経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 食料

 食料価格が高騰しています。で、今アラブ諸国では、ご承知のとおり民主化運動が高まって
いるわけですが、そうしたことの背景には食料価格の高騰があるとも言われています。

 つまり、食料価格が上昇し、毎日の暮らし向きが大変になるので、国民の不満は益々募る
ばかりだ、と。

 最近は余り使われなくなりましたが、私が若い頃にはエンゲル係数という表現がよく使われ
た訳です。エンゲル係数とは生活費全体に占める食費の割合のことですが、貧しい家庭ほ
どエンゲル係数が高くなる傾向があるのだ、と。

 言われてみたら大変に説得力があるわけです。

 つまり、貧しい人々ほど収入のうちのより大きな割合を食費に回さなければならない、と。そ
して、その食費が高騰するので、貧しければ貧しいほど食料価格高騰の痛手を受ける、と。

 それに、アメリカの公共放送を聞いていたら、こんな理由もあるのだ、とか。

 それは、先進国の人々は、パッケージに入った食品を買うことも多いが、貧しい国の人々
は、脱穀していない穀物をそのまま買うことが多いために、より穀物価格高騰の影響を受け
やすいのだというのです。

 ただ、いずれにしても最近の穀物価格高騰の最大の原因はといえば‥、何と言っても異常
気象が引き起こした供給不足だというのです。ロシア、パキスタン、米国、カナダ、北ヨーロッ
パ、オーストラリア。世界各地で生産高が減少しているのだ、と。

 そして、その一方で、世界的な需要は増加の一途を辿る訳です。

 で、ここでいつも引き合いに出されるのが中国。何といっても13億の人口を抱える国ですか
ら‥

 「でも、中国は一人っ子政策で、人口の増加は止まっているのでは?」

 人口の増加が止まっていても、生活水準が上がるにともない食生活にも変化が合われてい
ることが大きいといのうです。それに世界的には人口は増加し続けているのです。ということ
は、少子高齢化が進む日本は、食料不足を緩和するのに一役買っている?

 その他の理由としては、以前から言われていますが、とうもろこしを原料にエタノールなん
かを作るから余計に食料不足に拍車をかけるではないか、と。しかも、そうしたことを減税措
置で奨励したりして‥

  で、こうした状態に至ると必ず偉い方が言うのですよね。食料を増産する必要がある、な
んて‥

 日本の外交官を相手にしなかったことで有名な世界銀行のゼーリック総裁が言っていま
す。

 「世界の食料価格は危険なレベルにある」

 ただ、食料不足の問題は、そんな単純な話ではないのですよね。確かに、食料価格の高騰
は、食料不足が大きな原因であるのはそのとおりでしょう。従って、食料を増産すれば、価格
は低下し、そうすると貧しい人々も買いやすくなる、と。

 それはそのとおり!

 しかし、では誰が食料を生産するのか? そして、その人たちは何のために食料を生産し
ているのか?

 世界中にはいろんな農家が存在するでしょう。だから一言でいうのは危険であるのですが、
大規模な農業生産者というのは、何も慈善事業のために農作物を作っているのではありま
せん。そうではなく、儲けるためにビジネスとして食料生産に携わっているのです。ですから、
そもそもあまり食料を作りすぎて価格が安くなることなどは、悪夢みたいなものなのです。

 何を言いたいかといえば、政治家などが何かを言って解決するような問題ではない、と。そ
れが国内の問題であればいざ知らず、世界的な食料不足の問題に対し、政治家が口を出し
たからと言って流れが変わるものではない、ということなのです。

 それにそもそも、欧米の人間は、肉食文化が食料不足をより加速化している事実をどう考
えるのでしょう?

 つまり、コメや麦や大豆やトウモロコシをそのまま人間が摂取すれば、今の人口を養うのに
十分過ぎるほどの量が確保できているのに、それらを家畜に食べさせて、肉を生産するの
で、食料の確保が難しくなることが起きるわけです。

 まあ、だからと言って、牛肉を食べるのを止めようなどという欧米人はいないわけです。止
めるとすれば、それは健康のためとか、他の理由からなのです。

 ついでに言えば、そんなに食料不足が心配であれば、何故、米国は日本にもっと米国の農
産物を買えなどと強要するのでしょうか?

 食料不足なのに、日本が海外のコメを輸入していいのでしょうか?

 

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 今年の年初にトン当たり400ドル程度だったのが、5月頃には1000ドル
に達し、そしてその後は低下を続け、現在600ドル台になっているものっ
て、何か分かりますか?


 分からないですか?

 スーパーなどで買うと、5キロで1500円とか、2000円とかの値段がつい
ているものです。

 安いのもあります。10キロで2千数百円のものを見つけました。


 そう、お米ですね。

 確かに5月くらいには、世界的にお米の値段が高騰し、世界で暴動ま
で起きてしまいました。

 輸出を禁止する国まで出る始末。


 そのお米の価格が今下がり続けているのです。

 増産で、在庫が積みあがっていることが原因だかと。

 そして、ついにベトナムは、10月28日に、破砕米5%入りの長粒種米
の価格を23%引き下げ1トン500ドルにしたのです。

 世界最大の米の輸出国であるタイは、そうした行為を、国際価格の秩
序を破壊するものとして非難しているとか。


 1トンが500ドルということは、10キログラムで500円ということです。
 本当に安いものです。


 こんな安いお米がそのまま日本に流入してしまうと、日本の稲作農家
は、大打撃を被るでしょう。

 だからこそ、778%もの高い関税かけているのですよね。

 
 しかし、その結果、国内の貧しい人は、安い海外の米を買うことがで
きないことも事実です。


 でも、輸入の自由化を進めると、日本の国土から水田が姿を消す恐
れすらあります。

 それは頂けません。

 日本人の原風景がなくなるなんて。

 環境対策や、国土保全の観点からも問題が大きすぎます。それに食
糧安全保障の観点からも。


 いずれにしても、日本の農業は、国際競争の観点からは大変苦しい
立場にあります。


 安全性が高く、質がよく、美味しい農産物を追及する以外に道はない
ように思えます。

 

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