COOL LADY’S PARADE

人生はレビューです。マンガ、本、ライブ、DVD、CDなど、色んなものをレビューします。
タイトルは “COOL LADY’S PARADE”。
JUNKな文章なので、お気軽に読んで行って下さい。

テレビ朝日「シン・ゴジラ」

これは凄い。これはエヴァですね。庵野秀明は、ゴジラを
モチーフに実写版エヴァをやってのけました。地上波初放送、
日本アカデミー賞7冠を獲得した、’16年実写映画No.1作品です。

国民の命の危機、どころか国家存亡の危機にあっても
会議の為の会議や法律論議を繰り返し、責任のなすり合いをする
政府への揶揄、放射能の要素を絡めている旧作への敬意などは、
批評家によって語り尽くされているだろうから置いておきます。

何と言っても素晴らしいのは映像、演出です。電線や信号といった
いかにも日常の日本の街並みの風景の中に巨大不明生物が現れる、
というのはエヴァでも出色であったところですが、
エヴァの監督であった庵野総監督は、それをゴジラでやりました。

電線の張り巡らされた空を下から見上げる構図、海上に掛かる
橋を上から俯瞰する構図、そのカットが切り替わるタイミング、
“○○○”、“同×××”とテロップでその場面の場所を説明する
表現方法と使用されているフォント、まさしくエヴァそのものです。
ゴジラ殲滅を目指したヤシオリ作戦なんて、ヤシマ作戦だし!

自衛隊と、米軍も参戦し陸海空総力を挙げてゴジラを攻撃します。
戦車や戦闘機などが思う存分出てきます。撮影には自衛隊が
全面協力してくれたそうです。日本の自衛隊、凄いです。
カッコいい、誇らしいと思いました。思えばエヴァにも自衛隊が
出てきましたね。庵野総監督、元々そういうの好きなのでしょうか。

ゴジラの造型も特色がありました。東京湾の真ん中に出現し、
東京に上陸したばかりの頃は、巨大な身体を重力に逆らって
支えられず、軟体動物のようにぐにぐに這って動く生物でした。
目も、陸揚げされたばかりの深海魚のようにぎょろっとまん丸な
眼(まなこ)でした。従来のゴジラのイメージを覆すものです。

それが、大田区は鎌田といった耳慣れた地名の土地を
マンションをなぎ倒しながらうねるようにどんどん進んでいく。
住人は叫び、足元では人が逃げ惑う。震災の時のように国が
避難指示を出し、大勢の人が整然と避難する様がリアルです。

陸に上がったゴジラは急激に進化し、形態を変化させていきます。
遂に立ち上がり、我々が馴染みのある立ち姿になります。
しかし巨大!前足は小さいけど尻尾は長く、攻撃力が強烈!

溶岩のようにも見える背中の鱗の隙間から、米軍の戦闘機の飛ぶ
空へ向けてシャワーのように発せられるレーザービーム。
口から吐く炎は地平を横切り遥か彼方のビルまで真っ二つにする。
瓦礫の山と化した東京に聳え立つゴジラは巨神兵かエヴァのよう。

自衛隊のみならず米軍まで参加して本気で攻撃しても倒せない
ゴジラに、国連は多国籍軍を組んで核攻撃を行う事を決定します。
首相は既に死亡、臨時内閣は交渉の末猶予期間を貰います。

ゴジラはエネルギー切れで定期的に活動を休止します。
その隙に、作戦の立案と指揮を任された内閣官房副長官の
矢口を中心としたチームにより、作戦の準備が進められます。

無人の新幹線や山手線、京浜東北線などの在来線を
ゴジラの足元を攻撃する爆弾として使っているのが凄く斬新。
米軍の爆撃機やイージス艦も民間の超長尺のクレーン車も使うし、
日本人の英知を結集し官民力を合わせてゴジラに立ち向かいます。

在来線爆弾や高層ビルを爆破して倒すシーンなど、日本映画も
ここまでできるのかとその映像効果に見惚れました。
映画はリピーターが多かったというのも頷けます。これは何度も
見たくなります。録画は保存版にしようと決めました。

tvk「映画の時間 映画版 マメシバ一郎」

ニートの二郎に所得税の督促状が!更にニートなのにお見合い!?
そしていよいよ就職か!?’09年公開の、37歳独身ニートの
芝二郎と相棒のマメシバ一郎の人気シリーズ劇場版第2弾です。

芝二郎は叔父の重男と愛犬の豆柴一郎を絡ませた
ネタ動画“老人と犬”を自作HPにアップして、アファリエイトで
小金を稼いでいたようです。その所得税の督促状が来て、
二郎は親戚一同を集めて代わりに払ってくれと頼みました。

それがどういう訳か二郎にお見合いをさせるという話に。
犬同士の友達作りという口実で女性と会った二郎ですが、
上手く行く筈も無く、女性を怒らせて、加えて女性と一郎の動画を
勝手にUPした事で、肖像権侵害で訴えられてしまいました。

