経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 原発

 九電が昨日、鹿児島市内において、再生エネルギー新規契約中断の件で説明会を開いたと報じられています。

 
定員200人の会場に550人が押し掛け、怒号が上がって、会場は騒然となったのだとか。

 十分予想されたことと言っていいでしょう。しかし、九電の対応は甘かったとしか言えません。どのくらいの数の事業者が参加するか予想がつかないなんて。そうでしょう? 結局、別の会場でも急遽説明会を開催することになったと報じられています。

 いずれにしても九電の説明は今までと同じです。

 「九州の太陽光発電量は全国の4分の1を占め、他地域より急速に再生エネが加速した。このままでは電力の需給バランスが崩れ、安定供給できなくなる」

 誤解のないように言っておきますが、電力の需給バランスが崩れ、安定供給ができなくなるというのは、電力不足、つまり需要に供給が追い付かないというのではないのです。そうではなく、太陽光発電による発電量が多すぎる、つまり、供給過剰が発生しそうだというのです。

 信じられますか?

 だって、原発推進派の人々は、原発の稼働を止めると江戸時代の生活に逆戻りだ、なんて言ってきたではないですか。江戸時代の生活は大げさにしても、電力が不足すると執拗に言ってきたのは事実です。半ば脅かしみたいなものだと言ってもいいでしょう。

 だから、原発に頼らざるを得ないというのが、原発推進派の言い分でしたよね?

 私思うのは、今回の再生エネルギー購入中断の理由が、購入価格が高すぎるからというのであれば、まだ少しは分かるのです。高コストの電力を電力会社が購入するのには限度があるでしょうから。

 しかし、九電は一言もそんなことを言っているのではないのです。そうではなく、太陽光発電による電力を九電に売りたいという事業者が増えすぎて、そのため九州では電力の需要よりも供給量が上回る恐れがあり、そうなると技術的な理由で電力の安定供給ができないというのです。

 おかしいとは思いませんか?

 というのも、本当に電力不足が起きそうなときは、全国の他の電量会社から一時的に電力を融通してもらうようなことがあるからです。だったら、九州において電力が余るならそれを他の電量会社に売れば済むこと。或いは余った電力を揚水発電に利用すればよいこと。

 何故そのようなことをしないで、新規の契約には応じないというのでしょうか。

 いずれにしても、そうして電力が余っているのであれば、原発を再稼働する必要などないではないですか。そうでしょう?

 原発推進派の方々は、いい加減、電力が不足するので原発は必要なのだという論法はお止めになったらどうでしょうか。


 電力が不足するのならともかく、こうして電力が余っているというのに何故原発を再稼働しなければいけないのか、分からないという方、クリックをお願い致します。
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 都知事選に立候補する細川氏の公約内容が分かったと毎日新聞が報じています。

 ・オリンピックまでに東京を変える

 ・世界一の省エネルギー都市を目指す

 ・「東京エネルギー戦略会議」を設置し、政策の行程表を作る


 もちろん脱原発についても言うそうです。

 ・原子力は放射性廃棄物の処分ができない致命的な欠陥を抱えている

 ・再稼働を止める政治決断を行うなら今しかない


 ということで、脱原発の姿勢は予定どおりであり、その一方、消極的であったオリンピックの開催についても、日本らしい簡素な五輪ながらも積極的に取り組む姿勢を明確にしそうなのです。

 まあ、それにしても、このような脱原発の動きに対して口汚くののしる輩がいます。池田某とかいう経済学者。

 「反原発という老人福祉」などという挑発的な表現を用いています。のみならずこんな言い方まで。

 「反原発は、今や若者の運動でも「反体制」でもなくなった。それは原発が止まったまま貿易赤字を垂れ流す現状維持を求める「超保守」の運動なのだ。老人が原発をきらうのは理解できる。それは地球温暖化や化石燃料の枯渇などの長期の問題には役に立つが、先の短い彼らの人生には意味がないからだ。「原発即ゼロ」をかかげて、当選の可能性も許認可権もない都知事選に出るのは、老人のお遊びと考えればそれなりに楽しいだろう。官邸デモにも、団塊の世代の引退した老人が多い」

 それにしても分かりにくい文章! まあ、それは置いておきましょう。

 この人の主張によれば、原発を稼働させないと貿易赤字になるのだと。

 確かに、原発の稼働が止まり、そして、その代り火力発電の比重が増えたために、天然ガスの輸入量が増えたのはそのとおり。しかし、その一方で、輸出が回復すれば貿易赤字も小さくなる筈で、現に内閣府は昨年の夏以降には貿易赤字が小さくなると言っていたのです。

