経済ニュースゼミ

小笠原誠治の、経済ニュースを通して世の中の動きを考察するブログです。地球温暖化阻止のために石油・石炭産出権取引を提唱します。産出権取引は排出権取引とは違います。みんな勘違いするのです。

カテゴリ: 英国のEU離脱

 メルケル首相の発言です。

 「EUの一員を望む国とそうでない国とは明確な差異を設ける必要がある」

 「離脱を望む国は、特典を維持しながら責任を回避できると期待すべきではない」

 具体的になにを言いたいかと言えば…

 単一市場にアクセスするためには原則と義務を受け入れる必要がある。ノルウェーはEUに加盟していないものの単一市場にアクセスできるのは、EUからの移民の自由などを受け入れたためだ、と。

 まあ、当然と言えば当然!

 でも、いいとこ取りの振る舞いを続けてきたのが英国!

 国民投票をもう一度行うべきだなんて声が広がっているといいますが、バカ野郎!と言いたい。

 EU離脱を本気で支持するつもりはなかったが、キャメロン首相が嫌いだからとか、EU側にもっと英国の言い分を受け容れさせるように脅かしをかけたかっただけだ、なんてことが言われています。

 ところで、今回の英国の国民投票の結果が内外のインテリ層の意向に全く反するものであったため、国民投票自体の評価が一気に落ちてしまいました。

 国民投票をすれば、ポピュリズムが横行してしまう、と。

 麻生副総理などは、次にように言っているのです。

 「議院内閣制を良しとする英国で、代議員制度ではなく直接投票を選んだのはいかがなものか」

 麻生副総理は、何を言いたいのでしょうか?

 言っていることの意味が分かりません。間接民主制が採用されているのだから国民投票を実施する必要はないと言うのなら、分かります。しかし、議院内閣制と国民投票と何の関係があるのでしょうか?

 議員内閣制とは、議会と内閣(行政府)は独立しているが、ただ、行政府は議会に対して責任を負う、或いは行政府は議会の信任を得て存立するというシステムです。

 関係ないと思いませんか?

 でも、そんな基礎的なことも十分に理解していない政治家が内閣の一員であること自体がポピュリズムに陥っている証拠です。

 それに、与党は、選挙の度に有名人を担ぎ出すではありませんか?

 桜井パパを担ぎ出そうとするのもポピュリズムですよ。

 国民投票それ自体が悪い訳ではないのです。

 もし、それを否定するのであれば、国民から選ばれた議員の価値そのものに疑問符が付くのです。

 それに、今回の英国のEU離脱を巡る報道では、離脱することが100%間違っているとの前提で議論が進んでいますが、何故離脱は間違っているのか、それを一から証明する必要があるのです。

 仮に、離脱が間違いであるというのなら、EUに参加していないスイスは大バカ者だということなのでしょうか?

 加えて、英国は今までEUに参加していたものの、それこそ「いいとこ取り」の振る舞いを続けてきた国なのです。ユーロも使用していないでしょう?

 英国の人々のなかには、移民に良い感情を持たない人が増えていると言われています。また、だからこそ、今回離脱派の票が上回ったのでしょう。

 でも、何故移民が先進国に流入してくるのか、そして、英国が、どれだけ世界中のいろんな地域をこれまでぶんどって英連邦を作ってきたかについて、よく考える必要があるのです。

 そんな計算高い英国が中国と手を結ぶ。

 世界がよくなる筈がありません。


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 ここ数日の英国のEU離脱問題を巡る報道ぶりには本当に納得がいかないことがあります。

 残留を支持する者は教養が高い人で、離脱を支持する者は教育程度がそれほど高くない人だと言われていますが…

 だったら、教育程度がそれほど高くないため単純労働に勤しんでいる人々が離脱を支持したくなるのは当然ではないでしょうか?

 というのも、移民によって職を奪われる可能性が大きいのは、単純労働に勤しんでいるような人々だからです。

 高学歴で金融界で働いている人々や管理職に就いている人々、或いは教職についている人々などが移民から職を奪われることは殆どないからです。

 違いますか?

 TPPなどの自由貿易の議論でも同じことが言えます。競争力を有する輸出産業は自由貿易を支持し、その反対に競争力がない農業部門(全てではありませんが)が保護主義を訴えるのは当然のことなのです。

 では、肝心のEU諸国は、全ての分野で自由貿易を信奉しているかと言えば…、農業について手厚い保護政策を採用していることは周知の事実です。

 それに、そんなに英国がEUに残留することが望ましいというのであれば、だったら、何故英国はこれまで自国通貨のポンドを手放さなかったのでしょうか? ドイツやフランスやイタリアなどと同じようにユーロを使用すべきではなかったのでしょうか?

