経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 菅財務大臣

 本日の日経朝刊によれば、菅直人財務大臣が外為特会の積
立金のあり方を見直すように事務方に指示していたのだとか。

 しかし‥

 閣議後の記者会見で菅直人財務大臣は、特に外為特会に限っ
て見直しを指示したことはない、と新聞報道の内容を否定した言
います。

 それは、そうでしょう。もはや外為特会をどれだけ見直しても、
埋蔵金は出てこないからです。というよりも、隠れ借金が出てきそ
うな気配すらあります。

 なーぜか?

 それは、最近の円高・ドル安で、外為特会のドル建て資産には
多額の為替評価損が発生しているからです。

 これ、どういう意味かお分かりでしょうか?


 その前に‥、外為特会に限らず、特別会計全般の見直しにつ
いて、貴方の意見を伺いたいと思います。

 国の特別会計は全て見直し、一般会計に統合すべきかどう
か?

 「母屋ではお粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食べ
ている」

 そんな風に塩爺が言いましたよね。母屋、即ち、一般会計は財
源が不足して四苦八苦しているのに、離れ、即ち、個々の特別
会計の方では、お金が余って贅沢をしている、と。

 こんな風に理解してしまうと‥、まあ、それは一部は当たってい
るわけですが‥、そんな風にしか理解できないと、当然のことな
がら特別会計なんかなくして皆一般会計に統合してしまえ、とい
う意見になってしまいます。

 でも、そもそも特別会計の方でも、そんなに潤沢な埋蔵金があ
るはずがないのです。あるのであれば、財政当局からとっくに召
しあげられているわけですから。

 例えば、小泉政権が発足した時に、小泉首相は新規国債の発
行額を30兆円以内に抑えると約束しました。結果的には、その
約束を守ることはできなかったわけですが、しかし、当初はその
約束を守るために事務方はありとあらゆる方策を考え、国債の
発行を30兆円以内に抑えようと努力した訳です。つまり、そうし
た過程で埋蔵金の有無が厳しくチェックされた、と。

 まあだから、大した埋蔵金なんて最初からないのです。仮に埋
蔵金があったとしても、そうした積み立ては全く自由に使えるも
のではなくて、万が一のときのために予め積み立てておくように
と法律などで義務化されているものなのです。だから勝手に使う
ことはできない、と。

 ただそうはいっても特別会計ですから、どうしても政治家のチェ
ックが疎かになる可能性はあります。早い話、マスコミは一般会
計の規模には大きな関心を寄せますが、特別会計のことなど‥

 つまり、特別会計の話になると、大変に専門的になり、複雑で
分かりにくいからなのです。そして、そうやって政治家のチェック
が甘くなるから、役人や役人のOBがすき焼きを食べるようなこと
をしている、と。

 つまり、特別会計だから無駄が出るのではなく、特別会計につ
いての政治家のチェックが甘いから無駄を発生させているだけの
話なのです。ですから、仮に特別会計を一般会計に統合したとこ
ろで、チェックが甘いものは甘い訳で、無駄が一掃できるとは思
えないのです。それに、全ての特別会計をなくして一般会計に一
本化することは、なんでもかんでもが一つの財布で処理されるこ
とになり、却って効率的な運営を阻害する危険すらあるのです。

 一つ卑近な例を上げましょう。

 サラリーマンである皆さんが給料をもらったとときに、これは家
賃分とか、これは新聞代とか、これは電気代とかいって封筒にお
金を入れておくようなことをしませんか?

 そんなことはしないという人も多いかもしれませんが、社会人に
なったばかりのころは、どれだけ生活費がかかるかまだよくわか
らないからという理由で、そんなことをするかもしれませんね。そ
うしておけば、お金が足りなくなることもないであろうから、と。

 これ、結局、特別会計と同じような考えです。もし、そんな行動
をとらず、無計画にお金を使っていたら足りなくなってしまうことも
あるというわけです。

 従って、特別会計というものは、もしちゃんと運用されるのであ
れば、弊害よりもメリットの方が大きいと。では、何故今、特別会
計が悪く言われるのか? それは、各省庁が特別会計を悪用し
てきたからにすぎない、と。では、何故悪用を見逃したのか?

