経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 雇用問題

 米国もそうですが、日本では人手不足であるにも拘わらず米国以上に賃金が上がりにくい状況が続いています。

 何故なのでしょう?

 労働力に対する需要が、その供給にくらべて大きければ大きいほど賃金が上がってしかるべき。

 そうですよね?

 特に、労働者側が、賃金を上げないと俺は働かないときっぱりした態度を取ることができれば、賃金は上がるでしょう。

 その一方で、経営者側が、労働者が不足していると感じながらも、仮に賃上げをしてしまうと競争力が落ち、赤字になってしまうと考えたら、どうでしょうか?

 仮に、賃上げをしても、そして、その分を製品価格に上乗せしても売れ行きが落ちないという自信があれば、賃上げをしてでも生産量を維持しようとするでしょう。

 しかし、近年の日本企業の行動の特徴について考えると、値上げは極力避けたい、という思いで行動していることが窺えます。

 だから、日本ではなかなか物価が上がりにくい状況が続いているのですよね。

 要するに、自社の製品の競争力が落ちている、と。或いは、日本製品の持つ魅力が小さくなってきている、と言えるかもしれません。

 少しでも価格を上げれば、他社の製品を
買うとか他国の製品を買うとかという動きが起きることが容易に想像されるので、値上げは最後の手段になる、と。

 それに、労働者の側も、職に就けるのであれば、賃金水準についてそれほど贅沢は言えないという人も多いのではないかと推測されます。さらに言えば、労働組合の力が落ちてきているので、賃上げはままならない、と。

 さらに、さらに言えば…

 アウトソーシングだとか、海外の安い労働力を利用する手もあるので、そうしたことも国内の賃金を上がりにくくしている原因の一つだと考えます。

 だとしたら、日本の賃金が上がりにくいことや景気がなかなかよくならない理由を、かつてのように日銀のせいにするのは全く根拠のないことだと分かる筈。

 しかし、今後も総理の座にとどまりたいアベシンゾウは、自分の在任期間中は異次元の緩和策を続けると言っている訳です。

 これで賃金が上がることを期待するのは無理でしょう?

 そして、それどころか安倍政権は、オリンピックに学生を始めとして多くの人々に無償で労働力を提供することを求めているのです。

 民間企業の経営者たちに対しては賃上げを求めながら、自分たちは、賃上げどころか給料なしで働いて欲しいと言っている訳ですから、これではなおのこと賃金が上がりにくい状況が続くでしょう。

 いずれにしても、労働力の質、企業の技術力、そうしたものを引き上げて、付加価値の高い製品を生み出すことができるようにしなければ本当の意味で賃金を上げることはできないのです。

 逆に言えば、日本人の労働力の質及び企業の技術力を引き上げることができれば、仮に海外に安い労働力が存在しようと、それほど恐れることもなくなる訳です。

 安倍政権は、例えば高等教育の無償化なんてことを言っていますが…しかし、本当に必要なことは学生の能力をアップすることにあるのであって、数字の上だけで大学進学者の割合が増えても何の意味もないのです。

 


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米国の4月の雇用統計が発表になりました。

 その結果、米国の失業率が2000年12月(3.9%)以降最低の水準である、3.9%にまで低下したのだ、と。

 グラフをご覧ください。

米国失業率



 思い出してみると、リーマンショック後、長い間、非常に高水準の失業率が続いていました。

 何年経っても、失業率は高いままだ、と。

 ところが、気が付いてみると、今や歴史的に見ても非常に低い水準にまで失業率が落ちているのです。

 つまり、米国においても失業問題よりも人手不足の方が問題になっているのです。

 そして、そのような状況のなかで、トランプ大統領による大型減税や大型公共投資が行われているのです。

 しかし、本来であれば、こうして景気の良いときにしか行えない施策を実施するのが賢い政治家。

 例えば、財政再建とか。

 已むを得ない公共事業は別にして、今、どうして減税が必要なのか、と。

 でも、ここまで失業率が下がってきたということは、今度は再び景気が後退する局面に入る可能性が大になりつつあると考えるべきでしょう。

 景気は循環するものだからです。

 
 
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 トランプ大統領は、相変わらず米国の雇用を守りたいと強調している訳ですが…今、米国では人手不足が急速に進んでいることを知らないのでしょうか?

