February 21, 2007

お久しぶり

こちらのページに偶然たどりついた方、コトコネから飛んで来て下さった方、こちらはずーーっと昔に書きつづっていた「キルト留学体験記」という名のブログです。1999年、アメリカへ「キルト留学」という名目で遊びに行ってきた約1年を綴っています。数年前まで(一生懸命思い出しながら)せっせと書いていたものをそのまま残してあります。今後また何か思い出した時は突然更新するかもしれません。。。

キルト留学にご興味のある方。いつでもご相談に乗りますヨ。コトコネまでぜひ遊びにいらしてください。  
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September 25, 2005

ウォーターカラーキルト

68443e4b.jpg
ものすごく久しぶり・・・の体験記です。まだまだ思い出はたくさんあるのに早く書かなければ忘れてしまうっ。何とか思い出しながら今後もマイペースにこの体験記を続けていきます。

下の方でも書きましたが、シャロンのビーチハウスに行く途中、必ず立ち寄るキルトショップがあります。その日もそこに寄るものだと思いながらシャロンの助手席でのどかな風景に溶け込む牛を眺めていたら、クィっといつもは右折するところをなぜか左折しました。
あれ?と思いながらも何も言わずに乗っていたら、・・・思ったとおり。いつもとは違う別のキルトショップの前に駐車しました!小さな小さなお店ですが、さすがシャロン。オーナーとの仲良しぶりを見るとどうやら行きつけのお店のようです。
話が長いので私もゆっくり楽しみながら、せまい店内にぎっちり詰まったキルト雑貨をあれこれ見ていました。その時ふと目についたのが、「ウォーターカラーキルトのキット」。そのキットは、かわいいおうちの屋根の上にネコが一匹たたずんでいるキルトで、生地もしっかり入っていました。
それがアメリカで買った始めてのキットだったと思います。ウォーターカラーとは「水彩画」のこと。小さな花模様の生地を色の彩度・明度などによって使いわけ、まるで水彩画のようなフワッとしたキルトが出来上がります。キットにはたくさんの生地が入っていましたが、やはりどんどん目が肥えてくると、それだけでは足りなくなり、結局シャロンのたくさんの生地在庫から花柄模様をひっぱりだして完成させました。花柄の生地がこんな風に使えるなんて。この時初めて知りました。それまでは「花柄」があまり好きではなく「絶対に使わないだろうな」と思っていましたが、それからは花柄さえも「いつか使うだろう」とどんどん溜め込んでしまうようになりました。(でも結局まだ使ってないんだよね。。。)

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January 20, 2005

ハンドワーク

アメリカでのキルト留学生活では、まずミシンを覚え、「早くてカンタン」な方法ばかり教わってきましたが、そればかりではありませんでした。
シャロンとロイはモーターホーム(キャンピングカー)でアメリカ中を旅します。私も滞在中に何回か一緒に旅をしましたが、まずその準備が大変です。
身の回りの準備はもちろんですが、一番重要なのが、旅行中の空いた時間(ドライブ中など)のための「ハンドワーク」の下準備です。おそらく手づくりが好きな方は皆さん同じことをされていると思います。小さなピースをたくさん用意しておいて、ちくちくできるようにしておくのです。
mitch「Motorcycle」
の裏に縫いつけたクロスステッチ。
パッチワークのほかにも、この「空いた時間用」のためにクロスステッチも覚えました。アメリカ国内を移動するために良く飛行機を利用しましたが、いつも何か作品を進行させるためのハンドワークを持って出かけました。この「時間の有効活用」はやがて「時間もったいない病」に発展し、今でも車や電車に乗って手に何かがないと発作がでてきます。。。

去年カナダに旅行したときも、その癖で飛行機の中でできるようにと編みかけのマフラーを持っていきました。国際線は大丈夫だったのですが、現地での国内線に乗る時、なんと荷物検査で編み棒を没収されてしまいました・・・。そうです。9・11の影響で、とがった物や小さなハサミなど危険と思われるものは全て機内持ち込み禁止となっていたのです。主人のためにつくっているマフラーです!機内ではカバンから出しません!といくら言ってもダメでした。泣く泣くあきらめ作り途中のマフラーから編み棒を取り歩き出すと、前にいたアメリカ人の女性の頭には、髪の毛をクルっとまとめた割り箸のような棒が!!これこそ危険だぁ!と思ったのですが、検査員は気づかなかったのでしょうね。

とにかくこれ以降は飛行機では針や棒を使ったハンドワークはできなくなりました。残念です。でも針をうっかり滑らせて隣の人のひざに落ちただけでも危険ですよね。ちくちくはゆったりおうちでやりましょう!(と言いつつ、会社のお昼休みにもやってる私は本当に病気です)