 それは、政治家が不勉強で、特別会計の内容をチェックできな
かっただけの話だ、と。

 特別会計の中身が如何に専門的であり、分かりにくいかの一
例をお示しします。

 先ほどの日経の記事には、こんな内容が書かれています。

 「現在は金利収入などのドル資産を円に換えることで円高を招
く事態を避けるため、国がドル資産に見合うだけの政府短期証
券を発行して円資金を調達し、一般会計への繰り入れなどに回
している」

 これ、どんな意味かお分かりでしょうか?

 多分、なんのこっちゃいな、と思う方が大多数だと思います。

 では、最初の質問から解説しましょうね。

 先ず、最近の円高・ドル安で外為特会には多額の為替評価損
が発生しているとはどういう意味か?

 外為特会というのは、国が外国為替を売買し、外貨準備を保有
するための特別会計です。では、どのようにして国は外貨準備を
溜め込んでいるのか? 国の保有する外貨は、国が日本銀行を
通じて外為市場で外貨を購入することによって得られたもので
す。では、その外貨の購入資金はどこから来るのか? 実は、政
府には通常、財源はないのです。そして、財源がないので、為券
という一種の国債を発行して円資金を市場から調達する、と。そ
して、その借金によって得た円資金でドルを購入する、と。

 例えば、1兆円分の為券を発行して、100億ドルのドルを購入し
たとしましょう。そうすると、外為特会の負債の部には1兆円の借
金(為券)が計上され、そして資産の部には100億ドルのドルが
計上されることになります。そのドル資金は、キャッシュで保有す
ることも可能ですが、それでは利息を生まないので、通常は米国
債などで運用をしているわけです。ただ、いずれにしてもその価
値は100億ドルである、と。お分かりのようこの時点では、1ドル
=100円というドル円のレートであったわけです。

 そして、その後1ドルが90円になったとしましょう。

 負債の部には相変わらず1兆円の借金があるわけですが、資
産の部の100億ドルは、円換算するともはや1兆円の価値はな
く9000億円に下がっている、と。つまり、1000億円の為替評価
損が発生したということになるのです。

 だから、もはや埋蔵金があるどころか、隠れ借金が発生してい
るということなのです。

 次に、「現在は金利収入などのドル資産を円に換えることで円
高を招く事態を避けるため、国がドル資産に見合うだけの政府
短期証券を発行して円資金を調達し、一般会計への繰り入れな
どに回している」とは、どういう意味なのでしょうか。

 これに直接に答える前に、一つ質問をしたいと思います。

 我が国は、2004年3月を最後に、その後は為替介入を実施し
ていません。しかし、為替介入を行っていないにも拘わらず、その
後も外貨準備は少しずつ増加しているのです。何故でしょう?

 それが分かると、新聞記事の意味がわかるわけですが‥。

 実は、その後も政府は現実には為替介入を行っていないもの
の、為替介入と同じ意味を持つ行為を行っているということなの
です。

 外為特会は、為替介入の結果得たドル資金を米国債などの形
で運用しているわけですが、それが毎年利子を生む訳で、その
利子が外為特会の収入になるわけです。では、その利子収入を
どのように処理しているのか?

 実は、そうしたドルの利子収入は円資金に交換したうえでない
と一般会計の収入に繰り入れることができないという規程になっ
ているのですが、もし、そうしたドルによる収入を外為市場で円
転すると円高圧力がかかってしまうという理由で、そのドルによ
る利子収入に見合う為券を発行して円資金を調達し、その円資
金を利子収入として一般会計に繰り入れるような処理をしている
のです。しかし、その結果、外為特会の資産の部には、為替介入
を行っていないにも関わらず利子収入分の外貨が追加される一
方で、負債の部の借金(為券)も増加していく仕組みになっている
のです。

 この話、非常に複雑で分かりにくいでしょ?

 だから、政治家のチェックが今まで行われにくかったというわけ
なのです。

 外為特会の見直しを行うというのであれば、政治家自身が先ず
よく勉強する必要があると思います。


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 そこの貴方!

