小菅努の商品アナリスト日記

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米金融政策の不確実性が縮小、イエレンFRB議長の発言を前提にすると…(有料)

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8月の原油価格上昇の原動力はショートカバー


米商品先物取引委員会(CFTC)によると、NYMEX原油先物市場で大口投機筋の買いポジションは前週比1万5,187枚減の55万5,022枚、売りポジションは同6万1,431枚減の20万1,278枚となった。(8月23日時点)。買いポジションの拡大が息切れする一方、売りポジションは前週4万1,069枚に続いて大規模な取り崩しが行われていることが確認できる。ネットロングは2週連続で増加しているが、踏み上げ気味の内部要因に変わっており、8月の反発は自立反発の意味合いが強いことが窺える。既に投機売りの過熱感は解消に向かっており、上昇余地は限定されよう。


無題 

OPECの政策調整期待が再浮上

中部経済新聞(8月29日付)「私の相場感」に寄稿しています。 


OPECの政策調整期待が再浮上
原油価格は激しい値動きに
 原油価格の値動きが激しくなっている。6月から7月にかけては想定されていた程に末端の石油製品需要が伸びなかったことで、過剰在庫環境に対する警戒感が蒸し返されて急落した。石油製品の精製量と末端需要とのバランスに歪みが生じる中、特に製品需給の緩和状態が強く警戒された。6月9日の1バレル=51.67ドルをピークに、8月3日には39.19ドルまで値下りしている。しかし、その後は石油輸出国機構(OPEC)の政策調整期待から投機買いが膨らみ、足元では40ドル台後半までの急激な切り返しをみせている。7月の10ドル安の後に8月は10ドル高となった格好であり、相場の方向性は定まっていないものの値動きは極めて大きくなっている。


 9月26~28日にOPEC非公式会合が予定されているが、一部産油国が積極的に調整を行っており、4月に合意に失敗した産油量凍結を巡る議論が蒸し返されている。油価は着実に水準を切り上げているが、特に経済危機に陥ったベネズエラが原油売却収入の拡大を急いでおり、改めて産油量凍結への働きかけを強化している。


 既にサウジアラビアとロシアがこうした政策調整の動きに理解を示していたが、ここにきて十分な増産を達成したイランも政策調整に前向きとの報道が流れるなど、OPECが今回の原油相場急落局面で初めて協調行動に踏み切る可能性が浮上している。

 
 もっとも、こうしたOPECの政策期待を背景とした原油高に対しては過熱感が否めない。イラクが市場シェア回復のために協調に難色を示していることに加えて、そもそも過去最高レベルの産油量で凍結しても、需給見通しに大きな修正を迫ることは難しい。サウジアラビアなどは、産油量凍結に備えて逆に増産対応を強化している可能性さえも指摘されており、原油需給引き締めの議論が逆に緩和圧力として機能しかねない状況になる。


 米ゴールドマン・サックス・グループも、8月の原油価格急伸は「(ニュースの)ヘッドラインに反応しただけ」として、過熱感を指摘している。7月の原油価格を押し下げた過剰在庫問題の解消が進んでいる訳ではなく、40ドル台後半の価格水準に割高感が認められる。


 国際エネルギー機関(IEA)が8月月報で今年下期の需給均衡化見通しを再確認するなど、原油価格が急落する必要性は薄れている。大きく値下がりしなくても、過剰供給の解消は見通せる状況にあり、2月にみられたように再び30ドル台を割り込むような必要性はみられない。しかし、目先は需要の端境期に向かうこともあり、OPECの調整を前提にしても、50ドル台回復から一段高を打診するような地合にはないだろう。40ドル台をコアに保ち合い気味の相場展開を想定しておきたい。40~45ドル水準であれば物色妙味もあると考えているが、50ドル台確立が打診されるのは冬の需要期入りした後の議論になるだろう。
 

イエレンFRB議長とフィッシャーFRB副議長の連携

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は8月26日の講演で、「追加利上げの根拠が、この数カ月で強まっている」と述べて、追加利上げの条件整備が進んでいるとの認識を示す。「景気見通しには不確実性がある」としてなお若干の慎重スタンスも示しているが、経済環境の改善から金利正常化に一定の意欲を示した格好になる。


