COOL LADY’S PARADE

人生はレビューです。マンガ、本、ライブ、DVD、CDなど、色んなものをレビューします。
タイトルは “COOL LADY’S PARADE”。
JUNKな文章なので、お気軽に読んで行って下さい。

あだち充

ファミリー劇場「タッチ 劇場版3部作」

CS専門チャンネルで放映されたタッチの劇場用アニメ3部作です。
3月にも放映されて、私はその時見たのですが、球春という事で、
4/1にも一日で3本連続放映されました。1本分ずつ書くほどでは
無かったので、ここでは3本を一つの記事に纏めて書く事にします。

劇場版では、微妙に設定を変えたり、オリジナルキャラを
作ったりしていました。西尾監督の娘で野球部マネージャーの
西尾佐知子さんは何故か小島という先生の設定になっていました。
この変更は、ストーリー上意味があるようには見えませんでした。

第2部ではマネージャーとしてオリジナルキャラのショートカットの
女の子が入りますが、物語に全く絡む事はなく、第3部では南が
“その娘はもう辞めた”と話に出しただけで消えてしまいました。
何の為に登場させたのか、全く意味が分かりません。

何か原作との違いを出したかっただけなのでしょうか。まるで
変える事だけが目的化していたようでした。あだち先生が意外と
描かない、浴衣や晴れ着などの南のコスプレは、貴重でしたが。

ストーリーも、特に第2部はかなりオリジナル要素が強かったです。
映画という限られた時間内ではキャラクター達の感情を
充分に掘り下げる事もできず、話があっさりして見えました。

効率良く話を進める為なのでしょうが、全体的に、あだち充の
キャラが言いそうもないようなストレートな台詞をキャラ達が
ズバズバぶつけており、登場人物達のキャラが違うみたいでした。
あだち作品特有の、情緒や空気感が感じられない映画でした。




背番号のないエース
’86年公開の、高1の話です。最初の劇場版のこれは、主題歌と共に
結構話題になったと思います。何と言っても、目玉は
劇場版オリジナルのラスト15分です。最後は『そこで終わりかよ!』
ってとこで切れました。この後が気になるじゃないですか。
大変な不祥事だぞ。どう処理されたんだろう・・・。

さよならの贈り物
’86年公開の、高2の時点の話です。明青が決勝に進んで
須見工と対戦し、原作の高校3年生のエピソードである、達也が和也に
なりきって投げるという話が、ここに持って来られていました。
達也がすんなり野球部に馴染んでしまっていました。
孝太郎との和解、西村の勢南戦が、凄くいい話だったのに。
達也の目を覚まさせた新田くんがカッコ良過ぎます。
第1部もでしたが、これも最後の1カットは原田君でした。何故だ。

君が通り過ぎたあとに
’87年公開の、高3のエピソードです。南がマネージャーに
復帰できており、新田由加はいない事になっていました。
柏葉監督の話ですが、しごきや嫌がらせのシーンが少ないので、
ただ部員を鍛えてるだけなのに周りに誤解されてしまっているような、
本当は悪い人じゃなさそうな可哀相な人みたいに見えてしまいました。
試合メインで終わり、恋愛関係の話はほぼありませんでした。

テレビ東京「クロスゲーム」 最終回

週刊少年サンデーに連載されていたあだち充原作のアニメが最終回を
迎えました。放映期間は丸一年ですね。アニメが始まった時点では
いつ連載が終わるか決まっていなかったと思うのですが、区切りの
いい時期に終わり、内容的にも最後までやり切る事ができました。

第一回目で若葉が亡くなる小学生編を全て終了させしまったので、
話をどこまでやるんだろう、半年くらいで終わっちゃうんだろうかと
心配していましたが、つい最近終了した原作の最終回まで
もうしっかり映像化されていて、びっくりしました。

決勝戦は今月始まったばかりで、『これは7月まで続くのかな?』
とも思いましたが、ここに来て異様に展開が早くなり、最後は
駆け足でした。お陰で大事な決勝戦はかなり端折られていました。
途中で青葉の女子野球の話を入れて引き延ばしたりしていたのに、
ペース配分が上手くなかったな、と思います。

──端折っている事以外は大体原作通りだったので、ここからは
アニメと言うより殆ど原作の感想になってしまうのですが、──
全体としては起伏が少なく、割と淡々と進む地味な話でしたが、
決勝戦直前になるとさすがに盛り上がってきました。

光と青葉の関係が動き、あかねの手術があり、決勝戦が始まる。
1球ごとに光の球速が上がっていく演出は、ワクワクしました。
どよめく観客だけじゃなく、私も固唾を呑んでしまいました。

ふてくされていた月島家の居候の水輝がいつの間にかTV中継に
引き込まれていたり、これまでに因縁のあった人達も試合を
見守っていたり、差し挟まれるそういうちょっとした映像は、
高まる試合の緊張感を適確に表現していました。

