300ドルは、大変だよな」

 心配しないで下さい。

 「心配しないでといっても、電気料金も2倍になるぞ」

 そんなことはありません。

 石油が割高になる分、今は割高だと思われている代替エネルギー
が相対的に安くなるので、今後益々代替エネルギーの開発が進むとい
うことになるからです。


 原油価格の高騰にも、少しぐらいは良い面があるということです。

 何かが起きて、損失を被った人々と、利益を得た人々がいたとしまし
ょう。

 そういうとき、たいてい、損を被った人々は、大声を出して政府に救い
を求めようとします。でも、儲かった人は黙っているだけです。

 

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