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November 27, 2004

オーダー

jeep実はビリーのおうちでの「小さなバック注文事件(?)」の後、さらにびっくり感動な出来事がありました。Show&Tellで見せたバイクのキルトを見たひとりのキルターが私に話しかけてきて、「息子にキルトをプレゼントしたいの。彼はJEEP(車)が好きなので、そのバイクのようなキルトをつくってほしい。価格はいくらでもいいからね。」
こんな素人キルターに、初めてキルトのオーダーが入ったのです!本当にその日は小さなバッグのオーダーといい、キルトのオーダーといい、外に出て何かを発言することによってこんなにもキルターの輪が広がるんだなぁと実感しました。それからは小さなバックづくりに加え、JEEPキルトの制作も始め、まさにキルト三昧の留学生活が始まりました。

e5c9a926.jpgバイクのキルトの前に立っている背の高い彼が、JEEPキルトの持ち主です。私はこれでも161cmあるので、きっと2m近くの身長だと思います。彼はこれでも当時20歳になったばかりでした・・・。今はニューヨークでアートの勉強をしているそうです。部屋にはJEEPキルトを飾ってくれているそうで、私の手元を離れても誰かの目にいつも映っているんだと思うととてもうれしいです。

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November 07, 2004

ベルニナ獲得に向けて(その3)

c48a3b8d.jpgその日からは「小さなバッグ」づくりで大忙し。ひとつひとつ生地も変えてオリジナルをつくりました。最初は私の「小さなバッグ」と同じようにつくっていましたが、かなりのスローペース。それを見かねたシャロンが「もっと早く簡単にできる方法を教えてあげる!」と一枚の紙を持ってきました。なんと、その紙に書かれた線の上に2枚の生地のストラップ(細く長い帯状の生地)を置き、線の上をミシンでダーーっと縫うとあっという間に三角形と三角形を縫い合わせた四角がいっぺんに何枚もできあがってしまうのです!この魔法の紙を「小さなバッグ」用に改良し、その後の制作はかなり楽になりました。
さすがアメリカ人。シャロンが教えてくれた「早い!簡単!」なやり方にはこの後もどんどんハマっていくことになります。。。
sbag3制作しながらも、完成した「小さなバッグ」を届けた人の友達からまた注文がはいったりするなど、友達の輪が注文の輪に。。。もちろんベルニナを買えるほどの金額にはなりませんでしたが、予想を超える十分な額でした。それよりもこの経験こそが忘れられない大きな財産となりました。

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October 26, 2004

ベルニナ獲得に向けて(その2)

sbag1ここはアメリカ。やれるだけやってみよう!と思い、いざ本番へ。私の番が回ってきて、全員が私を見ていました。そのとき制作中だった「Motorcycle」(“バイクのキルト”Art Quilt Clubで紹介中)を見せました。私とまだ話もしたことがない人も、私がアジアのどこから来たのか知らない人も、私の英語が理解出来ず良く分からないという顔の人も、そのキルトを見た瞬間、とても喜んでくれました。(大抵の場合は皆ほめてくれるのがマナーとなっていますが・・・)
sbag2とにかく気を良くした私は、思い切って言ってみました。私の小さなソーイングバッグを手に、「日本からキルトを勉強しにきました。このような絵キルトを今後たくさんつくっていきたい。そのためには“ベルニナ”が必要なんです。このバッグをつくるので誰か買ってくれませんか?」。なんとその場で6・7人の手があがりました。注文を受けながら、うれしくてうれしくて泣きそうだったのを覚えています。この「投資」(?)の精神がアメリカらしいなと心から感動しました。こんな見ず知らずの小さなアジア人に(私は身長161cmありますが、全員私より高かった。というより大きかった・・・)握手をしながら、「このバッグが届くのを楽しみにしてるね。バイクのキルトも完成したらまた見せてね。ベルニナ買えるといいね。」とひとりひとり温かい言葉をくれました。決して皆がベルニナのオーナーというわけではありません。ジャノメの人もブラザーの人もバイキングの人もいたはずです。それでも異国からキルトを学びにやってきた女の子(既に20代半ばでしたが)の夢をかなえようとたくさんの人が私に協力してくれました。同じ趣味を持つ仲間同士が集まるって本当に楽しい・・・ととても温かい気持ちになりました。

これも全てシャロンのおかげです。
(その3)へつづく・・・

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October 17, 2004

ベルニナ獲得に向けて(その1)

下のほうで、ビリーという先生にキルター専用のクラス用バッグを教わったお話をしました。その後無事完成させ、クラスに行くときはいつも使っていました。
ある日、ビリーからお呼びがかかり、ビリーの大きなおうちへこのクラスを受けたキルターがたくさん集まる会が開かれました。全員さまざまな色・模様の「Billie's Bag」を持って見せ合いながら、持ち合ったお料理を食べ、ちょこっとお酒を飲み、そのお酒を片手に、これまた以前お話したビリーの大きな「ソーイングルーム」探検がはじまり、、、とても楽しい夜でした。
その日の最大のイベントは、Show&Tell。Billie's Bagはもちろん、現在制作中の作品をひとりひとりが皆の前で発表するのです。実はこの日のためにシャロンと私はひそかに打ち合わせをしていました。ビーチハウスでこのBillie's Bagを作りながら「わたしもベルニナがほしいなぁ」とつぶやいたとき、考えたシャロンは私に提案しました。「せいこがもっているその小さなソーイングバッグ。それ私もほしいわぁ。ビリーの家に集まる皆もそのバッグほしいと思うの。皆に呼びかけて、1個いくらかで注文をうけてみたら?集まったお金をベルニナ購入の足しにすればいいじゃない?!」と。私は全く自信がありませんでした。Billie's Bagのように大きなバッグの方がアメリカ人は好きなんじゃないかって思ったからです。
smallbag
というのも、アメリカではほとんどと言ってよいほど、「小さなバッグづくり」をしている人を見たことがなかったのです。日本ではキルトをつくるよりもバッグやポーチを作る方が好きという方がたくさんいらっしゃいます。日本人はとても手先が器用なので、そのような小さなものをつくるのが得意なんだと思います。
しかしやはり勉強するためのビザで、留学生の身だし、稼いじゃいけないし・・・、誰も興味がなかったらどうしよう・・・などと消極的でした。しかもその小さなバッグは初めてつくったものでしかもそれっきり作ったことがない。。。ということで、不安でいっぱいでした。(シャロンはかなりうきうきしていましたが。)

