2009年11月13日

【CDレビュー】ZARD/永遠(シングル)

意外にも唯一のストリングスバラード
ファン層以外にも広く知られた、最後のシングル

試聴→永遠

I can't let go


1.永遠 
作編曲 徳永暁人 Mix マイケル・ブラウアー
オーケストラストリングス+バラードというとポップスの王道であるけど、意外にもZARDのキャリアにおいては唯一この永遠のみだ。(※1)そのためか、王道バラードの要素がぎゅうぎゅうに詰められている。鮮やかな生ストリングス、アルペジオアコギ、ゴスペル風コーラスなどモロである。
それを見事に支えているのが、マイケル・ブラウアーによるMix。坂井泉水セルフプロデュース以後は妙にミックスにこだわっていた時期で、この曲も彼女の敬愛するシャーデーや近年ではコールドプレイなどを手掛けたマイケル・ブラウアーに外部発注している。その甲斐あって、従来のZARDの曲とは異なるサウンドに仕上がった。
特に違うのが、ざらついたボーカルと奥行きのあるドラム。「失楽園」というアダルティなタイアップに相応しい、貫禄のある出来栄えになった。ドラムの音も差し替えられたということで、総仕上げをした共同編曲者といって差し支えないだろう。

また、その後最期のアルバムまでのお付き合いとなる徳永暁人との最初のA面でのタッグとなる。アニメ『ドラゴンボールGT』音楽、その年のミリオンヒットとなったB'z「Calling」を手掛けるなど、彼が着実にキャリアを積み重ねていた時期であり、この曲はその決定打となる。今でも彼の代表曲である
元々は彼お得意の大味な響きのドラムにアコギというシンプルなサウンドの曲であった。それがドラマ「失楽園」という大型タイアップに合わせて、上記のようなダイナミックなアレンジに生まれ変わっている。

この時期ZARDはセールス的に翳りが見えてきていたが、大型タイアップと、曲自体の完成度の高さでロングヒットとなる。おそらく、ファン以外にも共通で認知された最期の代表曲だろう。初動セールスでは、当時ブレイクの絶頂期だったGLAYの「HOWEVER」や大々的デビューを果たしたkinki kids「硝子の少年」からオリコン首位を奪還。(結局次の週には「HOWEVER」が一位になるわけだが)最後の輝きを感じる。
また、同タイトルを冠したAL「永遠」のリードシングルとして一曲目に収録されている。ZARDのオリジナルアルバムとしては最期のミリオンヒットをしたことからも、この曲がセールスのピークだったことが伺える。

個人的には、人生で一番聴いたシングル曲かもしれない。曲自体の完成度は置いといて、最初に買ったシングルなので、金のない中学生には聴く選択肢がこれしかなかったwなおかつ、AL「永遠」聴くと一曲目なので。

(※1)(BLEND IIが、当初はストリングスアレンジを施したセルフカバーアルバムとしてリリース予定だったが、坂井の体調不良のため、結局ただのベスト盤になってしまった)

2.I can't let go
 作曲 栗林誠一郎 編曲 古井弘人
珍しくトランペットが前面に出た曲。長年B面作曲家だった栗林誠一郎の最後のカップリングになってしまった。
メロはいつものメロウな栗林なのだが、オケが以前のZARDに比べて軽くて、A面と同じく坂井のボーカルもざらついてるので当時はちょっと新鮮に聴こえた。
この曲で古井さんはZARD初登場となる。全然関係ないが、GARNET CROWが結成された時は、しばらく「I can't let go」の人というイメージが抜けなかったw

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