コミュサカまとめブログ

主にサッカーのJ3、JFL、地域リーグ、都道府県リーグを見ながら、フットサル、障害者サッカーの情報も取り扱っています。

    読んでみた



    SNSの普及により、手軽にアンダーカテゴリーの情報に触れることができるようになりました。
    今、そして、これから起こる未来の情報には、今後も接していくことができると思います。

    ただ、いくら情報通信が進んだ時代でも、デジタル化されていない過去の情報は流通することはありません。

    私にも経験がありますが、ただでさえ情報が少ないアンダーカテゴリーの過去情報を今から探し出そうとする作業は、か細い糸を紡ぎ合わせるような気の遠くなるようなものになります。もはや追いたくても追えない情報もあったりして、ため息混じりに立ち止まってしまうこともあるかもしれません。

    もし、同じ思いをした(している)方がいるなら、諦める前に是非この本を手にとって欲しい。

    本書は、界隈の「生ける伝説」こと、吉田鋳造さんの豊富な観戦実績が文字に起こされ「その時の光景」が、A5サイズの2段書きで100頁に渡って綴られています。

    凝縮された、記録と記憶。

    残す」ことが一つの目的であるとは思いますが、これまで知ることができなかった過去の情報に触れた時に感じる「不思議な新鮮さ」と、鋳造さんの圧倒的な知識量に裏打ちされた独特の世界観と豊富なボキャブラリーで語られる「楽しさ」と、何より個々の話題が「丁度よいボリュームで区切られている」ので、負担なくリズムよく読める構成となっています。

    本書を読み終えた時に、最初に思ったことは、

    鋳造さんと呑んでる時に感じた空気感を味わえる

    でした(笑)。ファンが集まった時に、それぞれが知ってる「ニ、三の事柄」を持ち寄って、それを肴に呑むのって楽しいですよね。鋳造さんと呑んでいて、色んなお話を聞いていると、2時間が数分に感じられるくらいに楽しいのですが、読み始めるとあっという間に引き込まれるので100頁読破とかマジ余裕です(笑)

    先人達の歩みを知り、積み重ねてきた時間を紐解ける、今回も「けして薄くない薄い本」でしたが、某副会長の退陣を示唆する予言の書(笑)でもあり、読み物として、バイブルとして、いつでも手が届くところに置いておきたい良書です。


    ノンリーグ・フットボールについて私が知っている二、三の事柄
    は、コミケでも販売されたとのことですが、現在は、
    「チャレマ」の下記リンクから購入できます。
    http://www.chalema.com/book/gzeppelin/item.php?id=gzeppelin-20171225034357


    最後に、吉田鋳造さん、素晴らしい本を世に出していただいてありがとうございました。
    これを最後と言わず、続編の「四、五の事柄」を楽しみにしていますよー(笑)


    総研:コミケ3部作



    関連記事


    とにかく最初に一言、大声で言わせてほしい。

    この本、価格が安すぎると思うんですけど大丈夫ですか?(笑)

    内容も、文字量も、ページ数も、充実度がハンパないんですが。。

    ということで、吉田鋳造さんが個人発行されたけして薄くない薄い本(笑)「ちゅうぞうのおしごと!」を読んでみた。

    アンダーカテゴリーの情報を探していると、必ずと辿り着くサイトが幾つかあり、その内の一つに「吉田鋳造総合研究所」がある。吉田鋳造さんは、同サイトの管理者であり、アンダーカテゴリーファンの中では「生ける伝説」として知られ、一目置かれる人物だ。

    その凄さは数字が証明している。

    観戦歴:23年(地域決勝22年)。観戦試合数:1626。観戦ピッチ数:692(国内だけだと664)。
    ※数字は2016年6月、吉田鋳造さんに御出演頂いたコミュサカチャンネル放送時点のもの。数字は現在も更新中。

    コミュサカチャンネルで数字を喋りたいと思ったものの、集計するのは時間と手間がかかるしなぁ、、と、恐縮しながらお伺いしたところ「すぐに出ますよ」との回答を頂いて、さっと集計値を出して頂いた。出てきた数字にもびっくりしたけど、しっかりとデータを管理(アーカイブ)されていることが伺えるそのスピードに驚いた。データを管理して発信することをライフワークとして「継続」していることは素晴らしいの一言だ。

