経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 住宅価格

 NYダウが28日、最高値を更新したと伝えられています。

 おかしなものですよね。だって、バーナンキFRB議長のQE3の規模縮小を示唆する発言がきっかけになって、我が国の株価がこんなに低下した(と言われている)にも拘わらず、NYダウは上がっている訳ですから。

 では、どうしてNYダウが上っているかと言えば‥その理由の一つとして、この日S&Pケース・シラー住宅価格指数が発表になったのですが‥3月の全米主要20都市の住宅価格が前年同月比10.9%上昇し、過去7年で最大の伸びを記録したからだ、と。

 前年同月比、つまり1年前と比べて全米で平均1割も住宅価格が上昇しているというのですから、これは尋常ではありません。またしても、ミニバブルが起きようとしているのでしょうか?

 いずれにしても何故、それほどまでに急ピッチで住宅価格が上っているかと言えば、
 
 ・住宅在庫が低水準にとどまっていること、

 ・記録的な低さにある住宅ローン金利を反映して消費者の購入意欲が高まっていること

 などの理由が挙げられるのだとか。

 まあ、これだけ急ピッチで住宅価格が回復しているのであれば、株価が上がるのも当然と言うべきなのでしょうか?

 しかし、結論を急いではいけません。冷静に次のグラフをご覧になって頂きたいと思います。

ケース・シラー住宅指数
(S&Pのプレスリリースより)

 確かに、住宅価格が1年前と比べて上がっているのは事実。しかし、水準をみれば、まだ本格的に回復軌道に乗ったかどうかは微妙であると思うのです。というのも、2009年の春頃から上ったり下がったりというパターンを繰り返してきたからです。つまり、そのパターンが今後も繰り返されるとすれば、近いうちに住宅価格が下がることも予想されない訳ではないのです。(因みに、細かい数字を上げるならば、現在の住宅価格は06年のピーク時に比べて依然28%低く、03年後半当時の水準に戻っているとか)
 
 実際、格付け会社のフィッチは、米国の一部地域における最近の住宅価格の上昇ペースは速すぎるとし、価格が反転する可能性があるとの見方を示しているのです。

 フィッチによれば、全米でもカリフォルニア州での価格上昇が特に目立ち、ここ1年で13%値上がりしているものの、例えば、ロサンゼルスでは、失業率が10%を上回り、ここ2年の実質所得が減少しているのだ、と。つまり、そのような状況のなかで1年間で10%も住宅価格が上るのは、持続可能な動きではないと言いたいのでしょう。

 いずれにしても先のことは誰にも分からないのですが、この先、景気回復が続けば、長期金利が上がり続けるでしょうから、そうなれば、住宅価格の上昇のペースも落ちると見た方がいいかもしれません。

 あと3、4か月間ほど様子をみてみないと、何とも言えないですね。


 
 米国に比べ、日本の不動産価格がなんと回復しないこと、とお感じの方、クリックをお願い致します。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ
このエントリーをはてなブックマークに追加

 S&Pケース・シラー住宅価格指数が27日、発表になりました。

 で、そのうち主要10都市分の指数が前年同月と比べて、何と
5.4%も上昇しているのだとか。主要20都市分の指数について
も4.6%上昇している、と。

 まあ、こんなニュースに接すると、何がunusually uncertain
なのか! と、思ってしまうのですが‥

 でも、米国の関係者の表情は冴えないようです。

 何故か?

 前年同月と比べて上昇しているとはいっても、足元の動きでは
低下しているからなのか?

 しかし、前月と比べても、主要10都市分は1.2%も上昇し、そし
て、主要20都市分も1.3%上昇しているとか。

 1ヶ月間で1.2%も上昇するということは、年率換算すれば
15%ほどの上昇率ということになり、これは大変な数字なので
す。だったら、素直に喜んだら如何か、なんて思う訳です。なんと
いっても日本の場合には、まだ土地に価格が下がり続けている
わけですから。

 では、何故関係者は喜ばないのか?

 それは、この上昇が一時的な現象だと考えられるからだ、と。

 そもそも住宅価格というのは、春に上昇するという一般的な傾
向があることに加え、住宅購入に適用される減税措置が終了し
たからだ、と。案の定、6月の住宅の売行きは落ち込んでいる、
と。

 そして、住宅の空き室率も依然高い、と。

 で、最後は、やはり雇用情勢の回復が遅れているからだ、と。
雇用が回復すれば、個人消費が盛り返し、また、住宅購入の動
きも活発化するだろうが、今は、それを期待するのは早過ぎる、
と。

 ということで、住宅価格は低位安定しているというのが、多くの
関係者の見方なのだとか。否、そればかりか年末にかけて、また
値下がりが起こるという見方もあるのだとか。


 では、何が米経済を引っ張り、雇用を回復させる原動力になる
のでしょう?

 財政出動も限界だし、そして、金融政策にしても、これ以上金利
を引き上げることはできわないわけですから。
そう考えると、経済
の将来見通しが、uncertain だというもの分からなくはありませ
ん。

 しかし、日本の経験と比べてみるならば、リーマンショックが起
きてからまだ2年も経っていないのに住宅価格が前年水準を上回
っているということ、しかも、失業率が9%台と大変高いレベルに
ありながら住宅価格が底を打ったということに驚かずにいられな
いのです。

 

 土地価格の低迷は、日本の方が深刻そうだ、と思う方、クリック
をお願いします。
 ↓↓↓
 人気blogランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