思わぬところで光のホームランが飛び出し、事実上試合が
決まってしまう試合展開には、意外性がありました。
光が約束の160キロを出したかどうかをぼかしていたのも
ニクいです。最後の一人はあっさりと終わって甲子園出場が
決まったのも、さすがあだち先生、決勝戦の演出は絶妙でした。

最終回は、ラストシーンまで名シーンの連続でした。
あかねは赤石と結ばれそうで、東は渋くて凄くいい奴です。
光と映った写真の焼き増しを頼んだ事と、光と繋いだ手を
「嫌だったら離せばいいでしょ」と言った台詞は青葉の
遠回しな意思表示で、最後の最後に青葉のモノローグがあって、
モノローグでも素直じゃなくて、でも2人は繋いだ手を離さない。

「ウソついてもいいか?・・・月島青葉が一番好きだ」
「世界中で一番嫌い」「ずっとずっと大嫌いだったんだから」
という捻くれた2人の告白や、裏の意味がある台詞回しには
濃厚なあだちテイストが漂っていました。

試合の最中、東が赤石に「青秀に残って唯一後悔した事は、樹多村と
対決できなくなった事だ」と言った後に、「もう諦めてるよ」と
言ったのは、青葉を巡って光と対決するのは諦めている、
という意味も含まれていたのでしょう。ここなどは、この一言で
東の気持ちが全部判って、『凄い』と感心してしまいました。

ただ、決勝戦までは、作者行き当たがりばったりで
描いているような印象を受けました。水輝は何しに出てきたのか
判らなかったし、東が青葉を好きだとか、あかねの存在とか、
折角の設定が中途半端なまま終わったような気がします。
キャラが上手く動かなかったんじゃないかな、と思います。

キャラデザインもテキトー過ぎると思っていました。
東くんだっても、っとイケメンにしてあげても良かったのに。
竜旺の三島もタッチの新田と比べると、甲子園の前に
立ちはだかる最大のライバルとしては影が薄いです。
一気読みすると、これらの印象は違ってくるのかも知れませんが。

アニメ全体の感想としては、あだち漫画の雰囲気をかなり
再現できていたと思います。声も悪くなかったし、
途中までは絵が崩れていて似ていない時も多かったのですが、
最近はかなり安定してきて、絵柄も上手く再現できていました。

ノモのえかきうたのコーナーには、このアニメは何歳を対象に
想定してるんだと思いました。紅葉の「送ってね!」で実際に
送られてきている絵には5歳とか6歳とか言うのもあって、
そんな小さい子が見てるのか?見て話分かるのか?と意外でした。

スポンサーの関係か、原作に追いつきそうだから入れていたのか、
多分その両方だと思いますが、アニメオリジナルの
青葉の女子野球の話も、私は嫌いではありませんでした。
一般的には、多分評判は良くなかったと思うんですけど。

試合に出られないのに青葉が男子野球部に拘る理由が
イマイチ謎だったし、女の子が野球をやっているという設定も
生かし切れていないと思っていました。青葉の女子野球への
チャレンジは、その辺を補完できていたと思います。

初回の若葉の死ではかなり泣きましたが、最終回も泣けました。
大泣きするのではなく、静かに涙だけが流れたという感じです。
スタッフロールの時に一葉さんと東兄の結婚式をやってくれたのは
嬉しかったです。本当に結婚できたんだねぇ。良かったね。

  

タッチ 15〜26巻

タイトルは15巻〜にしましたが、正確には14巻の最後からの、
第三部について書きます。達也と南は高校三年生になり、ここから
柏葉英二郎が劇的に登場します。外見はどう見てもヤクザ。
入院した西尾監督の代わりに野球部の代理監督に就任した柏葉は、
現れるなり達也に暴力を振るい、南を野球部から追い出しました。
作/あだち充。

新体操部との掛け持ちを許されずマネージャーをクビになった南は、
野球部に寄り付けなくなります。達也と話す機会も減ります。
甲子園への最後のチャンスの年に、達也と南が引き離されるのです。
お互いの事を何でも分かっていると思っていた二人ですが、
距離ができてしまった所為なのか、少しだけズレが生まれてきます。

南はずっとマネージャー気分で、野球部の事で校長に怒鳴り込んで
行ったり、料理が下手な由加の代わりに野球部の食事の面倒を見て
あげたりします。甲子園の前では新体操なんて二の次だと思っていて、
でも全国レベルの選手に祭り上げられてしまっているので、
乗り気じゃない新体操を、周りの為に殆ど義務的に続けています。

ここで初めて描かれる、“何でもできてしまう南”の孤独。
達也でさえ、それに気付いてあげていませんでした。
唯一気付き、達也に繰り返し忠告を与えるのが原田だというのは
面白いです。そしてインターハイの直前、南はとうとう切れてしまい、
「何でこんなところいるんだろう」と涙を流します。