 そう、貴方です。貴方に質問したいと思います。質問は3つあります。

(1)貴方は、消費税の引き上げに賛成ですか、反対ですか。

(2)消費税は誰が負担しますか?

(3)現在5%の消費税率を10%に引き上げると、物価はどのくらい上が
  るでしょうか。


 さあ、如何でしょうか。答えについて考えてみたいところですが、その前
にもう一つ。

 NHKの職員が不祥事を引き起こしたとします。そんなとき、貴方はどう
思いますか?

 「それは怪しからんことだ!」

 では、民放の職員が不祥事を起こしたら、NHKの職員が不祥事を引き
起こしたときと同じように憤りますか?

 「いやー、NHKの職員の場合ほどじゃないかも‥」

 何故でしょう?

 「だって、NHKは受信料を我々から取っているじゃないの。民放はそう
ではないし‥」

 我々から徴収した受信料で運営されているから、国の機関みたいなも
のだということですね。では、民放の運営には、我々は貢献していないの
でしょうか?

 「民放は無料で見れるからね」

 では、我々はお金を払っていないと?

 「払ってないよ」

 では、誰が民放の運営費を出しているのでしょうか?

 「スポンサー。あんまり変なことを聞かないの!」

 じゃあ、スポンサーは、我々がテレビ番組を観て楽しむことができるよう
に慈悲心によりお金を出しているのでしょうか。

 そんなことはありません。ちゃんとスポンサーは我々が購入する商品の
価格に、CMの放映料を上乗せしているのです。つまり、我々消費者が、
民放の運営費を負担している、と。

 
 ということで、頭の体操を少ししてみました。

 本題に戻りましょう。

 先ず、消費税の引き上げに賛成か、反対か。これは、各人の好みの問
題でしょうから、賛成でも反対でもかまいません。

 「じゃあ、聞かなきゃいいのに!」

 では、消費税は誰が負担するのか?

 「誰って、商品を買う人でしょ」

 つまり、消費者が負担するということですね。

 「他に誰が負担してくれるのよ? 知らない間にお母さんが負担してい
るのかな」

 消費税をお母さんが負担することはないでしょうね。ですが、常に消費
者が負担するとも言えないのです。

 「いい加減な! 買い物をすると、毎回消費税も支払わされているじゃ
ないの」

 確かに、我々が支払う代価には消費税が含まれています。

 「でしょ?」

 ですが‥

 例えば、まだ、消費税が導入されていないときに100円の価格で売られ
ていたインスタントラーメンがあったとします。

 「まるちゃん?」

 で、政府が5%の消費税を導入することに決定するとします。そのイン
スタントラーメンは幾らになるでしょうか?」

 「幾らって‥、105円に決まっているじゃん」

 一応そういうことになるのでしょうが、もし、消費者がそうした増税による
値上げを嫌ったとしたら? つまり、インスタントラーメンの価格が上がる
ならば、暫く買うのを控えるとか、買うとしても、買う数量を減らすとか‥。
そうなると、メーカーは考えるでしょう。価格を下げるか、と。つまり、本体
価格を以前の100円から例えば95円に値下げして、それに5%分の5円
を消費税を乗せて、合計100円で売るとしたら?

 こうして本体価格が引き下げられることがあれば、我々は、今までと同
じ100円でインスタントラーメンを購入することになるわけです。

 「でも、そのときには本体価格は95円に値下げされていて、5円分の税
は、やはり消費者が負担しているのでは?」

 そういう見方をすれば、そのとおり。消費者が常に消費税を支払ってい
るということは事実でしょう。

 しかし、消費者は、課税される前も後も、同じように100円でインスタント
ラーメンを購入することができる一方で、メーカーの方は、以前は100円
の代金を受け取ることができたのに、課税後は、95円しか手元に残りま
せん。だとすれば、5%分の消費税は、実質的にはメーカーが支払ったと
いうことができるのです。