 でも、円安は進んでも輸出は思ったほどには回復しない。その一方で、円安になる分、元々割高な天然ガスの輸入代金がさらに膨らんだ、と。

 要するに、貿易赤字が拡大しているのは、何も原発を稼働させないからだけではなく、というよりも、アベノミクスによる円安の効果が思ったほどではないことも大きいのです。

 先日、そのことを担当の甘利大臣が認めたばかりではないですか。

 それに何度も言いますが、原発のコストが安いなんていうのは、計算の前提がおかしいのです。そして、現にこうして原発の事故が起きたせいでどれだけ国費を投じなければいけない羽目になっているかということなのです。

 原発を稼働させないと電力料金が上がり、そうなると益々企業の国外脱出に拍車がかかるなんて言いますが‥これは表面的な見方に過ぎないのです。原発を再稼働させることに伴う全ての経費を電力料金に上乗せするならば、決して電力料金が安く済むなんてことにはならないのです。

 企業にとって原発を再稼働した方が電力料金が安く済むように見えるのは、裏で国が様々な費用を負担していたからそうなっていただけなのです。また、仮に今後もそうした様々な費用を国が負担すれば、確かに企業側に請求される電力料金は安いもので済むかもしれませんが、結局、最終的には税のかたちで国民にしわ寄せがくるのです。そして、そうやって増税が繰り返されると、景気が悪くならざるを得ないのです。

 そのようなことはちょっと考えたらすぐ分かる筈なのに‥しかし、結論が先にありきで、どうしても原発を再稼働させたいと。そして、そのために反原発は老人のお遊びだなんて酷いことを言う。

 「老人が原発をきらうのは理解できる。それは地球温暖化や化石燃料の枯渇などの長期の問題には役に立つが、先の短い彼らの人生には意味がないからだ」なんて言っていますが、大変失礼な発言だと言わざるを得ません。

 如何にも老人たちが、地球温暖化の回避に無関心であるかのように批判する。

 地球温暖化の回避なんて、彼らのもう残り少ない人生を考えれば、意味がないのだから、と。

 バカもん!

 彼らは自分たちのことを考えて、脱原発なんて言っているのではないのです。自分たちの子や孫、或いはその先の子孫のことを考えて、いつまでも人間が安心して住める環境を残したいという一心で言っているのです。

 それに、そのような発言をする一方で、原発再稼働を望む電力会社は、地球温暖化の回避にそれほど積極的であったとは思えないのです。もちろん地球温暖化の回避という言葉を使用していましたが、その一方で、何故日本だけが過大な義務を負うのかと文句ばかりを言っていたではないですか。つまり、地球温暖化の回避という言葉を原発推進のために利用していただけ。

 さらに、脱原発の人々は地球温暖化の回避に無関心であるかの如く言うのも正確ではありません。何もそのような人々の多くが火力発電でよいと言っているのではなく、再生可能エネルギーを利用すべきだと言っているのです。

 その一方で、例えば太陽光発電に対する支援に消極的になっているのは原発再稼働派ではないですか。何故ならば、太陽光発電の比重が高まると自分たちにとって都合が悪いからなのです。そして、そうやって再生可能エネルギーの普及にブレーキをかけつつ、そして、再生可能エネルギーが占める割合はこんなに小さいから当てにならないなんて言うのです。

 ちょっと私も興奮気味なのですが‥本日言いたいことは、それだけではないのです。

 そうではなく、やっと先日の森元総理の発言の真意が分かったということなのです。

 森元総理は、当初、小泉・細川コンビは、五輪を人質にして、卑怯であると批判しました。

 憶えているでしょう?

 多分、皆さんはよく憶えていることでしょう。しかし、憶えてはいるが、森さんが言いたかったことの意味が分からなかった、と。何故ならば、細川さんは、東京オリンピックを開催したいなら脱原発に賛成しなければダメだ、なんてことは一言も言っていないからなのです。彼が言っていたのは、そうではなく、そもそもオリンピックなど開いている場合か、と。オリンピックなどにエネルギーを費やすよりも、脱原発に努力すべきだと言っていたのです。

 そうですよね。

 だからオリンピック開催に賛成の人はむしろ、細川さんの支持には回らない。だとしたら、人質どころか、その反対なのです。

 つまり、細川という悪い男がいて、あるお金持ちの子息を誘拐した、と。そして、その細川がお金持ちに電話をするのです。「息子を返して欲しかったら1億円出せ」と。しかし、そのお金持ちの男は、その子どもが実は自分の子どもでないことを、最近行ったDNA鑑定でしったばかり。しかも、その子どもは犯罪に手を染め、手を焼いていた、と。