マーケットでは、利上げ意欲の高まりよりも、利上げ時期の明言がなかったことの一点を以って「タカ派ではない」との評価が当初は優勢になり、ドル売り・貴金属買いが優勢になった。ただ、イエレンFRB議長は従来から将来の金融政策について市場に言質を取られることを極度に警戒していることを考慮すれば、これは当然の結果と言える。追加利上げについてはかなり踏み込んだ発言だったと評価している。


実際に、フィッシャーFRB議長はこの講演を受けて、「年内に利上げが実施されるとの観測に沿ったもの」として、議長の講演内容を補足している。更に、9月利上げで年内複数回の利上げがあるかとの質問に対しては「イエス」と回答し、9月に初回の追加利上げ、更には12月に2回目の追加利上げのシナリオも存在することを示した。


こうしたイエレン議長とフィッシャー副議長の二つの発言に事前の調整があったのかは不明だが、FRBとしては年内利上げ、更には年内2回の利上げもあり得ることを、市場が織り込むことを迫った形になる。


一方、CMEのFedWatchによると、9月利上げは36.0%、12月利上げは63.7%の確率が織り込まれているに過ぎない。この確率を高めていく動きが、目先のドル買い・貴金属売りとして機能することになる。そして、9月2日には8月米雇用統計の発表が控えている。ここまで判断を先送りする可能性もあるが、そこで強めの数値が出てくれば、9月利上げ確率の織り込みも更に強力に迫られることになる。

NY 2016/08/26 コモディティマーケット概況

COMEX金*12は1.30ドル高の1,325.90ドル。イエレンFRB議長が利上げ時期について明言を避けたことで、一時1,346.00ドルまで急伸。しかし、その後はフィッシャーFRB副議長が年内2度の利上げも想定されるとの見方を示したことで、一気に上げ幅を縮小。前日終値とほぼ同水準で引ける。


NYMEXプラチナ*10は0.70ドル高の1,077.70ドル。金相場同様にイエレンFRB議長の講演後に急伸し、一時1,094.00ドルに達する。しかし、その後はフィッシャーFRB副議長が改めて早期利上げ、更には年内2回の利上げについて言及したことで、急速に上げ幅を削って引けている。」


NYMEX原油*10は0.31ドル高の47.64ドル。引き続きOPECの政策調整に対する期待感が強く、底固い展開に。イラン石油相の会合出席が材料視される。ただ、ドル高の影響もあって高値48.46ドルからは大きく下落している。米石油リグ稼働数は横ばい。


CBOTコーン*12は7.00セント安の325.00セント、大豆*11は8.25セント安の967.25セント。クロップツアー終了も、総じて豊作見通しが維持されていることが嫌気される。イエレンFRB議長の講演後のドル高もネガティブに。

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揺れ動くOPEC政策調整を巡る議論の現状、当面の原油価格は40ドル台がコア(有料)

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イランはOPEC非公式会合に出席方針だが

イラン国営メディアによると、ザンギャネ石油相は9月に開催される石油輸出国機構(OPEC)非公式会合に出席する方針を固めだ。また、近くバーキンドOPEC事務局長がイランを訪問することも明らかにされている。


4月は協議の必要なしとしてイランは産油国会合への出席を見送ったが、今回は主席はする方針を示したことで、政策調整の可能性があると評価できよう。もっとも、未だイランの明確な態度表明は保留されており、9月下旬のぎりぎりまでこうした不透明な状況が維持される可能性が高い。


イランは、合意が実現しない段階での政策調整方針を示すことは、合意に失敗した場合に失望を招くだけとして、事前の情報開示に否定的である。そのイランが明確に協調方針を示せばかなりの程度まで合意形成が進んだと評価できるが、現段階ではそこまでは到達していない模様だ。OPEC事務局長のイラン訪問時に、何か新しい情報が出てくるのかに注目したい。 

