お茶のこと

2013年03月02日

春を待つ

お茶碗(1)今年初のお茶のお稽古です。

12月は私の都合でお休みして・・
1月は まだ先生の喪が明けていない・・という
ことで 初釜はなし。
2月は あまりの雪で先生のお宅ではお稽古
できず・・   3ヶ月ぶりのお稽古でした。

水屋で準備をしていても アレ? ええと・・?
必要なお道具を用意するのも いちいち手が
止まってしまい 『 あと何だっけ? 』 と考えてしまうという 情けなさ。

こんなんでお点前できるのか? と不安なまま お稽古は始まりましたが、釜の前に座ってみるとカラダは勝手に動くもので・・
頭で覚えたことより 確かなものだなぁ と
変な風に感心してしまいました。


庭今では誰も住んでいない先生のお宅で、またお稽古できるようになるのは あと1ヶ月くらい先だろうか?

今は屋根から降ろした雪で軒下まで埋まっている中庭で 露地のお稽古ができるのは・・

そんな意味でも 春が待ち遠しい・・   今日この頃です。

cotan3 at 21:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年06月03日

追善茶会 (2)

席入りを待っていただく間、少しでもお客様に愉しんでいただこうと 待合(まちあい)では 
先生の若かりし頃の写真や新聞記事、2008年に放送された 『 100歳ばんざい 』 ビデオ等を見ていただけるようにしました。

90歳を過ぎてからの先生しか知らない私は すっかり見入ってしまいました。
ホントにカッコイイのです (* ̄∇ ̄*)

オリンピック候補?水泳も・・


オリンピック候補にも名前が上がったという体操競技(左)
 

水泳もお得意だったのですね、10代の頃でしょうか? (右)



愛馬と・・新聞記事

愛馬トヨハシとのお話は お稽古の席でも良くお聞きしました。
30代の頃(左)

昭和20年代、栃尾市にいらっしゃった高松宮様をご案内された時の新聞記事です。
40代の頃 (右)

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2012年06月02日

追善茶会

今日は、今年2月に亡くなられた那須先生と 昨年9月に亡くなられた奥さま(花子先生)を偲ぶ 
追善茶会が行われました。
お席で使われた茶碗は 全て那須先生自作のモノ。
生前からこれを楽しみに茶会にいらっしゃる方は とても多く、今日も 一つ一つにつけられた
銘に みなさん盛り上がっていらっしゃいました。

ここで一部を紹介します。
全て90歳を過ぎてから 自宅裏庭で自ら焼いた 楽焼です。

瑞雲





 瑞  運 (ずいうん)
雷












 雷 (いかずち)
お茶碗(10)











 ムーンライト
お茶碗(8)












 斑 (まんだら)
グランドキャニオン











 グランドキャニオン




新雪








 新 雪 (しんせつ)
獅子奮迅












 獅子奮迅 (ししふんじん)




はからずも







 はからずも

蔕











 蔕 (へた)

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2012年03月01日

初七日

img014

先生が亡くなってバタバタと一週間が過ぎました。
悲しみ・・というのが まだ実感としてないのですが、これからのお稽古の席に
先生が居ないんだなぁと思うと、淋しい気持ちになります。  

朝、先生のお宅にお邪魔して お線香を上げさせてもらいましたが
主の居なくなった大きな家は いつもより更に寒く感じました。
屋根から降ろした雪で 完全に埋まってしまった中庭に春がくるのは
まだまだ先のことになりそうです。


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2012年02月26日

奇しくも

初煮  脇床

那須先生のお宅に伺うと、すでに社中のメンバーが通夜の席でお出しする お茶のお道具準備を
始めていました。   今年初めて顔を合わせるメンバーですが、その挨拶は小さな声で 
『 お疲れ様です、遅くなりまして・・ 』 12月最後のお稽古から二ヵ月半ぶり・・  
こんなカタチで集まるなんて。  
『 先ずは 先生のお顔を見ておいで 』 と言ってもらい、仏間へ。
昨年9月に亡くなられた先生の奥さまの時と全く同じ状態で・・ 違うのは布団の上にかけられた
紋付だけでした。  『 先生、やっぱりお家がイイですね 』  病院でお会いした時より ずっと
ずっと穏やかなお顔で ホッとすると共に、何故か亡くなった方特有の肌の質感を確認できました。