 お金持ちにとっては子どもが誘拐されても全然困ることはなかったのです。

 それと同じではないでしょうか。

 でも、私、本日、森さんの発言の真意が分かりました。

 五輪を人質にという発言は、細川さんたちが都民を相手に五輪を人質にしているというのではなく、自分に対して、つまり森氏に対して人質にしているということなのです。

 ご承知のとおり、森元総理は東京五輪大会組織委員長に就任することが決定しています。

 そして、組織委員長になれば、当然開催地の東京都の知事とも連絡を密にして仲良くやっていかなければならない、と。つまり、都知事に気を使う必要があるかもしれない、と。

 では、仮に細川氏が都知事に就任した場合、森組織委員長は細川氏と巧くやっていけるのか?

 それは決してできない。何故ならば、細川氏は脱原発を鮮明にしているから。しかし、そうは言っても仲良くしないと、五輪の運営が巧くいかないかもしれない。そうすると、場合によっては、脱原発に賛成の姿勢を示さざるを得ない局面も考えられる。

 つまり、もし、組織委員長として都知事のご機嫌を取ろうとするならば、脱原発に対しても文句は言えない、ということなのです。

 しかし、できませんよね、森元総理には。何故ならば森元総理は、安倍総理と同じように原発再稼働派であるからなのです。

 要するに、森元総理は、俺を脅かすのか、と言いたいのです。


 確かにそう考えると、森元総理は、どんなことがあっても舛添氏を当選させようとするでしょう。しかし、舛添氏は、自民党の歴史的使命は終わったと、自民党を見捨てた政治家なのですね。

 でも、そんなの関係ない! そんなの関係ない! おっぱっぴー!



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 最近、テレビで原発再開の是非を巡る議論を聞いていてすごく気になるのは、原発の再開を認めなければ毎年3兆円もの国富が流出してしまう、と盛んに言われるようになっていることなのです。

 簡単に言えば、脱原発なら毎年3兆円ものコストが上乗せになり、国民1人当たり毎年3万円を支払って頂きます、と。

 要するに、どうしても原発を再開したいと目論む人々が、脱原発にはお金がかかりまっせ、と何も知らない国民を脅かしてしているのです。

 何も知らないためにそうした説得工作に屈してしまうのは、仕方ないかもしれません。しかし、事情をよく知った新聞社が、そうした理屈で脱原発を断念させようというのであれば、それは問題ではないのでしょうか

 11月25日付の読売新聞の社説です。

 タイトルは、「エネルギー政策 「脱原発」の大衆迎合を排せ」

 ■引用開始

 「福島の事故で原発の安全に対する国民の不安は高まった。原発の安全性を向上させ、再発防止に万全を期さなければならない。
 
 エネルギー自給率が4%の日本が、全電源の約3割を占める原発をただちに放棄するのは非現実的だ。
 
 ムードに流されて安易に脱原発に走れば、「経済の血液」である電力供給が弱体化する。日本経済の将来に禍根を残しかねない。」

 「民主党政権の「脱原発路線」の影響で、ほとんどの原発が再稼働できていない。老朽化した火力発電所をフル稼働する綱渡りの中、液化天然ガス(LNG)など燃料の輸入が急増し、年3兆円もの国富が流出し続けている。」

 ■引用終わり

 読売新聞は、こうして年間3兆円も国民の負担が増えると、脅かすのです。

 でも、お金のことをいう前に、私は、原発推進派の皆さんに次のことを言いたい。

 福島第一は、今どうなっているのか、と。

 事故の処理は済んだのか? そして、避難区域は全て解除されて、地域住民は自分たちの家に戻ることができたのか? 放射能で汚染されたがれきの処理は済んだのか? 近海の魚は全て安心して食べていいのか?

 何一つ巧く行っていない。これから、何十年かかるかもしれない。否、何十年、何百年経っても、どうなっているか予想できない

 いずれにしても、もう少し処理が進んで、そして避難地区に指定された人々の生活が落ち着きを取戻し、そして、地域の農業や漁業関係者が元のように心配なく仕事をできるような状態になっていないと、なかなか原発の再開なんて言いだせないのじゃないでしょうか? 申し訳なくて‥

 それなのに、よくぬけぬけと原発の再開を認めろだなんて。

 まあ、思いもかけず原発事故という事態を招き、そして、そのために火力発電の比重を高めざるを得ず、そしてLNGの輸入量を急遽増大させたために一時的に相当のコストアップを招いたというのは分かるのです。

 でも、本当にこれから先も毎年3兆円余分にコストがかかると言えるのか?

