日々これほぼ失敗

やりそこなって、望んだた結末にならないことがあります。そんな大小さまざまな、日々のしくじりをつづります。そのしくじりの扱い方しだいで、さらに悲惨な方向に行くのか、望む方向に前進するのか。じっくりペースで、行きたいと思います。

 9月1日からスタートした、マイナポイント事業。6月に予約手続きして、マイキーIDを取得していたのを思い出して、総務省のサイトを訪問。どのキャッシュレス決済サービスを選ぼうかと、迷った。

 マイナンバーカードでマイナポイント

 参加している事業者は電子マネー、プリペイドカード、QRコード、クレジットカード (少ない) など、多彩ではある。そしてポイントの付与の仕方や、そもそも申込方法も各種各様で、ややこしい。パソコン (マイナンバーカード読み取り機持ってます) 、スマホ、セブン銀行ATMなど。

  いつも使っている「楽天ペイ」にしようと決めたのは、キャンペーンポイントなどと合わせて、5,800ポイント(マイナポイント自体の上限は5,000ポイント) の還元という、広告に釣られて。

 楽天ペイならマイナポイントで合計最大5,800ポイント付与

 さて、楽天ペイの申込方法を見ると。これはパソコンでは、申込できない。スマホだ。で、スマホに必要な専用アプリ (マイナポイントアプリ) をインストールしよう、とGoogle Play を見るが。無い。総務省のサイトに戻り、スマホの対応機種を確認する。

 ゲッ!!  僕の「楽天Mini」は、マイナポイントアプリに、対応していないではないか。楽天モバイルオリジナルのスマホであるところの楽天Miniでは、楽天ペイによるマイナポイント還元策の恩恵を受けられないということ。これには一瞬呆れ、大笑いしてしまった。マイナポイントアプリに対応しているスマホに買い替えてから、楽天ペイを使えってことかね。

 一体、楽天という会社は、どういう組織なんだろう。楽天モバイルに裏切られたのは、e-SIMに続いて2回目。まあ、先方は裏切ったつもりはないんだろうけど。そろそろ、愛想が尽きてきた。

 というわけでマイナポイントは、別の会社の電子マネー系カードに、パソコンで申し込んだ。楽天Edyや楽天カードでは、もちろん、ない。どちらも所有しているけれど。

 今回のマイナポイント事業は、昨年の消費税増税による消費の落ち込みをカバーするという目的があったはず。更に、マイナンバーカードを普及させようという目的。おまけにこの際、キャッシュレス支払いを普及させようという目的。目的てんこ盛り。霞が関各省のエリート官僚たちが叡智を集めて、打ち出した施策ではあろう。1石3鳥なのか、3兎を追う者は1兎も得ずなのか。涙ぐましい努力の成果を、誰が検証するのだろう。

 長い梅雨が明けた後の猛暑で、自宅仕事部屋のエアコンが過労死寸前に。しばらく動いているが、冷えなくなるのだ。20年以上使ってるので、そろそろ交換するか。世の中も、新型コロナウイルス感染症対応の在宅勤務続きと、定額給付金が入ったのとで、エアコン買う人が多いと、報道されていたな。と、思いつつ、広島市内の家電量販店E本店へ。仕事部屋と言っても三畳なので、一番小さいので十分。

 自宅の他の部屋のエアコンは、ここ数年で全てD社の製品に買い替えた。それで今回も、D社のスタンダードタイプを選ぶ。この店は、現在使っているエアコンの設置状況や電気メータなどの写真を、撮って持って行くと割引になるので、家の間取りの図面と一緒に持って行く。店員のお兄さんに現況を説明して、取り付け工事日を決める。そして支払。これで涼しい環境が手に入る!! と思ったのが大きな間違いで、悲劇はここから始まる。