サウジ・エネルギー相=政策調整の必要性に懐疑的か

サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は、石油輸出国機構(OPEC)の産油量凍結について具体的な協議は行われていないことを明らかにした。また、現時点では原油市場に対する「顕著な介入」の必要性がないとの見方を示している。明確に産油量凍結議論に反対はしなかったが、介入がなくても「市場は正しい方向に向かいつつある」として、需給リバランスや原油価格支援のための政策調整そのもののニーズに疑問を投げ掛けている。


サウジは8月11日に政策調整の可能性に一定の理解を示していたが、ここにきて一気に協調姿勢を後退させた感が強い。既に過去最高レベルの産油量を確保しているために、サウジとしては他産油国との協調も選択肢になり得るが、なお合意形成の難しさが露呈した格好になる。


裏返せば、OPECの介入なくしても原油需給は均衡化できるとの自信を示したとポジティブな評価も可能だが、最近の急激な原油高に疑問を投げ掛ける発言内容と評価したい。 

イエレン講演前の利上げ確率の織り込み状況

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演前の市場コンセンサスを確認。9月時点では金利据え置き76.0%、利上げ24.0%の確率を織り込み中。12月になると、金利据え置き44.1%、1回の利上げ44.0%、2回以上の利上げ11.9%の確率を織り込み中。特に、12月の利上げ確率を更に高めていくことができるのか、それともこのまま五分五分の確率を織り込んだ状態に留めるのかが、ドルや貴金属、株価動向などに大きなインパクトを及ぼすことになる。まだ12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは4か月が残されており、現段階ので早期利上げ論の織り込みの限界が打診されることになる。


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イエレンFRB議長の講演、5つのシナリオ

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演時間が徐々に近づいているが、今回の講演で注目されるのは利上げについての言質が得られるか、言質が得られないとすればどの程度の距離感を示すかの一点になる。考えられる発言内容は下の五通りになるだろう。


0)足元の米金融政策については何も語らず


1)追加利上げに慎重との6月の発言を踏襲し、改めて早期利上げ論をけん制


2)フィッシャー副議長同様に、経済目標達成が近いとの見方を示し、事実上の早期利上げを示唆


3)地区連銀総裁同様に、利上げ着手が正当化できると明言


4)具体的に9月や12月といった利上げ時期にまで言及
 

0)のパターンだと、早期利上げ警戒感は肩透かしを迫られることになり、ドル安要因になる可能性が高い。ただ、利上げの否定には至らない以上は、反動安との理解で良い。1)のパターンだと、地区連銀総裁の発言と完全に逆行することになり、その衝撃は大きくドルは急落する展開に。2)のパターンだと、早期利上げ観測の支持に最低限求められるハードルを越えただけに留まり、若干のドル高か。3)のパターンだと年末に向けての利上げ観測織り込みで緩やかなドル高が支持される。4)のパターンだと、特に9月といった発言があればドルは急伸が必至の状況になる。


現状では、市場に言質を与えないために2)のパターンが実現する可能性が高いと考えているが、3)のパターンまで踏み込む可能性も一応は想定しておく必要がある。逆に1)のパターンだともはや米金融政策は見通しが建てられない状態になり、ドル安というよりも大きな混乱時期を迎えることになる。
 

米地区連銀総裁から利上げ支持の声がさらに広がる

カンザスシティ連銀ジョージ総裁は8月25日、段階的に利上げに着手する時期がきているとの見方を示した。具体的な時期についての言及はなかったが、利上げ判断に支持を表明した格好であり、金融緩和をある程度は取り除くことが可能としている。一方で、高金利や急激な利上げには否定的な立場も示しており、現段階ではまず1回の利上げにのみ支持を表明したと言えよう。


26日にはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が控えているが、これでここ2週間に利上げ支持を表明したのはニューヨーク、サンフランシスコ、アトランタの各連銀総裁に続いて4人目となる。 また、ダラス連銀カプラン総裁も、利上げの根拠が強まりつつあるとして、遠くない将来に一歩を踏み出すことができると、事実上の早期利上げを支持する発言を行っている。これを入れると5人の地区連銀総裁が、程度の違いはあっても早期利上げに支持を表明した格好である。しかも、フィッシャーFRB副議長も経済環境が当局の目標に近づいていると発言しており、 FRB内のコンセンサスは追加利上げの「有無」ではなく「時期」に移行したとみて良いだろう。


