2014年09月
2014年09月29日
ヘトヘトで愉しかった一日

昨日 納品が完了した箪笥です。
お預かりした時には納戸の中で
もう着ることもない着物がギッシリと入ったまま 忘れられていたかのようでした。
前桐(マエギリ) と呼ばれるこの箪笥はボディは杉、引き出しは桐で作られています。
ガッシリとした鉄金具が付いているので 前から見ればとても立派に見えますが ボディの杉板は薄いことが多いのです。
思いっきり 『 和 』 なのですが インテリアとして 若い方に好まれていて フローリングの部屋に とても栄えます。


写真奥が 杉
手前は 桐 デス
写真を拡大すると 桐の部分に虫食いが広がっている
のが わかります。
今回も塗装をしないので 板の割れや虫食い部分を
埋める材料の色にも気を使いました。
私としては杉の部分と 桐の部分の色や質感の違いがとても気になるので ボディだけでも塗装したいところでしたが お客様は気にならないとおっしゃるし、こうして白い壁の前に置いてみると
木の柔らかな色がとても馴染んで見えます。 とにかく喜んでいただけてヨカッタ!
昨日は朝から忙しい一日でした。 メインは知人宅のリサイクル診断(?)
ご両親が暮らしていたお家が2年間空いたままで 何の片付けもしていない。
それが 年内に更地にして地主さんに返さなければならない・・というではないですか!
私に見て欲しいという箪笥の中には着物も普段着も入ったままで 何をどうしたらイイのか
判らないという (T_T)
仕事のような 趣味のような・・ 一番得意で楽しい分野かもしれません(笑)
本人は何もいらないと言いますが、今はゴミを捨てるのにもお金が掛かる時代。
ゴミ・・と思われるところからも 少しでもお金を捻出しよう! ということになり片っ端から分類!

小さなお家でしたが 造りが凝っていたので 骨董屋さんを紹介しました。 家の中の道具を片付けたら 建具や床柱、欄間などを見てもらうことにしました。
箪笥の中の着物はあまりお金にならないのですが
捨ててしまうことはありません。
個性的な着物はアンティーク着物を扱う古着屋さんへ
買い取りをお願いできます。
TVでも 『親の家を片付ける』 という特集を良くやっているし 私自身も昨年亡くなった母のモノを片付け続けています(あと少し・・) イラナイ! という一方で 欲しい! という場所もあるものです。
片付けを苦痛と思わず愉しんでしまえれば 世の中変わるような気さえするんだけどな〜。
2014年09月07日
何を活かすか
ブログの更新をすっかり怠けてしまいました・・ スミマセン(T_T)
今回の箪笥は お客様との最初の相談で塗装をせずに仕上げることに決めました。
板の割れや壊れた金具の交換はありましたが 手を掛けすぎず予算内で・・ということに。

殆どの桐箪笥は 砥の粉(トノコ)という塗料を塗り その上から蝋(ロウ)を引いて仕上げています。
箪笥の置かれていた環境によって その塗装が変化してしまうので 日に焼けて茶色くなったり、この箪笥の場合は 蝋が劣化して白浮きしていました。
もっと古い箪笥だと 囲炉裏や石油ストーブの煤などで汚れていることもあります。
その塗装を落としてあげるだけで 箪笥はかなり若返るのです。

私は 桐そのままの色が好きなので この削りっ放しの仕上げを良く提案します。
桐は渋の強い材料で 年数を経ていれば必ず色も変化しているし、その渋の出かたも削ってみなければわからない・・ というリスクもあるのですが、それを理解してくださるお客様も(特に若い方の中で)増えてきました。
欠けてしまった抽斗の角や 虫食い箇所を埋める際にも できるだけ同じような色の古材を使います。 できれば木目も揃った方がイイ!と思うと その材料を探すのが大変です。
バッチリ〜! と思っていても 少〜しだけ色が違っていたりします (T_T)
塗装をしてしまえば何でもないことなのですが ゴマカシが利かないところです。
だから保管してある古材や古金具を あーでもない こーでもない とあさっている時間がとても長くなってしまい 会社にいたら親方に怒られるな・・ と思うことが良くあります(笑)
引き戸の縁と 扉の重なり部分に堅木が使われていて、それがこの箪笥唯一の特徴でもあったので その茶色とバランスをとるために錆の出た金具も茶に再塗装しました。
グレーに見えた箪笥も 削り上がって柔らかな木の色に仕上がったら ちょっと異質に感じた引き戸の縁も とても良い感じに見えてきました。
次の箪笥も塗装をしないことになっていますが・・ ちょっと心配です(笑)
仕事しよっと (* ̄∇ ̄*)
今回の箪笥は お客様との最初の相談で塗装をせずに仕上げることに決めました。
板の割れや壊れた金具の交換はありましたが 手を掛けすぎず予算内で・・ということに。

殆どの桐箪笥は 砥の粉(トノコ)という塗料を塗り その上から蝋(ロウ)を引いて仕上げています。
箪笥の置かれていた環境によって その塗装が変化してしまうので 日に焼けて茶色くなったり、この箪笥の場合は 蝋が劣化して白浮きしていました。
もっと古い箪笥だと 囲炉裏や石油ストーブの煤などで汚れていることもあります。
その塗装を落としてあげるだけで 箪笥はかなり若返るのです。

私は 桐そのままの色が好きなので この削りっ放しの仕上げを良く提案します。
桐は渋の強い材料で 年数を経ていれば必ず色も変化しているし、その渋の出かたも削ってみなければわからない・・ というリスクもあるのですが、それを理解してくださるお客様も(特に若い方の中で)増えてきました。
欠けてしまった抽斗の角や 虫食い箇所を埋める際にも できるだけ同じような色の古材を使います。 できれば木目も揃った方がイイ!と思うと その材料を探すのが大変です。

塗装をしてしまえば何でもないことなのですが ゴマカシが利かないところです。
だから保管してある古材や古金具を あーでもない こーでもない とあさっている時間がとても長くなってしまい 会社にいたら親方に怒られるな・・ と思うことが良くあります(笑)
引き戸の縁と 扉の重なり部分に堅木が使われていて、それがこの箪笥唯一の特徴でもあったので その茶色とバランスをとるために錆の出た金具も茶に再塗装しました。
グレーに見えた箪笥も 削り上がって柔らかな木の色に仕上がったら ちょっと異質に感じた引き戸の縁も とても良い感じに見えてきました。
次の箪笥も塗装をしないことになっていますが・・ ちょっと心配です(笑)
仕事しよっと (* ̄∇ ̄*)