 多分、知らないか、知っていても知らないふりをしているのではないでしょうか。

 Wall Street Journalに Labor Shortage squeezes Builders と題する記事が掲載されています。

 重要なファクトを抽出すると…

 ・建設業界(一戸建て業者を除く)は、2017年4月現在で、420万人の労働者を雇用(3月に比べ3千人増加)。

 ・420万人という数値は、2008年11月以来の最高値。(これまでの最高値は、2008年2月の440万人)

 ・2017年4月の失業率は4.4%にまで低下。

 ・建設ブームが起きている地域は、ニューヨーク(オフィス開発)、ロサンジェルス、ボストン、マイアミ(高級住宅や貸家建設)

 ・人手不足が顕著な職種は、電気技術者、大工、請負労働者。

 ・建築労働者の賃上げ率は、年間平均4〜5%(インフレ率を上回っている)。


 それでもって、トランプ大統領が主張している1兆ドルのインフラ整備プロジェクトが実施されれば、さらに60万人ほどの労働者が必要となるとみられているのだとか。

 まあ、こうした事実に関して、トランプ政権はまだ何もコメントしてないと伝えられていますが…

 こんなに人手不足になっているのに、いつまで超緩和策を続けるのかと言いたい!

 トランプ大統領は、選挙期間中は、FRBの緩和策に関して、株のバブルを発生させており、適切ではないと批判していた訳ですが、最近では、ドル安にするためには金利は低い方がいい、と全く首尾一貫しないことを言っているのです。


 
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 米国の2月の雇用統計が発表になりました。

 非農業部門の雇用者増加数が29万5千人。そして、失業率は前月の5.7%から5.5%へと低下。

 この失業率5.5%というのは、リーマンショックが起きる前の2008年5、6月頃の水準なのです。

 ここまで来るのに長い時間がかかったとはいえ、相当の回復ぶりと言っていいでしょう。

米失業率
(米労働省のデータにより作成)

 しかし、マーケットはむしろこのニュースに警戒しているのです。

 何故かといえば、雇用情勢の改善が早まると、ゼロ金利政策の解除も早まるのではないかと予想されるからです。

 何と言うべきか?

 でも、その一方で、こんなことも言われているのです。

 NPRのニュースからの抜粋です。
 
DAVID GREENE, HOST:
So the headline number of jobs we've added was fantastic - 295,000. Unemployment dropped to 5.5 percent. I think that beat most expectations.

「ヘッドラインの雇用の数値は素晴らしかった。雇用者の増加数は295000人。失業率は5.5%に低下」

YDSTIE: February continued a string of months with strong job creation, but it was disappointing in one important area - wage growth. Wage has increased a disappointing one-tenth of 1 percent last month, returning to a pattern that Greene thinks is likely to continue.

「2月も引き続き力強く雇用者数が増加したが、一つだけ失望した点がある。それは賃金の伸びだ。賃金は前月に比べ0.1%としか増えていない。グリーンがそうなるであろうと言っていたパターンである」

GREENE: We're adding a ton of jobs every month, and that's really good news. But we're adding them in all the wrong sectors if what you want to see is upward pressure on wages.

「毎月多くの雇用が追加されている。それは実に良いニュースだ。しかし、賃金に対する圧力の観点でみると、好ましい部門で雇用が増加している訳ではない」

YDSTIE: And last month, there was disappointing job growth in some high-wage sectors like construction and manufacturing. Greene believes the U.S. will see weak wage growth for some time because of a global glut of labor, partly due to sluggish economies in Europe and China. She also says the kind of jobs being created in the U.S. are mostly lower-paying service-sector jobs.
 
「先月は、建設や製造業など賃金が相対的に高い部門での雇用は芳しくなかった。グリーンは、しばらくの間、米国の賃金の伸びは力強さを欠くとみている。というのは、欧州や中国の景気がよくないため世界的に労働力が余っているからだ。彼女は、米国では主に相対的に賃金が低い部門のサービス業で雇用が発生していると言う」


 どう思いますか、この解説?

 でも、そのような見方が適切であるとするならば、連銀のゼロ金利解除が予想以上に早くなるなんてことはないのではないでしょうか。

 それに私は、そのような贅沢を言えるような状況になったことが、まさに米国雇用の改善した証だと思うのです。


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 先日、米国の1月の雇用統計が発表になりました。ご存知のことと思います。

 では、どのような結果になっていたか?

 1月の非農業部門の雇用者数が予想を上回る25万7千人の増加になった、と。一方で、失業率の方はむしろ0.1ポイント上がり、5.7%に上昇してしまった、と。

 でも、これだけで納得しては困るのです。平均時給はどうなっているかを確認しなければ。

 だって、そうでしょう? 12月の雇用統計が発表された際、平均時給が、前月と比べて減少していたことが悪材料視されたのですから。

 もう忘れましたか?