その2へつづく・・・

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October 04, 2004

帰ってきた本

e80f46ae.jpgあるときシャロンと車で1時間ほどのところにある小学校で行われていた、小さなキルトショーへ行きました。このような小さな展示会はあちらこちらでやっていて、週末の予定はすぐに埋まります。シャロンはマイペースでゆっくりゆっくりキルトを見物し、さらに知り合いのキルターに会うごとに会話が長引くので、私は先回りしてあっという間に見終わってしまいました。体育館中にめいっぱい飾られている大きなキルトで見えなかったのですが、ステージの上ではおばあさんが小さなお店を広げてアンティークの雑貨などを売っているのに気づきました。
キルトよりも念入りにそれらの雑貨をひとつひとつ見ていたら、ふと古びた本を見つけました。タイトルは「The Romance of the Patchwork Quilt in America」。「アメリカンキルトのロマンス」という感じかな・・・?筆者の前書きの最後には、1933年5月と記されています。「アメリカンパッチワークキルトの歴史」や「アンティークとモダンについて」、「キルティングとキルティングデザイン」について、その当時の視点で(もちろんですが)書かれています。小さな英語の文字がぎっしり。だけど英語の勉強にもなるし、買ってみよう!と思い迷わずレジへ。そのまま袋に入れてもらい、シャロンの大きなおしりを見つけてまたキルト見学の輪にもぐりこみました。
book2その後うちに帰ってからシャロンに、「この本を買ったんだぁ〜」と見せたら、シャロンは声を上げて驚きました。なんと、それはシャロンが数年前ガレッジセールで売った本だったのです!!シャロンはその本をある婦人から譲り受けたそうです。なぜ分かったかというと、本に、ある時持ち主だった人のサインがしてあり、シャロンの持っていた本にも同じサインがしてあったからです。
book3写真上のサイン、日付が1974年12月26日とあります。下のレシートが私が買ったときのもので、1999年7月14日。何番目の持ち主だったのでしょう。私が生まれる直前の日付です。シャロンが手放した本が誰かの手に渡り、その誰かがまた手放し、そして私がそれをまたシャロンのうちへ連れて帰ってきたのです。このめぐり合いがとても不思議でうれしい出来事でした。
と、同時に「この本は毎回手放され続けてるかわいそうな子なんだな・・・」と思いました。私は二度と手放すまい。しかしアメリカから、おそらく初めて日本へやってきたその本は、まだ私に全てを読まれることもなく、最新のキルトテクニック本に埋もれてひーひー言っています。。。そのうち時間ができたら読むからね。と言いながら、私がシャロンの年になる頃、ガレッジセールで売ってたりして。

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September 17, 2004

Billie's Bag(ビリーズバッグ)

cb1ac31d.jpgオレゴンにあるTHE PINE NEEDLE(パインニードル)というキルトショップで、初めてキルトの2日クラス(2週連続の土曜日)を受けました。日本ではクラスというと、駅の近くの○○文化センターなどで行われている“趣味のパッチワーク講座”などしか思い当たらなかった私は、前の晩とてもわくわくしながらシャロンとセカンドミシンを磨いたのを覚えています。
キルトショップの前に車をとめると、セカンドミシンを片手にぞくぞくとキルターが集まってきました。日本ではこんな女性たちが片手にミシン持って楽しそうに歩いてる光景はなかなか見ることができないなぁと思います。私が見たことないだけでしょうか・・・。

私はシャロンにくっついて、とりあえず見に行くだけ・・・と言っていたのに、いざ、パインニードルの教室に入るや、「私もやりたい!」となってしまいました。ビリーという横にも縦にも大きな先生がいて、見かけによらずとてもやさしく、「それならあなたの分のミシンを用意してあげるわ」と言ってくれたのです。
教室はお店の奥にあり、使いそうな生地は持ってきたにもかかわらず、ついつい新しい生地の前で立ち止まりなかなか教室にたどり着きません・・・。