ニートではあるけれど、最早引き篭もりではなくなった二郎は、
一郎のおもちゃを買いに行きつけのペットショップへ通います。
すると店員のマユが、一郎が元気が無いのに気付きました。

一郎が話題の動画の犬と知ったマユは、ヤラセ動画で無理に
演技をさせてるからストレスが溜まっているんだと二郎を厳しく
責めました。反発した二郎は、一郎は金ヅルだと言い放ちました。

義憤に駆られたマユはこんな人に一郎を飼わせておけないと
店長の景虎に一郎を引き取りたいと打診しました。
強がって、「清々する」と一郎を引き渡した二郎でしたが・・・。

劇場版第一段と比べると、驚くほど二郎ちゃんのコミュ力が
アップしてます。下を向いてぼそぼそ話すのは相変わらずですが、
人と接する事に脅えず、自分の悪口を言う声も聞こえていません。

行動もアクティブになりました。“老人と犬”の撮影はいっぱしの
映画監督です。意外な才能がありました。HPが評判になって
一郎の写真集出版の話が持ち上がっており、出版社の編集者と
打ち合わせまでしていました。二郎ちゃん、社会と繋がってるよー。

そして一郎は可愛い。おもちゃや布団をあちこちイタズラして
いじったり、勝手に歩いてころころ転げたり、もう反則です。
おかしいですよ。どうしてこんなに可愛い生き物が存在するの。

二郎も一郎の虜です。一郎のおもちゃやおやつを買いに、景虎の
ペットショップに足繁く通います。すっかり常連さんです。なのに
一郎と引き離されると、毎日ペットショップを覗きに行きます。

閉店後のペットショップのがラスの扉の隙間から、少しでも
見えないかと一郎の姿を求めて這いつくばり、一郎が二郎に
気付いて檻の中で必死にこちらに来ようとする姿に、涙する二郎。
2人はもう、互いに無くてはならない相棒になっていました。

そして、アルバイト募集の張り紙を見た二郎は、一郎に会う為に、
とうとう(バイトだけど)ペットショップに就職!祝・脱ニート!
勇気が要った事でしょうが、これは母・鞠子の陰謀ではなく、
二郎自身の生きる力です。成長したなぁと感動しました。

tvk「映画の時間 劇場版 幼獣マメシバ」

同名の連続ドラマと同じ設定で内容を新たにしたパラレルな
ストーリーの劇場版です。主演の芝二郎は勿論佐藤二朗さん。
安達由実さんがヒロイン役でゲスト出演しています。

親戚一同が集まっている父親の49日の法要の日に、母親の鞠子
失踪して不在、一人息子の芝二郎は35歳独身ニートの
引き篭もりで、辛うじて二階から降りてきて顔を見せたものの、
父親の49日にも母親の失踪にも、我関せずと無関心なようでした。

二郎には短い一文と拙い絵だけが描かれた謎の絵葉書が頻繁に
届きました。差出人すらないけれど、それはどう見ても、鞠子が
自分を捜しに来て欲しいと居場所のヒントを与えるものでした。

それも無視を決め込んでいた二郎でしたが、鞠子が送り込んだ
豆柴の一郎がやって来てから、二郎の生活は大きく
動き始めました。誰かに引き取って貰おうとペットショップに行き、
知り合ったという女性に譲渡会に誘われ、親戚の陽介との
3人で、富士山の麓でのイベントにまで出かけていきました。

富士山の絵の中にアルファベットの“Q”。そこは鞠子の絵葉書の
ヒントの場所でもありました。ヒントを辿ると次のヒントが
描かれた紙が隠されていました。巻の実家に身を寄せながら、
RPGのようにヒントを辿っていく過程で、一郎が行方不明に。

あれー、二郎ちゃん、連ドラ版も最初はこんなだったっけ?
かなり重症の引き篭もりで、自閉的な態度、口調、擦れ違う人が
自分の悪口を言う声が聞こえるなど、統合失調症が疑われます。

しかし露骨に不審な人にしか見えない二郎ちゃんの周りの人は、
凄く普通ーに、二郎ちゃんに話し掛けます。郵便局員で歌手志望の
親戚の陽介も、笑えるほど底抜けにいい人のペットショップの店長
景虎も、巻も、二郎ちゃんに屈託の無い態度を取ります。

その落差がギャグになっており、二郎ちゃんの閉じた心と
他人からの拒絶、非難の幻聴が、二郎ちゃんの思い込みと幻想に
過ぎないことで、恐れる事は無いものだと教えてくれます。

それに対し、社交的で明るく親切な巻は、実家では鼻摘み者です。
実の母や妹は、二郎ら客人を食卓に囲んでも、隠す事無く
ピリピリした冷ややかな態度を取ります。二郎からすれば、親戚に
受け入れられている自分は恵まれていると感じたかも知れません。

