2008年05月19日23:11第4話 『部屋とサイコロとニート』
それはウエスにとって、高ぶっていた気持ちを地に叩きつけるには十分な打撃であった。まさに青天の霹靂と呼べる出来事。まるで申し合わせたかのように、3人の焼き肉メンバーからキャンセルの電話が立て続けにあったのだ。3人目からはこれは悪い夢なのではないかと思い始めてきた。しかし、それは悪い冗談でもドッキリでもなく、すべて事実である。
 ウエスは落胆し自分の頭の上の空に輝く不幸の星を呪い、それと同時にその星の下に生まれた自分の運命を呪った。

 彼が落ち込んでいる決定的な理由は3人にキャンセルされた事は勿論だが、その根本はキャンセルをしてきた人物にある。その人物こそが宇佐見アラタその人であったのだ。
 今回の焼き肉の発案者であり企画者である彼からのキャンセルの電話を受けウエスは悩んだ。すでに2人がキャンセルし、更には立案者である宇佐見までもが欠席してしまった。果たしてこのままで焼き肉は実行されるのだろうか、ウエスは本気で悩んでいた。

 この時のウエスは焼き肉が決行か否かしか頭になく、ある事実に気づく余地もなかった。
 三人からの電話の内容はほぼ同じで、今日焼き肉に行けなくなったこと、自分抜きで楽しんできてほしいという事だった。しかし、その中で宇佐見アラタからのキャンセルの電話だけが他の2つと異なっていた。
 他の2人と違い彼はウエスにキャンセルの明確な理由を伝えなかったのである。
 バイト・第三帝国といった具体的な内容はなく、ただ用事ができてしまったとだけ伝えて、彼は早々に電話を切り会話を中断させた。
 しかし、仮にこの事実にウエスが気づいたとしても、この時点ではどうすることもできなかっただろう。無理に問いただす事もできず、渋々了承するのがオチだ。
 この宇佐見の言う用事が何であるか、ウエスは一週間後知ることになる。


          *


 ニート。
 2000年以降に生まれたこの言葉に今自分は当てはめられている。人間というのは何故こうも名前を付けたがるのだろうか。
 テレビの中で、いわゆる若者たちの社会問題についてコメントするコメンテイターを睨みながら吉田文助は考える。
 おそらく皆名前をつけることで安心したいんだと思う。
 家にこもり、勉強も仕事もぜずにぐーたらやる人が社会にあふれ、世間に不安が蔓延する。それに対して社会が『ニート』と言う名前をつけて、本人やその周りの人たちに、その事実を既に言語化・類型化された事象であると認識させて問題意識をなくさせる。そして、いつしかその事象はどこにでもある出来事で、大して珍しい事でもないのだと安堵できる。『ニート』とはこういうもので、こういう人の事を指すのだと。
 人間は名前のない、得体の知れないものに恐怖すると何かのテレビで言ってた気がする。
 しかし、周りが自分をニートと呼ぶのはネタであると理解しているし、自分自身ニートという自覚はない。バイトも始めたし、4月からは本気で授業にでないと本気で留年するという危機感もある。バイトがあれば外に出かけるし、どこぞに遊びに行くとなれば、運転手としてかり出される事もしばしばある。
 だから引きこもりってわけでもない。例えニートだの引きこもりだのと言われても、それは飲み会のノリとネタであるとして、自分は寛大に受け止めていた。
 しかし、あの宇佐見の名付けた『ハゲ引き(引きこもり)ニート』は酷すぎないだろうか。アイツの飲み会での素行もそろそろ我慢がならなくなってきた。
 一度はっきり言ってやるべきだろうと文助は思っていた。

