2018年09月20日

Windows 10が重いのでIntel Security Assistを削除

久しぶりの更新です。
2年前に買ったDELLのノートPC Inspiron 15 3552 (Windows 10 Home)ですが、数か月前(多分WindowsのUpdate後)から起動にやたら時間がかかるようになりました。症状は、

  • 起動後のログオンプロンプトがなかなか出ない。Enterやマウスクリックしても反応が遅い。
  • ログオンすると、小さなブランクのポップアップが次々と表示されては消え、5分くらい続く。こいつらが出なくなるまで、作業ができない状態。
  • 全体的に動作がもっさりと遅い。

で、タスクマネージャーで確認すると、Intel Security Assistというプロセスが大量に動いているではありませんか! 数えてないけど50個くらいは走ってそうです。こちらのかたと同じ現象です。タスク1個のCPU・メモリ消費は少ないのですが、これだけ大量にあるとシステムを遅くしてた原因かもしれません。

Intel Security Assistって何者? Intelのサポートフォーラムに記事が載ってました。
VIRUS? Intel(R) Security Assist / isa.exe
私の環境ではこのソフトウェアは不要だとわかりました。

ところが削除に意外と手こずってしまったので、やった事をメモしときます

1. タスクマネージャー「スタートアップ」タブで、Intel Security Assistを「無効」に設定し、再起動。
結果: 効果なし

2. さらに、「コンピュータの管理」>サービスで、Intel Security Assistと Intel Security Assist Helperを停止&無効に設定し再起動
結果: 効果なし

「無効」になってるのに、ゾンビのように生き返るIntel Security Assist、しぶとい。

3. スタートメニュー>「設定」>アプリからIntel Security Assistをアンインストールクリックしても、Preparing なんちゃらのプログレスバーが途中まで進んでダイアログが消え、アンインストールが中止されてしまう。

こなったら最後の手段。こちらのブログを参考にさせていただきました。タスクマネージャで、Intel Security Assistのタスクを1個ずつ選んで「タスクの終了」をクリック。大量にあって大変でしたが。

それでアンインストールを再実行したらやっと削除できました。最初にあげた3つの症状は全部解消。やっぱりIntel Security Assistが原因だったのか! これまでの時間がもったいないです。もっと早く実行しとけばよかった。



corbie at 19:57|PermalinkComments(1)

2013年11月09日

squeezeからwheezyへのアップグレード

久しぶりの更新です。 Debian Wheezyが5月にリリースされてたので、自宅の古いノートPCに入れていたsqueezeを6月にアップグレードしました。今さらですが、やったこと忘れかけてきたのでメモ。

パッケージの更新

/etc/apt/sources.listで、パッケージの取得先をwheezyに書き換えて
apt-get update
apt-get upgrade
apt-get dist-upgrade
ところが、dist-upgradeの途中、118個目のパッケージGet中にPCがハングしてしまったorz
このPC、元々LANカードとの相性が良くないのかダウンロード中によく止まる現象があったので、それかも。PC再起動後、dist-upgradeを再実行。apt-getは、コケたパッケージからダウンロードを再開してくれました。

設定ファイルの修正

squeeze以前に自分がいじった設定ファイルのうち、wheezyで手直しが必要だったものは、以下の3つ。
まず、sudoers。設定ファイルを置くディレクトリが/etc/sudoers.d/になったのに伴い、ちょっとだけ編集。
# cd /etc
# cp sudoers.squeeze sudoers.d/mychanges
# visudo -f /etc/sudoers.d/mychanges
この行を削除。
Defaults	env_reset
次に、Synaptics TouchPadのタップ有効化。/etc/X11/xorg.conf のInputClassに下記を追加。squeezeのときはInputDeviceに記述しても動いたのですが、wheezyだとダメでした。
Section "InputClass"
  Identifier  	"touchpad"
  Driver  	"synaptics"
  MatchIsTouchpad "on"
  Option	"TapButton1"      "1"
EndSection
最後に、logrotateの設定。/etc/logrotate.d/rsyslogで、invoke-rc.dの第2引数がreloadからrotateに変更されていたので、それを反映。
invoke-rc.d rsyslog rotate > /dev/null