勉強もスポーツも完璧。美人で性格もしっかりしている。
マンガの中でそんなキャラを作るのは簡単だけれど、
そういう女の子の内面を、こんなに丁寧に、ちゃんと
描写している作品は、他になかなか無いと思います。
こういうところも、タッチの凄さを再認識させられたところでした。

達也は甲子園に行く前に体が壊れるのではないかというほどの
しごきを受け、柏葉に反発します。しかし由加を送って
新田の家に行った時、練習でボロボロになって帰ってきた彼を見て、
刺激を受け、自分も耐えていこうと思い直します。

達也は由加に付き纏われますが、優しさからか悪い気はしないからか、
口では迷惑がっているけれど、本気で突っぱねる事はせずに、
料理問題で由加を庇ったり、デートに応じてあげたりしています。
頭では分かっていて、信じてはいるけれど、そんな達也に
南はイライラし、不愉快で、寂しい気分にさせられます。

第三部では、主役以外の登場人物の気持ちの変遷にもスポットが
当てられており、そこもかなり面白いです
新田の妹・由加は、兄がアレだけにかなりのブラコンで、
始めは兄が興味を持つ男としての達也に興味を持ちます。
でもいつの間にか達也にべた惚れしてしまい、明青学園にまで
追っかけてきて、野球部のマネージャーになります。

由加は喧嘩が強く度胸があるので、柏葉監督を怖がらず、ただ一人、
柏葉に平気な態度で接します。柏葉も彼女には調子が狂うと見えて、
由加が柏葉を騙し、それに引っ掛かっても、由加には何も言いません。
決勝戦では由加は新田と達也のどちらを応援するか
決めかねるように、息を呑んで試合を見つめます。彼女のその姿は、
試合の緊張感を表現する一つの要素にもなっています。

勢南の西村が脱落したのは、凄く意外でした。
まさか勢南戦をやらないなんて、サンデーを読んでいた頃驚きました。
でも、物語全体から見ると、それは絶妙のバランスだったと思います。
やれば長くなったであろう勢南戦が無かった事で、話が引き締まり、
新田との対決もより引き立つ事になったと思います。

達也がそれを西村から告げられるシーンも名シーンです。
ずっと煩がって相手にしていないような態度を取っていたけれど、
達也が西村の事も好敵手と思っていたと判り、
達也の男気も感じたシーンでした。

西村の勢南マネージャーとの恋愛も、地味だけどいい話です。
前から出ていたかなり太めのマネージャーは、西村の幼馴染でした。
彼女は西村が好きなのに、西村は酷い態度を取り続けていました。
でも彼女が人に貶された時は、彼女の名誉を守ろうとするような
優しさを持っていました。スマートさは無いけれど、ジーンときました。

柏葉は、第三部の主役の一人と言っても過言ではないでしょう。
「野球を心から愛し、真面目で一生懸命」。西尾監督のこの形容は、
実際の柏葉監督とは、似ても似つかないものでした。
彼の素性を達也と和也の関係に上手く重ねた設定は、
この物語を単に高校球児が甲子園を目指すというだけじゃない、
一本の太い軸を通すものにしたと思います。

連日の猛練習の端々に、柏葉が実はかなり野球が上手いという
様子が見えてきます。結果的には過酷なしごきでナインが
鍛えられていたのですが、それは飽くまで結果論で、
予選が始まると、柏葉はとんでもない妨害工作を仕掛けてきました。
最大の敵は相手校ではなく、柏葉監督という事態になります。

でも、予選が進むに連れ、色々な人に少しずつ刺激を受けて、
自分が無意識に手加減を加えていた事に気付き、柏葉は動揺します。
明青野球部に恨みを持ち、台無しにしてやろうとしていた筈なのに、
咄嗟にはガラスを踏みそうになった孝太郎に注意するような優しさが
出てしまうのです。目の病気の進行が、彼の動揺に拍車を掛けます。

そして決勝戦。22〜25巻の3巻に亘って描かれる、
明青学園vs須見工という因縁のカードです。
上杉和也としてマウンドに立ち、上杉和也として南を甲子園に
連れて行こうとする達也。自分らしさを見失った投球は
新田を失望させ、須見工打線にも打ち込まれます。

ところが、柏葉の素直ではない助言で、達也は自分を取り戻します。
達也が立ち直ると、柏葉もやっとその気になります。
試合の中で柏葉の心が刻々と変わっていく様子は感動的です。
9回裏、最後の打者を迎えた時、孝太郎がマウンドでの話し合いと
正反対の指示をナインに出すところも、感動でした。

甲子園出場決定で最終回に飛んで終わる事もできたと思うんですが、
意外にも明青野球部が新幹線に乗って甲子園に向かい、宿舎に入り、
開会式を迎えるところまで、現実的な手順が細かく描かれています。
全国の強豪が名乗って顔見せだけしていくシーンがあるのですが、
サンデーでその辺りを読んだ時は、まさかそれが本当に
顔見せだけで、試合を描かないとは思いませんでした。

