「社会の一隅に居ながら、社会を照らす生き方をする」

なかなかそれが難しい。。。
先日道に迷ってたまたま見つけた天台宗のお寺。
はて「天台宗」って誰が開いたのだったかしら?確か遠い昔に習った記憶はあるけれど・・・。(いかに教養が無いかをわざわざ暴露)

天台宗を開かれたのは伝教大師最澄(でんぎょうだいし・さいちょう767〜822)様です。
その最澄様が書かれた『山家学生式』(さんげがくしょうしき)の冒頭に「一隅を照らす」という言葉が出てきます。

国の宝とは何物(なにもの)ぞ、宝とは道心(どうしん)なり。道心ある人を名づけて国宝と為(な)す。故(ゆえ)に古人(こじん)言わく、径寸十枚(けいすんじゅうまい)、是(こ)れ国宝にあらず、一隅(いちぐう)を照(てら)す、此(こ)れ則(すなわ)ち国宝なりと。古哲(こてつ)また云(い)わく、能(よ)く言いて行うこと能(あた)わざるは国の師なり、能く行いて言うこと能わざるは国の用(ゆう)なり、能く行い能く言うは国の宝なり。三品(さんぼん)の内(うち)、唯(ただ)言うこと能わず、行うこと能わざるを国の賊(ぞく)と為す。乃(すなわ)ち道心あるの仏子(ぶっし)、西には菩薩(ぼさつ)と称し、東には君子(くんし)と号す。悪事(あくじ)を己(おのれ)に向(むか)え、好事(こうじ)を他に与え、己(おのれ)を忘れて他を利(り)するは、慈悲(じひ)の極(きわ)みなり。



天台宗では一隅を照らす運動という活動をしている様で、2019年に発足50周年を迎えるそうです。

あなたが、あなたの置かれている場所や立場で、ベストを尽くし照らしてください。
あなたが光れば、あなたのお隣も光ります。
町や社会が光ります。
小さな光が集まって、日本を、世界を、やがて地球を照らします。


私など文字通り社会の中の端っこの隅っこで生かされております。
それでも「一隅を照らす」生き方が可能だとすれば、今からでもその方向に歩いてみない手は なさそうです。