 「なーるほど」

 我々は、消費税は常に消費者が負担するものであり、企業には全く負
担がかかっていないように考えがちですが、本当はそうではないのです。
消費税の負担は企業側にもかかることがあるのです。それと同じようなこ
とは法人税についても言えることです。我々消費者は、消費税の増税に
ついては反対しても、法人税の増税には案外無頓着であるのではないで
しょうか。むしろ、消費税を上げるくらいだったら法人税を上げればいい
ではないか、と。如何にも法人税の引き上げは消費者とは関係がないよ
うな‥。でも、そんなことはないのです。企業側が自分たちに課せられる
税が増加すれば、その負担を消費者に転嫁しようとする、つまり、製品価
格を引き上げようとすることがあり得るからです。

 いずれにしても、消費税は形式的には消費者が負担しているが、実質
的には消費者と企業の双方によって負担されていると言えるのです。そし
て、その分担割合は、消費税の課税にともなう価格の上昇が大きければ
大きいほど消費者の負担が大きくなる、と。100円のインスタントラーメン
が105円になるならば、消費税は実質的に100%消費者が負担し、100
円のままであれば、実質的に100%メーカーが負担し、そして103円にな
ったら、そのときは本体価格が98円になり、そしてその5%が5円で、合
計103円になるので、3円分は消費者が実質的に負担し、2円分はメーカ
ーが負担している、と。

 3番目の質問は、もうお分かりのように消費税の引き上げによって価格
が幾らになるかというのは、何とも言えないというのが正解ということにな
ります。


 で、本日、私が言いたいのはこれからがメインということになります。今
までのはオードブル。

 貴方に質問します。消費税を引き上げたら、物価はどうなるか?

 もうお分かりですよね。幾ら上がるかは不明であるが、幾分は上がるで
あろう、と。だとすれば、デフレを解消したいと考える人にとっては、消費
税の増税は一つの検討材料になり得るであろう、と。ただ、大問題があり
ます。それは、消費税を増税すれば、価格の上昇、そして物価の上昇が
もたらされるであろうが、その一方で、消費者の所得に変化がなければ、
実質的な購買力が落ちるために、購入数量は減少し、実質GDPは減少
する、と。

 では、名目GDPは、どうなるのでしょうか?

 こちらは何とも言えないでしょう。価格の上昇以上に数量が減少してい
るとすれば、名目GDPは減少するでしょうが、価格の上昇ほどには数量
が減少しなければ、名目GDPは増加することになるでしょう。

 まあ、デフレの解消を第一に考える人にとっては、名目GDPが増加す
ればそれは大いに歓迎すべきだ、と。ただ、繰り返しになりますが、幾ら
名目GDPが増加しても、実質GDPが減少してしまうのでは、

「何の意味もない! 何の意味もない!」

 では、実質GDPを減少させずに済む方法はないのか?

 実質GDPの減少は、消費者の購買力が減少することによって引き起こ
されました。だったら、消費者の購買力が減少しないようにすればよい。

 何をすればいいのか?

 つまり、消費税として徴収した税金を、また、消費者や企業に定額給付
金とか減税分として還元すればいいということです。

 つまり、仮に100円のインスタントラーメンが105円に上昇したとしても、
消費者が支払った5円がまた国から給付金や減税などの形で還元される
ことになれば、結局消費者の負担は実質100円で済むわけですから、以
前と同じ量のインスタントラーメンを消費することができる、と。そして、そ
の一方で価格は105円となり、そうした結果の積み重ねにより物価が幾
らかでも上昇するのであれば、デフレを解消することが可能になるので
す。

 菅さんがどうしてもというのであれば、こうした案を検討しては如何でしょ
うか。

 消費税を上げる一方で、減税をしたり手当を支給する‥、結局、消費
税の増税を実現する作戦だな、と思う方がいるかもしれませんね。

 

 消費税の実質的な負担は企業側にかかることもあるのか、と思った
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 本日午前の衆院財務金融委員会で、菅大臣が次のように述べ
ました。

