4月になれば。底をつく大工

2024年05月01日

日本の住まいは変わるのか?

戦争に負けて八十年。長い年月です。今や、若い人には日本が戦争に負けた、という事実すら知らない人がいるのかもしれない。いや、少なくとも、なぜ日本があの無謀な戦争に引き込まれたのか正確に知る人は少ないかもしれません。

「建築の作法、不作法」は建築会社の日々の記録ですからここで先の大戦に口を挟むのはそれこそ無作法というもの。今でも世界のあちこちで戦争が続いているのは人間様はあまり利口ではない証拠かしら。
残念ながら戦争ははしたなくも起きてしまうもの、起こしてしまうものなのでしょう。

戦争とは比べるべくもありませんが、日本の住まいの変遷にも残念な動機があるものです。
住まいづくりが文化であるなら、わたしたちはどのような文化を育んできたのでしょうか?

さて、街へ出てみましょう。住宅街で足を止めて、わたしたちが目にする住まいの連なりを眺めて美しいと感じますか、それともなにも感じないでしょうか?
こんなものだから、という諦めはご法度です。
「美しい日本の私」と謳ったのは川端康成さんでした。これも先の戦争とおなじ、もうご存知ない方がほとんどでしょうが、「雪国」や「伊豆の踊子」で有名な作家です。日本で初めてノーベル文学賞を受賞した作家がストックホルムでの授賞式のスピーチで語った「美しい日本の私」。

個々に、私が美しくあるのは個人の節制と不断の努力で可能ですが、日本の街並みを美しく仕上げるのは建築会社のすぐれた審美眼以外にないでしょう。
私たちはたいへんな重責を担っている。その自覚。その責任。その使命。
そしてそれはお客様によって鍛えられると云って過言ではありません。建築会社にすぐれた審美眼が備わっていても、お客様がそれを求めていなければ宝の持ち腐れに終わります。

美しい街並みを作るのはわたしたちの努め。

さて、その美しいと感じる心に訴えかけるもの、それはまず素材です。美味しい料理がまず素材にあり、その素材を調理するシェフの腕に委ねられている。
ですからまず素材の正しい使用による建築を心がけることが一等大切です。

素材が本物であること。そこからスタートすればまず大きく踏み外すことはありません。
正しい素材を扱う建築会社は正しいものを積み上げて住まいを作ります。
その結果が美しい住まいなのです。

さて、では本物の素材とは何でしょうか?

ここからが本番ですが、ここまで読まれて「そうだ、本物だっ!」と感じ入られた方はもうすでに本物を探し始めているかもしれません。そう。「ほんもの」はご自分で探しあてるものでもあるのです。





今日はこんなアラブ歌謡をご紹介します。
ローレはスペインのジプシーです。フラメンコの歌手ですが、ここでは堂々たるアラブ歌謡に挑戦してアラビア語で見事に歌い上げています。





comohouse at 06:21│ 思いは遥か 
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