2014年11月25日
地味な満足

「ネズミにかじられて穴が開いてしまっていたので
こんなのは見せられない」 と思っていたそうです。
よくあることですが、箪笥を引き取りに行って
家の奥の納戸まで入れてもらう。
古モノ好きの私がアレやコレやと興味を示すもので
お客様も 「じゃあ、こんなのも直るかしら?」 と 壊れたまま・・ でも捨てられないモノをいろいろ見せてくださる。
中には私の分野とは違うけど〜 ってモノもあるけれど
判る範囲でお答えしたり、知り合いの業者を紹介したり・・
私が女だということで 「ちょっと散らかってるんだけど」と 寝室まで入れてもらうこともある。
私もだんだん親戚の家にでも行っているかのような気持ちで いろんな相談にのる。
.。゚+.(・∀・)゚+.゚ 愉しい!!
私のやりたかった仕事は こんなことだった・・と 最近つくづく思う。
変わったカタチの箪笥を作ることや それを集めて見てもらうことではなくて、こんなコトだった。
とても地味〜な満足感がある作業場。 喜んでもらえる納品。
その繰り返しで なんとか生活が成り立つ幸せ・・ 若い頃には想像もできなかったこと。
私自身が好きなタイプの箪笥だったので 「これこそ直して使った方がいいです!」 と
勧めたこともあって 色の合う古材を選んで選んで・・
板の割れ も ネズミの穴 も あまり目立たないように直すことができました。