 忘れていたのなら仕方ありませんが…でも、こうして思い出したのですから、1月の平均時給がどうなっていたかをみてみましょう。

 グラフをご覧ください。

米時給
(米労働省のデータにより作成)

 如何ですか? また、ちゃんと上がっているのです。ということは、賃金の上昇基調は今までどおり続いていると考えて問題がないということでしょう。

 賃金の上昇率は年率2%強といったところなのです。つまり、インフレ率を僅かに上回る、と。ということは、実質賃金は僅かにプラスである、と。しかし、それは同時に、実質経済成長率を下回っているということであり、今はやりのピケティ流のモノの見方をすれば、ここにも格差拡大の原因があるような気がします。

 いずれにしても、こうして米国では賃金の上昇が続いている訳ですから、恐らくインフレ率も今後もう少し上昇するのではないかと見る方が妥当でしょう。

 で、そうなれば、当然のことながらゼロ金利解除の時期も早くなることはあっても遅くなることはないでしょう。

 何かの参考になれば…

 いつもブログを見て頂き、ありがとうございます。


 
 日本の政府は、何故米国は、日本よりも失業率が高いのに賃金上昇率が高いのか、その理由を調べてみるべきだと思う方、クリックをお願い致します。(だからデフレ脱却が必要だなんて、単純な議論ではなく)
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 米国の12月の雇用統計の結果が発表されました。ご存知でしょうか?

 それによれば、12月の非農業部門の雇用者数の増加数は、25万2千人と市場予想を上回り、そして、失業率も前月の5.8%から5.6%へと低下しているのです。

 なんと力強い雇用の回復ぶりでしょうか!

 なんて思っていると、そうではないのだとか。その証拠にマーケットはあまり好意的には反応していないのです。

 何故かと言えば、賃金の伸びがマイナスとなったからだ、と。

 この場合の賃金というのは平均時給のことですが、12月は前月の24.62ドルから24.57ドルへと5セント低下したことがなんとも頂けないというのです。

 では、米国の賃金状況も日本と似たようなものになってきているのでしょうか?

 グラフをご覧ください。

米国の平均時給

 見慣れないグラフだと思いますが…一番下のラインが2006年の毎月の平均時給の推移を表わしたもので、その上が2007年分、さらにその上が2008年分となり、一番上が2014年の推移を表わしているのです。

 このグラフを見ればお分かりのように、米国の賃金は我が国とは異なり、このように毎年着実に上昇を続けているのです。

 一番上のラインの赤い矢印が指している数値をご覧ください。それが12月の平均時給なのです。前月の24.62ドルから確かに5セント低下し、24.57ドルになっているでしょう?

 でも、単月の動きにそれほど神経質になる必要はないのではないでしょうか?

 また、修正もあり得る訳ですし、これで賃金上昇の動きがストップしたなどと判断するのは早すぎると思います。

 ついてでに言っておきますと、米国のこの過去8年間ほどの平均時給の上昇率は、同時期の物価の上昇率を若干上回ってもいるのです。つまり、実質賃金も上昇しているということなのです。そこら辺りにも米国経済の底堅さを感じる次第です。

 仮に米国の賃金上昇にストップがかかるようなことになれば、ゼロ金利解除の時期が遠のくことも考えられる訳ですが、リーマンショック後の最悪期にもこうして賃金の上昇が続いていたことを考えれば、ここで賃金上昇のスピードが鈍るとは到底考えられないと思うのですが、如何でしょうか?

 だとすれば、米国のゼロ金利解除の時期も少し早まる可能性があると考えるべきでしょう。

 いずれにしても、相対的に失業率が高い米国でこれだけの賃金上昇が起こっているのは何故なのでしょうか?日本の政治家たちは、徒に企業に賃上げを強要するよりも、日米間で何故そうした違いが起きるかを役人に分析させた方がよさそうな気がするのです。



 日本より失業率は遥かに高いのに、賃金が上がり続ける米国の状況は不思議にしか思えないという方、クリックお願い致します。
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 米国の10月の雇用統計が発表になりました。

・10月の失業率:5.8%に低下

 失業率は前月から0.1ポイント低下し、5.8%になりました。リーマンショックが起こる以前の2008年7月以来の水準なのだとか。

 それに、この数値に関しては一つ補足しておく必要があるでしょう。それは、失業率の低下は、例えば労働者が仕事探しを諦めて求職活動を停止したような場合には「失業者」として認められなくなるために失業率が下がることがありますが、今回はそのような要素はないということなのです。つまり、労働参加率が高まるなかでの失業率の低下が起きた、と。従って、今回の失業率の低下は素直に喜んでいいということなのです。