その日つくる作品は、バッグ。ただのバッグではありません。キルターのためのキルターによるバッグ。まさにこのキルトクラスへ参加する時のために使える大きなバッグをつくろう!というクラスです。
Billy's bag生地を入れる部分、大きな定規やマットを入れるポケット、側面には形がくずれないように軽いボードを差し込む秘密のポケットをつくります。
運の悪いことに(?)教室の外には溢れる生地。選びたい放題選んで大量に買っては教室に戻り、楽しくて楽しくて一気に仕上げた作品です。あんまり夢中でつくったので、これを日本に帰ってからも使えるだろうか、と考えるのを忘れていました。
派手すぎて持ち歩けません・・・。しかも大きく名前入り・・・。ずいぶん前に母が日本舞踊のお稽古に行くとき使っていましたが、今はどこにしまいこんであるんでしょうか・・・
とりあえず、アメリカでのクラス参加にはその後毎回このバッグを持っていきました。違うクラスに参加すると「あ!ビリーのクラス、あなたも受けたの?」とすぐお友達になれます。
オレゴンからアリゾナに引越した後も、そのバッグの作り方教えて!と言われることが多く、Billie's Bagは私の周りのキルターの間では一瞬の流行でした。車社会で持ち運びが便利。教室も広くて、しかも大柄なアメリカ人には最適なバッグなんだと思います。
下の「セカンドミシン in ビーチハウス」の写真を見ると分かると思いますが、次の土曜日までに宿題をビーチハウスでやっていた証拠写真です。古いシンガーで新しいテクニック(だった)ペーパーピーシングを使い「SEIKO」のアルファベットをつくりました。

下の方で紹介した「ソーイングルーム(その3)」に出てくるソーイングルームはこのときの先生ビリーのものです。

パインニードル:たくさんのオリジナルキットが目玉商品です。湖の近くのとてもかわいらしいキルトショップ。
http://www.pineneedlequiltshop.com/

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September 10, 2004

セカンドミシン in ビーチハウス

bce78e22.jpg前回お話したセカンドミシンですが、クラスへ行くためだけではありませんでした・・・。シャロンはオレゴンの海岸近くにビーチハウスと称する別荘を持っています。
住んでいるポートランドからは車で約2時間半。箱根のような大きな山をいくつも越え、突然開けた視界の先には牧場が広がりモォ〜という声が聞こえ始め、「あー牛さんだぁ」とのんびり風景を楽しみます。その後はチーズファクトリーを発見して早速アイスクリームを食べながら休憩し、もうひとふんばり走ったところで行きつけのキルトショップへ必ず立ち寄り店内をくまなくチェックしてから、さらに海沿いを走るとやっとシャロンのビーチハウスに到着します。
beach2小さなおうちですが、暖炉があり、木の匂いのするとても落ち着く別荘でした。(聞くところによると映画グーニーズで出てきた海岸の大きな岩があるところらしいです。)
実は私が車の免許を取ると言ったら、シャロンは「じゃぁ練習しなくちゃね」と、日本で運転には慣れていたとはいえ、いきなり左ハンドルのマニュアル車をビーチハウスまで運転させられたことがありました。シャロンは助手席で大イビキをかいていました。。。おかげで免許は一発でとれましたが、あれは無免許運転じゃなかったのかな・・・。

beachビーチハウス前にてシャロンと私。

ところで本題から離れてしまいましたが、このビーチハウスに行くときも必ず「セカンドマシーン」を持っていくのです。もちろん、海で遊ぶのも良いのですが(泳げるようなところではありませんが)海辺のおうちの窓際でミシンをカタカタしながらキルト制作。これがシャロンの「一番の幸せ」。私もオレゴン滞在中、このビーチハウスには何回も行きましたが、出発前はそこでつくりたいキルトの下準備に追われなぜか忙しくなってしまうんですよね。
大自然に囲まれた何もないビーチハウスには、最新のマシーンよりも「シンガーフェザーウェイト」が良く似合います。シャロンと私がキルトに夢中になっている頃、ホストファーザーのロイは庭のお手入れと暖炉の準備を整え、しっかり暇つぶしのための「パズル」にハマっています。。。

時間がゆっくり流れるこんな空気の良い場所で好きなキルトをしながらのんびり老後を・・・なんてシャロンの年になるまではまだ数十年も働かなくちゃいけないのに、やけに老後ばかり楽しみになってしまう今日この頃です。

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September 01, 2004

セカンドミシン!

0c46ff0f.jpg大きなキルトショーへ行くと、たくさんのクラスにも参加できます。私が参加したクラスは「ハウス」と「バスケット」。このとき初めてキルトショーのクラスを受けたのですが、シャロンと一緒にうちから持ってきたものがあります。
「セカンドミシン!」です。おうちのソーイングルームにはBERNINA。クラス用にはセカンドミシンとして一回り小さなミシンを持参します。BERNINAを持っていながら、さらにクラス用のセカンドミシン!なんて贅沢なんだろう。。。
しかし、アンティークらしい見かけのミシンで一目見た瞬間、「私もほしいっ」とよだれが出てきました。
class私の周りのキルターはほとんどがSinger Featherweight「シンガーフェザーウェイト」(羽毛のように軽いという意味だそうです)を持っていました。シスターズのクラスでも、ご覧のとおり、ほとんどの人がSinger Featherweightでした。
シンガー社が1933年から1964年の間に作ったポータブルソーイングマシーンです。直線縫いしかできませんが、とてもきれいな縫い目です。さらに、専用のボックスがついていて、持ち運びも楽ちん!クラス用には最適なのです!キルトショップの駐車場では、クラスを受けるためにトランクからこのボックスを取り出す姿をよく見かけました。車社会だから楽ちんなのかな?とも思いますが。
ほとんどが黒ですが、友達キルターの中には白いFeatherweightを持っている人もいました。「アンティーク」とまでは言わないにしても、それぞれのミシンに歴史があり、今でも現役で動いている小さなミシンにはとても愛着があるようです。