 (デフレ脱却について)「今年いっぱいには何とか(消費者物価
が)プラスに移行してもらいたい」

 (日銀に対しては)「評価しているが、結果として、まだ物価下落
が続いている。より努力をお願いしたい」

 また言っていますね。

 菅大臣がまた言っているので、私ももう一度言わせてもらいま
す。日銀に努力をお願いしたいと言っていますが、何をどうしろと
いうのでしょうか。日銀が実施すべき対策があるのであれば、具
体的に仰ったら如何でしょうか。そうでないと、日銀も困ってしま
います。

 それに、そんなに物価を上げたいというのであれば、政府自ら
努力したら如何でしょう。

 私が、いい案をお示ししましょう。

 先ずは、公務員の給与を引き上げる。

 いいですか、政府は、これまで公務員の給与やボーナスを引き
下げてきたので、それがデフレを加速させた面があったのです。
だから、どうしても物価を上げたいというのであれば、公務員の
給与を上げればいい、と。

 もちろん、そんなことをしたら民間のサラリーマンが怒るであろ
うことは容易に想像がつきますし、社会的な公平性の維持の観
点からもこれまでの公務員の給与引き下げは当然であったかも
しれませんが、しかし、経済に与える影響の観点から考えれば、
そうした措置によって物価に下落圧力がかかったことは間違い
ありません。

 だったら、公務員の給与を引き上げたら如何でしょうか。そうし
て給与を引き上げれば、消費は少しは活発になるでしょうし、民
間会社も、人材確保のために初任給の引き上げを検討するかも
しれません。


 では、次に第二のアイデア。それは消費税を引き上げることで
す。例えば、今5%の消費税率を10%に引き上げる、と。

 そうすると、恐らく物価が5%とはいかなくても、2〜3%は上昇
するのではないでしょうか。

 何故2〜3%かといえば、価格が上昇することによって需要の
減少が起きる商品がいろいろ考えられ、そして仮に需要が減少
すれば、丸々5%分の価格の上昇は起きないと考えられるからで
す。仮に消費税を今より5%分引き上げても、価格が3%しか上
昇しないとすれば、その税負担は、3%分について消費者が負担
し、残りの2%分を企業側が負担する結果になるというわけで
す。

 さあ、如何でしょうか?

 もっとましな対策はないのかって?

 他には、OPECに対して原油の生産量を少なくするように日本
政府としてお願いしたら如何でしょうか。

 それが何故物価の上昇をもたらすかって?

 原油の生産量を少なくしてもらえば、世界の原油需要を賄うこと
ができなくなり、つまり品不足が起き、その結果、原油価格の上
昇をもたらし、それによって国内における物価の上昇を招くことに
なるからです。

 それにこの措置は、世界的にも、また自然界の生き物からも感
謝される可能性があります。つまり、原油の生産量が世界的に
減少することとなれば、二酸化炭素排出量の削減が可能になり、
地球温暖化を阻止できるかもしれないからです。


 さあ、3つも有力な案をお示ししました。

 国民の受けが良いのは3番目の案でしょうか。ガソリン価格が
上昇するので不満だという人もいるでしょうが、デフレの解消と地
球温暖化防止の二つが実現できるのであれば、多少の出費の
増加は我慢できるというものでしょう。

 それに大事なことを言っておきますが、デフレを解消するという
ことは物価が上がるということになるわけですから、いずれにして
も国民の出費は増加するということです。つまり、菅大臣は、国
民の負担を増大させたいということを言っているのです。

 

 菅大臣は、日銀にお金をもっと世の中に回すようにして欲しい
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 皆さん、菅・林の乗数論争というのをご存知ですか?

 私は、うっかりしていて昨夜まで知りませんでした。どうして、も
っと早く教えてくれなかったのか、と言いたい。

 菅というのは、当然菅財務相のことであり、そして、林というの
は、自民党の林議員のことです。


<国会の質疑の再現 但し、簡略化しています>
 
 菅:1兆円出して1兆円しか効果がないようやり方をしてきて、経
   済の低迷を招いた。

 林:乗数効果のことを言っていると思うが、公共事業は乗数効
   果は、最低1ある。では、子ども手当の乗数効果はどれだけ
   あるのか?