・10月の雇用者増加数:21万4千人

 雇用者の増加数は、市場予想(23万1千人)を下回ったものの、雇用市場の改善を示す20万人を9か月連続で超えています。

 では、雇用市場は徐々に力強さを増していると言えるのか? でも、問題がない訳ではなさそうです。

・賃金上昇率:0.1%(10月、前月比)、2%(過去1年)

 このところ賃金の上昇率が低く、そのために消費が活発化しないのではないかと言われています。

 また、正規の職員としての雇用に就きたくても就けないパートタイマーが多いことも問題だ、とか。

 私は、海外に安い労働力がどれだけでも存在する現状に鑑みれば、米国も日本同様、これからも賃金の伸び悩みに襲われると予想しますが、如何でしょうか。


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 米国の4月の雇用統計が発表になりました。

 4月の失業率は‥な、な、なんと、前月に比べて一気に0.4ポイントも下がり、6.3%になったのだ、とか。

 どう思いますか?

 余りにも下がり過ぎだと思いますか?

 それはそうですよね。何故ならば、4月の非農業部門雇用者数は前月比28万8千人しか増えていないからなのです。

 大雑把にいって、米国の労働者人口は1億5千万人強。従って、失業率が仮に10%であるならば、失業者が1500万人強存在することになります。ということは、失業率が1%低下するためには150万人の雇用が創出される必要がある、と。

 ですから、28万8千人程度の雇用が生まれたとしても‥

 28.8÷150=0.192   

 つまり、せいぜい0.2ポイントほどしか失業率は低下しないのです。

 では、何故4月に失業率は0.4ポイントも下がったのか?

 それは実際に失業者が大きく減少しているからなのです。表をご覧ください。

 米国の失業率の推移
(データ元:米労働省)

 米国の失業者は、3月の1048.6万人から4月には975.3万人にまで減少しているのです。つまり、再び1千万人を割った、と。

 では、その一方で、職に就いている人、つまり就業者数はどうなっているかと言えば、これは3月の1億4574.2万人から4月は1億4566.9万人へと、7.3万人ほどむしろ減っているのです。

 あれっ、今変な顔をしましたね、貴方! 就業者数は28万人ほど増えたのではないかと言いたそうですね。

 実は、28万8千人増えたというのは、企業を対象とした調査の結果であって、家計を対象とした調査結果は、このように就業者数はむしろ若干ですが減ってしまっているのです。ですから、家計を対象とした雇用調査の結果は、4月は就業者は若干減っていながらも、しかし、失業者が73.3万人ほど減ったために失業率が0.4ポイントも低下したということなのです。

 何か納得ができないという顔をしていますね。

 そう思うのは無理はないかもしれません。確かに失業率が一気に0.4ポイントも低下したというのに、実際に職に就いている人の数は全然増えていないのですから。

 ということで、今回の4月の雇用調査の結果を、額面通りに受け止める向きは少ないように思われます。

 0.4ポイントも失業率が低下しているが、実際にはそれほど雇用市場は回復して
いないかもしれない、と。失業率が低下した主な理由は、職探しを諦めた人が増えただけだ、と。そして、そうやって職探しを諦め、労働力人口から除外される人が増えた結果、労働参加率も低下する、と。

 貴方も、そのような見方を支持しますか? つまり、労働参加率が低下したことが大きい、と。

 しか〜し‥

 表をもう一度ご覧になって下さい。

 4月になって労働力人口は、3月と比べ80.6万人ほど確かに減っているのです。しかし、4月の1億5542.1万人という人数は、過去1年間ほどの数値と比べて急に少なくなった訳ではないのです。というよりも3月の労働力人口が急に増えただけと考えるべきなのです。

 私も職探しを諦めた人が多数発生したことを否定はしません。しかし、では何故職探しを諦めたのか? 雇用市場が回復しないからか? それも影響しているでしょうが、理由はそれだけではないのです。というのも、米国でも、日本と同じように団塊の世代がそれなりの年齢に達したために、労働市場から退出していることが大きく影響しているということなのです。

 ということであれば、今後も失業率は着実に低下を続けるとも予想されるのです。
 

 米国の雇用統計というのは、理解するのが難しいな、と感じている方、クリックをお願い致します。
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 毎月の第1週の金曜日は、米国の雇用統計が発表になり、市場はそれを注目しています。