アイドル住友里子の登場は、賛否両論あるところでしょう。
私も最初に読んだ頃は、彼女は何だったんだと思いました。
出すなら出すでもっと絡ませても良かったと思います。
この辺りの中途半端さは、連載を引き延ばすか終わらせるか、
決まっていなかったのではないかと思ってしまいます。

でも、通して読むと、里子は作中で里子本人が言っているように、
達也にとってのアクセルとなる、重要なキャラだったと思えます。
達也の気持ちを丁寧に描こうとすれば、和也は南をずっと
好きだったと誰よりも知っている、弟思いの優しい達也が、
甲子園出場を果たし南とも素直にくっついてめでたしめでたし、
となる事は、達也の性格からすれば有り得なかった事でしょう。

孝太郎に言われた「幸福の一人占め」は、勝ち進むに連れて
達也の中で大きく重くなっていった葛藤であり罪悪感だろうし、
南のお父さんが南に言った、“達也は和也がいずれ味合わねば
ならなかった南を諦める辛さまで味わおうとしているのでは”
という危惧は、達也が考えていた事そのものだったのだと思います。

そこで達也が自分の気持ちを確認する為に出てきたのが、
住友里子です。達也は、彼女に惹かれる程度の気持ちなら、
諦められる程度の想いなら、南をいっそ諦めてしまおうと思っていた。
でも、トップアイドルの里子と相対しても、自分の中に
南への揺らがない気持ちがある事を知った。そこでやっと達也は、
南を手に入れる事を自分に許した、手に入れる決心が付いたのです。

大人になってから読むとつまらないと思うマンガもあるのですが、
タッチは大人になってからの方が確実に面白く、
登場人物達の心情がより深く理解できるマンガです。
これはもう、文学の域にまで高められた作品と言っていいでしょう。

予選の進行と登場人物の気持ちの変化をシンクロさせる時の
あだち充の心理描写は、比類ない素晴らしさだと思います。
取り分け決勝戦のたった一試合の中でこれだけの人間の成長と
感動を描けているのは奇跡的だとさえ思います。
やはりタッチは何十年経っても色褪せない、永遠の名作だと思います。

タッチ―完全版 (9) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (10) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (11) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ 10〜14巻

ここでは10〜14巻の途中までに当たる第二部について書きます。
達也の投打のライバルとなる新田と西村がここから登場、
両者とも新体操のスターとして有名人になった南を狙っており、
新田の妹の由加は、新田がライバル視する達也に興味を持ちます。
達也も南も揺さぶられ、恋愛面でも新しい展開が始まります。
尚、巻数は少年サンデーコミックスでのものです。
作/あだち充。

野球部に入部して、幼馴染の浅倉南を甲子園に連れて行くという
亡き双子の弟・上杉和也の遺志を受け継いだ上杉達也
しかし達也が簡単に和也の後釜に座ってエースになった事を、
女房役の松平孝太郎は、快く思っていませんでした。
渋々バッテリーを組みますが、暫くの間達也とは打ち解けません。

二年生の夏の甲子園の地方予選。一回戦は順当に勝ち上がりましたが、
二回戦は変化球投手の西村勇擁する強豪・勢南高校が相手でした。
第二部のクライマックスであり、雨中の延長戦となったこの試合は、
凄まじく、また非常に皮肉な結果に終わりました。

片やカーブを得意とし、組み立てを重視したピッチングをする西村。
片や投げれば四球か三振、ひたすら豪速球でノーコンの達也。
達也たちの明青学園はいくらヒットを打っても運悪く点が入らず、
西村の勢南は四球でランナーは出るけれど、ヒットは一本も出ない。
達也はフラフラになりながら力投を続け、その姿を見て、
達也に反感を持ち続けていた孝太郎の心が動きます。

幻のホームランを打ち、孝太郎が泣きながら達也の元に帰って来て、
それが幻だと知りながらも達也は静かにその歓喜を受け止める。
間違いに気付き愕然とする孝太郎と、文句一つ言わない達也。
ここは感動しました。一つの試合の中で、言葉にしなくても、
互いが態度で全てを示し、絆が深まっていくのです。

私は子供の頃は野球は嫌いで、野球なんて見たいTV番組を潰したり、
延長して録画予約を台無しにする邪魔者でしかない存在でした。
でも勢南戦の「野球は足し算ではない」という展開で、
野球ってこういう事があるんだと、面白さを教えられました。
思えば野球のルールも、この試合ではっきりと覚えたようなものです。

夏の予選が終わると、新田と西村が何だかんだでやたらと達也と南の
前に現れます。西村が南の傍をうろつくのが不愉快な達也は、
色々とイタズラをして西村を南から遠ざけます。
この辺は、悪ふざけばかりしていた中学生の頃の面影を覗かせます。
高校に入ってからは落ち着いたように見えていたけど、
根っこのところでは、やっぱりタッちゃんはタッちゃんなのです。

