ピーシーデポ(PCデポ)は2017年5月15日、「過年度の連結財務諸表等に関する誤謬の判明及び平成 29 年3月期決算短信の発表に関するお知らせ」を公表しました。

このたび、平成29年3月期決算の手続きにおいて、当社が過去に公表した連結財務諸表及び財務諸表に誤りがあることが判明したため、過年度の決算について訂正が必要であると判断し、過年度決算の訂正作業を進めてまいりました。 


(中略) 

平成28年8月に発生した当社プレミアムサービスをめぐる対応により、同会員の解約数が増加したため、平成29年3月に既存の簡易な管理システムから現在の売掛債権管理システムへの切替えを行いました。これに伴い売掛債権台帳について整備を行いましたが、その過程で平成 29 年3月期の売掛債権台帳の残高と、会計上認識している売掛債権残高とに差異が生じていたことから、過年度にも遡って売掛債権残高の調査・分析を行いました。 
調査・分析の過程において、当社が商品とサービスを一体化させたサービス商品の提供を始めた平成 23年3月期まで遡って売掛債権台帳と会計上認識をしている売掛債権残高を確認したところ、平成29 年3月期と同様に、会計上認識している売掛債権残が売掛債権台帳の残高と相違している状況が判明いたしました。その主な要因は、簡易な管理システムにおいて、一部の解約手続きがシステムデータに反映されない状態であったこと及び事務作業の不徹底等により、解約手続きにおいて一部、売掛金の相殺漏れや売上高への二重計上が発生していたことから、その結果、平成23年3月期以降、両売掛債権残高に差異を生じさせていたことが判明しました。                                               

なお、当該誤謬の金額は各年度約30百万円〜600百万円弱、それぞれあるべき数字より大きい金額が財務諸表に計上されていたとのことです。

通常、会計監査では各台帳と財務諸表数値の突合を行いますが、7年も前からズレに気づかなかったのは何故なのだろう?と思います。
会計監査上は台帳残ではなく帳簿残を正と考えて手続を行なっていたのかもしれませんが、そもそも何故両者がズレるのか誰も突っ込まなかったのでしょうか。もしくは台帳の存在に気づいていなかったのでしょうか。当該誤謬は売上・売掛金の話ですし、内部統制監査の対象にもなっていたと思われますが、そちらでも何の指摘もなかったのでしょうか。かなり疑問が残るリリースだと思います。

また、当該リリースからは正確には読み取れませんが、解約手続により返金があるとのことですので、売上認識時点が早かったのではないかという疑念も湧きます(これはあくまで推論です)。いずれにせよ「単純な誤り」とは言えないのではないかという気がしてなりません。

なお、PCデポは昨年夏、高齢者に対し過剰かつ高額のサポート契約を結んでいた上に、高額の契約解除料を請求していたとして、社会問題になっています。今回の件はこの問題を受けて債権管理方法を見直す過程で発見された、とされています。

また同日、会計監査人を現任の新日本監査法人から新創監査法人へ変更することも公表しています。