 果たして、今回、どんな結果になったかと言えば‥

 なんと11月の失業率は、10月の7.3%から0.3ポイントも低下して7.0%になったと言うのです。非農業部門の就業者数も前月比20万3千人増えています。

 ということで、市場はこれを大歓迎。

 但し、失業率が改善したなどといっても、失業率は、実際に職が見つかる場合だけではなく、なかなか職が見つからないために労働者がもはや職探しをしなくなるような場合にも低下するので、要注意なのです。
 
 では、今回の大幅な失業率の低下は、そのようにして労働人口が減少したせいなのか、と言えば‥今回は、そうではなく、単純に職に就いた人が増えたと言うのです。

 ここまで聞けば、なお今回のニュースは歓迎されてしかるべきでしょう。

 ということで、海外のメディアが、このニュースをどのように報じているのかと見てみると‥

 例えば、ウォールストリートジャーナル(日本版)は、「11月の米雇用は20万3000人増―緩和縮小観測強まる可能性 」というタイトルを掲げ、テーパリングの可能性について言及しています。

 BBCのニュースのタイトルは次のようになっています。

 US jobless rate falls to 5-year low in November

 「米国の失業率は、11月に5年振りの水準に低下」

 そして、BBCも、テーパリングの可能性について紹介しています。

 Analysts say these indications of strong growth could mean that the Federal Reserve will start to unwind its massive stimulus programme soon.

 「アナリストたちは、こうした力強い成長を示す指標が公表されたことによって、連銀が大規模な刺激策を縮小し始める可能性があると言っています」

 nprはどうでしょうか?

 タイトルは、November's 7 Percent Jobless Rate Beats Expectations

 「11月の7%の失業率は市場の予想を上回った」
 
 INSKEEP: The Federal Reserve also weighing when to draw down its massive intervention in the economy.

 「連銀は、経済に対する大規模介入を何時縮小するかを検討していますが‥」

 NOGUCHI: That's right. They've been pumping $85 billion a month into the economy by buying bonds to keep interest rates down.

 「そのとおりです。彼らは金利を低く保つために債券を購入することによって経済に毎月850億ドルもの資金を投入しています」

 They want to pull that back but they don't want to do that sooner than the economy is ready.

 「彼らは規模縮小に踏み切りたいのでしょうが、しかし、実体経済にその準備ができていない段階で行うことは望まないのです」

 So this good report may mean that the Fed could wind that down sooner.

 「ですから、この良いニュースは、連銀が直ぐに規模縮小に動くことがあり得ることを意味するかもしれないのですが‥」

 But of course the Fed has to balance that out against another big concern, which is the fiscal gridlock in Washington.

 「しかし、もちろん連銀は、ワシントンにおいて財政が身動きの取れない状況にあるという大きな問題との兼ね合いも考慮する必要があるのです」

 And, you know, politicians basically just kick the can down the road, and those budget debates are set to begin after the holiday. So this makes it a tougher call.

「そして、政治家は基本的に問題を先送りしているだけであるので、休みが明けたらまた予算が問題になるのです。だから、このことが問題を難しくするのです」


 ということで、米国の公共放送のnprも、テーパリングの可能性が大きくなっていることは認めながらも、それが直ぐ始まるかどうかについては何とも言えないと言うのです。
 
 週明けのマーケットは、ドル高円安に振れ、株価がまた上がるのでしょうか?


 

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 突然ですが、貴方は小学生に英語を教えることをどう思いますか?

 日本人なのだから、もっと国語を勉強すべきだ? 英語は、中学生になってからでいい?

 それとも、英語の勉強を開始するのは早ければ早いほどいい?

 ところで、最近、大学入試にTOEFLを導入しては、などという恐ろしい話まであるのですが‥

 私、TOEFLを導入した方がいいなんていう政治家が、皆本当にTOEFLのことを理解しているのか疑問に思うのです。それに、政治家の英語力なんて大したことはないではないですか。一部には大変英語に堪能な方もいるでしょうが、平均したら大したことはない。

 私は、子どもの英語力を心配する位なら、何故大人が英語の勉強というか英語を話す練習をもっとしないのかなと思うのです。

 ということで、本日は、貴方の英語力をアップしつつ、米国の経済の現状が分かるようになる記事を書きました。つまり、BBCのニュース記事を利用して、英語のミニテストを作ってみました。決して難しい単語の意味を問うような問題ではなく、英文の理解力を試すものなので、安心してチャレンジしてみて下さい。

 問題は全部で10問です。

 これを解くと自分の英語力が分かるだけでなく、米国の最近の雇用情勢が分かります。

 英文を読むのに多少時間がかかってもいいですが、問いを見たら瞬時に回答して下さい。

 では、どうぞ


The US economy added a better-than-expected 204,000 jobs in October, according to the latest figures from the Labor Department.