外見で自分の方が勝っていると自信がある西村に対しては
一切危機感を抱かない達也ですが、色男の新田に対しては結構本気で
焦っていて、心の中で密かに自分と比べて張り合ったりしています。
南が靡く訳が無いと信じてはいるけれど、もしやと思って
ソワソワしてしまう。その達也の心情が、面白いです。

第二部のもう一つの山場は、新田のいる須見工との練習試合です。
天才バッター新田明男を4番に据えた、甲子園の準優勝校。
新田が達也と対戦する為だけに組まれた練習試合なのですが、
明青の西尾監督は、達也を一方的にライバル視している
控えピッチャーの吉田剛を、先発として起用しました。

南がベンチでそれにブーブー文句を言ったり、
達也を一生懸命持ち上げたりしているのが面白いです。
とことんタッちゃんびいきで、それがとても可愛いくもあります。
投げられない事にイライラしていた達也ですが、中盤でやっと
交代を告げられます。念願の、新田との対決がやってきました。

バッターとしては最強の敵として立ちはだかり続けた新田ですが、
恋愛では意外と諦めが良く、達也と南の間には割り込めないと
始めから悟っていた様子です。
以前は学校中の人が和也と南は付き合っていると思っていたのに、
当人達の意識も周りの目にも、達也と南が暗黙の恋人同士に
なってしまって、和也がちょっと可哀相な気もします。

二年生が終わり、春になり、第二部が終了します。そして第三部、
新田はあっさり身を退きましたが、兄の新田が「あいつは諦めが悪い」
と評する妹の由加が明青に入学し、達也に猛アタックを開始します。
達也が新田に感じたのと同じように、今度は南がヤキモキする番です。
そして柏葉代理監督の登場。甲子園の夢は、どうなる――?

私の家にあるのは全26巻の少年サンデーコミックスなんですが、
タッチは文庫とかワイド版とか色々なバージョンが発売されています。
ワイド版だけはアマゾンリンクにサブタイトルが書いてあるので、
第一部が1〜4巻、第二部が4〜6巻、第三部が6〜11巻と
判りますが、他のバージョンでは、区切りがどこだか判りません。

でも、完全版というバージョンが全12巻になっていて、
第一部から第三部まで分けているこの記事に合わせて
3つに分けるのに丁度いいので、リンクは完全版にしました。
ワイド版って、表紙の見栄えもあんまり良くないし。ここでは
全12巻の真ん中の3分の1の巻数分、リンクを貼っておきます。

タッチ―完全版 (6) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (7) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (8) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ 1〜9巻

アニメ化され主題歌も大ヒットし、国民的大人気を博した作品です。
’81〜’86年にかけて週刊少年サンデーで連載されていました。
ストーリーは三部に分かれているので、ここではその第一部について
書きます。記事タイトルは、便宜上1〜9巻とさせていただきます。
巻数は、私の家にある少年サンデーコミックスでの巻数です。
作/あだち充。

上杉達也上杉和也は双子の兄弟。そのお隣さんが、浅倉南
明青学園中等部の3年生の3人は、生まれた時からいつも一緒。
兄妹のように仲良く育ってきましたが、いつの頃からか、
3人のうちの1人が“女”であるという事に、気付いてしまいました。

和也と南は真面目な優等生でスポーツ万能、
達也はいい加減な劣等生で、運動不足で体力が無く、
優秀な弟と比較されては、いつも周りから呆れられていました。
和也は南を好きで、周りは皆、和也と南が好き合っていると
思っていました。でも、南が本当に好きなのは、兄の達也なのでした。

和也は甲子園に連れてってという南の夢を叶える為に、
ずっと努力してきました。その実力は他校にまで知れ渡り、
高等部に入学する前からエースの座を確約されていました。
高校生になり、いよいよ予選が始まると、
明青学園は着実に甲子園への階段を上っていきました。
しかし決勝戦の朝、後一歩で甲子園という時、和也は交通事故で――。

中学生編を読むと、皆まだ子供で、3人の関係は凄く楽しそうです。
南が口うるさくて、漫才をやっているみたいです。
タッちゃんの性格があまりに違っていて、改めて読むと驚かされます。
本当にいい加減な奴で、たまに本気を出そうとするけれど失敗ばかり。
女の子大好きで、すぐにナンパしようとしたりもしています。

後に悪友の原田くんに「浅倉を好きだと気付いた」と指摘されている
ので、この頃は南を好きだと自覚していなかったのかも知れません。
和也と南の仲を冷やかしたり、くっつけようとしたりもしています。
それも弟を想って身を退くという感じではなく、
本気でそうしようとしているように見えます。