この状況でイエレン議長のみが利上げに消極姿勢を維持すれば市場の混乱は必至であり、ドル急落・貴金属急伸となる。しかし、ここまで地ならしが進んでいる以上は、イエレン議長が敢えて利上げ論に反対の論陣を張る必要性は乏しく、早期利上げ警戒感を後押しする発言内容を想定すべきだろう。


マーケットではなおハト派の発言に終始するとの見方もかなり強力だが、もはや利上げ判断を下さざるを得ない状況まで、外堀を埋められた状態にある。ここから離脱するには、8月分の雇用統計がネガティブ・サプライズになるといった「援軍」が要求されよう。週末に向けてドル高・貴金属安が警戒される局面への移行が更に進んでいる。 

NY 2016/08/25 コモディティマーケット概況

COMEX金*12は5.10ドル安の1,324.60ドル。カンザスシティ連銀総裁が早期利上げに理解を示したことで、明日のイエレンFRB議長の講演に対するタカ派警戒感が強まる。耐久材受注が良好だったこともネガティブ。


NYMEXプラチナ*10は5.20ドル安の1,077.00ドル安。金相場同様に早期利上げ警戒感を織り込み、上値の重い展開に。銅相場と南アランド相場の軟化が続いていることもンネガティブ。


NYMEX原油*10は0.56ドル高の47.33ドル。特に目新しい材料はなかったが、OPECの政策調整に対する警戒感が根強く、反発している。イラン首相がOPEC非公式会合への参加を表明。サウジは政策調整に懐疑的な見方も、特に材料視されず。


CBOTコーン*12は4.25セント安の332.00セント、大豆*11は29.75セント安の975.50セント。産地の降雨、クロップツアーで総じて良好な報告が目立つことなどを手掛かりに、売り優勢の展開に。大豆は1,000セントの節目防衛に失敗。


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銅価格に再び押し寄せる売り圧力、需給緩和解消見通しに根強い不透明感(有料)

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銅価格に再び押し寄せる売り圧力、需給緩和解消見通しに根強い不透明感


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南ア・ランド安続く、金・白金の裁定要因か?


南アフリカランド相場の下落が続いている。対ドルでは8月23日に3.14%の下落となったのに続き、24日には1.78%下落している。これは7月28日以来の安値更新である。その7月28日時点のプラチナ相場は1オンス=1,100ドル水準であり、その当時よりも早期利上げ警戒感が高まっていることを考慮すれば、1,100ドル割れの展開は必然的な結果と言える。過去2営業日分のランド安からは、それだけで白金相場を1,060ドル水準まで押し下げるインパクトがある。そこに早期利上げ警戒感が加われば、実際には更に値下りしても問題がない状況にある。


現状では、ランド相場よりも金価格動向が重視されているため、ランド相場の動向が最重要視されている訳ではない。しかし、こうしたランド安の影響は金・白金スプレッドの縮小という形で顕在化しており、ランド安環境にあっては金買い・プラチナ売りの裁定がワークすることになる。。現地メディアによると、25日にもゴーダン財務相が警察に出頭するように命令が出ている。実際に、財務相の逮捕といった事態にまで発展すれば、ランド相場のもう一段階の下げが、プラチナ価格にネガティブな影響を及ぼすことになる。


ただ、ゴーダン財務相の逮捕報道は5月にも流れたが、実現しなかった。メディアを使った政治的な謀略との見方もあるだけに、まずは報道通りに25日に新たな動きがみられるのかに注目したい。


【南アフリカランド】
無題 

米産油量は底入れの兆候も、本格増産までは至らず

米産油量は横ばい推移が続いている。油価低下を受けて主にシェールオイル分野で減産圧力が強まったが、7月1日の週の日量842.8万バレルで当面の底を打った形になり、直近の8月19日時点では854.8万バレルまで若干の増産が実現している。


