国際エネルギー機関(IEA)の5月月報が公表されました。価格高騰による需要見通しの日量10万バレル引き下げ、3月の経済協力開発機構(OECD)在庫の5年平均割れといった興味深い報告も行われており、イラン産原油に関しては何が起きるのか言及するのは時期尚早として、供給リスクの存在、更にはイラン以外にもベネズエラなどに供給リスクが存在することに注意を喚起する動きに留めています。

一方、今報告で注目されるのは下記の指摘になるでしょう。

For now, the rapidly changing geopolitical landscape will move the attention away from stocks as producers and consumers consider how to limit volatility in the oil market. 

地政学情勢が急激な変化を見せる中、在庫環境に対する関心が失われ、いかにして石油市場のボラティリティを抑制するのかが生産者や消費者の関心事になっているという訳です。ちなみに今月報のサブタイトルは「ファンダメンタルズから地政学へ(From Fundamentals To Geopolitics)」となっています。
無題




このまま地政学環境がテーマ化するのであれば、在庫が減少するか否かではなく、供給不安がどの程度のレベルで高まるのかという心理的なインパクトが注目される相場になります。計量化が困難な相場テーマは、原油市場のボラティリティを一段と高めることになりそうです。

【マーケットエッジ株式会社 代表取締役 小菅努】

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