2006年10月

2006年10月27日

今度は茶箪笥。

       Befer
三方桐三つ重ねず〜っと時代箪笥が続いていましたが、今回は戦後に作られた三つ重ね箪笥です(この後、3棹続きます)
三方桐のこの箪笥を  茶箪笥として使いたい  というのが、お客様のご要望です。
余談ですが、この時代(戦後すぐの頃)は材料が豊富ではなかったらしく、お嫁入りの時 一棹は総桐、あとは三方桐を持って行った・・という話を聞きました。
『うちなんかお金がなかったから、三方桐一棹を持たせてもらうのが やっとだった』 なんて話も良く聞きます。
(ご両親が無理をしても持たせてくれたモノだから、簡単には捨てられない・・ ということになるんでしょうね)

       After
茶箪笥です。今回、虫食いは殆どないのですが 板が薄い。 
特に杉の部分は薄い板が反ってしまっていて再生不可能・・ 
茶箪笥ということで、引出しの入っていた棚板は取ってしまわなければいけないので、またまた分解することに。
(分解するのが好きなわけじゃないんですよ)
分解したボディに引出しの板を内貼りして 厚い板を作り組み立て直す。 上台の引き戸は お客様の家の建具に合わせたデザインにしました。 下の引き戸は、上の写真の引き戸に新材を足して作っています。
新材と古材の色はどうしてもハッキリ分かれてしまうので、塗装をしない直しの時は それを考慮しながらデザインします。

三つ重ね箪笥・・・上台・中台・下台の三つに分かれている箪笥です。
三方桐・・・・前面と左右のボディは桐、あとの見えない部分は杉で出来ています。

2006年10月08日

やっぱり着物にしました

青木さんの紬
午前中 大荒れの天気でしたが、昼前 少し小降りになった
気がしたし・・ なんだか肌寒いし・・
この時期 丁度良い洋服を引っ張り出すのが 『面倒くさい』 ので、やっぱり着物で お稽古に行きました。
(私の場合、着物の方がすぐ揃うのです)

例のコートを着て、スニーカーにも負けないゴム底(ギザギザ付)の 雨草履。
雨の日にも慣れておかないとダメなんです。

2006年10月07日

早くも袷の季節です

先週、9月30日のお稽古で単衣の時期も終わりです。
(お稽古でウールなどの単衣仕立てを着ますが・・)
洗える着物最近、いただき物のお稽古着が増えたので すっかり敬遠して
しまっている 洗える着物です。  最初はこれしかなかった
のに、贅沢な・・ というか、有難い話です。

正絹はモチロンですが、ウールや木綿の着物を着慣れると、
ポリエステルの洗える着物は かえって厄介なんです。
サラサラしていてイイようですが、クルマの乗り降りや
お稽古中の立ったり座ったりで、いちいち前が割れる
(カラダについてこない)のです。
私はウールの普段着が一番好きなので、今週は天気の
良い日に単衣や夏の小物を片付けて、秋、冬のお稽古着を
用意しました。
でも今日の天気は大荒れ 洋服で行こうかなぁ・・


2006年10月03日

生まれ変わって・・

以前、虫食いがひどくて再生方法を模索中だった時代箪笥。
幸いにも お客様の家(新築)の完成が遅れるというので、その分悩ませてもらうことにしました。
(もちろん、その間にも他の仕事をいくつか進めさせていただいてね)製作中 
結局、虫食いが酷いボディは諦めて(分解して) 使える部分に新しい材料を足して ボディを組み直しました。(引出しも同様)

今回、2年前からうちの干し場で渋抜きと乾燥をさせた材料(地元、栃尾の桐)を新築祝いにサービスすることにしました。
(お客様も栃尾の方で小さい頃お世話になったのです)
分解して組み直すのは大変な作業ではありますけど、虫食いのある箪笥はこうして悪い部分をスッキリ取ってしまうと、安心して仕事が進められるんです。
出来上がりこの箪笥の一番価値のある(活かしたい)ところは、この存在感のある金具だったのです。 全部に色を付けてしまうと、古材の優しいカンジがわからなくなってしまうので、引出し部分は無塗装です。
また、使っていくうちに傷ができたり 色もか変わったり・・ その家に馴染んでくれると思います。