    本書は、吉田鋳造さんが管理する吉田鋳造総合研究所に掲載されている記事をベースに、本書を発行するために書き下ろされた記事を含めて 吉田系や吉田鋳造というジャンル と称された世界観に魅了されながら、日本サッカーの歴史や、サッカーの楽しみ方に触れることができる内容となっている。

    知は、現場にある。

    本書を読んで、新書のキャッチにも使われた大好きな言葉が真っ先に思い浮かんだ。

    実際に行動して、見て、記録して、発信する。それを楽しみながら継続するという吉田鋳造さんの活動記録である本書は 誰もが思い描きながらも、実はそれが一番難しいと感じること が形になったものだ。圧倒的な文字量も、現場から得た情報と知識に裏付けられた豊富なボキャブラリー、そして吉田鋳造さんの人柄が滲み出るユニークで親しみやすい文章が読み手を飽きさせない。


    私が吉田鋳造さんに、初めてお会いしたのは The KSL Awards 2013 の会場だ。

    まさかのメディアとしてご招待頂き、地に足がつかない感じで会場内をフラフラしている時に、吉田鋳造さんの方から声をかけて頂いた。 超有名人に会ってしまった!と心臓がバクバクしていたけど、とても気さくで飾らない人柄に触れて、すぐに話しにのめり込んでしまった。

    いつかまた会いたいなと思っていて次にお会いできたのが1年後の The KSL Awards 2014 の会場で、この時は2次会で吉田鋳造さんと隣席になり、ずーーーーっと周りそっちのけで深い話をしていたら、隣の女性にコミュサカチャンネル聞いてるみたいで面白いですと言われてしまう。

    で、この時の出来事がきっかけで実現したのが吉田鋳造さんのコミュサカチャンネル出演だ。

     
    コミュサカチャンネル vol.22
    https://www.youtube.com/watch?v=k8Zd_V37Emw

    本書では、放送で取り上げた話題についても、話せなかった詳細な内容を含めて掲載されている。また「Professional / Amateur」の章では、その時の出来事も含めて、ありがたいことに私「コミュサカ管理人」のことにも触れて頂いております。


    超必見です!(笑)


    私は勝手に吉田鋳造さんを師事していて「先生」と敬称をつけて呼ばせて頂いていたのですが、コミュサカチャンネルの放送内で「先生はやめてくれ」と言われて以降、大変恐縮ですが「さん」付けて呼ばせて頂いております。書籍紹介記事を作成するにあたり、尊敬する大先輩への思いをどう表現しようかと悩んでいたところ、本書の最後にある奥様の言葉がとても素敵でした ので、私もこの言葉をお借りしたいと思います。


    私も吉田鋳造のファンです。 


    いつまでも長くサッカーを、そして人生を楽しんでいきたいと思える良書です。


    ちゅうぞうのおしごと!は「チャレマ」の下記リンクからも購入できます。
    http://www.chalema.com/book/gzeppelin/item.php?id=gzeppelin-20161216112620




    最後に、吉田鋳造さん、素晴らしい本をありがとうございました。
    お体にお気をつけて、また酒でも呑みながらサッカー談義といきましょう♪



    アンダーカテゴリーの情報を取り扱っている著名ライターの宇都宮徹壱さんの書籍「サッカーおくのほそ道」を読んでみた。

    本書の内容は"過去に「サッカー批評」や「フットボール批評」に掲載されたものが多い"とのことだが、時系列で並べられた出来事に懐かしさを感じつつ、忘れかけていたり、知らなかった事実を再認識できたりと、一つ一つを興味深く読み込むことができた。

    全般的に、取材対象者の経歴やエピソード、またクラブが所在する土地の状況や背景が丁寧に書かれているので「その時に何が起きて、なぜそのような状況になったのか」というプロセスが理解し易い内容となっている。

    やはり、実際に現地を訪れて取材されているので、現場の生の声が聞こえるというのがとても良い。

    私達ファンは「何か」があると状況を踏まえて想像することしかできない。いや、アンダーカテゴリーに限っては情報が少ないため、状況を踏まえることすらできず、想像すらできないことも多い。本書では関係者の証言から、当時の状況が鮮明に浮かび上がってくるため、一つの歴史資料としても貴重なものとなっている。アンダーカテゴリーのファンの中には、観戦歴が長く、この世界に一家言ある方も多いが、ご自身の認識や仮説、伝え聞いたものの確認に使うこともできるだろう。 

