危機十発好きこそものの上手なれ

2022年06月14日

時代は変わる。ホントにかわる?

三、四日前になりますが、日経新聞におどった「Dハウス、住宅展示場を3割削減 デジタル営業に移行」。
Dハウスは全国に197ヶ所の住宅展示場があるそうですがその来場者数はコロナ前の19年に比べて50%減、来場をきっかけに成約した割合も従来は5割あったものが3割へと低下。人口減少で国内の注文住宅市場は20年で25%縮小しました。もう住宅展示場では家を建てない。

それは何かというと、家を建てると言う営業が、戦後七十数年間の移り変わりのなかで遂に住宅展示場営業の時代が終わった、という感慨が重く感じられる、と、そういう事実なのです。 

戦後長く、親戚や知人からの紹介で家を建てるという行動形式からお金を積み立て、頭金相当の預金を元手にローンを組むという相互保険形式の家造りから、銀行の住宅ローンの拡充に伴って、ついには複数の建築会社のモデルハウスを集めて集客し、ま、デパートの釣り着に袖を通して背広を買う感覚で家を建てる。 そういう時代が幕を開け、70年代からバブルを挟んで今日まで人は住まいを見つける前に展示場を見つけるという悪しき慣習にどっぷりと浸かって今日までやってきたわけです。
家を建てるという動機は少しづつ変わってきます。
家を持てれば満足から、持つ家に好みを求める時代へ。そして好みのうるささから事は住まいの本質へ進みます。本質を突き詰めればそこにはそれぞれの哲学がある。そのためにはほんの少しの背伸びが必要です。
深夜、一人椅子に腰掛けて、オレは(私は)どんな家に住みたいのだろう?ほんとうはどんな暮らしを望んでいるのだろう?それにはいったい何が必要なのか?いや、それ以上に何が不要なのか?
欠けているのは何だろう?過剰なものはなんなのだろうか?
心の満足とモノに囲まれる満足と。

住まいは衣食住を丸抱えにしてなを不足するものなのです。そして、そこにこそ安らぎがある。
その安らぎを求めて家を建てたいと思うかどうか?
家を使い捨てにすると、家から捨てられる。

家を建てる前に百か条のQ&A。

どんな外観?
どんな玄関ドア?
どんな屋根?どんな窓?どんな玄関ポーチのタイル?どんなフローリング?
下駄箱はいる?靴は何足?部屋数は?その広さは?

こうして百の疑問を並べ立てると、50個を過ぎたあたりからだんだんと本質的な問題が顔を出し始めます。
80個を過ぎるとそれは自分への疑問へと変化して、家とは何だろう?なんのために家を建てるのかの答えが見つかるかも知れない。
それで何かが変わるかも知れないし、変わらないかも知れない。
変わるものがあれば幸いかな。変わらないものを大事にしたい。

住まいは結局自分自身なのだから。

outsidebackyard2022610


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comohouse at 13:12│ 建築雑感 
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