高等部に入り、和也が甲子園へ向け本格的に動き出し、
南がマネージャーとしてその全面的な支援に入ると、
その関係は、急激に変わっていきます。
達也の中に、二人に嫉妬する心が芽生えます。
南も達也への気持ちをはっきりと言葉に表すようになります。

兄の気持ちも南の気持ちも知っていた和也は、
達也に達也と南を争うとはっきりと宣言します。
意識的に一歩退いたところにいた達也は、原田にも促され、
漸くその舞台に上がる決断をしました。

予選が進むに連れ、3人の気持ちも高まっていく構成は
素晴らしいです。全てはその日に向けて収束するように進みます。
和也がどうなるか知ってしまっているので、7巻に入った辺りから、
もう涙が止まりません。明日が決勝戦という前夜とその当日の朝。
希望に溢れた未来が待っていると信じて疑わなかった
高校一年生の3人に、作者は何と残酷な運命を仕掛けるのでしょう。

達也が途中で追いつくだろうと追いかけて事故の人だかりを
発見しているので、和也は出かけてすぐに事故に遭ったと思われます。
運ばれた時はまだ息があり、病院に付き添い、その宣告を受けたのが
双子の兄の達也だったというのも、あまりに酷な話です。

放心したような達也が球場に来て、言葉少なに両親を連れ出すところや、
原田に「試合が終わってからでいいのか?」と問い返されるところも
泣きっ放しです。“終わってからでいい”。それが何を意味するか、
原田も瞬時に勘付いています。そして達也の待つ安置室で
和也と対面する南。言うまでもなく、読んでて号泣です。

週刊連載時にリアルタイムでこれを読んでいたサンデー読者の人達の
ショックは、どれほどだったのだろうと思います。
タッチの人気が爆発したのは多分ここからなのでしょう。
友達の間で話題になったのか、ジャンプしか読んでいなかった兄が、
急に7巻を買ってきて、その後に1巻から揃え始めたのです。
だから私は、いきなり和也の死の辺りから読み始めてしまいました。

和也が死ぬ事は連載する時から決めてあったそうで、
それを念頭に読み返すと、かなりショッキングな台詞があります。
2巻では南が「長生きしないよ・・・カッちゃん」と言っていたり、
予選準決勝では相手高のOBがTVを見ながら「殺せ殺せ」と口汚く
和也を罵っていたりします。こういうのは、態と入れてあるんでしょう。

和也の死後、一悶着ありましたが、達也が野球を始める事になります。
中学生の頃はヘラヘラしていた達也は、無理も無いですが
性格が変わり、年中しかめっ面をするようになりました。
南は代打で始めた新体操の大会で入賞してしまい、有名人になります。
新体操の練習に忙しく、野球部の練習になかなか顔を出せなくなり、
達也がそれを怒っているところがかわいいです。

和也が死んだ後の展開ははっきり決めていなくて、作者はかなり
苦労したそうです。7巻まではページを埋める為だけの無駄なコマや
話は無かったのですが、それ以降は無駄ゴマが増え、一話丸々
意味の無い話まで出るようになり、迷走している様子が見られます。
完全に後付けですが、新田と西村というキャラを作ってから、
やっと方向性が固まったようです。そして第二部に続きます。

タッチ―完全版 (2) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (3) (少年サンデーコミックススペシャル)

タッチ―完全版 (4) (少年サンデーコミックススペシャル)

陽あたり良好! 全5巻

高校入学を機に、岸本かすみは叔母の下宿屋に引っ越してきました。
そこには同じ高校に通う事になる、4人の男の子が住んでいました。
その一人、高杉勇作とは、何故か互いに気になる間柄になりました。
しかしかすみには、村木克彦さんという、歴とした恋人がいたのでした。
タイトル及び記事中の巻数は、フラワーコミックスでの巻数です。
作/あだち充。

これは’80〜’81年に週刊少女コミックに連載されていた作品で、
カテゴリー的には一応少女マンガという事になります。
連載終了後半年もしないうちにサンデーでタッチが始まっており、
連載中からみゆきも平行して連載されています。
質量共に、この時期のあだち充先生の仕事の密度は驚異です。

この作品は連続ドラマにもなっていて、小学生の頃、夕方の再放送で
見ていました。だから元々それなりに人気があったんだと思います。
でもタッチが売れてから再評価された面があって、タッチのアニメが
終わった後、同じ枠でこれがアニメ化されたりもしていました。

下宿には、女1人に男が4人、という逆ラブひなのような設定ですが、
野球部の苦境を助けたいという高杉くんの思いから、
個性的な下宿人の大半を巻き込んで、途中で野球マンガになります。
野球に恋愛を絡めた、あだち作品鉄板の展開です。

かすみは入学前に知り合った関圭子と共にテニス部にいましたが、
高杉くんに頼まれて、予選の間だけ野球部のマネージャーになります。
圭子は野球部キャプテンの妹で、高杉くんの事が好きです。
彼女もかすみと一緒に、一時的に野球部のマネージャーになります。

