2011年07月

アイテムページのレイアウト変更で、CTR10%アップ

お馴染みの「Visual  Website Optimiser」のブログから、
ECサイトの商品ページのレイアウト変更でCTR10%アップに成功した事例をご紹介します。


オリジナルバージョン

a

勝ちバージョン

b

ポイント1: 重要情報がまとまっている

各パターンを比較すると、勝ちパターンでは、
「価格」「在庫」「ユーザ評価」という必須の情報が1カラムにまとまっています。

この商品をそれほど知らないユーザには他の情報も必要そうですが、
ある程度購入意欲があれば、この程度の情報があればすぐ購入できそうです。

自分の行動を思い返してみても、
amazonでも、「レビュー」と「値段」だけ見て即買いするケースは多いです。

ポイント2: 重要情報が目立っている

これらの情報と合わせて、ボタンが配置されていることもポイントです。
ボタンはもっとも目線を引きつけるオブジェクトの一つのため、
この付近にある情報は必然的に目立ち、情報がさらに見つけやすくなっています。



単純な事例ですが、ページ設計・レビューの観点として参考になりますね。
他にもお気づきの点があれば、ぜひコメントを頂けると嬉しいです◎

実はコンバージョンレートに響く9つの要因

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ウェブマーケター向けツールを開発している「KISSmetrics」の最近のブログ記事から、
コンバージョンアップのTIPSを超訳でご紹介します!


(1) CAPTCHAの有無

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「CAPTCHA(スパム防止用の確認入力機能)」を使っている場合、
それがCVRを下げる要因に鳴っている可能性がある。
SEO mozが行ったテストでは、CAPTCHAのエラー率は7%にもおよび、
このうち半分程度(つまり3~4%)はスパムではない通常ユーザの可能性が高かった、とのこと。

参考:コンバージョン下げずにスパムを防ぐ「Honeypot」手法

・CSSを使って、特定の入力フィールド(Honeyspot)を「非表示」にしておく。
・botプログラムはCSSを見ないため、Honeyspotに入力してしまう。
・Honeyspotが入力されたものは「スパム」として処理する。
 


(2) アクションの種類

3

どのぺージでも同じアクションやオファーを提示している場合、見直しが必要である。
購買意欲が高まっていない状態では「購入」をオファーしても当然無視されるが、
「無料お試し」や「資料請求」であれば押す可能性がある。

適切な呼びかけを行うコツは、
「ユーザが購買プロセスのどの段階にいるか?」を考え、
ユーザの段階に沿ったアプローチを行うことが重要である。


(3) アクションボタンの文言

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アクションボタンの呼びかけ文言は、ちょっとの変化でCVRに大きく影響する可能性を秘めている。
例えばDELLは、ボタン文言を「Learn more」から「Help me choose」に変えることで、
2500万ドルも売上を伸ばした(おそらく年間ベース)。


(4) 規約・会社情報の表示

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利用規約・会社情報(電話番号・住所)や、返品ルールなどは明示すべきである。
これらが分かりやすく示されていないと、不信感を持たれて離脱されてしまう。


(5) ショッピングカートの利便性

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ECサイトでは、購入フローの快適さが顧客満足度に大きく繋がる。
例えば、ECユーザのよくある行動パターンとして、
カートに商品を入れて、会員登録せずにサイトを離脱し、数日後に再訪問することがある。
この時に、カード内に商品が残っているかどうかで、満足度は大きく異なる。


(6) 改善施策と結果の紐付け

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行った施策がどんな結果に繋がったかを知る必要がある。

例えば、画像のサイズを大きくしてみたとする。この結果、商品イメージが伝わりやすくなり購入が増える可能性もあれば、ページ読込速度が落ちてトラフィックが減り購入が減るかもしれない。
どちらに繋がったかを明確にする必要がある。

参考:「数打ちゃ当たる」のABテストがうまくいかない理由


(7) フォント・スタイル

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フォントは単なるデザイン要素と思われがちだが、ユーザビリティの観点で注意すべきである。
小さすぎる文字サイズや読みにくいフォントでは、伝えるべき情報が伝わらない可能性がある。


(8) クーポンコードの入力欄

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入力フォーム内にクーポン入力エリアを設置してしまうと、
クーポンを知らないユーザに「損をしている」という印象を持たれる懸念がある。
解決方法の一つとして、入力フォームではなく、購入完了ページ内に入力エリアを配置する方法がある。


(9) フォーム入力の見せ方

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フォームを「文章穴埋め式(Mad libs)」にすることで、CVRが上がる可能性がある。
Vast.comのABテスト事例では、文章穴埋め式フォームにすることでCVRが40%も改善された。



実際に実践されている方、これから取り組まれる方は、ぜひぜひご一報を◎

「数打ちゃ当たる」のABテストがうまくいかない理由

メインイメージ

ウェブマーケティングに力を入れている企業の経営層の方々と話をすると、
「うちはとにかくABテストをやって、日々改善してます!」という話をよくお伺いします。

しかし、実際にその企業のウェブマーケターの方に会うと、疲れた表情で、
「確かにテストは毎週やっているが、毎回あまり違いが出ず、成果に繋がらない」
と悩まれているケースが多い印象があります。