茶室に戻り、葬祭場に持ち込むお茶碗など準備をしていると お茶会の準備をしているようで 
みんなポツポツと冗談なんか言い出して、笑い声も起こり、仕舞いにはキャッキャと盛り上がる。
( 社中の平均年齢は60歳くらいなんですけどね )
きっと先生は 『 楽しそうだねぇ 』 と、この光景を見ているんだろうなぁ〜
お稽古の時も お茶とは関係ない方向へ盛り上がってしまう門弟たちの話を ただニコニコと聞いていて 『 よく話が続くねぇ〜 』 と上手に終わらせる。  
ご自分も その話に乗りながら いつのまにか禅語の話に繋げてしまったりもする。

これからのお稽古は どんな風になっていくんだろう・・  と少し不安になったりしました。

菅原道真茶室の お床には天神様の軸が掛けられていました。 
そう2月25日・・ 天神様の日でした。
私がお稽古を始めたのも 13年前の2月。
一番最初に教えてもらったお軸が 奇しくも 
この天神様の軸だったのです。
こんなに楽しくお稽古を続けてこられたなんて、
手習いの神様・・  そのチカラは本物のようです。

これからも 那須先生 と 天神様 を後ろ楯(?)に お茶道を愉しんでいきたいと思います。

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2012年02月25日

終わり

抹茶ゼリー

昨日の夕方、私のお茶の先生が亡くなられました。
先生は明治40年生まれの104歳。

70歳から本格的にお茶の道に入り、元々の趣味であった書道、華道を活かしながら、
陶芸、漆・・と 興味を持ったものには 徹底的にのめり込み、他人にはマネのできない 
お茶の世界を作り上げてきた方です。

私が先生と関わることができたのは、晩年(91歳から)の13年間だけでしたが、
どれだけ沢山のことを教えていただいたか知れません。

病院から先生が帰ってこられるので、これからお手伝いに行ってきます。
先生のご自宅は 年明けからお稽古がお休みだったり、先生の入院だったりで 
きっと冷え切っていると思いますが、先生は早く帰りたかったんだろうな〜

朝、古い板ゼラチンを発見  オオーw(*゚o゚*)w  
使ってしまおう・・ とゼりーを作り始めたところで 
抹茶ゼリーにしました。


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2011年01月08日

2011  初釜

初釜 お花
無事、初釜に行ってきました。

三週間、お稽古がお休みだったので お茶室は
キンキンに冷えていました。
サッシが1枚もない先生のお宅は いくら暖房しても 
なかなか暖まりません。
私達は慣れていますが、お客さまは 寒そうです。
毎年必ず 何方かがおっしゃいます。
『先生はこのお家で 風邪もひかずに暮らしているん
だからスゴイ!』  ホントにそうです 

先生は 今年もお元気に 初釜の亭主を勤められました。
さすがに着物姿は見られませんでしたが、お客様に点前の
説明や気配りをされ、恒例の記念撮影 

初釜 お飾り
その後、場所を移しての食事会・・先生は遠慮されましたが、
ご家族から 『今年も那須を盛り立ててやってください』
『人生には必ず最後の時がきますが、それまでは 皆さん
よろしくお願いします』 と、ご挨拶がありました。

先生は今年104歳になられます。

毎年 『今年が最後かもしれません』 とおっしゃる先生。
門徒としては ある程度の覚悟をしながら、それでも 
『最後の最後まで 先生らしく・・』 と願っていますが、
見立てのお道具にハッとするような銘を付けて 私達を
驚かせたりするところは まだまだ健在!

先生、お元気で。  今年もよろしくお願い致します。

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2010年12月18日

今年最後のお稽古


祥子の炭組み


今日の午後は例によって お茶のお稽古に行ってきました。

11月から始まった炭点前は、毎回一人づつ・・ (今回はうちの母の番でした)
写真は お稽古が終わって炭を片付ける時に写したのですが、今日使った胴炭(一番大きな炭)
は ホントに大きくて、まだ こんなに残っています。   何か焼いたら美味しいでしょうね 

ここで帰ってしまうのは もったいないくらいですが、残った炭は また炭壷に戻し 次回の
お稽古前に炉を暖めるのに使うのです。
決まりきったお点前の稽古よりも、席を用意することや、水屋の仕事、そして その後の片付け
などが とても大切な勉強になります。