 ソファーの横に置いてあるリモコンを手に取りテレビのチャンネルを回していく。そして、結局いつも見ているサイコロトーク番組に落ち着いた。
 と、そのとき携帯の着信音が鳴った。
 最初はメールだと思っていたが着信時間が長いため電話である事がわかる。すぐに起き上がり机の上の携帯を手に取り、またソファーへと戻っていく。ソファーに腰掛けながら携帯の画面を見ると着信はウエスからであった。焼肉の出発時間まで後2時間弱はある。いったい何事だろうと文助は携帯の通話ボタンを押した。
 「もしもし、ウエス?」
 『あ、文助・・・』
 自分の問いかけに対して帰ってきたウエスの声。長い付き合いだからこそわかるが、彼は現在のテンションがそのまま声に出てしまうという癖がある。この声のトーンから察するに今現在の彼のテンションは相当低い。
 「どーしたんやウエス〜」
 こういうときは逆に自分の声のトーンを上げる。ウエスの扱いには多少慣れているつもりだ。
 『あのさ、文助。。。』
 泣きそうな声でウエスは声を漏らす。
 『・・・今日の焼肉来る?』
 「・・・えっ?行くけど?焼肉今日やろ?」
 なぜわざわざ確認の電話を、しかも出発の2時間前にするのだろうと文助は思った。
 「どーしたん?なんかあったん?」
 『うん、それがな、宇佐見とかが急に来れんくなってや。このままやったら焼肉中止かな・・・。』
 声のトーンがさらに下がる。まさかこの男はそんなことで悩んでいたのかと文助は思った。
 「いやいや、それは幹事のお前が決める事やろ。オレは別に宇佐見が居らんくても行くし、他の面子もきっとそうやで。あ、そういえば宇佐見とかって言ってたけど他誰がキャンセルしたん?」
 ウエスは他の2人の名前を挙げた。
 「ってことは3人キャンセルやからまだ5人居るやん。全然問題ないって。別に日をずらしてくれとも言われてへんねやろ。
 『うん。』
 「だったらええやん。5人で肉食おうぜ!」
 さらに自身の声のトーンを上げてウエスのテンションを引き上げる。
 「せや、なんやったら他に人追加しようぜ。ウエスのセンスで選んでいいからさ。」
 『・・・それもいいな。じゃあ、一応5人プラス誰か呼べたら呼ぶ、でいいかな』
 「よしそれで行こう!じゃあ店に3人キャンセルって電話しときや。」
 『うんわかった。念のためすぎちょにも連絡してみるわ』
 「はいよ。じゃあまた3時に。」
 『うん、それじゃ。ありがとう文助』
 通話が切れる。ツーツーという電子音が鳴る。
 「はぁー、疲れた」
 ソファーにドンと腰を下ろす。
 またよくわからないところで迷走しているなと、文助はひそかに思う。
 「しかし、何で泣きそうになってんねやろ。」
 結局テンションは回復しきらずに依然低いままで会話が終わってしまった。まぁ2時間もあれば回復できるだろう。
 テレビではゲストのバレンタインデーのエピソードがゲスト自身によって語られている。
 「あぁ、そっか。今日は」
 バレンタインデーだったなぁと部屋の電工時計に眼をやる。
 『2月14日』
 テレビの中では男性アイドルグループのゲストが1日で貰ったチョコの数について競い合っていた。
 「死ねばいいのに・・・」
 テレビの中のアイドルではなく自分の家の天井に向かって、文助はそっとつぶやいた。




          *




 「すきです。つきあってください。」
 そんな台詞はマンガの中だけだと思っていた。
 今でもはっきり思い出せる。その日の出来事、その日の会話。

 『くれしま』の離れ小島からでもよく聞こえてくる座布団の音。
 バスンッ!バスンッ!
 奇声のような叫び声の中自分の名前が呼ばれる。覚悟は決まった。
 この報復は甘んじて受けよう。それが仕来たりなのだと割り切ろう。
 スッと立ち上がり会場へと向かう。その途中で何個かお絞りが飛んできた。
 これから自分が受ける仕打ちを想像すると恐ろしくて仕方がない。仕方がないのに、どうしてだろう。そっと自分の頬に触れてみる。