GDM3からlightdmに乗り換え

非力な低スペックPCのため、ディプレイマネージャは軽量なのを使いたい。GDMからlightdmに乗り換えることにしました。GDMを削除して、lightdmをインストール。
# apt-get --purge remove gdm3
# apt-get --purge remove gdm
# apt-get install lightdm
デフォルトのディスプレイマネージャをlightdmに設定します。apt-get よりgdm関連パッケージのautoremove可能の表示が出るので、それらもautoremoveします。
# apt-get --purge autoremove
結果、不要になったパッケージ72 個削除され、111 MB のディスク容量が解放されました。

corbie at 17:32|PermalinkComments(1)TrackBack(0) Debian 

2012年01月17日

SIMH - 4.1BSDを動かす (2)

前回の続き。4.1BSDのインストールテープのファイル4.1bsd.tapが出来たので、それを使ってSIMHのVAX 11/780シミュレータにインストールします。

マニュアルの準備

4.1BSDのインストールマニュアル"Installing and Operating 4.1bsd"(1981/5/18発行, 1982/2/8改訂)は/usr/doc/vmunix/setup.tというファイルにtroff形式で書かれています。そのディレクトリにあるmakefileを参考にして整形を試みました。不完全ですが、文書の内容はまあ読めます。
※以下、Linuxのシェル上での作業はプロンプトを"linux$"、"linux#"と表記します。
linux$ cp /media/cdrom/4.1.snap/usr/doc/vmunix/setup.t .
linux$ cp /media/cdrom/4.1.snap/usr/lib/tmac/tmac.s .
linux$ tbl setup.t | troff -M. -C -a -ms > setup.doc
./tmac.s:910: warning: numeric expression expected (got `\')
以下、インストール手順。

Step 1. 作業用ディレクトリの作成

前回作ったworkというディレクトリと同じ並びに、4.1BSDを動かすためのディレクトリ"4.1"を作成し、必要な設定ファイルなどをworkからコピーします。iniファイルは4.0BSDのものを流用します。ディスクからのブートプログラムbootは、CDの4.1.snap/ディレクトリからコピーします。
linux$ mkdir 4.1
linux$ cd 4.1
linux$ mv ../work/4.1bsd.tap .
linux$ cp ../work/*.ini .
linux$ cp ../work/vax780 .
linux$ cp /media/cdrom/4.1.snap/boot .
linux$ ls
4.1bsd.tap  boot  dboot.ini  tboot.ini  vax780
次にtboot.iniをエディタで開き、テープドライブtu0に接続するテープファイル名を4.1bsd.tapに書き換えます。
at tu0 4.1bsd.tap

Step 2. rootファイルシステムをリストア

VAX 11/780シミュレータをtboot.iniで起動し「テープブート」します。ルートファイルシステムを作成し、そこへrootdumpをリストアします。
linux$ ./vax780 tboot.ini 

VAX780 simulator V3.8-1
RP: creating new file
Overwrite last track? [N] y

HALT instruction, PC: 00050033 (HALT)
=mkfs
file sys size: 7942
file system: hp(0,0)
isize = 5072
m/n = 3 500
=restor
Tape? ht(0,1)
Disk? hp(0,0)
Last chance before scribbling on disk. 
End of tape
bootして、さらにhp(0,0)vmunixをboot。Versionがすでに4.2になってる。vmunixの日付が前回仮に設定したもの(1982年2月)より未来になってしまいましたが、まあ気にしない。
=boot

Boot
: hp(0,0)vmunix
134248+29588+29816 start 0xF5C
Berkeley VAX/UNIX Version 4.2  Wed Aug 25 10:12:59 PDT 1982
real mem  = 8322048
avail mem = 7719936
このあとメッセージがだらだら出てroot deviceの入力を求められるので、hp0と入れるとシェルプロンプトになります。
root device? hp0
WARNING: preposterous time in file system -- CHECK AND RESET THE DATE!
WARNING: should run interleaved swap with >= 2Mb
erase ^?, kill ^U, intr ^C
# 
ファイルシステムをチェック。RP06ディスクに対する名前は"hp"です。
# disk=hp
# fsck /dev/r${disk}0a