 取り付けに来た工事業者さんが、今のエアコンを見て「こりゃ、取り付けできませんね。今の配管の位置だと、持ってきたD社の機種ではスペースがありません。」との宣告。確かに今付いているのは窓の上の、上下が40cmほどの場所だ。「もっとコンパクトな機種を選んでください」とのことで、業者さん撤収。しかたなく再びE本店に行き、設置可能な機種を選び直す。こんどはM社の製品で、約15千円UP。工事日を決めて、帰宅。

 さて予定の工事日に、M社のエアコンを持ってきた工事業者さん。専用電源を引くのに追加工事が必要、とおっしゃる。今のエアコンは、部屋のいくつかあるコンセントに、電源プラグを差している。この部屋は他に電力を食う電気製品も無いということで、20年前にはこれでエアコンを据えてもらったものだ。それが昨今は、エアコンには設置する場所に専用電源がないと、売ってはいけないという決まりらしい。火災になっては、困るからな。それは知っていたので、E本店でもその旨説明し、ブレーカーが1階で設置は2階だからと、その分の専用電源工事代金も支払っていた。ところが。自宅は軽量鉄骨造であり、この場合木軸構造などのように、建物内に電源ケーブルを通すすき間が無いのだという。それで1階のブレーカーから床下にケーブルを下ろし、床下を這わせて通気口から外へ引き出す。そして塩ビパイプで外壁伝いに2階へ上り、エアコンの配管穴から部屋に引き込む、という大工事が必要なのだった。という説明をしてくれた工事業者さんは、この日は一旦撤収。

 そこでまたまた、E本店へ。追加工事代金約20千円を、支払う。そして工事日。工事に3時間ほどかかったが、三度目の正直で、やっと念願の新しいエアコンが稼働。快適。暑い中、大工事を仕上げてくれた工事業者さん、ありがとうございます。

 さて反省。

 そのためには、家を新築した23年前に、記憶を遡ることになる。妻の母が一人で住んでいた家を、建て替えて同居することにしたのが、1997年。当時うちの家族は、千葉県の習志野市に住んでいた。ハウスメーカーSH社の担当者との打ち合わせで、当方が使う予定の三畳間にはエアコン専用電源は付けなかった。他のリビングや寝室などすべての居室に、専用電源を付けたというのに。なぜこんな意思決定をしたのか、今となってはよく覚えていない。三畳間にエアコンは要らないだろう、扇風機で十分じゃね。くらいな気持ちだったのか。その後3年くらいで「やっぱエアコンが無いと、暑くてかなわん」ということになり。壁に配管穴をあけて、取り付けたエアコンが、これまで黙々と働いてくれたのだが。今回の件で妻からは「新築の時、変に遠慮するから、却って高いものについちゃったじゃないの!!」と叱られたわけで。

 新築時のエアコン判断で、もう一つ失敗したこと。今回のエアコン取り換えとは、関係ないが。それは、全てのエアコンを「ガスエアコン」にしたこと。当時住んでいた習志野市は、市営ガスだった。近所で新築した人が「エアコンはガス料金の方が、電気料金よりかなり安いんだよねえ」と、嬉しそうに言っていたのが、頭にこびり付いたのだろう。広島で新築する我が家も、エアコンはガスにしてくれ、と注文を付けてしまった。ハウスメーカーの人は、びっくり。でも施主の要求だからと、ガスエアコンを全室取り付けてくれた。さてしかし、習志野の常識は、広島の常識にあらず。エアコンのランニングコストは、広島ガスのガス料金より、中国電力の電気料金の方がはるかに安いのだった。当時一般家庭としての我が家は、広島ガスの大口顧客だったのではなかろうか。かなりの、ガス使用量だったと思う。後年このガスエアコンたちは全て、電気のエアコン(D社品をE本店で)に、取り換えられることになった。専用ガス配管の、撤去工事を伴って。

 このような過去のおぞましい失敗の末に、今回また、失敗をしたことになる。それはまず、①他の部屋で使っているという理由で、D社製品を選んだこと。そして、②家屋の構造(軽量鉄骨造)を、E本店で詳しく説明しなかったこと。