 −あぁ、顔がニヤけて仕方がない−



2008年05月18日21:37第3話 『涙は焼肉のタレに消ゆ』
 ウエスにとっての順調とは不自然であるということだ。
 そして、不自然は摂理として自然へと帰還する。不自然であるという事は、世界にとって綻びと同じであり、不自然な事象を放置する事は、すなわち世界の歪みを意味する。当然、この不自然な事象は我々の住むこの世界の膨大な意思・力によって、半ば強制的に自然な出来事へと摩り替えられる。器の中の波打つ水面が、時間と共に重力の方向に対し水平を保ちにゆくように。
 果たして、それはこの世界の意思なのか。
 何の弊害もなくすべてが順調に思えていたウエスのもとに、宇佐見アラタからキャンセルの電話があったのは、昼を少し過ぎた頃であった。


 その日の朝は冷え込んでいた。
 ここ数日の暖冬はついに終わりを告げ、またしばらく冬本来の寒波に見舞われるそうだと、昨日両親が話してるのリビングで聞いた。
 今日は2月14日
 ウエスはなかなか布団から出れなかったが、それは決して今日がバレンタインデーだからではなく、この朝の寒さに起因する。問題があるとすればそれだけで、いやむしろこの時のウエスは上機嫌であった。それは普段と比較してもそうだったし、過去の彼が迎えたバレンタインデーの朝と比較すれば、それは一目瞭然明らかだった。
 ウエスは今日という日を心待ちにしていた。
 バレンタインデーを楽しみに過ごすなどということは、過去の自分を振り返ってみても到底考えられないことで、果たしてこんな日が来る事など今までに想像した事があっただろうか、などと考えると思わず自傷的な笑みがこぼれてくる。
時刻は9時を少し回った頃。
 冬期休暇中のウエスは大抵床に着く時刻が午前4時を過ぎることがほとんどで、いつもなら昼の12時を回って、ようやく布団から出てくるのである。朝の9時と言えばまだまだ眠っている時間であるが、この日は目が冴えていた。
 朝の気温が冷え切っていたこともあるが、やはり焼肉決行当日と言う事もあり、おちおち寝てなどいられないというのが心情である。
 勢いよく足で布団を跳ね上げドアへと向かう。冷え切ったフローリングが目を覚まさせる。
 リビングへと向かうとそこには誰もおらず、ただ朝の光だけが木漏れ日に揺れて窓から差していた。
 すでに両親は出かけたらしいことを机の上に乱雑に置かれた新聞を見て確認する。
 ウエスはテレビの電源を入れながら朝食のパンを焼くためにキッチンへと向かう。
 
 『ご覧ください!すごい人だかりですねー。皆さん昨日の夜から並んでいたらしいのです。では、徹夜組みの方にお話を聞いて見ましょう。』

 テレビから聞こえてくる女性アナウンサーの声を聞きながらウエスはパンを棚から取り出す。どうやらどこかのデパートでチョコを買い求める人たちが行列をなしているらしい。
 アナウンサーが言うに、ある店では限定500個の高級チョコが販売され、10分を待たずして完売してしまったとか。またある店では、チョコで作られたすごい彫刻が展示してあるだとか、そういった内容が報道されていた。
 パンをトースターにセットにしてリビングに戻ってくる。テレビの中では先ほどのアナウンサーが行列に並ぶ人に誰にチョコを渡すのかと聞いていた。
 恋人に・・・家族に・・・友達に・・・。
 それを聞いて思わずウエスはそっと笑みをこぼす。

 −くだらない−
 
 テレビに映っている奴らも報道してる奴らもほんとにくだらない。そう思いながらウエスは今日の予定を確認する。
 そう、自分は今日焼肉を食べに行くのだ。そんなこといったい誰が想像できただろう。
 そっと予定帳を開く。待ち合わせ場所は15時に同志社前駅。そのまま梅田に向かい肉を食らうのだ。
 キッチンでトーストが焼け終わった音がする。
 順調。すべてが怖いほどに順調である。