 EUに残留すべきだという人でも、ポンドを手放すことにまで賛成する人々はどれほどいるのでしょうか?

 さらに言えば、例えばギリシャの財政破綻の問題が起きたときなどでも、議論を引っ張っていたのはドイツやフランスなどで、英国は陰に隠れていたではありませんか?

 それにも拘わらず、EU残留が望ましいなんて。

 英国の立場は、いいとこどりにしか見えないのです。

 テレビに出演しているコメンテーターたちは、相変わらず感情論でEU離脱を選択した英国民の愚かさを嘆いていますが…そんなに他国のことを心配する余裕があるのであれば、自国のことを心配したらどうかと思います。

 EU離脱決定を契機に円高が進行するなか、単独でも構わないから為替介入をすべきだとの声が高まっている日本ですが、そうした考えは、まさにトランプ氏的考えと同根であり、従って、EU離脱派の考えかたとも同類だと思います。





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 今回の英国のEU離脱決定についてですが、そもそもキャメロン首相が国民投票を行うなんて約束したことが間違っていたのだという声が聞こえてきます。

 英国内でのそうした論調に影響されてか、我が国でもそうした批判がなされています。

 でも、それはちょっとおかしいのではないでしょうか。

 というのも、民主主義社会における主権者は国民自身であり、そして、その国民の意見が最大限尊重されるべきであるところ、国民投票の結果、そのような判断が下されたのですから、それに従うのが当然だからです。

 国民の判断の内容の如何によって、それがおかしいなどと後で批判しても始まらないのです。

 ところで、在英ジャーナリストの小林恭子氏によれば、離脱派の人々は次のような人たちから成るとされています。
(「英国がEU国民投票で離脱を決断 ―疑問点をまとめてみました」、6月24日)
 ―誰が残留をあるいは離脱を支持したか

 残留はキャメロン首相、大部分の内閣、下院議員、労働党、自民党。エコノミストたち。OECD、IMF、イングランド中央銀行。カーン現ロンドン市長、オバマ大統領、ベッカム選手、ハリーポッターシリーズのJKローリングや俳優のベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレーなど。中・上流階級(日本の中流よりは少し上の知識層)、国際的ビジネスに従事する人、若者層。

 離脱はジョンソン元ロンドン市長、ゴーブ司法大臣、ダンカンスミス元年金・福祉大臣、ダイソン社社長、労働者・中低所得者の一部、英連邦出身者の一部、中・上流階級の一部・保守右派で「大英帝国」信奉者、高齢者の一部。

(中略)
 
 「残留派=高い教育を受けた人、グローバル化の恩恵を受ける人、国際的な経験が豊富な人、一定の収入がある人、若者層」

 「離脱派=労働者階級の一部、それほど教育程度の高くない人、
グローバル化の恩恵を受けない人、一部の高齢者」

 確かにジョンソン元ロンドン市長というのは、トランプ氏によく似た風貌をしており、考え方も似ているようにも思われます。

 恐らく、キャメロン首相を批判する人々は、そのようなバイアスがかかっているのではないでしょうか?

 つまり、それほど教養のない人たちが感情に流されて、ただEU離脱を支持しているだけだ、と。トランプ氏の主張が全くおかしいのと同じように英国がEUを離脱するのも理にかなったことではない、と。

 でも、EU離脱が正しくないと、誰が証明できるのでしょうか?

 これは判断の問題なのです。正しいとか正しくないとかではなく、どちらを貴方は好みますか、と。

 国民投票の結果、愚かな判断がなされたなんて批判することは、民主主義の自殺行為といってもいいでしょう。

 もし、国民投票の結果、間違った判断がなされることも多いと最初から予見できるのであれば、だったら、国民に信を問う必要はないのですから。

 そう思うのであれば、賢明なリーダーに判断を委ねればいい、と。

 しかし、一見賢明と見られるリーダーたちが、いつも適切な判断を下すとは限らないのです。だから、独裁政治ではなく民主政治が選ばれているのです。

 国民投票にかけるなんてことをキャメロン首相が約束しなければ、こんな事態にならかなったと言うのであれば、民主主義とはいってもそれは形だけのことになってしまうでしょう。

 我が国においても、7月10日の参議院選挙から18歳以上の若者にも投票権が与えられることになりました。若者は政治に関心を持ち、是非選挙に行く気べきだなどと日頃、説教を垂れる日本のマスコミ関係者が、キャメロン首相が国民投票を行ったのが間違いだと聞くと、この人たちの頭のなかはどうなっているのだろうかと思ってしまうのです。