    私が本書を最後まで読み切れると思った部分は、一番最初のHonda FCの章の一節、事務所で応対されたHonda FCのスタッフが「真っ白なツナギを着ている」というところだった。些細な情景描写かもしれないが、この部分だけで「ホンダ」という企業やそれに関わる背景に思いを巡らせることができたし、私が実際に都田サッカー場に行って感じた「歴史と誇り」を漂わせる独特の空気感と「真っ白なツナギ」から感じるアイデンティティが繋がった気がしたのだ。 

    本書では、企業チームとしてHonda FC、SAGAWA SHIGA FC、ホンダロックSC、そして三菱重工長崎SCが取り上げられており、その違いを感じることができる。アンダーカテゴリーのチームは大分類で分けられ、漠然としたイメージで「ひとくくり」に語られがちだが、企業チームとは言っても、それぞれ設立の主旨や環境、温度差は全く違う。企業チーム以外のチームまで含めれば、本書のサブタイトルにもなっているJリーグを目指す、目指さない、そしてプロ、アマの別、Jクラブのセカンドチームや学生チームと多種多様な個性を持ったチームがアンダーカテゴリーにはある。この多様性こそがアンダーカテゴリーの大きな魅力であり、本書ではそれを幅広く取り扱うことで、その魅力を伝えている。

    過去に地域リーグを戦っていた経歴を持つクラブを「Jリーグクラブ」となってから知った、またはファンになったという方は、本書に取り上げられているクラブであれば、その歴史の1ページに触れることができる。

    例えば、レノファ山口FCの章では、かつて「ミスターレノファ」と呼ばれた福原康太選手(現:バイレン下関)について書かれている。弊ブログでは、2014年08月05日の記事で、バイレン下関への移籍が決まった後に、スタンドのサポーターに挨拶に来た福原康太選手の様子をまとめている。 

    【JFL SS第3節】レノファ山口FCはソニー仙台FCに4得点の快勝!試合後は先日期限付き移籍が発表されたミスターレノファ福原康太へサポーターからエールが!
    http://blog.livedoor.jp/commusoccer/archives/39492823.html

    レノファ山口FCといえば、今季のJ2で旋風を巻き起こし、現在はホームゲームに10,000人を超える観客を集めることもある人気クラブだが、ほんの3年前の2013年シーズンは地域リーグを戦っていた。レノファ山口FCが山口教員からチーム名を改称したのが2006年。福原康太選手が在籍していたのは2008年から2014年半ばまでで、レノファ山口FCが全国から注目を浴びる前に移籍してしまったが、福原康太選手はレノファ山口FCの創成期、サポーターも数十人もいない時期に「10番」を背負いチームを支えた選手である。本書では、その時代の背景や移籍の経緯を福原康太選手のインタビューをもとにして伝えている。

    現在、華やかな道を歩んでいるクラブであっても、これまでの歴史の中には、苦しい時を支えてきた選手、関係者、ファンがいること、そして、その方々の血と汗と涙があって「今」があるということを忘れてはいけない。未来を見据え、歩みを進めるために大切にしなければいけないことを伝えてくれるとても良い記事だと思う。

    本書を読んで、もっとも胸が熱くなったのは、最後の方に書かれている宇都宮さんの身近なクラブへの思い「そこにクラブがあることの幸せ」について綴られているところだ。著名なライターである宇都宮さんも根っこの部分は私達と同じなのだと感じることができる。

    自宅から自転車で行ける距離にクラブがある幸せ
    季節感を感じながら、必要以上に勝敗に拘らず、のんびりとサッカーを楽しむ幸せ 
    友人、知人と旧交を温められるスタジアムが身近にあるという幸せ

    気がついたことがある。

    本書を読み進めていくと、J3創設を軸にしたサッカー界の変化を感じることができるが、宇都宮さん自身の書き方の変化も感じとることができる。前半は良い意味でライター然とした感じで「一線」を感じるところがあるが、後半はよりファン目線というか「こちら側に降りてきている」ような親近感を覚える内容となっている。後半に向けて読む速度が上がった感じがあったのはその辺も影響しているのかもしれない。

    本書を読み終えて、クラブと話がしてみたい、クラブの声が聞いてみたいと思った方も多いのではないだろうか。

    自分にとって「クラブがあることの幸せ」とは

    来シーズンを迎える前に、もう一度目を通したくなる良書です。


    このページのトップヘ