 何故ならば、日本は、米国の9倍もする天然ガスを購入していると言われているからです。

 確かに、日本への輸送にはパイプラインが利用できず、運送費などが高くつくという事情があるでしょうが、それでももう少し安く買うことはできる筈なのです。

 私が、昨日述べたことを、もう一度。

 ■引用開始

 ・日本の買う天然ガスが高い理由(PRESIDENT Online  実践ビジネススクール「なぜ日本の天然ガスの価格は高いのか」を参考にしました)

(1)海外の天然ガスを日本に輸入するには、冷却して液化したうえでLNG専用船で運搬し、わが国に着いたのち再び気化する必要がある。従って、コストがかかる。

(2)日本の場合、ヨーロッパとは異なり、天然ガスのパイプライン網が整備されていない。

(3)安定供給を確保するため、LNG価格を原油価格にリンク(油価リンク)させているため。

 しかし、これだけの理由ではないのです。

 その理由は、我々が常識を少し働かせたら直ぐ分かるのです。

 もし、貴方が、ある品物を安く購入したいと思えばお店でどんな態度を取るでしょう?

 「○○はある? 急いでるんだけど」

 そんなことをお店で言って、安く売ってもらえるでしょうか?

 答えはその反対。つまり、海外の業者は日本の電力会社が、原発を停止したために、どうしても天然ガスを購入する筈だと判断しているので、高く売ることはあっても安く売ることはないのです。

 だったら、どういえばいいのか?

 「○○はある? これから先もずっとお宅から買わせてもらうから」

 ずっと買ってもらえると言えば、それなら少しはサービスしときましょうと、なる訳です。

 しかし、日本の電力会社は、また原発の再開を目論んでいるために、今後も大量に天然ガスを購入するとは言えない。

 ■引用終わり
 

 如何です?

 自分たちが天然ガスを安く買う努力もしないで、それを国民に押し付けようとするなんて‥そして、天然ガスを安く買う努力をしないのは、仮に、天然ガスを安く買うことができれば、それこそ原発再開の可能性がなくなってしまうからだ、なんて。

 池田信夫という変わった人は次のように言っているのです。

 「原発を稼働しないことによる損失は3兆円×確率1。福島のような事故が日本で1年間に起こる確率は、IAEA基準では1/2000。賠償金を5兆円としても損害の期待値は25億円。こんな簡単な計算もできない人々が「金より命」と騒いでいる。」

 池田氏はそんなことを言っているのですが、電力会社の偉い方は、そうした意見を支持するのでしょうか?

 決してそんなことはないでしょう。何故ならば、日本で1年間に福島のような事故が起こる確率が1/2000と言った途端、地域の住民はパニックになってしまうからです。

 つまり、原発再開に反対する人は、そんな簡単な計算ができないのではなく、1/2000の確率を決して小さいとは思ないということなのです。

 池田氏は、何故そんな簡単なことも理解できないのでしょう。

 それに、彼は、IAEAの基準では1/2000と言っていますが、それは私に、リーマンショックが起きる前に格付け会社がサブプライムローン関連証券に高い格付けをしたことを思いださせてしまうのです。

 個々のローン債権を細かく分離し、そして、全く異なった金融商品を作る、と。そうすると、どういう訳かデフォルトの確率が大変に低いトリプルAの商品になってしまい、そして多くの投資家がそうした商品を購入した、と。

 多分、1/2000の確率というのも、楽観的に見て1/2000の確率と考えた方がいいのです。

 つまり、それほど事故の確率が高いということを、どうやったら地域住民に説明することができるのかということなのです。

 仮に、今後も脱原発に年間3兆円、余分にコストがかかることになったとしましょう。しかし、仮にそうなればなったで、今度は太陽光発電や水力発電、或いは風力発電地熱発電などが相対的に割安になる訳で、そうなれば原子力関係の雇用が減ったとしても、そうしたクリーンエネルギー開発が促進され、その関係で大きな雇用が生まれることになるでしょう

 プラス、天然ガスを多めに購入するために当面3兆円も余計に海外に支払うとしても、それによって
貿易収支が赤字になれば、その結果、円安圧力が働き‥そうなれば、日本の輸出メーカーとしては楽になれるのでしょ?

 いずれにしても、原発推進派の最初から答えありきの、つまり原発を稼働させるためにいろいろな理屈を考える姿勢が気に入らないのです。


 原発事故の確率が1/2000であれば、毎年の損失の期待値は25億円に過ぎないという池田氏の主張は、アホらしくて聞いていられないと思う方、クリックをお願い致します。
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