このような企業では、「下手なテストも数打ちゃ当たる」式の運用改善が、
実は成果アップの弊害になっている
ように思います。


「数を打つ」には時間がかかる。


ウェブマーケティングの魅力は、早く施策が打て、
その結果がすぐに分かる「サイクルの早さ」にあると思います。

しかし、いくら気軽に施策が打てるとはいえ、
実際にテストを行うためには、業務が多々発生します。

企画書作成・コピー作成・クリエイティブ制作・HTMLコーディング・入稿…
という実作業に加えて、これらを円滑に回すためのコミュニケーションコストもかかります。


また、そもそもウェブ業界はまだまだ未成熟な産業であり、
働いている人たちは定常的に労働過多な状況にあります。



「学ばずに進む」から、成長できず、成果も出ない


このような状況で「数」を重視したテストを行うと、結果をふり返る時間がありません

ふり返りががないと、学びが得られません。
「結局、何がよかったのか?」という因果律も分かりませんし、
「その結果、何が言えるのか?」という新しい仮説を得ることもできないのです。

学びが得られないと、当然ながら知見も貯まらず、成長できません。

成長をしていない状況で、新たな施策を考えても、
これまでの結果を大きく超えるような成果は望むべくもありません。


このように「とにかく施策を打つ」ことがルーティン化した現場では、
数は打つのに効果が出にくく、「何をやっても変わらない」という徒労感に見舞われ、
現場の志気が失われる悪循環に繋がってしまうのです。



「結果に学ぶ習慣」を身につけることが、成功に繋がる。

このような状況を打開するためには、
「結果をふり返り、学び、次に繋げる」という流れを作ることが重要です。

「どれだけ多くの施策を打ったか」ではなく、
「打った施策から、どれだけ多くの学びを得られたか」という姿勢・習慣を徹底することで、
チームのウェブマーケティング力は飛躍的に向上し、
イキイキと活力とやる気に満ちた現場になるのではないでしょうか。


…と、私個人の経験や身の回りの出来事から、徒然に考えを整理してみましたが、
皆さんはどう思われますでしょうか?
ぜひ皆さんの経験やふり返りもシェアしていただけると嬉しいです★

ABテストは 「C」を見つける ためにある

title
自社や自サイトでABテストに取り組みたいが、「やってみて失敗したらどうしよう…」という懸念から、実践に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

今回は、気軽にトライできるように、私が実際にABテストに臨む際の心構えをご紹介します。


ABテストの目的は「次の一手」に繋がるインプット集め

まずは大前提として「ABテストをなぜ行うのか?」を明確にすることは重要です。

多くの場合、ABテストの目的が「新パターン(パターンB)が現行パターン(パターンA)より優れているコトの実証」になってしまっているのではないでしょうか。

この場合、ABテストが成果に繋がったというためには、「新パターンが現行パターンに勝つ」ことが前提となってしまいます。
そうすると、「万が一にも現行パターンに負けてしまったら、どう報告しよう…」と、ハードルは非常に高くなります。

しかし、ABテストの目的を「次の手(パターンC)を考えるためのインプット収拾」とすれば、この懸念は一気に払拭できます。
新パターンが現行パターンに負けたら、「現行パターンが勝ったということは、~が分かったということですね」と自信満々に報告すればよいわけです。



テスト結果を「次の一手」に繋げるには、「ユーザ仮説」を考えることが重要。

ABテスト結果をインプットに繋げるには、その結果をどう解釈するかが重要です。
例えば、以下のテスト結果を元に、どんなユーザ仮説と打ち手が考えられるでしょうか。

【◆テスト結果】
・スポーツクラブの入会ページで、「若者の写真」より「老人の写真」の方が強かった。
AB


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【◆考察例】
・「体力に自信がないユーザ」が、「老人でも通える」という印象形成を持つことで、入会意欲が高まった。
 →体力がないユーザでも通い続けられることを伝えるために、「初心者向けのトレーニングメニュー」「体力に自信ない人の体験談コンテンツ」などを示す。

・「同年代の友人が欲しい老人」が、「自分と同年代の人が多い」とおう印象を持つことで、入会意欲が高まった
 →友達ができやすいことを伝えるために、「入会者の年齢構成」「時間帯別の年齢構成」を示す。

・「プールを利用したい人」よりも「ジムを利用したい人」が多い。
 →サイト全体のテイストを、プールよりもジム紹介を中心としたものに変更する。



このように考察を行うことができれば、
「AB」から「C」を生み、次の一手を次々繰り出すことができるのです。


まずは恐れずにトライ!

上記のようにABテストを賢く活用できれば、何の根拠もない机上の議論から一転し、事実に基づいた仮説・検証のサイクルをぐるぐると回し始めることができます。
ぜひ、一歩を踏み出してみてください!

フォーム項目を4つ消したら、CVRはどれだけ上がる?

海外サイトLPで、フォーム入力項目だけを変えたABテストを行った結果、
項目を4つ減らすことでCVRを+3.4%を達成
した事例をご紹介します。


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【ABテスト結果】

  • 「電話番号」と「業種」を減らすと、CVR+2.0%(20%アップ)
  •  「従業員数」と「セールスフォースの利用状況」を減らすと、CVR+1.4%(11%アップ)

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「不要な項目は出さない」というのはフォームCVRアップの原則ですが、ここまで明確に差が出るなら、へたにサイトを直すよりまずフォーム項目を見直すべきケースも多そうそうです。



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