 菅:1兆円出して、1兆円の効果しかないのは事実上効果はゼ
   ロだ。

 林:私の質問は、子ども手当の乗数効果をどのくらいとみてい
   るか、ということだ。

 長妻:民間最終消費支出を1兆円程度押し上げる。実質GDPを
     0.2%ほど引き上げる。

 林:消費の効果を言ったので、使う額でその額を割ったら乗数
   が算出できる。

 仙谷:子ども手当の乗数効果は、計算していない。ただ、1以上
     であることは間違いない。幼保一体化などをすれば、
     1.3、1.5以上にもなる。

 菅:概ね0.7程度の消費性向。給付金は0.3。

 林:消費性向と乗数効果の違いについて述べて欲しい。

 菅:乗数効果の詳細な計算はしていない。

 林:消費性向は説明してもらった。消費性向と乗数効果の関係
   を説明してほしい。1兆円の財政支出して1.3兆円の効果が
   あれば、消費性向は1.3ということか。

 菅:例えば、1兆円支給されて半分が消費されれば、消費性向
   は0.5。

 林:給付をする政策については、消費性向が半分ということは、
   残りが貯蓄される訳だから、限りなく乗数効果と同じ概念に
   なると私は理解する。それなら、0.7と言うことは1を切って
   いるので、消費性向は1より低いことを認めているので、1を
   下回るものをドーンと増やして、1以上あるものを切れば、経
   済効果は、同じ財源をつかうのであれば、マイナスになる、
   これは中学校位の数学で分かることだ。

 菅:給付については、100%使われた時に100%だから、1以
   上になり得ない。給付については、1を超えることはない。1
   より低いことは確か。ただ、別の効果がある。日本の活力を
   失っていることに対する改革の道筋になっている。
   
 林:これ以上続けると市場が暗くなるとよくない。


 さあ、この二人の質疑はどうしてかみ合わかなったのでしょう
か? 
菅さんの基礎知識が不足していたから?

 それもあるでしょう。しかし、林議員も誤解をしているのです。た
だ、菅さんは、林議員のことを買いかぶり過ぎていて、林議員が
誤解をしていることが分かっていない。だから、より一層、議論を
混乱させているのです。

 いずれにしても、この2人が議論しているときの、回りの反応が
気になりました。というのは、二人が勘違いをした発言をしている
ときに、誰も驚きの反応を示す人がいないということです。という
ことは、よく分かっていない人が大半ではないか、と。

 
 本当は、こんなやり取りをして欲しかった。

<望ましいやりとり>

 菅:1兆円出して1兆円しか効果がないようやり方をしてきて、経
   済の低迷を招いた。

 林:乗数効果のことを言っていると思うが、公共事業は乗数効
   果は、最低1ある。では、子ども手当の乗数効果はどれだけ
   あるのか?

 菅:1兆円出して、1兆円の効果しかないのは事実上効果はゼ
   ロだ。


 先ず、菅さんが子ども手当の乗数効果について答えられないの
が問題ですね。で、知らないなら知らないで率直にそう言えばよ
かった。或いは、今時ケインズの乗数効果などを論じることこそ
時代遅れだ、とか。


 林:私の質問は、子ども手当の乗数効果をどのくらいとみてい
   るか、ということだ。

 長妻:民間最終消費支出を1兆円程度押し上げる。実質GDPを
     0.2%ほど引き上げる。


 この長妻さんの発言も、乗数効果の意味を分かっていての発言
とは思えません。つまり、誰かが用意した答弁のままです。


 林:消費の効果を言ったので、使う額でその額を割ったら乗数
   が算出できる。

 仙谷:子ども手当の乗数効果は、計算していない。ただ、1以上
     であることは間違いない。幼保一体化などをすれば、
     1.3、1.5以上にもなる。


 仙谷さんも逃げていますね。逃げている以上に誤解をしてい
る。1以上であるというのは間違い。というのは、1兆円支給され
ても、全てが貯蓄に回れば効果はゼロだから、乗数効果はゼロ
となるのです。