問1 10月の雇用統計の結果はどうだったか?

(1)予想を上回った
(2)ほぼ予想通りだった
(3)予想を下回った


There had been fears that the 16-day shutdown of government services last month could have hit jobs growth.

問2 政府機関の一部閉鎖はどのような影響を及ぼしたか?

(1)雇用者数の増加を抑え込んだ
(2)雇用者数の増加を抑え込むことはなかった
(3)予想されていたより悪い影響を及ぼした


The monthly non-farm payroll figure is taken as a key indicator of the health of the world's biggest economy.
 
問3 non-farm payroll figure とは何のことか?

(1)非農業部門の雇用者数
(2)非農業部門の収入
(3)非農業部門の労働時間


However, the latest figures also showed that the unemployment rate edged up to 7.3% from 7.2% in September.

問4 失業率はどうなったのか?

(1)9月に7.3%に上がった
(2)9月の7.2%から上がった
(3)9月の1か月間で、7.2%から7.3%に上昇した


The Labor Department said that this was likely to be because many federal workers were counted as unemployed during the shutdown.

問5 労働省は、失業率上昇の原因は何であると言っているのか?

(1)多くの州政府の職員が解雇されたから
(2)政府機関の一部閉鎖で、民間労働者の多くが失業したから
(3)連邦政府の職員で、失業扱いされた者が多数発生したから


The report also said that employers added 60,000 more jobs in September and August than earlier estimates had suggested.

問6 雇用統計はどのようなことを言っているのか?

(1)8月と9月の雇用者の増加数が6万人上方修正された
(2)8月と9月の雇用者数が上方修正されたが、それは以前から予想されていた
(3)8月と9月の雇用者の増加数も市場予想を上回ったものであった


The latest figures add to a positive week for US economic data. On Thursday, it was announced  that the US economy grew at a better-than-expected annual pace of 2.8% in the third quarter.

問7 米国の経済成長率についての正しい記述は次のうちのどれか?

(1)3期連続して2.8%の成長率となった
(2)第3四半期は2.8%の成長と予想されていたが、それを上回った
(3)第3四半期は予想を上回る2.8%の成長となった


Investors are watching closely the health of the US economy, with signs of growing strength likely to raise expectations that the US Federal Reserve will begin to scale back its massive economic stimulus programme.

問8 市場はどのような見方をしていると思われるか?

(1)米連銀は長期国債等の買入れ措置を縮小するのではないか
(2)米連銀は益々長期国債等の買入れ措置を強化するのではないのか
(3)米連銀は長期国債等の買入れ措置を停止するのではないか


Chris Williamson, chief economist at the researchers Markit, said that the jobs figure had "defied" expectations of a slump in jobs creation due to the shutdown. "Analysts were expecting a mere 125,000 rise," he said.

問9 市場の見方と現実の雇用統計の結果についての正しい記述は次のうちのどれか?

(1)雇用者の増加数を12万5千と予想し、実際の結果もほぼそのとおりとなった
(2)実際の結果は予想ほど良くはなかった
(3)実際の結果は予想より良かった


"The data will add to the view that the Federal Reserve is gearing towards a tapering of its asset purchases, but policymakers will most likely wait for clearer signs that the economy is capable of growing at a faster rate than seen in recent months, hoping to see a pace of economic growth that will eat into unemployment."

問10 今後、金融政策はどうなると予想されるか?

(1)FRBは出口政策の準備を始めるが、政治家たちがそれを阻止しそうである
(2)FRBは、景気回復のスピードが増し、失業率がさらに低下することが確実になるまで現在の政策を維持しそうである
(3)米連銀は出口政策の準備が必要だと考えているが、政治家たちがそれを阻止しそうである



 さあ、如何でしょうか?

 それほど難しい質問はなかったでしょう? 

 そして、知らず知らずに米国の経済、特に雇用の現状と金融政策についての理解が深まった筈!


 最後に正解をお示しします。

 問1(1) 問2(2) 問3(1) 問4(2) 問5(3) 問6(1) 問7(3) 問8(1) 問9(3) 問10(2)





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