下宿人の有山高志は身体が大きく大食いで、大らかな性格です。
サッカー部でキーパーをやっていましたが、高杉くんにスカウトされて、
野球部ではキャッチャーを任されます。

美樹本伸は長髪美形でスポーツ万能、でもスケベ。
圭子狙いでテニス部に入りましたが、彼女が野球部に行くと、
それを追って野球部の助っ人に入りました。野球部では4番サード。
スポーツなら何でもこなす彼は、野球部の大きな戦力になります。

皆を巻き込んだ張本人の高杉くんは応援団ですが、部員の負傷により、
自身も助っ人としてセンターを務める事になりました。
最後の一人、相戸誠くんは、暗くて目立たないギャグ要員です。
下宿人の中で、一人だけ野球部に誘って貰えませんでした。

野球編のクライマックスは、夏の予選の決勝戦です。
海外に住んでいる克彦さんが一時帰国し、マネージャーとして
球場のスタンドで応援していたかすみの前に、突然姿を現します。
高杉くんを応援する姿から、克彦さんは、かすみが高杉くんを
特別な存在として認識している事を、見抜いてしまいました。

高杉くんは、あだち作品の中では異色のキャラだと思います。
あだち作品の主人公格の男の子は、愛想が悪く好きな女の子にも
素っ気無く、あまり活動的ではないタイプが多いように思います。
でも高杉くんは、愛想が良く、出る顔の殆どがニコニコした笑顔です。

人を応援するのが好きな根っからの応援団で、何に対しても一生懸命、
応援団長の恋の世話を焼いたり、野球部の為に奔走したり、積極的に
人の問題に首を突っ込みます。空手をやっていて腕に自信があり、
怖い先輩からかすみを救おうと飛び込んだ事もあります。
男らしくて真っ直ぐで優しくて、世話焼きな性格なのです。

かすみとの関係も、高杉くんは他のあだち作品には無いスタンスを
取っています。始めから克彦さんという恋人がいると判っているので、
かすみと仲良くしながらも自制をし、克彦さんを立て、
飽くまでかすみは克彦さんの恋人であるという前提で接しています。

その克彦さんは、謎が多い人です。ずっとかすみの写真でしか
出てこなかった克彦さんですが、清潔感溢れる写真の姿とは裏腹に、
登場した時は、イメチェンしてワイルドな姿になっていました。
煙草を吸ったりヒゲを生やしたりしているので
20歳は過ぎているだろうとは想像されますが、年齢が不明です。
学生か社会人かも不明です。とにかく何も情報が出てきません。

但しかすみへの想いは本物です。
かすみが高杉くんを意識していると悟ると、克彦さんは、
自分に遠慮して一歩退いた態度を取っている高杉くんを、態々自分の
対等なライバルとして認め、高杉くんの気持ちに火を点けます。

でも、負けて譲るつもりは毛頭ありません。かすみの胸に
自分への想いに対する疑問を残したまま付き合う事はできない、
かすみの気持ちを尊重し、それがどう転ぶのか見極めたい、
その上で、彼女が最終的に自分を選んでくれる自信がある。
だからこその、高杉くんへのライバル宣言なのです。

野球部編が終わる3巻までが第1部で、4,5巻は第2部になります。
ここで作品の雰囲気が、がらりと変わってしまいます。
一話完結のコメディになり、絵柄が初期のタッチの系統になります。
高杉くんの表情やかすみとの関係も、他の作品と大差なくなります。

三人の関係がどうなるのか、面白い設定だったのですが、
克彦さんは最終回になるまでかすみの話にも出てこなくなり、
存在を忘れられてしまったかのようです。エピソードも
無理があるものが多く、第一部の頃の方が断然面白いです。
この路線変更は、野球編で人気が取れなかったからなんでしょうか。

最後は打ち切りだったんだろうと思います。三角関係の決着が
付かないまま、非常に中途半端なところで終わってしまいました。
連載時、作者はどういう結末にするつもりだったんでしょうか。
こんな終わり方をするくらいなら、第一部の時点で
終わっておいた方がずっと良かったんじゃないかと思います。

陽あたり良好! (2)(小学館文庫)

陽あたり良好! (3)(小学館文庫)

テレビ東京「クロスゲーム」

週刊少年サンデーに連載中の、あだち充先生の作品のアニメ化です。
ずっと休載していたんですが、最近連載も再開しました。
マガジンを買う時に、これと絶チルだけは立ち読みしています。

OPは爽やかな曲で、あだち先生の世界に良く合っていました。
誰かと思ったら、コブクロかー。名前は知ってたけどこういう曲なんだ。
テレビ東京であだちアニメって初めてですね。