http://home.cfl.rr.com/featherweight/dates.htm
参考:Featherweightについて詳しく書かれたページです。自分のFeatherweightがいつ作られたものなのか、なども調べることができます。

house250年以上前につくられたミシンですが、こうして今もなおキルターの間で必需品として使われていることに感動します。BERNINAの最新マシーンを自慢するキルターも、大事に大事にFeatherweightも使いこなす。新しいものと古いものをうまく利用して、キルターライフを楽しむ彼女たちがとてもうらやましく、BERNINAに続き「獲物」を見つけてしまった私のその後の行動はまたいつか・・・お話します。(想像がつくと思いますが)
←シャロンのFeatherweightを使って、シスターズのクラスでつくった作品がこちらです。

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August 22, 2004

アウトドアキルトショー

019f419a.jpg毎年7月になると、オレゴンのシスターズという町でアウトドアキルトショーが開かれます。夏の太陽と美しい花々に囲まれ、開放感にひたっている(?)たくさんの生き生きとしたキルトを見に、アメリカ中から(いえ、きっと世界中から)キルターが集まってきます。
1999年の夏もそうでした。太陽の下で見るキルトは本当にどれも美しく、シスターズの町全体の雰囲気もキルト一色に染まります。始めてキルト留学生としてオレゴンにやってきた日は2月。寒く雨ばかりのどんよりとした暗い空・・・。やっと夏になり暑さを感じたカンカン照りの日が、こんなにうれしいと思ったのは初めてでした。そんな頃に見たシスターズのキルトショー。まさに「夏がきた!」という喜びと開放感がとても心地よい体験でした。

camp1ホストファーザーのロイはモーターホーム(キャンピングカー)を持っています。日本で見かけるそれとは比べようもないくらい大きい!!です。中にはソファ、テーブル、ベッド2つ、おトイレ、キッチンなど、それぞれコンパクトではありますが、ロイとシャロンと私の3人には十分の広さです。そのバスのようなモーターホームの後ろに普通の車を引っ張って走り、その小さい方の車でキャンプ場を拠点にドライブします。

camp2シスターズの近くにももちろん、こんなモーターホームが集まるキャンプ場がいくつもありました。私たちはそこからシスターズまで、キルトショー期間中毎日通いました。キャンプをしながらキルトショーに通う。まさにひと夏の良い思い出となりました。

キルトショー最終日、さぁ帰りましょうとモーターホームを走らせ始めたとき、シャロンは叫びました。「ロイ!ちょっとそこの道、右!」なんと、来年のキャンプ場を探し始めたのです。そしていくつか見学したあと、しっかり来年の予約をして帰路につきました。。。

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August 14, 2004

地下室

houseキルト留学中に滞在したおうちを紹介します。居心地の良いキッチンとリビング。十分な広さのベッドルームと書斎。
そしてもちろんシャロン専用のソーイングルーム。ソーイングルームの窓からはフロントヤード(玄関前の庭)が見渡せ、お留守番中(シャロンのソーイングルームに入り浸り中)、いつもそこから郵便配達のかっこいいお兄さんがやって来るのに気づいて、玄関で待ち構えていました。というのも、そのお兄さんに切手を貼った手紙を渡せば、持って行ってもらえたからです。
b232f2b2.jpgそれらの部屋がすべて1Fにあり、自由に行き来ができるちょうどよい広さです。さらに家の敷地よりも広い裏庭があり、ブランコ付のウッドデッキには大きなジャグジーがありました。
2Fはなく、地下室があります。地下には広々とした空間が広がり、以前こちらで紹介した“火曜日の夜”のキルターの集まりはここで行われます。その端に8畳くらいのベッドルームがあり、そこが私の部屋でした。壁の一番上に小さな窓がありますが、防犯用でしょうか。開きません・・・。
地面よりも下に住んだことのない私は、その暗く、じめじめとした地下室がとても怖く、毎日気分がどんどん沈んでいったのを覚えています。
外は雨、雨、雨。冬だったので特に寒く、倉庫にたくさん積まれたキルトを取り出しては、ベッドの上に重ねていました。
myroomしかし、数週間すると・・・地下室が快感になったのです!シャロンとロイ(ホストファーザー)は普段ほとんど地下に降りてきません。そうと知った私は、運動不足解消のために広々とした地下室で走り回ったり、夜中まで音楽を聴いたり本を読んだり自由気ままな地下室生活がすっかり気に入りました。
シャロンの集めたキルトを内緒でひっぱりだしては眺めたり、そっと地上(1F)に出ては熱い紅茶を入れて地下に戻りくつろぐ毎日が続き、「こんな冬の過ごし方っていいな」という良い印象に変わったのです。
外が雨で暗く寒ければ寒いほど、おうちの中って暖かく居心地が良い。

もぐらにもこんな風に居心地の良い“地下室”があるのかな??