Step 3. /usrのリストア

/usr用のファイルシステムを作るための変数を設定した後、インストールマニュアルではここで/dev/にテープデバイスht0をmknodします。が、私はインストールテープ作成時にすでに作ってしまったので、File existsになりました。
# size=145640; name=hp0g; n=209
# cd /dev; MAKE ht0; sync
mknod: File exists
...
システムの日付を設定し、rootのパスワードを設定します。
# date 8204011200
Thu Apr  1 12:00:00 GMT 1982
# passwd root
New password: 
Retype new password:
hp0gにファイルシステムを作成し、テープから/usrの内容をリストアします。
# /etc/mkfs /dev/r${name} ${size} 3 $n 
isize = 65488
m/n = 3 209
# /etc/mount /dev/${name} /usr
# cd /usr
# mt fsf 2
# tar xpbf 20 /dev/rmt12
/usr/lost+foundを再作成。
# rmdir lost+found
# /etc/mklost+found
hpbootをコピー。
# dd if=/usr/mdec/${disk}boot of=/dev/r${disk}0a bs=1b count=1
hp0gをアンマウントしてファイルシステムをチェック。
# cd /
# chmod 755 / /usr
# /etc/umount /dev/${name}
# fsck /dev/r${name}

Step 4. /usr/srcのリストア

/usrを再度マウントして、テープから/usr/srcの内容をリストアします。ところが、・・・
# /etc/mount /dev/${name} /usr
# cd /usr/src
# tar xpb 20
# ls
# 
tarがすぐ終わってしまい、lsしても中身がありません。テープがrewindされてしまったようです。/usr/srcが始まる、テープ先頭から4つ目のファイル直前までスキップして再度tarを実行したらうまくいきました。
# mt fsf 3
# tar xpb 20
RP06用のfstabをコピーし、rebootでSIMHに戻ります。これで準備完了。
# cd /etc
# cp fstab.rp06 fstab
# sync
# reboot
syncing disks... done

Reboot requested, PC: 80003BA0 (ADDL2 #8,SP)
sim> 

Step 5. 4.1BSDの起動

VAX 11/780シミュレータをdboot.iniで起動し「ディスクブート」します。
linux$ ./vax780 dboot.ini
マルチユーザモードまで一気に進んでloginプロンプトが出ます。
Berkeley 4.1 VAX/UNIX (Amnesia-Vax)
だそうです。
boot-1

login-1

Step 6. 環境設定

操作環境を整えます。

まず、dateのタイムスタンプのconsole出力がうざいので、/usr/lib/crontabを修正し、dateの出力を/dev/nullに捨てます。修正箇所は4.2BSDと同じです。(2011/10/10付記事参照)

次にviを使えるようにするためのttyまわりの設定。
# stty 9600 crt 
# setenv TERM vt100 
# unsetenv TERMCAP 
TERMCAPがシェル環境変数に取り込まれているので一旦解除。
/etc/ttytypeのconsoleに対するタイプをvt100に変更します。
vt100 console
stty設定を/.loginに追加します。
stty dec
stty 9600 crt
これでログインし直すと、環境変数TERMとTERMCAPが設定されます。

Step 7. Cコンパイル環境の設定

C言語のソースをccでコンパイルしたら、ldがリンク時にエラーになりました。
/lib/crt0.o, mcrt.oが入ってない!!
CDの4.1.snap/というアーカイブの/lib/に、crt0.o, mcrt.oがなかったことが原因。ここまで作ったのに最後の詰めで不足に気づきましたorz
仕方がないので手作業でコンパイルします。
# cd /usr/src/libc
# make crtx
# cd csu
# install crt0.o /lib
# install mcrt0.o /lib
これで、"hello world"をprintfできました。

その他

見た目で4.0BSDから変わったところをいくつか。vmstatの表示は4.2BSDに近くなっています。ユーザのホームディレクトリは/usr直下に置かなくなりました。/usr/gamesの種類が増えています。rogueが登場。
dirs-1


corbie at 00:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0) simh