絵は上手く再現できてるし、話も凄く良くできてたと思います。
小ちっちゃい光と若葉が可愛かったよー。小5にしては、
小ちっちゃ過ぎるような気もしたけど。

今日が初回でしたが、第1話でもう若葉ちゃんが死んでしまいました。
で、若葉は第1話分しか出ていないのに、お葬式のシーンから
光が夏祭りに行って、赤石くんが人知れず月島家を見上げて
涙を流しているシーンまで、泣き通しになってしまいました。

光と若葉が特別に結びついた、両思いの関係だった事、
青葉が野球少女で光にキツイ態度を取っている事、
ガキ大将の赤石くんが若葉を本気で好きだった事など、
主要な部分が上手く凝縮されて纏められていて、この1話だけでも、
それぞれの関係性や想い、この世界の雰囲気がとてもよく判りました。

小学生時代の話ってもっとあった気がするけど、
充分伝わったので、却ってこれで良かったように思えます。
小学生の話をだらだらやってもきっとウケないし、
やっぱりメインは、甲子園を目指す高校生編ですからね。

日本テレビ「金曜ロードショー タッチ 実写映画版」

昨年公開されたタッチの実写映画版、もうTVに登場です。
明日から公開の実写版ラフの宣伝みたいなもんでしょうか。
原作は言うまでも無く不朽の名作です。
コミックスは全巻持ってるし、アニメも全部見てました。

実写で映画化されるという情報が出た後、達也と和也の配役が
何故かずっと発表されなかったんですが、双子の若い役者と言ったら
祥太慶太しかいないので、絶対この二人だろうと思っていました。
寝坊して出てきたタッちゃんは、ちゃんとタッちゃんっぽいです。
実年齢では、高校生役には、主役の3人が皆老けてるけど。

原田くんも出てきました。髪型がちゃんと原田くんだ!
話は既に高校生になってるところから始まって、
タッちゃんもリトルリーグで野球をやってた事になってるみたいです。

始まったばかりで、あっという間にキスシーンになりました。
唐突過ぎて、原作を知らない人には意味が分からないと思います。
これはサ、南は達也の方が好きらしいという伏線がずっとあって、
同じ日に試合をやったら南は和也の応援に行っちゃって、
その試合が和也が優勢になると達也が劣勢、達也が優勢になると
和也が劣勢になるという、あだち先生の演出があったから良かったのに。

新聞記事として新田の名前が出てきました。完全な後付け設定の
新田の存在と、和也と中学で対戦した事があるという設定を
フォローしてます。変なとこで草野球対決のシーンが入って、
達也のユニフォームが似てるな思ったら、あ!欽ちゃんの
ゴールデンゴールズじゃん!山本映ってるぞ。いいのか?カットしなくて。

ええーっ!一時間も経ってないのに、もうカッちゃんが・・・。
ええっ!!「ウソみたいだろ?死んでるんだぜ、それで。
〜ちょっと打ち所が悪かっただけで、もう動かないんだぜ」
の名セリフを<端折りやがった!!アニメの特番で見るだけで
泣けるシーンなのに、全然泣けないじゃないかぁぁー。

それなのに、お母さんが達也が野球やるのに反対なんて、
どうでもいいシーン入れてる・・・。タッちゃんのお母さんは
そんな事言わない!もっと黙って見守るタイプですよ。

新田のキャラが違うぅー。何か嫌なヤツっぽい。何で短髪なんだ。
自分のノーコンで試合に負け、野球部をサボり続ける達也に、
南が泣き喚きながら「カッちゃんは逃げなかった」
・・・南がこんな事言う訳無い!それに、タッちゃんも逃げたりしない。
全然駄目だ。後半になったら、オリジナル要素が強くなってしまいました。

まだ2年生なのに、何故か明青vs須見工戦になりました。
ああ、可哀想に。西村くんが、どこかに行ってしまいました。
あ、南ちゃんが、市営バスに乗って行きました。撮影横浜か。

新田との対決で孝太郎が外野の守備位置を下げるところとかは、
高3の最後の試合のままの展開にしてくれてますね。でも
達也に和也のイメージが重なるシーン、斉藤兄弟じゃ区別付きません。

ラストで、何か唐突に、「上杉達也は浅倉南を愛しています。
世界中の誰よりも」のセリフがナレーションだけ入りました。
何だよコレ。最終的に中3〜高3までの内容を含む話になりました。
第一部だけやって、人気があったら二部、三部の続編をやるのかなと
思っていたのですが、出し惜しみはしていませんでした。

原作の所々を摘むように取り上げてたけど、
オリジナルの部分の所為で登場人物の性格が皆変わっちゃってて、
我儘だったり分からず屋だったり、嫌な奴になったりしていました。

私はマンガの映像化は“原作通り”を通っていないと許せないタイプだし、
特にタッチは好きなので、どうしても原作と比較してしまいます。
原作ファンの一人としては、納得が行かない、大いに
不満の残る出来でした。公開時の評判ってどうだったのかなぁ?
売れたから、ラフをやる事になったんだろうけど――。

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