 この時、やはりウエスは気づくべきだったのだ。そうすれば、少なくとも心構えはできていたはずである。

 ウエスはこの時気づくべきだったのだ。自分が順調な時、それはいつか己の身に降りかかる厄災の前兆であるという事を。

 焼けたトーストを食べ終わると同時に焼肉のメンバーからキャンセルの電話が立て続けに3本、ウエスの携帯に入った。宇佐見アラタもその内の一人であった。

         *

 キャンセルをしてしまった。
 ウエスとの会話を終えてから携帯を机に置き、自分のベットに身体を投げ出す。
 どうもそわそわして仕方がない。うつ伏せの状態から仰向けに身体を翻し、数秒天井を眺めた後、また身体を起こしてベットの上に座っている。
 ウエスには申し訳ないことをしたと思っているし、何より焼肉に行きたかった。しかし、それすら瑣末な事と思えるほどの事態に、今まさに自分は直面しているのだ。

 −焼肉なんか食いに行ってる場合じゃない−

 自分のおかれている状況を理解してすぐにそう思ったことも事実だ。そして、それがやはり自分の本音であるという事も。
 罪悪感はもちろんある。しかし、それ以上の感情が押し寄せるのを自分は体の中に確かに感じてる。

 ベットから立ち上がり服を着替えようとクローゼットに向かう。
 あぁ、友達との約束を一方的に断るというのは、なんとも言いがたい自己嫌悪に似た感情に苛まれるものなのだな。


         *


 彼はベットから立ち上がりクローゼットに向かう。しかし、すぐに歩みを止めた。
 彼はまったく自覚がなかったのだ。
 部屋にある姿見に映った自分の姿をまじまじと見つめる。
 宇佐見アラタはこの時、初めて自分の顔がニヤついていることに気がついた。