 ①については、新築時にガスエアコンを選んだのと、似ている。これぞ「利用可能性ヒューリスティック」に、他ならないのではないか。関連する情報を幅広く集めることなく、思い出しやすい、あるいは入手しやすい情報に頼って判断する思考法だ。今あいている穴の位置を前提にして、スペースに収まるサイズの機種を選定しなければならなかったのに、家の中にあるエアコンの銘柄を判断基準にしてしまった。広島市内でのガス料金と電気料金とを比較して判断すべきところを、習志野市内の知り合いの家を基準に意思決定した。ファクトフルネスではなく、単にファクトレスな、私の脳。

 ②については、猛暑でお客様が増えている家電量販店の状況を前提に、買い物をする用心深さが必要だったろう。この時期店員さんは、他の売り場の人が応援に来ている可能性が高いだろう。応援の店員さんでは設置スペースや、家屋の構造といったエアコン本体以外の条件について、網羅的にチェックできるだけのスキルは期待できない。であれば客の方から、制約条件を説明する必要がある。でないと工事業者さんの出直しや、機種変更、追加工事といった手戻りのロスが積み重なる。冷静に考えれば、そうなのだが。店頭で店員さんを前にして、たとえば相手の名刺に「総合家電アドバイザー」などと書いてあると。「ああ、この人はプロだから、任せておけば安心だ」と思ってしまう。いわば「ハロー効果」という、認知バイアスに振り回される。ハロー効果とは「ある人のすべてを、自分の目で確かめていないことまで含めて好ましく思う (または全部を嫌いになる) 傾向」(ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」) のこと。売る側としては有利に働いたが、買う側には当初より35千円の追加出費を負担させ、こうして失敗ブログのネタを提供してくれた。

 と言って、E本店に愛想が尽きたかというと、そんなことはなく。現場でしっかりフォローしてくれるプロの工事担当を抱えている会社、という信頼が増したように思う。「確証バイアス」だな、たぶん。

 ふう。こうして、冷や汗ものの話しを、書いていても。汗をかかない。

 ありがとう、霧ヶ峰。
エアコン専用電源




 
 

 ここ2年半ほど、楽天モバイルを利用している。当時は「格安スマホ」といわれた、MVNOだ。回線は、ドコモの回線を使う。「スーパーホーダイ」という安いプランで、用が足りていた。

 その後、楽天は通信キャリアを華々しく宣言。ドコモ、ソフトバンク、auに続く第4のキャリア。だが自前の基地局建設が追い付かず、当初の予定よりかなり遅れての展開になっている。とはいえ、ここへ来て、大都市圏のみならず、当方が住んでいる地方都市にも、サービスエリアが広がってきた。

 新規参入なので、基本的にドコモやソフトバンク、auから顧客を奪ってこなくてはならない。その点は、eコマースでのしてきた会社だけに、webを通してインパクトのある広告を打っている。今なら通話やデータ通信が1年間無料になるという"UN-LIMIT"というプランを、目玉としてぶつけている。2,980円/月×12か月=35,760円分を、無料にするというもの。先着300万名だから、早く申し込んでね、というわけ。

 これで、新規顧客となる人もいるわけだが。その中には、メインをドコモにしたまま、サブで楽天を使うという人もいるだろう。ま、それはそれとして。当方のような、従来から格安SIMで楽天モバイルを使って来た、既存顧客の扱いはどうなのか。MVNOから足を洗って、晴れてキャリアになったわけなので、楽天回線に移行させることになる。で、1年間無料の"UN-LIMIT"プランへの誘導路が用意されている。放っておいても、移行するだろうということで、マーケティングの優先順位は低いようだ。

 今月になって、これまで使っていた「スーパーホーダイ」プランから、"UN-LIMIT"プランへの移行を申し込んだ。まだ300万人に達していないので、1年間無料。移行のための誘導路を通って、申し込みはスムーズに進む。問題は新しいプランだと、今まで使って来たスマホが使えなくなること。適合機種が、限られるのだ。仕方ないので適合機種の中から、最も安い"Rakuten Mini"を申し込む。楽天市場で買い物するのと、同じ感覚で。