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August 08, 2004

キルトショップ

私が住んでいた地域には、たくさんのキルターが潜んで(?)いました。町を歩いていても、パッと見て「あ、あの人キルターっぽい」という人を良く見かけます。もちろん、キルトショップ周辺ではたくさん出没していますのですぐに見つけられます。

車を運転して30分で行ける範囲に、個性的なキルトショップが数軒ありました。それぞれが独特の雰囲気をもっています。
とにかく店内を飾りまくって生地やサンプル作品、キットなどがあふれた楽しいお店。
たくさんのクラスを設けて、キルターのテクニックや知識向上のため様々な工夫をするお店。
キルトショップの店員さんは皆とてもフレンドリーですが、とにかくもっと「フレンドリー」にこだわったお店。ミシンディーラーを併設し、ミシンキルトのテクニッククラスに力を入れるお店。

特にそれぞれのキルトショップで行われているクラスについては、いつも新情報をチェックし、おもしろそうなクラスにどんどん参加します。
こっちのお店でクラスを受けたときにお友達になったキルターと、あっちのお店でバッタリ。なんてことはしょっちゅうありました。
さすがキルター。出没場所は同じようです。。。


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August 01, 2004

キルトグループ

「火曜日の夜」のようなのんびりおっとりグループもあれば、ある日訪れたキルター宅ではまた違ったグループが集まっていました。
彼女たちのグループは「革新的キルト、意欲満々グループ」・・・。「火曜日の夜」より服装やお化粧が少しだけ派手で、声が大きく元気いっぱいの彼女たちは、今までに見たことのないアートキルトをつくろう!というグループでした。
数ヶ月シャロンとほんわか暮らしていた私は、ちょっと目の覚めたような印象を持ったのを覚えています。新しいテクニックにどんどん挑戦し、生地も明るいものが多く、それこそ目が覚めるような配色のキルトなど、とても新鮮に見えました。

詳しい内容は思い出せませんが、彼女たちの活動を紹介します。
まず、テーマを決めます。例えば「夏休み」や「空」、「大好きな食べ物」など。皆でおもしろそうなテーマをひとつ決めたら、次週までに自分の簡単なイメージを絵で描いてきます。それを見せ合い、あーでもないこーでもない・・・と意見を言い合っている場面に私とシャロンは参加しました。(それはそれはとても活発でした・・・)

たとえば、その部分はペーパーピーシングで作ったら?とか、ここの部分は私の持ってるあの生地が合うんじゃない?などなど
さすがアメリカ人。自分の意見をどんどん発言します。なんだかキルトをつくるよりも意見の交換会の方が楽しそうな・・・雰囲気でした。事実、そのグループは皆で一緒にひとつのキルトを作るのではなく、それぞれのキルトの進行状況を発表し合いながら、お互いのテクニック向上を目指すグループでした。

それぞれのグループが思い思いの方法でキルトを楽しんでいたり、いろいろなグループに参加することによってたくさんの仲間が増えたり、キルターの世界っておもしろい!!と心底思いました。ひとりで作ることが多くても、発表できる場所が多ければ多いほど、制作意欲も出てくるんだと思います。

次回は「キルトショップ」についてです。[8月9日更新予定]
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July 24, 2004

火曜日の夜(その2)

cd9b311c.jpgジェーンのキルトが完成すると、完成お披露目パーティ&次回のキルトお披露目パーティが行われます。そして次はリンダ。「さぁ私の番よ!」とこつこつとつくりあげたキルトトップを発表し、皆から喝采をあび、そのキルトをつくることになったいきさつや皆に「こういう風にキルティングしてほしい」などと発表します。
このように何年もかけてそれぞれのキルトを皆でつくりあげていきます。
あわただしく過ぎていく毎日も、キルトをする時間を持つことで心にゆとりが生まれるんだと思います。
(と言いつつ私は今、サンプルづくりに追われて家事の手を思いっきり抜いています。。。逆だ。)
枠
締め切りに追われる課題があるわけでもなく、他の人と同じ作品をつくるわけでもなく、自分の好きなときに参加し、好きなようにつくったキルトを皆で完成させる。
ただ、「火曜日の夜」と決まっているだけで、あとは友情だけで成り立つ集まり。私はこの火曜日の夜が大好きでした。いつまでもその仲間でいたいと思いました。
しかし私はずっとそこにいるわけにはいきません。別れの日は本当に悲しいものでした。いつか私が年をとって、あんな風に毎週集まってくる仲間が果たしているだろうか・・・。

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July 17, 2004

火曜日の夜

a6093c2f.jpgシャロンのおうちには毎週火曜日の夜、ご近所のキルターが集まります。彼女たちの職業や年齢は様々ですが、キルトを通じてとても良い友達関係を築いています。
お夕飯の後、ひとり、ふたり、と集まり大体いつも6、7人。のんびりと誰かが持ってきたデザートを食べながら、いろいろなおしゃべりを楽しみながら、キルトをします。