2008年04月30日09:31第2話 『過去の空虚を埋めるは焼肉のタレ』
「なぁウエス。肉食べようぜ。」
「えっ?」
 それは突然の彼からの誘いに対して思わず漏れた、当然といえば当然の反応であった。
 自分は地下の練習場でウッドベースの練習をしていたのだ。
 先ほどまで頭の固い、そのくせ大して為にもならない御託をズラズラと並び立てる教授の講義を聞いて、若干疲れていた。が、来月末に控えた『イヴ祭でポシャったバンドの為のライブ』通称『Pライブ』が控えているために、そろそろ練習を始めないとまずいと思い、こうして期末テストが一週間後に迫っている中、練習場に足を運んだ次第なのである。
 そんな中アイツが突然やって来て、さらには肉を食べようと言い出した。この男はいつも唐突に訳の分からないことを言うことで有名だ。
「肉って。何やねんないきなり。」
自分のウッベをゆっくりと床に寝かせながら、少々呆れた風に尋ねてみる。だか、そう言いながらも自分には大体の見当はついていた。コイツが言いたい事はおそらく−
「いや、急にさぁ、岩崎塾行きたくなってさぁ。。」
−こういう事なんだろう。
 言いながらヘラヘラと笑って練習場に体を滑り込ます。
「岩崎塾かぁ。そういや長いこと行ってへんな。」
 岩崎塾とは梅田にあるホルモンのうまい、それでいて安いし多いと言う、3拍子揃った隠れ家的な焼き肉屋で、コイツは確かそこがお気に入りだった。
 岩崎塾へ行く。このことに関しては賛成だ。問題は誰と、そしていつなのかと言う事だ。
「なぁテスト終わりにみんなで行けへん?」
「せやなぁ。行くならテスト終わりやな。」
 少し彼との会話を中断して、日程や面子をどうするかについて考えてみる。確かに、岩崎塾へテスト期間中に行こうとしても人数を集められないし、何より自分の単位が危険に晒されるはめになる。学校のテスト期間が終了してからの方が何かと都合もつけ易いだろう。となると、参加者全員のテスト日程を確認して、最終日程の人のテストが終わったその日に岩崎塾に乗り込むというのがいいだろう。テストお疲れの意味も持てるし、企画の内容としては十分である。そうなれば日にちは大体2月の中ごろの・・・
 脳内で2月のカレンダーをイメージする。
 日にちが1日〜28日まで7日刻みで整列しているそのど真ん中に、その日は在った。
 この時、気づいてしまった。いや思い出してしまったと言った方がきっと正しい。そして、思いついてしまったのだ。
「・・・バレンタインデーや」
 思わず口から言葉がこぼれた。
 カレの頭の上に『?』のマークが一瞬浮かび上がってきた。しかし、そのすぐ後に彼も自分の考えに気づいた。
「バレンタインデーに岩崎行こうっ!」
 思わず大声になっていた。しかし、自分にとってこれは仕方のないことだ。過去20回ほど自分の前を通り過ぎていったこの2月14日と言う日。製菓会社の策略であると理解していながら、イベントやお祭り事としてあえてその策略に踊らされている連中を、いやむしろそれ以上に、そんな策略があることすらわかっておらずに、ただ皆がそうしているからと言う理由だけで、チョコレートなどと言う西洋菓子に悪戦苦闘したり一喜一憂したりする連中を自分は嫌悪して今まで過ごしてきた。いや、正直に言えばその嫌悪感を理由に、バレンタインデーという日を直視しなかった。現に先刻まで、2月14日がバレンタインデーである事は忘れていた。
 思えば自分にはバレンタインの特別な思い出などという物は何もなかった。
 中高と男子校で、周りが男だらけの生活をしていた自分にとって、バレンタインデーに限らずあらゆる恋人たちのイベントはまるで、遠い異世界の出来事のように思えた。
 大学に入り異性と言うものを強く意識し出して迎えた去年のバレンタインデーにはあろうことか、本来チョコを貰うべき立場に居る筈の自分が、自分の周りにチョコを配って歩くと言う事態にまで見舞われた。
 しかし、今年の今回のこの企画はどうだろうか。なんと楽しそうなのだろう。
 気心の知れた仲間たち(彼女なし)と共にチョコレートではなく肉、それもホルモンを頬張り、愚痴り、笑い、そして騒ぎまくるのだ。メンツは大体決まっているし、14日ならばおそらく大三帝国の始動直前であるから送別会も兼ねることもできる。
 過去20回近く自分が経験したバレンタインデー、そのすべてを総動員したとしても今回の一日に果たして勝るだろうか。いや、どうして勝ろうことがあろう。そう確信できるほどの確固たる自信があのときの自分にはあった。
「それ、いいなっ!さすがウエスやわー」
 それはどうやら彼も同じであったようだ。肉を食べるその光景を想像したのか、背中をくの字に曲げて腹を捻らせて笑っている。
「あのさぁ」
 一通り笑いつくした後、彼は改まった様子で『お願い』のポーズを執って言った。
「ウエスさぁ、今回の幹事をやってくれへん?」
「えぇっ!?なんでよ?」
 本来こういうのは発案者が幹事を務めるものではないのか。
「いやさぁ、俺2月忙しいからさ」
 少々申し訳なさそうに彼はそう呟いた。
 実際のところ彼は忙しい。
 法学部のテストというのはテスト期間の最期の方に食い込んでいるパターンが多い。法学部に所属するかれはおそらく、焼肉メンバーの中でテストがもっとも遅く終了するのではないだろうか。さらに彼は2月の末の『Pライブの』主催者でもある。出演者との話し合い、ライブ先のオーナーとの交渉、さらには大きな金銭面でのやり取りと、ライブの企画というのは焼肉とは違い、なかなか気の抜けないものであるらしい。
 それに比べ、人数を把握し予約をするだけの焼肉幹事などは簡単で、煩わしさなど皆無である。
「よっしゃ。わかったわ。じゃあ僕が幹事やるわ」
 そして何より自分はこの企画をやりたくて仕方がなかった。周りから痛いだの傷の舐めあいだのと言われたとしても、似た境遇の奴らと一緒にバカ騒ぎをやる。自分はそういう空気がすごく好きだったし、なによりバレンタインデーのような日にこそ、そういったイベントを催すのには最適であることを、自分も目の前の彼もわかっていた。
「まじで!?ありがとうウエス!じゃあ今晩あたりにまたメールして。メンバーはウエスのセンスに任せるわ。ちゃんと空気読める奴よんでや?」
 突然饒舌になった彼は某Mじゃとか無しやで?と、冗談とも本気とも取れる口調でそう言い残し練習場を去っていった。
「うん、わかった。」
 彼がドアを閉めるのを見届けてから、自分は先ほどから中断していた練習を再開させる。再開させるのだが、どうも顔がニヤついて仕方がない。
 だってバレンタインに焼肉だ。
 メンバーも自分が集めていい。
 そう考えると、後1ヶ月という期間がすごく長いものに感じられ、途端に2月14日が待ち遠しくなった。
 今日、さっそくメールを送ろう。あいつとあいつとあいつと・・・・・
 心は上の空。再開したはずのスケール練もそっちのけで焼肉メンバーを考えている。
 メトロノームが無感情にテンポ60を刻んでいた。