 菅:概ね0.7程度の消費性向。給付金は、0.3だった。

 この菅さんの答弁は、問題なし。


 林:消費性向と乗数効果の違いについて述べて欲しい。

 菅:乗数効果の詳細な計算はしていない。


 この菅さんの答弁は逃げている。消費性向と乗数の関係につ
いて正確に説明することはできない、と言うべき。


 林:消費性向は説明してもらった。消費性向と乗数効果の関係
   を説明してほしい。1兆円の財政支出して1.3兆円の効果が
   あれば、消費性向は1.3ということか。

 この辺から、林さんも誤解していることが推測される。


 菅:例えば、1兆円支給されて半分が消費されれば、消費性向
   は0.5。

 この菅さんの答弁は、問題なし。


 林:給付をする政策については、消費性向が半分ということは、
   残りが貯蓄される訳だから、限りなく乗数効果と同じ概念に
   なると私は理解する。それなら、0.7と言うことは1を切って
   いるので、0消費性向は1より低いことを認めているので、1
   を下回るものをドーンと増やして、1以上あるものを切れば、
   経済効果は、同じ財源をつかうのであれば、マイナスにな
   る、これは中学校位の数学で分かることだ。

 ここで林さんの誤解が判明。消費性向と乗数効果が限りなく同
じ概念になるというのは意味不明。林さんは、消費性向が0.7で
あれば、普通の計算をすれば乗数は、1÷(1-0.7)=3.33
になることを説明すべきであった。そして、そのうえで、子ども手
当などの給付の場合には公共事業などと異なり、最初の財政支
出分が単なる所得の移転にすぎないから、その場合、3.33の効
果ではなく、そこから1を引いた2.33の効果しかないと言うべきで
あった。

 要するに林さんも誤解していて、消費性向が0.7であることを乗
数が0.7であることと混同している。

 菅:給付については、100%使われた時に100%だから、1以
   上になり得ない。給付については、1を超えることはない。1
   より低いことは確か。ただ、別の効果がある。日本の活力を
   失っていることに対する改革の道筋になっている。

 ここでも菅さんの認識不足が判明。消費性向は通常1未満にな
る。しかしだからといって、乗数が1より低いなどということはな
い。例えば、消費性向が0.9の場合には、乗数は10となるわけ
であるから。

 菅さんは、そこまでの説明をしたうえで、でも、そうした乗数効
果というのは机上の議論であり、ケインズ自身も、乗数はせいぜ
い2〜3程度にしかならないことを認めていたと主張するべきであ
った。

   
 林:これ以上続けると市場が暗くなるとよくない。


 テレビがこの議論を余り取り上げないのは、このやり取りを分か
りやすく説明できる自信がなかったからでしょう。また、そんなこと
を説明しても、きっと分かってもらえない、つまり視聴率も稼げな
い、と。


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 1月11日(月)夜、菅直人財務相とガイトナー財務長官が電話
会談を行ったと報じられています。

 で、何を話し合ったのか?

 米国側はコメントしていませんが、菅財務相は、為替について
の一般的な話をしたと説明しています。為替の安定が望ましい、
と。

 さあ、この電話会談は何を意味するのでしょうか? そして、ど
ちらから電話をかけたのか?

 菅財務相の発言を振り返ってみましょう。菅財務相は、大臣就
任当初に次のように述べました。

 経済界は、1ドル=90円台の半ばくらいが好ましいと考えてい
る。自分ももう少し円安になることを望む、と。

 しかし、この発言は、鳩山総理によって否定されました。為替は
市場が決めるものだ、と。
そして、菅大臣自身も、為替について
の発言は慎重に行うべきだ、とトーンダウンしたのでした。

 そうした経緯があっての今回の電話会談です。

 世界のメディアが伝えるところによれば、菅財務相は次のよう
に記者に言ったといいます。

 We talked about the need to ensure stability in the
market.

 「我々は、為替市場の安定性を確保する必要性について話し
合った」

 ガイトナー長官は、会談のなかで菅大臣に質問したことでしょ
う。
「大臣が交替したことで日本の為替政策に変更があるのか」
と。そして、「昨年10月、イスタンブールでG7で合意したことに異
議があるのか」と。

 昨年10月のG7では、次のような合意が見られています。

 We continue to monitor exchange markets closely,
and cooperate as appropriate.

