このところ休日は、遠くに出かけもせず一人静かに過ごしている。
つい一か月前までは連休があれば703号を運転し、淡路島を通って徳島まで行ってみるぐらいの行動力があった。ただ、1日や2日で行ける場所というのはどうしても限られてしまうのと、次の日の仕事を考えるとハメを外すのは難しい。やっぱり仕事は大事にしなきゃ。
それで、普段は寝るために戻ってる部屋の掃除から今日の休みは始まった。下駄箱に散らばってる宅配便の不在票やピザハットのチラシなど山のようになっていたのでそこから処分し、捨てられるゴミは全部捨てていく。空き缶、空き瓶だけでビニール袋3枚は使う掃除と、洗濯機を2回転させて洗濯をする。それだけで2時間かかり、午前中は潰れた。
その洗濯でダウニーが空になったため、ドンキへ日常品のまとめ買いに出かけた。 車道から駐車場に入るとき、ドンキの裏側にあった薬局が目に入った。 車道沿いに構えてるドンキにお客さんを取られているような印象があったので、こっちで買い物をすることにした。駐車場に入ったら案の定、2台ぐらいしか駐車されてなかったのだけれど。
さてさて、店内はどうだろうか。うん、普通のドラッグストアだ。とりあえずさっさと買い物をすませて帰宅。うーん、節電対策なのかもしれないけれど店内が少し暗かったな。まぁいいや。
さて、せっかく部屋もスッキリしたし1人だしで、読書デーにしよう。前に支部長から仕事が週休2日の場合、1日は読書に使う生活にしたほうがいいっていうのを教えていただいたので、それを実践するいい機会だった。
思えば、である。サラリーマンになって半年が経過し、同時に関西へやって来たわけだ。実家が水戸で大学は東京だったから18歳で家を出たのだけど、まだ2時間で帰れる場所だからよかった。うちの親父は東京が大好きで頻繁に来ていたから、ほとんど実家で暮らしているのと変わらなかったからね。
しかし、である。岡山の会社に就職が決まり、最初の配属が加古川と決まったときは、ある種の覚悟を決めた。内定式の前に親父と2日間かけて東京から加古川まで車を走らせてきたのだけど、まるで夏目漱石の『坊っちゃん』のようだなと思ったね。東京で学問を修め、地方都市で仕事をする。ただひとつ間違ってるのは、俺は親譲りの無鉄砲で、子供のころから損ばかりしていなかったことだろうか。
身も蓋もない言い方をすれば、東京と比べたらどこだって田舎だ。おまけに文化も言葉もずいぶん違うために最初は困ったな。でも考えてみれば、大学の時に自分よりもっと遠くから上京してきた友達もこんな気持ちだったんだろうなと、今ようやく理解できた。いざ自分がその立場にならないとわからないね、こういうのは。
じゃあ、いまの環境に不満なのかって?とんでもない。田舎だから余計な誘惑も少ないため、仕事と読書と教学に時間が使えるのだ。俺は入社してから最初の3年間は丁稚方向だと考えているので、ストイックに自分を高める時間に24時間ぜんぶ使える今の環境はすごい恵まれているよ。
それに、大学も1校だけが受かったし、就活でも1社だけが決まったから、なんだか俺は何か自分以外の大きなものに正しい方向へ導いていただいてる気がするんだよな。だからいまはこの会社で仕事と組織というのを覚えよう。そして与えられた環境で、自分を磨いていかなければ。