「じゃあ、そろそろ登場してもらいましょうか?」
 愛の伝道師、前田さんの挨拶が終わり、ついにこの時がやってきた。
 『くれしま』が大いにゆれる。早く出て来いと捲し立てる人たち、冗談混じりに悲鳴に似た歓声を上げる人たち。
「ほら、とっとと出て来いやぁ!!」
 もう一度大きな歓声。
 宙を舞う丸められたお絞りの中奴は前にズカズカとやってきた。
 やせた頬。
 そしてトレードマークであり彼のアイデンティティでもある青いメガネをキラリと光らせて、宇佐美新はニヤニヤしてそこに現れた。

2008年04月28日21:54連続ブログ小説 第1話 『黄昏にかおるはチョコと肉の香り』
 





 自分は呆れていた。
 いや、むしろその感情は怒りに近かった。言葉が単純に見つからなかったのである。
 肉が食べたい。そう願ったのはあいつの方ではなかったか。
 恋人たちのイベントであるヴァレンタインデーに、寂しい男たちだけで肉を頬張る。それはなんと自分にふさわしいイベントか。そう思ったからこそ自分は幹事を務めたし、似たような境遇にいる男たちも参加してくれたのだ。

 −しかし、あいつは裏切った。

 あのときのなんとも言い難い、虚無な感情をあいつはきっと知らない。自分があの瞬間に何を思い、どんな気持ちでぶんすけやすぎちょに電話をかけたのか。きっと何も知らないまま幸せを感じて生きていくのだろう。そう思うと、どうしようもない焦燥に駆られてしまう。
 しかし、そのときは裏切られたと言う実感はなかった。なぜなら自分はついさっきまで真実を知らなかったのだから。真実を目の当たりにした今、はっきりとあの時自分たちは裏切られていたのだという事に気付かされた。
 
 −彼が淡々と真実を並べていく。

 彼の口からこぼれる一言一言が、自分の心に復讐という名の色を塗っていく。
 自分に言い聞かせる。
 これは決して嫉妬や妬み、僻みの類ではないく、裏切られた者たち。全国の寂しい男たちの報復であると。

 −お絞りが2・3個ほど彼の元へと飛ぶ。

 (いや、焦るな。合図はまだだ。)
 

 丸めた座布団を汗ばむ両手でより強く握り締めながら、ウエスはその時が来るのを待った。
 

2007年12月25日00:47テクマクマヤコン!もうどうにでもなぁーれ!
12月24日
AM01:28
紫苑館食堂忘年会の打ち上げのために先輩の家(烏丸御池)にて飲みなおし
二次会のカラオケのために少々のどが痛い

AM03:08
ウトウトしだして次第にソファーの上で夢の中へ

AM03:33
隣で寝ていた宇佐美がセクシーヴォイスをあげながら徐々に僕の寝る場所を奪っていく

AM03:55
ついに床へ

AM06:15
先輩の家を後にした僕は家路へ
二日酔いで頭が痛い

AM07:22
家に到着
そのまま布団へ

PM15:31
起床
同時にPC起動

PM15:40
『みなみけ』1話〜12話を鑑賞

PM19:50
『火の鳥・復活編』を鑑賞

PM20:34
2ch『孤男とクリスマス』を鑑賞
癒される

PM21:12
原因不明の鼻血に悩まされる

PM21:23
鼻血が収まるも空腹をはっきりと感じる
こんなときでも腹は減るものなのだな・・・・

PM21:30
着替えを済まし意を決してコンビニへ
ハーゲンダッツを購入
自分へのご褒美
一人で食べると思われたくない一心で2つ購入(ストロベリー・バニラ)
余計な出費・下らぬ見栄だ