 「我々は、為替市場を綿密にモニターし続け、適宜協力する」

 菅大臣は、そうしたG7の合意があったことをよく認識していな
かった可能性があります。しかし、財務省からレクを受けた菅大
臣は、そうしたG7の合意の内容に認識を新たにするとともに、そ
うした合意には何ら異を唱えることができないことに気がついた
筈です。

 従って、ガイトナー氏からの問いに対しても、「日本の為替政策
に変更はなく、今後も各国と共同歩調を取りたい」と言った筈だと
思うのです。

 つまり、日本の一方的な為替介入の可能性は、こうして完全に
封じ込められたわけです。

 菅大臣の95円台半ば発言に対しては、米国の自動車メーカー
から不満の声が発せられており、そうした声は当然ガイトナー長
官にも入っているはずですし、輸出を重視して雇用回復を図ろう
と考えているオバマ大統領の意向に沿うためにも、急激なドル高
円安は阻止したい、と。

 ということで、ドル高円安圧力は、また弱まっていると考えるべ
きです。

 

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 昨日、菅新大臣に対するエールを送った訳ですが、就任早々
やってくれていますね。

 そう、90円台半ば発言です。正確を期すために、具体的に何と
云ったのか振り返ってみましょう。

 「経済界では1ドル=90円台半ばが適切という意見が多い。も
う少し円安の方向に進めばいいと思っている」

 菅大臣の発言は、「経済界では1ドル=90円台半ばが適切と
いう意見が多い」で終わっていたのであれば、少しは弁解の余地
があるというものでしょうが、「もう少し円安の方向に進めばいい
と思っている」と、はっきりと大臣として意見を述べてしまっていま
す。もうこれは、弁解のしようがありません。

 これは、はっきり言って頂けません。やっぱり、菅さんはまだ、為
替のことがよく分かっていないのです。

 「官僚は大馬鹿ですからね」と言っていましたが‥、ブーメラン
のように自分に帰ってきそうな感じです。

 いずれにしても、当の本人は、今どんな感想をもっているのでし
ょうか。

 為替について一言言及しただけで円安にもっていけるのなら、
意外と簡単なことだな‥なんて思っているのでしょうか?

 恐らく菅大臣は、今後この種の発言の持つ重大性を認識する
に違いないと思います。

 私は、菅さんに問いたいと思います。

 何故、1ドル=90円台半ばがいいのか? 固定相場制に復帰
しようとしているのか? 中国が人民元相場を管理していること
を支持するのか?

 さあ、如何でしょうか。確かに90円台半ばだと、輸出企業の採
算が割れることなく輸出企業にとっては恵みの雨になることは分
かります。

 しかし、日本の輸出企業が喜ぶということは、米国の輸出企業
にとっては、決してウェルカムではないということになります。

 菅さんは、まだ国際デビューをしていません。国内の声しか頭
に入っていないのです。菅さんが国際デビューを果たし、米国や
欧州のカウンターパートと議論をすれば、すぐ気がつくはずで
す。どこの国も内心は、自国通貨を安くして輸出を促進することを
望んでいる、と。

 しかし、各国が為替介入をして通貨の切り下げ競争のようなこ
とをすれば、戦前の二の舞になってしまうために各国は自制をし
ているのです。そして、藤井前大臣は、そのことを言いたかった
だけなのに、マーケットは藤井大臣の意図を敢えて曲解してしま
ったのです。

 それに為替相場を管理しようと思えば、金融政策の自由度をあ
る程度放棄せざるを得なくなるわけなのですが、そのことを分か
っているのでしょうか。分かっていたら、そんな発言などしないで
しょう。

 確かに、国内の事情だけを考えたら、菅さんの発言は分からな
いでもない。しかし、それは財務大臣の発言としては決して適切
ではないのです。

 今後、菅大臣の発言がどのように変化を遂げるか大変興味深
く思います。玉木財務官は、どのように新大臣にレクをすることに
なるのでしょうか。


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