米エネルギー情報局(EIA)によると、シェールオイル生産は9月も前月比で8.5万バレルの減産が見込まれているが、この傾向が続けば9月中の減産解除シナリオも浮上してくることになる。



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米原油在庫の削減進まず、過剰輸入問題が深刻

米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫(8月19日時点)は前週比250万バレル増の5億2,359万バレル。これで5週連続の5億2,000万バレル台になる。製油所向け原油需要にピークの兆候が見られる影響もあるが、それ以上に過剰な輸入が行われていることが深刻な問題に。輸入量は前週の日量819.3万バレルから864.2万バレルまで急増し、前年同期の719.9万バレルとのギャップをさらに拡大している。


今後は製油所稼働率の低下が本格化する見通しであり、輸入を抑制できなければ改めて原油在庫が上振れするリスクが高まる。原油在庫はなお正常化に程遠い状態にあり、まずは需給均衡化で在庫の増加に歯止めを掛けた先には、過剰在庫の削減が要求されることになる。原油価格の底入れと上昇との間には、なお大きな距離を想定しておくべきだろう。

 
無題 

再掲:セミナー「エッジの効いたマーケット分析とは!?」

サンワード貿易主催のセミナー「エッジの効いたマーケット分析とは!?」で講師を務めます。金価格の動向、展望についてお話しする予定です。 TOCOMで行いますので、よろしければお越しください。


懇談会の時間もありますので、お申し込みの際に質問や講演内容へのご要望もお寄せ頂ければできる限り対応致します。


◆2016/09/15(木)18:00~

NY 2016/08/24 コモディティマーケット概況

COMEX金*12は16.40ドル安の1,329.70ドル。為替がドル高に振れた事が嫌気され、急落した。イエレンFRB議長の講演を前に、ドル売り・金買いのポジション解消を進める動きが目立った。米長期金利はほぼ横ばいで、通貨環境のみに値動きあり。


NYMEXプラチナ*10は29.10ドル安の1,082.20ドル。ドル高連動で金相場が急落したことで、プラチナ相場も急落した。南アランド相場の軟化が続いていること、非鉄金属相場の急落もネガティブに。1,100ドルの節目を完全に割り込んだ。


NYMEX原油*10は1.33ドル安の46.77ドル。米原油在庫の増加(前週比250万バレル)が嫌気され、戻り売り優勢の展開に。OPEC政策調整‪への期待を背景とした買いは続かなかった。為替に振れた事もネガティブ。


CBOTコーン*12は1.00セント安の336.25セント、大豆*11は8.25セント安の1,005.25セント。ドル高、原油安といった外部環境の悪化が嫌気され、戻り売り優勢の展開に。大豆はクロップツアーの良好な報告内容も嫌気している。


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ガソリン価格は下げ一服、OPECの動きを警戒

Yahoo!ニュースに寄稿しています。
ガソリン価格は下げ一服、OPECの動きを警戒
グラフ等はリンク先をご覧ください。



 資源エネルギー庁が8月24日に公表した「石油製品価格調査」によると、8月22日時点のレギュラーガソリン価格(店頭現金小売価格、全国平均)は、1リットル当たりで前週の121.7円から横這いになった。8週間ぶりに値下り傾向にブレーキが掛かっている。まだ上昇には転じていないが、6月20日の124.00円をピークとしたガソリン価格の値下り局面は、累計2.3円安で一応の終止符が打たれた格好になっている。


7月には、国際原油価格が値下りに転じたことや、1ドル=100円の節目を割り込む急劇な円高を受けて、原油調達コストの低下がそのままガソリン価格を押し下げる展開になった。しかし、8月入りしてからはその原油価格が再び値上がり傾向を強めていることで、円高環境ながらも原油調達コストは再び上昇傾向を強め、それがガソリン価格の値下り傾向にブレーキを掛け始めている。


