電圧降下の原因を色々調べてみました。
イグニッションコイル一次側の電圧が低いだけでなく、ブレーキスイッチの電圧やポジションランプの電圧も低いことから、電源回路全体が降下しているようなので、配線全体に通っているプラス線すべてに通過するのは、ヒューズやメインキーという事になりますが、どちらも大きく抵抗があるわけでもなく、左右のスイッチがCBR400RRの物を使っているのでスイッチの配線がCB550のノーマルより細い為、少しの電圧降下がありますが、大きな原因はどうやらダイナ3のイグナイターユニットが大きく電気を使っているようです。
そうなるとイグナイターをどうにかする事も出来ないので(笑)、イグニッションコイルに入る電源線をバッテリーからリレーを使って直接入力してやる事にしました。
上の画像は右のデジタルテスターでバッテリー電圧、左のオシロスコープではイグニッションコイルの一次電圧を測っています。
左から:停止状態
イグニッションオン
エンジンスタートです。
エンジン運転状態でバッテリー電圧に対し、点火一次電圧が低い状態がわかります。
上図左側が今までの点火系の配線です。
右側がリレーを使ってイグニッションコイルに直接バッテリー電源を送る配線です。
キルスイッチから来る「黒/白」の配線をリレーのスイッチに使い、バッテリーとコイルをリレーを介して繋ぎます。
実際の状態です。4本の配線が繋がるクロイのがリレーです。バッテリー直の配線はヘッドライトリレーに使っている線を分岐しました。
リレー回路装着後エンジン始動での左:点火コイル、右:バッテリー電圧です。
バッテリー電圧と点火コイルの電圧が当然のことながら同じです(笑
回転を上げていけば電圧も上昇します。
続いて一次電圧マイナス側の点火波形です。
上がノーマル状態で放電時間1.29ms(ミリセカンド・1/1000秒)、下がバッテリー直電リレー使用で1.64ms。
電圧が高くなった分放電時間も長くなっています(つまり強い火花が飛んでいると思われます)。
このテスターはヒューズを取り外して、外したヒューズをブレーカー代わりにして回路に流れる電流を測るMAC TOOLS ET302Mという電流計です。
本来ミニヒューズ用ですが、配線加工してオス・メスのキボシをつけて、上の配線図にあるΑの部分、イグニッションコイルの入力線に直列に繋ぎ、走行時の消費電流を測定します。
電圧もバッテリー電圧ではなく、上図Vのところ(一次側の入力電圧)を測定出来るように配線し、実際に走ってみました。
走った感じでは、かなり力強くなった印象です。
アクセルのツキも非常によく、エンジン自体もスムーズに回っている印象です。
26パイのCRキャブを装着しているので、低開度が濃い目になるのは仕方のない事ですが、ノーマルキャブのようにというと大袈裟ですが、かなりマイルドというか開け閉めが軽くなりました。
走行状態の電圧、電流の変化はこちら
回転の上昇と共に、電圧電流とも減少します。
停止状態での測定と実際の走行状態では違うようです。
回転の上昇と共にスパークの回数が増えるので、一次電圧の立ち上がる時間が短くなるせいではないかと思います。
さて、一次電圧を高める事により、点火の状態が良くなる事がわかったので、次は非常に気になっている新しいパーツをテストしてみたいと思います。
お楽しみに!