 
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 英国のEU離脱が決定し、関心の的は、英国のEU離脱が世界経済にどのような影響を与えるのかに移っています。

 リーマンショック級の危機が訪れる恐れがあるなんて声も聞かれます。

 何故そのようなことが懸念されるかと言えば…

 3つの大きな理由があるように思われます。

 (1)英国に倣ってEUを離脱する国が続出するようなことになればEUが崩壊しかねない。

 (2)英国には我が国の企業を含め多くの海外企業が進出しているが、EU離脱によってEU諸国向けの輸出に関税がかかるようになると、英国の輸出企業に多大な影響を及ぼす。

 (3)ロンドンは欧州の金融センターの座を占めているが、EU離脱によってその地位が揺らぐ恐れがある。

 ということで、もし、これら3つの理由が説得力を持つことが証明されるのであれば、英国のEU離脱が世界経済に深刻な影響を与えることが危惧されるのですが、逆にそれほど説得力を持たないということが証明されれば、それほど懸念する必要はないということになるのです。

 先ず、今回の国民投票の結果を受け、他国が追随する可能性は大きいと言えるのでしょうか?

 というよりも、スコットランド自身が、英国がEUを離脱するなら英国から独立したいなんて言い出しているのだとか。

 仮にそのようなことが現実のものとなれば、英国の政治的な安定性は大きく脅かされるでしょう。

 しかし、仮にスコットランドが民主主義のルールに則って整然と国民投票を行い、そして、その結果スコットランドの独立が認められることになれば、それはそれで仕方がないことではないでしょうか。

 いずれにしても、スコットランドが英国から独立したからと言っても、平和裏に推し進められるのであれば、世界経済に与える影響は微々たるものに留まるでしょう。

 肝心の他の国が英国に倣ってEUを離脱する可能性ですが、それができるためには、相当の経済力を持った国でないと非常に困難だというべきでしょう。つまり、経常収支が慢性的に赤字であるような国は、むしろユーロ圏に属しておいた方がより多くのメリットが得られるということなのです。また、だからこそ事実上財政破綻したギリシャもユーロ圏に留まっているのです。

 では、ドイツなどの経常収支が黒字の国はどうなのでしょうか? 

 このような国は、本来であればEUから離脱しても支障なく経済を運営していけるのですが、しかし、ユーロ圏に属することによって、自国の経済力から判断したら過小評価されているとしか思えないユーロのメリットを享受することができるのです。簡単に言えば、ドイツは、安すぎるユーロの価値を利用して輸出を益々伸ばすことができるので、EUを離脱しようとは思わないだろう、と。

 ということで、英国に倣ってEUを離脱する国が続出するとはとても思えません。

 次に、英国がEUを離脱することによって新たな関税負担が発生することの影響を考えたいと思います。

 もし、EU側が、離脱を決めた英国に対し懲罰的な意味で高率の関税を課すことになれば、海外から進出してきている企業を含め、英国の輸出産業に相当に影響を与える可能性があります。

 しかし、もしそのようなことをすれば、EU諸国の英国向けの輸出にも高率の関税が課せられてしまうことになるので、双方にとって良い結果は産まないのです。

 私は、これまでの経緯もあるので、英国及びEUの双方が大人の態度を取って、関税率は可能な限り低率なものに留めるようにするのではないかと想像します。

 となれば、英国に進出している日本企業なども懸念するほどの影響を受けなくても済むでしょう。

 三番目のロンドンの金融センターの地位が低下するということに関してはどう考えるべきでしょうか。

 特段の対策を打たなければ、EU離脱によってロンドンの金融センターとしての地位が低下することは避けられないでしょう。つまり、相当の機能と人員がロンドンから去り、英国にとっては相当の痛手になると思われます。

 しかし、仮にそうしたことが起きても、その分、ドイツやフランスやオランダなどがその肩代わりをすることになるので、全体としてみたらそれほど心配する必要はないかもしれないのです。

 それに、どうしてもロンドンの金融センターとしての地位を維持したいと英国が願えば、今まで以上にタックスヘイブン的な役割を重視するようになるでしょうから、そのことから考えてもロンドンの金融産業が一気に衰退するとは考えられないのです。

 ということで、私は、英国のEU離脱が世界経済に深刻な影響を与えるとは思いません。

 米国の後押しもあり、殆どの関係者が大人の対応をすることにより影響は軽微なものに留まると思われます。




 
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