■OPECが原油価格を押し上げるとの観測
国際指標となるWTI原油先物価格は、6月9日の1バレル=51.67ドルが今年の最高値となり、8月3日の39.19ドルまで最大で12.48ドル(24.2%)の急落となった。従来想定されていた程に末端の石油製品需要が伸びない中、原油・石油製品の過剰在庫問題がクローズアップされた結果である。


しかし8月に入ると、石油輸出国機構(OPEC)が9月26~28日の非公式会合で政策調整に動くとの観測が浮上していることが材料視され、原油価格は再び40ドル台後半まで値上がりしている。


OPECは今年4月にもロシアなどを招いた産油国会合を開催し、産油量凍結(=増産凍結)合意まであと一歩の距離まで迫っていた。しかし、その時点では経済制裁が解除されたばかりのイランが増産方針を崩さず、それに反発したサウジアラビアが産油量凍結合意を拒否したことで、結果的にOPECやロシアなどの伝統的産油国が供給調整を行うことは見送られた。
 

しかし、なお経済危機に陥ったベネズエラを筆頭に政策調整の可能性を模索する動きは強く、今回はOPEC(更にロシアなども)の協調は可能との見方が原油価格を下支えしている。
 

一部報道では、イランも他産油国との協調に「前向き」とされており、サウジやロシアも国際協調に一定の理解を示している。この流れでOPECが再び原油需給の均衡化や原油価格の高値誘導に責任を持つ時代に回帰できれば、原油価格にとっては少なくとも悪い話ではない。


■ガソリン価格は120円台前半が中心か?
しかし、こうしたOPECの政策期待だけで原油価格の上昇が続き、ガソリン価格が本格的な上昇に転じるのかは疑問視している。OPECが実際に政策調整で合意できるのかは不透明感が強いことに加えて、仮に合意できても過去最高水準の産油量で凍結して需給引き締め効果があるのかは疑問視される。また、合意が順守されるとの確信も持てないためだ。
 

例えば、イラク首相は市場シェアが十分に回復していないことを理由に、産油量凍結合意には否定的な見解を示している。また、サウジアラビアは産油量凍結に備えて急ピッチな増産を行っている可能性が指摘されている。更に、イランもなお増産・輸出拡大に意欲を示しており、OPECの政策調整に過大な期待を持つことは難しい。


実際に米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは、最近の原油価格上昇について「(ニュースの)ヘッドラインに反応している」だけとして、「原油の短期ファンダメンタルズは弱気」との見方を示している。来年夏までブレント原油で45~50ドル水準で横ばい状態が続くとしている。
 

これから年末にかけて国際原油需給の過剰供給は解消される見通しになっているが、再び原油価格が急騰するというよりも、4月以降の価格水準で安定化しながら緩やかなペースで値上りを打診する方向でみておきたい。ガソリン価格も120円割れのリスクが後退する一方で、120円台後半を試すにはなお時間が要求される可能性が高いとみている。

銀ETFに投資人気あり、値下がりすれば更に買い

銀の上場投資信託(ETF)に投機マネーが流入している。8月は22日時点で既に1,012万7,554オンスの投資残高積み増しが行われており、7月の月間1,330万0,927オンスに続いて投資家人気を集めていることが確認できる。年初からの累計では5,465万6,721オンスの投資残高増加が行われ、昨年1年間で1,637万7,463トンもの売却が行われたのとは対照的な状況にある。


10億トンを超える銀の年間需給と比較すれば軽微とも言えるが、銀に関しては銀価格低下局面でも逆に投資需要が拡大する傾向が強く、銀ETF投資を通じて銀価格上昇の大きな波を捉えたいと考えている向きが多いことが窺える。金ETFとの比較でも、投機マネーの流入には力強さが見て取れる。


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プロフィール
マーケットエッジ(株)代表取締役
小菅 努(こすげ つとむ)

1976年千葉県松戸市生まれ。

筑波大学卒。商品先物会社の営業部、営業本部、ニューヨーク事務所、調査部門責任者等を経て、現在はマーケットエッジ(株)代表取締役。商品アナリスト。

商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。

貴金属、金属、エネルギー、ゴム、農産物などの商品先物市場全般がカバー対象です。他にマクロ経済・金融市場についても。



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