木曜担当 スズキ拓朗

ついにこの日が来てしまった

愛用していたバイクを廃車することになった

コンドルズに入って1年目の冬

「新しいバイクを買ったので、古いバイクをどなたかにゆずれます」

先輩の田中たつろうさんがコンドルズにメールを流した

僕が一番にくいつきました

いち早く返信を返した僕は、
たつろうさんの家に訪問した

すると目の前に現れたのは屋根の付いた荷物がメチャメチャ入りそうないわゆるピザ屋型のバイク

ホンダ キャノピー ジャイロ
と言われるバイクだった

詳しくは、3輪
つまりはミニカー、車扱いのバイクだ

僕は車の免許は持っていたので、原付のバイクよりも車よりなキャノピーが本当に好都合だった

バイクに乗るのが初めてな僕が、冬のその日に身につけていた手袋の薄さを見て

「バイクを舐めてるね」

とたつろうさんがつぶやいた

バイクはスピードに比例して風のあたりが強くなり、寒さが増す

たつろうさんは、そんな無知な僕を目の前に、バイク用の手袋と上着をセットでプレゼントしてくれた

なんて優しい先輩なんだろうと思った

たつろうさんは大抵のことを流せる器の大きい先輩だ

「どうしてたつろうさんはそんなに怒らないんですか?」

そう聞くとたつろうさんは

「うん、、まぁ、死ぬわけじゃないし。」

、、、すさまじい

生きるか死ぬかが怒るか怒らないかの判断基準というのがすごすぎる

そんな器の大きいたつろうさんにいただいたバイクだったが、

今日を持って廃車となった

理由は古い型ということで、修理に必要な部品がもう作られていないということだ、、

思えばいろんなことがあった

小さな公演はこのバイクに小道具をすべて積んでいました

森下の本番から帰る途中、四ツ谷あたりで故障して、当時の家、八幡山まで押して帰った若さゆえのがんばりもありました

日暮里での本番後、奥田さんがやけに優しく差し入れをくれて、そのまま帰ったと思ったら、キャノピーの荷台に白ビニテでウ○コと書かれていたことも(もちろん奥田さんのいたずら。最低ですよね)

まだこれ壊れずに動いてるんだ!?と言って何を確認したかったのか、勢いよく屋根を叩いて屋根に日々を入れた良平さん、、、

いろいろされましたこのバイク

4年間、、、本当にありがとうございました

一年しかもたないと言われたバイク

白い煙を吐きながら、こんなに頑張ってくれました

今家にはナンバープレートのみ残っています

新しいバイクをもし買うなら、僕はきっとまたキャノピージャイロなんだと思います

もしくは
たつろうさんの優しい言葉
新たなバイクの出逢いに期待します



コンドルズ20周年記念NHKホール公演まであと170日。