この集まりは、先生がいてキルトを教わるという教室ではありません。英語がまったくダメだった私は、最初の頃いったい誰が先生なのか!?と目をギロギロさせていました。しかしあるとき気づいたのです。大きなキルトを皆でキルティングしているのですが、そのキルトはグループ全員のものではなく、グループの中のひとり、ジェーンのものなのです。
どうしてジェーンのものを皆がつくってあげてるの?と聞いてみました。やっとの思いで理解できました。。。
まず、ジェーンはトップだけをつくります。(ベッドカバーサイズ)このトップをキルト芯とバッキングと重ねてしつけをし、皆で大きな木枠にはめ込んでセットします。
その後、数ヶ月かけて毎週ジェーンのキルトをキルティングします。実際、私がいた半年間ほとんどジェーンのキルトでした。それほど時間をかけて誰かのキルトを手伝ってあげることに感動しました。(それほどおしゃべりが多くて進みが遅い・・・ということかも)
そしてジェーンのキルトが終わると順番に次のメンバーのキルト制作が始まります。そうしてそれぞれのキルトを毎年少しずつ完成させていくのです。

火曜日の夜、どこからともなくシンブルと針だけ持って(たまに甘すぎるデザートなど持って)シャロンのおうちにやってきては、キルトをしながらおしゃべりを楽しみ、また来週ねーと手を振りながら消えていく・・・そんな彼女たちの姿がとても余裕たっぷりに見えました。
しかし、皆のおしゃべり(英語)が理解できるようになってくると、皆それほど余裕があるわけではなく、それぞれが悩みを持っているということに気づいたのです。親の介護に疲れ果てている人、そんな親の弱っていく姿を見たくないという思いを打ち明けたり、または仕事での問題や子供たちのこれからのこと、自分の健康状態のことなど、きっとこのようなおしゃべりの内容は日本でもアメリカでも、同じですよね。
忙しい中、無理してでもこの火曜日の夜に話を聞いてくれる友達に会いにやってきては、ストレスを発散して帰っていくのだと思います。もちろんつらいことばかりではなく、もうすぐ孫が生まれるの!など楽しいニュースもたくさんありました。
シャロンのご主人ロイはいつも、針を持つ手が止まってもおしゃべりはとまらない彼女たちを呆れながらも、温かく見守っていました。時にはコーヒーを入れたりしながら・・・(入れさせられてた?)。

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July 12, 2004

ソーイングルーム(その3)

f00fa175.jpgここで紹介する写真は、あるキルターのソーイングルーム。シャロンのそれとは比べようもないほど大きな部屋!おそらく20畳くらいはあったと思います。とにかく生地が色別にきれいに棚に整理され、ミシンが2台(+お出かけ用セカンドミシン1台)、専用のアイロン台、デザイン用ボード、などなど夢のようなすばらしい設備。
もちろんミシンの乗った机はキルター専用の机で左に大きなスペースがあり、キルティングもらくらく!(らしい)。棚にはキルトのテクニック本や雑誌がずらーり。そんな本などちらっと見ながらお茶も飲める、ちょっと休憩するためのソファやテーブル。目も心も休まるきれいな庭の見える大きな窓。私の実家のリビングよりも広い広い天国のような(?)快適な部屋。
billys
このソーイングルームの持ち主はビリーといって、あるキルトショップでクラスを担当している先生です。先生についてはまた今度お話するとして、彼女のようにキルトを「職業」とすればこんな大きなソーイングルームが持てるのか!と悟った私は、「よし本物のキルターになるぞっ」とひそかに思ったものでした。
今思えば、土地、家、理解のあるだんな様。そしてキルト制作に対する真剣さと持続力と制作に没頭できる時間。プラス、設備を整えられるほどの収入(又は宝くじに当たる)・・・すべてを得なければ無理かなぁ・・と現実に気づき始めています。(←まだあきらめていない)
シャロンのソーイングルームでもうらやましいと思っていたのに、たくさんのキルターのソーイングルームを見るうちに、こんな夢の部屋まで見てしまった私はもう後にひけません。何十年かかってもいつかあんな部屋を持てるように(日本の住宅事情からいって無理がありますが)がんばるぞー!

と、格好から入る私ですが、どんなに部屋が小さくても、設備が整っていなくても、すばらしい作品をつくる人はたくさんいらっしゃるわけで・・・そういう方を見習って、私も今はコツコツ作品づくりに集中します。はい。

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July 09, 2004

ソーイングルーム(その2)

キルター友達同士では、まずおうちに遊びに行くと、することがあります。リビングのソファに腰をかけたりお茶を飲んだりするよりもまず最初に、生地の匂いに吸い寄せられて、ソーイングルームに向かいます。
このとき、その部屋がどんなにちらかっていようがそのことは暗黙の了解。「ちらかってるねぇ」は禁句です。(シャロンの部屋にはクツ下が落ちていますが、これも見なかったことにして下さい。)
逆に布があふれていればあふれているほど「キルト熱が上がってるわ・・・」と感心(したふりを)します。
次に、今制作中のキルトや最近買った生地などを見ながらさんざんおしゃべりをした後、ようやくリビングで落ち着くのです。
シャロンのキルター友達はほとんどが私の母親ほどの年齢でしたので、おそらく彼女たちにとっては私なんて小娘。生地を買うお金もないだろうと思われたのか(?)、おうちに遊びに行くと必ず「好きな生地持って帰っていいわよ」と言ってくれました。(実際は、あまりに増えた生地を整理する絶好のチャンスと思っていたかも)
そうやって集めた生地は今、(まだ?)私のうちで出番を今か今かと待っています・・・(もうちょっと待っててね!)