今年のお稽古は 今日でおしまい。
先生もお元気に年末のご挨拶をくださって、次にお会いするのは新年の初釜です。

先生はご高齢なので一回一回の茶事、お茶会・・ 
今では一回一回のお稽古が とても大切な時間です。
お顔を見ると、『今日は体調が良さそうだな』 とか 『なんだか元気がないけど』  と 。
お稽古が終わって玄関先で私達を見送ってくださる先生に 『来週まで お元気で・・』  と
皆がそれぞれに 思っているのがわかります。
今日は『初釜まで3週間、お元気で新年をお迎えください』 と強く願いながら帰ってきました。


家に戻ると 昨日、張子タンスをお送りしたお客様から 『タンスが届きました! ステキです!』 
と 留守電が入っていました。  電話をかけてみると、タンスが無事届いたこと、とても気に入って
くださったことが 興奮気味なお客様から よ〜く分かり、私も ホッとしました (*´∇`*)

ひとつ ひとつ キチンと終わらせて、気持ちよく新年を迎えたいと思います。

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2010年11月08日

適正サイズ

露地11月に入って荒れた天候が続いていましたが、
土曜日は気持ちの良い秋晴れになりました。

ヤッター!  この日は 露地(ろじ)を歩いて 
躙口(にじりぐち)から 茶室に入るお稽古をすることに
なっていたので、ずっとお天気を心配していたのですが・・
本当に最高の日になりました。

蹲








腰掛待合 (こしかけまちあい)  から 
用意された下駄を履いて 飛び石の上を歩き・・

 蹲 (つくばい) を使って 手と口を清め、

躙口 (にじりぐち) から 席入りします・・・ が
  この入り口のサイズは60cm × 60cm 程      
にじり口
利休の時代には 茶室は男たちの密談の場。
ここから入る時には 刀を外し無腰になるわけです。

『みんな私より小さかったんだろうな〜』 なんて考えながら
頭を入れ、膝を着き、ヨイコラショ と入ると 帯のお太鼓部分が引っ掛かってしまいました 

茶室は四畳半が基本、それより狭い小間(こま) は 3畳。
2畳・・ということもあるのだから、全く私のサイズでは 
カラダが邪魔でしょうがない。
160cmくらいまでが 適正サイズなのではないでしょうか?

私がお茶室を作るなら、畳も建具も・・全てのサイズを1.5倍にして パッと見 四畳半にしたい(笑)


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2010年05月29日

103歳のお祝い

今週(24日に) 103歳の誕生日を迎えた那須先生。
変わらずお元気で、水曜日には 県立近代美術館で開催されている  
『奈良の古寺と仏像展』 にお出掛けされました。
2年くらい前から 「奈良に行きたい」 と しきりにおっしゃっていたのですが
「奈良はたっぷり歩かにゃならんからのぉ」 と、その点は自信がなさそうでした。

ですから今回、この仏像展、それも国宝・菩薩半跏像が長岡にやってくることが決まった時には たいそう喜んで 『みんなで行きましょう』 と 張切りモードでした。

今日は、先日行われた茶会の慰労会ということで先生のお宅でお昼をご馳走になったのですが、その後 先生のお誕生会をしようという計画でした。

マス毎年、同じパターンでお祝いするので あまりサプライズにはなってないなぁ〜 と思うのですが、先生はご自分が皆を
もてなす事を考えているので、その後にケーキが出てくると 
『何のお祝い?』 という感じです。

仏像の話や、この日の軸の説明をする時の先生の目は 
とてもイキイキしていて まだまだ元気いっぱいです。
季節はずれ(?)の ダウンベストを着ていますが・・   
今週も5月とは思えぬ寒さで ストーブを点ける程。
先生は風邪をひかぬ様、寒ければサッと1枚着る、暑い時も
冷たいものは口にしない・・  と自己管理ができています。
これが長生きの秘訣でしょうか?

「先生、あと15年くらい頑張ると、長寿日本一になれますよ」 と誰かが言ったら
「いやぁ〜 もうたくさん」 と答えたが、 「来年の茶会は どういう風にしようかのぉ?」 と 
おっしゃったのが頼もしかったです。

何時まで・・ という欲張ったことは言わないけれど、先生とご一緒できるその時々を大切にして
いきたいという気持ちで一杯にりました。
きっと あの席に居た誰もが同じ気持ちだったと思います。



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