PM22:02
逃げるようにコンビニを出る
ありもしない突然の奇跡を妄想しながら家に帰り着いてしまう
誰ともすれ違わなかったYO!

PM22:04
『ミスタードリラー』をやり始める

PM23:14
約1年半ぶりにレベルイージーの自己ベストを更新
5600Mの大台に乗る

PM23:17
風呂に入る

PM23:20
鼻血再発

PM23:54
ハーゲンダッツを食す
メリークリスマス・・・・

12月25日
AM00:15
ブログを書き始める















                 ァ痛タタタ・・・・・

2007年08月16日17:17ディズニー実況報告書 熱闘編 其の拾 〜お土産選びもまた一つのアトラクションである〜



ただ今よりホースで水を撒きながら進むパレードを見ます。かなりいい席を取ってしまったためにかなり水を掛けられるでしょう


その後は早めにお土産の選出です。


つーか眠む!眠むいです。そのままホテルに直行してもいいぐらいです。




2007年08月16日15:34ディズニー実況報告書 熱闘編 其の九 〜リロのルアウ&ファン〜

昼食の時間です。予約が必要なランチショーです。リロ&スティッチのキャラクターやミッキーミニーも登場してのパーティーだそうで、まわりは小さいお子さま連ればかりのような気がします。


しかし予約が必要でしかもちょいと値が張るだけあるわー。いきなり前菜が3品。春雨・シーフード・サラダ。そこからメインディッシュにデザートと続く。

飯はふつーにうまいわドリンクは飲み放題だわキャラクターと写真が撮れるわ。みんなが鬼の形相で走る理由が何となくわかりました。


最後はみんなでフラダンスを踊るというお客参加型のイベントがありました。

パレードもかなりいい場所で見れました。今回もクォリティーがあがっている気がします。同じ曲をエンドレスで流し続けるのだが作品ごとにアレンジされていて、そのパレードが通り過ぎていくごとにアレンジが変わりあきませんでした。




なんか普通に楽しんでます。ランド内はもう地図なしで歩けそうです。

2007年08月16日11:42ディズニー実況報告書 熱闘編 其の八 〜クール・ザ・ヒート〜

ショーの一つ

夏のショーらしく水を使ったもので軽快な音楽とともに鮮やかに水が舞う光景は見るものすべてを涼しくしてくれる。今日は快晴ということもあって見る位置がよければ虹も見える。


そして濡れる。

空からありえないほどの水を浴びせられる。水に濡れますのでご注意くださいと言われていたがまさかここまでとは。


でもショーの後は涼しかった。


その後さらにカヌー体験



結構力仕事なアトラクションである。

2007年08月16日09:25ディズニー実況報告書 熱闘編 其の七 〜やっぱりジョニーは男前〜

カリブの海賊は映画仕様となっていた。

1のみの観賞だがなかなかおもしろかった。と言うよりは一重にジョニー・デップの男前の一言につきる。

かなりリアルにジョニーは再現されていて、その艶やかさにパパが嫉妬するぐらいママはメロメロである。

でも仕方ないよパパ


これからハニーハント乗ります。


どこぞのおっさんとデッドヒートを繰り広げ手に入れたファーストパスを使います。


っとその前にスペースマウンテンが新仕様になったというのでまた走ります。


今度はおばはんと競います。

2007年08月16日07:55ディズニー実況報告書 熱闘編 其の六 〜主役登場〜



ミッキーーーーーーー!!



堂々の登場です。

やっぱり夏休みですね

ほとんど子供づれです