 すぐに、今まで使っていた電話番号と同じで、楽天回線対応のSIMカードと、説明書き(START GUIDE)が届いた。そして翌日には、新しいスマホ(Rakuten MIni)も。ここまでは、順調だった。さて楽天モバイルのサイトをパソコンで見ながら、開通作業を始めたのだが。ここで問題勃発!! 事態は暗転する。

 混みあっているので開通まで時間がかかる、というサイトの説明を信じて、一晩待った。けれど開通しない。楽天モバイルのサイトをあちこち開けているうち、気が付く。Rakuten Miniは"eSIM"なので、製品に同梱されたQRコードを読み取れ、ということ。だが、そのQRコードなんか、入っていなかった。前日に届いた、フツーのSIMカード(nanoSIM)だけ。どうすりゃいいんだよ。

 お客様サポートの、出番だ。「よくある質問」の中には、該当例なし。「AIチャット」に打ち込むが、ごめんね分かりませんと、AIはつれない反応。普通のチャットで話しかけるが、何時間待っても、応答なし。こうなれば仕方ない。コールセンターに電話。コロナ騒ぎで在宅勤務のスタッフもいるだろうし、つながるか不安だが。

 幸いにも(自宅の固定電話から)電話がつながり、オペレーターさんに状況を順を追って説明。あまりない質問なのか、経験が浅いせいか分からないが、あちこち聞きまわって一応解決策を提示してくれた。累計30分以上、電話保留のまま、待たされたけど。

 オペレーターさんが、教えてくれたこと。"UN-LIMIT"プランを申し込むときに、nanoSIMカード(こちらが注文画面ではデフォルト)を、eSIMに変更しなければならなかった。Rakuten Miniは、eSIMなので。うーん、どこにもそんな説明はなかったが。eSIMで申し込まなかったから、nanoSIM(カード)が届いたということ。で今更、どうするかというと。楽天モバイル側から、こちらに来ているSIMカードで強制的に開通してもらう。その上で、my楽天モバイルという素敵なサイトで、SIM変更(nanoSIM→eSIM)に変更手続きすればいい。ただし変更手数料が3,300円(税込み)かかります、と。

 なんだか、詐欺にあったような感じだ。確かにeSIMが何なのか、よく知らずにスマホを選んで注文した、こちらの落ち度ではある。カードを差すのではなくて、スマホ本体に内蔵されてるんだろうというような、いい加減なレベルだから。だが"UN-LIMIT"プランを注文するときに、使用するスマホがeSIM対応なら、ここをこう選べというような説明は無い。またRakuten Miniを注文する時も、この機種はeSIMだから、"UN-LIMIT"プランでeSIMを選択していないと、開通できないという説明も無い。ユーザーにとって、eSIMは"QRコード"なんだということを、コールセンターのオペレーターさんに説明してもらうまで、分からなかった。そんな無知なユーザーがいることを、楽天は想定していないのだろう。

 ドコモや、ソフトバンク、auといった既存のキャリアで、素人ユーザーが回線契約と対応機種の注文をネットで行い、自分で開通や設定を行うというケースはあまりないかもしれない。当方も昔、ドコモやソフトバンクを使っていた頃は、全てお店のスタッフに任せきりだった。それが、格安SIM以降、つい自分でできるという思考回路になっているようだ。ITに疎い年寄にとって、これは危険なこと。できもしないのにできるという「自信の錯覚」、あるいは分かっていないのに自分は十分理解しているという「知識の錯覚」というやつ。楽天モバイルも、新規顧客獲得に熱中していて、無知なユーザーが引っかかるこんな落とし穴には、気づいていないのかもしれない。

 親切に相談に乗ってくれたオペレーターさんに、「初めからショップで契約すればよかったんだね」と最後に言ったら。「そうですね」という、優しい返事があった。

 熱い夏に、熱くなった頭に浴びた、年寄の冷や水。


↑このページのトップヘ