一郎を煩がって余所の人に譲ろうとしていた二郎でしたが、
いざ一郎が行方不明になると、心にぽっかりと空洞が出来ました。
二郎は地元埼玉に戻らず、樹海の傍にある巻の親戚の叔父さんの
カフェで、住み込みでウエイターのバイトを始めました。

これまで二郎が常に身に着けていた白いスウェットの上下が
洗濯されて物干し竿に干され、普段着で接客している次郎の姿は
次郎の成長と引き篭もりからの脱却を表す象徴的な演出でした。

鞠子のヒントに一郎の行方の手掛りがあると考え、二郎は毎日
樹海で一郎を捜します。やがて暗号通りに、一郎にそっくりな
犬を連れた謎の女を見つけます。一郎が知っている歌を樹海に
向かって歌い続け、一郎を呼ぶ二郎。一郎は二郎にとって
なくてはならない存在になっていたと、痛いほど判りました。

結末では意外なからくりが明らかになります。二郎ちゃんの
両親2人とも、ぶっ飛んでますねぇ。こんな人達だから、
子育て間違ったのでは・・・。半径300mの世界で生きていた男が、
富士山へ、果ては地球の裏側アルゼンチンへ。激動の数ヶ月でした。

テレビ朝日「ドクターX〜外科医・大門未知子〜5」

これ相棒みたいに毎年やるのかなぁ?もう説明は不要でしょう。
特技・手術、趣味・手術、医師免許が無くてもできる仕事は一切
「致しません。」Season5も平均視聴率20%超え、最終回は
28%を記録した、今やテレ朝の看板の鉄板連続ドラマです。

「私、失敗しないので。」と宣言し、危険な手術を強行する、
外科医・大門未知子、またの名をドクターX。いつまで経っても
アルバイトと蔑まれながら、毎度お馴染み東帝大病院に雇われます。

東帝大院長の蛭間、未知子の師匠である神原名医紹介所の
神原晶、相棒の麻酔科医・城之内と身近な人の
大手術を執刀してきた未知子ですが、今度は誰が犠牲になるのかと
思いきや、日本医師倶楽部会長の内神田、のみならず
何と未知子自身が腫瘍に侵され、余命3ヶ月と判明します。

今期は未知子に負けず劣らずドライでマイペースなゆとり世代の
新人医師が入ってきます。それが結構、未知子をすんなり
模範として受け入れ、目標にしたりします。そうでしょうねぇ。
医師が本来あるべき究極を体現したのが未知子なのですから。

ゆとり世代は一般的にはバカにされがちですが、医師としては
優秀です。未知子レベルのオペを執刀し、それができるという
自信を兼ね備えています。今期でクローズアップされていたのが
そういう若手医師を未知子が育てようという姿勢でした。
他人に興味を示さない未知子が、人を育てようとしたのです。

その中でも特別なのが、自尊心に溢れ、反骨心旺盛な西山でした。
未知子を尊敬し、未知子も明確にその腕を認めていました。
まさかの未知子自身の手術にも、西山を指名した程なのですから。

時事ネタをぶち込んでくるのはドクターXのお約束です。
今期は流行語大賞にも選ばれた“忖度”が蛭間院長のお気に入り。
“ソンタくん”というAIマスコットロボットまで登場しました。
AIの実用化の例のようにしばしば新聞記事に出たりしてました。
将棋ブームで棋士も患者になったし。時事ネタ好きですねぇ、脚本。

遊びは随所に見られ、海老名・鳥井・猪又の東帝大総合外科副部長
三人のファーストネームが何故か揃って“タカシ”で、
蛭間院長に3タカシと呼ばれます。最終回で加地が助っ人に来ると、
釣られて加地を紹介して蛭間「加地タカシ」「加地秀樹です。」
すかさず加地がツッコミを入れる、こんな遣り取りもありました。

毎シリーズ必ずいる敵役の医学界の権威が草刈昌男さん演じる
内神田。草刈さんの初写真集出版に絡め、内神田が写真集を
出版するネタまで盛り込んできました。何で医師会的な組織の長が
写真集。内神田はグッドモーニングで番宣もしたりしていました。

主人公なので死ぬ訳無いと確信できていたのですが、
内神田の手術を前に、未知子自身の腫瘍が発見されました。
それぞれだけが手術するのか!?自分が死に瀕しているのに
全力で内神田の難手術を完璧にこなした姿と、自身の術式を
研究していた未知子の姿に、周囲の誰もが打たれました。

普段未知子を煙たがっていた鳥井、猪又も、憎まれ口ばかり叩く
加地も、海老名もきっと蛭間すらも、未知子が助かって欲しいと
願っていました。友情・努力・勝利、まるで少年マンガです。
助からない訳無いと先は見えていたものの、熱い展開でした。

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HN : COOL LADY
1973年生まれ みずがめ座
女性 独身 神奈川県出身

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