「ソーイングルーム(その3)」につづく・・・

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July 05, 2004

ソーイングルーム

55c52c0c.jpgシャロンのソーイングルーム。
だいたい6畳くらいの広さでしょうか。そんなに広くはありませんが、なんといっても「専用の部屋」というだけでうらやましいかぎりです。聞いたところによると、昔は子供の部屋で「やっと出て行ったからうれしくってしょうがなかった」(Sharon談)らしく、さっそくソーイングルームにつくり変えたそうです。
棚にも床にも布があふれかえり、机の上や壁にはキルトに関する雑貨だらけ。キルトのカレンダー、キルターズマグカップ・・・などなど。
私が一番気に入って(勝手に)使っていたのは、大きな台です。これもまた「キルター専用」の台らしいですが、ただの台です。
大きなカッティングマットが置いてあり、その上で生地を切ったり、アップリケをしたりいろいろな作業ができます。キッチンのテーブルでもなく、勉強をする机でもなく、まさに「キルター専用!」の台。ただ問題がひとつ。台の高さが高いので立ってしか作業ができないこと。
ただで使わせてもらっている身、文句はもちろん言いませんでした。いつかわたしもこんな部屋を!(そのときは自分に合った高さの台を・・・)と決心しました。
ところで、上のソーイングルームの画像、手前の床に落ちているのはもしやシャロンのクツ下では・・・!思い出した。シャロンってそういう人でした。。。

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June 28, 2004

マシーン

キルトをはじめたのはアメリカへ来る約3年前。チクチクチクチク、手縫いをしていました。針の持ち方が分からず、指は血豆やらぼつぼつの穴やら大変なことになっていました。それでも楽しさのあまり痛いのも忘れてチクチクチクチク・・・。

ミシンには目もくれませんでした。母のミシンはいつも壊れていたから。糸がからまったときのイライラを思ったらとても使う気にはなれなかったのです。

ミシン=すぐからまる、すぐ壊れる、すぐには使えない。

ホストマザーのシャロンに初めてあった日、何よりもまず、ソーイングルームを紹介されました。布であふれかえった彼女のお城に、デンと居座るBERNINA(ベルニナ)のミシン。彼女はこれを、「私のマシーン」と呼びました。そう。ミシンってマシーン(機械)のことだったんだ!といまさら気づいたのです。

心をこめてつくるのに、どうして「機械」を使うんだろう。手づくりを楽しみたいのに、どうして「機械」にまかせてしまうんだろう。私は「シャロンのマシーン」を「ただの機械」と思っていました。
どんなに自慢されても、そのときはその良さが全く分からなかった。(英語が理解できなかっただけ?)きっとこの先入観は、母のミシンのせいに違いない・・・。

しかしその後、毎日のようにシャロンのソーイングルームに入りびたった私は、「彼女のマシーン」のトリコとなったのは言うまでもない。

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June 20, 2004

キルター

キルターある冬。わたしは“キルト三昧留学”のためにアメリカの地にたどり着きました。
ホストマザーはキルト歴25年、お料理よりもキルトが好き。お掃除よりもキルトが好き。夫よりも・・・?
おしりの大きな彼女は、アメリカの典型的なキルト好きおばさん。
このようなキルト好きなひと、毎日キルトをする人、主婦業の合間にキルトをするひと、仕事の合間にキルトをするひと、とにかくキルトを愛するひとをひっくるめて、「キルター」と呼ぶらしい。

ろくな仕事についたことのないわたし。りっぱな肩書きがほしかった。これからはこう名乗ろう。「キルターです!」
主婦でも学生でもOLでもなく、「コピーライター」とか「デザイナー」とか「プログラマー」などと同じようなカッコイイ部類(?)の仲間入りだ!と思ったのは私だけでしょうか・・・。
職業ではないにしても、「誰々の奥さん」とか「お母さん」とかではなく、それ以外にちゃんと自分のしていることを証明できる呼び名があるっていいですね。(自己満足だけどね)

いろいろなキルターがいました。
ホストマザーのように、子供たちも巣立って身が軽くなり(体重は重そうだけど・・・)、
家事の合間にこつこつとキルトを楽しむ人や、毎日忙しいけど、週末だけは必ずミシンの前に座る学校の先生、仕事が忙しくても毎週火曜日のキルターの集まりには必ず参加する人など。
数ヶ月暮らしていると、だんだんと彼女たちの共通点が見えてきました。

「両立」が上手!なのです。

買物をする=キルトショップへちょっと立ち寄る
子供の送り迎えをする=ついでに生地を買ってみる
夫がゴルフへ=その間にクラスへ参加する
家族でドライブ=車の中でもできる小さなハンドワークを持って行く

どんなに忙しくても、自分の時間を必ず見つけ出す。そんな能力が備わっているのです。
もちろん、好きなことができる環境を自然につくり出す裏工作にも手を抜かない。
わがままに見えるかもしれません。だけど完成したキルトを見た家族はしあわせな気分になるのです。
好きなことをイサギヨクやり通す。

そんなわがままキルターに、わたしもなりたい!

オープン!→cotton connection  
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May 27, 2004

キルト三昧

アメリカ:キルト留学体験をご紹介します。

不定期更新ですが、思い出したことを(ときどき)書いていきます。記事にたいするコメントお待ちしております!

6月21日オープン!→ cotton connection

  
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