きたがわ先生の少女マンガ時代の短編集の3作目です。
4つの短編と描き下ろしのオマケ漫画が収められています。
活動の場をYJに移してから描かれた作品もあります。
これ以降、少女マンガは描いていないと思います。
作/きたがわ翔。

作風がバラバラです。前の短編集はまだ女の子視点の部分が
ありましたが、エキセントリックシティロンリーサマーなんて
完全に男視点になっています。これが少女マンガ誌に
載っていたら違和感があったのではないでしょうか。
以下は簡単なあらすじの紹介と、作品別の感想です。



エキセントリックシティ
大学生で人気モデルの桃本明矢(とうもとあきや)はモデルの仕事に
飽き足りないものを感じていた。同棲中の彼女ともマンネリ気味だった。
そんな折、自分が考えていたモデルの仕事のパートナーにぴったりの
女性を見付けた。ふわふわと現れては消えてしまう不思議な彼女は、
ミューという名で呼ばれている、人気バンドのボーカリストだった。
作者の趣味が全開です。マゼンタ・ハーレムに通じるものがあり、
私はこの短編集で一番気に入っています。きたがわ先生は、ミューや
結良のような特別な感性を持っているキャラを描くのが上手いです。
絵画のようなデザインのカットが随所にあり、絵柄は完成されています。

カゲキな足どりで
メンバー皆がパンクっぽいカゲキな風紀委員会に入ってしまった
どん臭い南條さんは、エージの事が好きでした。
でもレスリング部の女の子が恋のライバルとして現れます。
最初の短編集萌子がんばります!に収録されている作品の続編です。
完全にコメディです。雑誌掲載時に人気があったらしく、
作者も気に入っていて続きを描きたかったシリーズのようです。

からくさ模様のくつした
いつもボディガードに囲まれているヤクザの組長の娘の観音さんは、
転校先で、軽い男の子の細野くんと出会い、いきなり告白されました。
さんを筆頭にしたボディガードは、二人の仲の邪魔をします。
しかしどうでもいいタイトルだなー。靴下はあんまり出てきません。
細野くんは唐草模様大好きな変人という設定ですが、
無理矢理キャラ付けされているようでどこか影が薄いです。
龍さんのがいいキャラです。作者も龍さんがお気に入りのようです。

ロンリーサマー
浪人生の潦一(りょういち)は、恋人の比菜子とは遠距離恋愛中。
ある夜酔った女子高生を拾い、彼女の恋の悩みを知る事になります。
これはYJでTEENSしようか連載中に描いたそうです。
作者も書いていますが、作風が少女マンガからズレてしまっています。
主人公が浪人生の男の子、という時点で少女マンガから離れています。

のすたるじっくめもりある
描き下ろしのエッセーマンガです。21年の人生を振り返り、
作者の生い立ちとマンガ歴、作品解説などを記しています。
21年・・・。21歳です、これ描いてる時。信じられません。
静岡で小学生時代を過ごし、中学で埼玉に引っ越したそうです。
家庭は裕福そうです。ボンボンですね。