食と農コンサルタント・野菜料理プロデューサー 新田 美砂子 Misako Nitta のブログ 野菜好きがで料理だけではモノ足らず キッチンを飛び出し、各地の農産物の現場を見て回り、 マルシェや畑で野菜漬けの日々を送った後、 農産物などを使った地域資源を使った地域産品開発・ メニュー開発などを多数行っている。銀座のアンテナショップでは 売上180%アップも実現。 MBAを取得している女性で唯一の食と農コンサルタント 歳を重ねても美味しく楽しくお酒を飲みたい! 美味しいおつまみとお酒を楽しみたい! という想いから「べジつま」活動中!

野菜料理を素材からプロデュースして心とお腹を満たす食を作ります


情報を嗅ぎ分ける力

大学の後期の講義が終了しました。
最後の回は学生たちのグループ発表でした。
食にまつわるテーマを各グループで調べてまとめて発表するというもの。
食品ロス、仮想水、子供食堂、フードバンク、食のバリアフリー、エシカル消費、
フードマイレージ、オーガニックフード、災害食というテーマで
プレゼンをしてもらいました。
掲げたテーマは最近の課題が多く、例えば図書館で調べても、豊富に書籍がある訳では
ないと思います。ですから、学生たちは当然ネットで調べてています。
今回のプレゼンをみて、あれ??と思ったのは、私の知っている情報や知識と
ズレがあるということです。
どちらが正しいとかということではなく、その事象の一番重要なポイントが
私が考えていることとズレがあるなと感じたことです。
自分もインターネットで情報を収集することは、もちろんあります。
複数のサイトを読んだり、関連した事柄を調べてから、仮想水なら仮想水の
一番のポイントはここだろうということを精査する作業を頭の中でしているのだと思います。
たぶん、学生たちが抽出した情報の要点と私が抽出した情報から得た要点が違うのでしょう。

もしそうだとしたら、どこでどう違ったのか??
沢山ある情報の中から正しい情報、核となる情報を見つけ出す力があるかどうか
ということなのかもしれません。また、情報を咀嚼する力があるかないかということ
なのかもしれません。

先日も話題になっていましたが、
最近サイト上でのフェイクニュースが問題になっています。
テレビ画面や他のサイトからの写真を加工して、さもその人が美味しいといっているとか
絶賛していますとかフェイクでニュースを作って宣伝しているのですが、
それを見たひとは、マツコさんが美味しいといなら間違いない!とか思ってしまいます。

ネットの世界はリアルと嘘が入り混じっている
いい情報とろくでもない情報が混在している、、、
そういうことを認識する必要が大いににあります。

情報を鵜呑みにしないで自分で考えみたり、咀嚼することの重要性を
今回の講義で感じました。
知識と情報をもっているだけでは、本当の意味でそのことを理解したことには
ならないんですよね。自分がきちんと理解していないと
アウトプットってきちんと出来ないと思っています。
サイトの情報を集めて組み合わせただけのプレゼンは、聞いていれば
かき集めだな~ってすぐわかるし、人に伝わらないですよね。


ひとつの事象に関しても膨大な情報があり、どれを開いて読むかによって
得る情報の質や量や信憑性が異なってきます。私は今までの経験値で
その匂いをかぎ分けることが出来ているのだと思いますが、
経験値のない人達にどうやって嗅ぎ分け力をつけるのか、、、私の課題です。

駅そばの思い出

私の駅そば歴は長い。
高校生の時に学校の帰りに一人で、食べ歩いていたことが始まりだと思う。
わざわざ通学ルートではない路線の駅そばを
食べにいっていた。おこづかいで安く食べられるから行っていたのと、
オープンキッチンで作るところを見られる安心感と、不特定多数の人が入れ替わり立ち代わり
立ち寄る店の雰囲気が面白かったのかもしれない。
女子が一人であちこちいくというのは、かなり変わっていたようで、
友人からは「ありえない~」とあきれた顔で言われていた。

学校が渋谷付近にあったので、井の頭線の下の京王系の「陣馬そば」によく行った。
そこは、お蕎麦より、たしかラーメンのほうが美味しかった印象が残っている。
カレーもあったし、揚げ物の臭いがいつも漂っていて、いかにも男性御用達感の強い店舗だった。
女子一人だとちょっと気がひける店舗だった。
東急系列は「田園そば」。こちらは一人でも入りやすい店舗だった。
目蒲線の目黒駅のホームにあった店舗によく行った。
他の東急の駅の「田園そば」にも遠征に行っていた。
メニューは同じでも、同じチェーンでも味が微妙に違うんだな~と感じていたのを覚えている。
ここのは美味しいとか、ここのはいまいちとか、そんなことをリサーチするのが楽しかった。
今ならば、セントラルキッチンで汁も作られたものが供給されるから
つゆの味のブレはないだろう。
小田急の箱根そばは、他とちょっと違う独自の味がしていた。今でも箱根そばは独特だなと
感じるのはかえしの味だろうか。
成田にいた時は、JR成田駅の蕎麦屋と、京成成田駅横の米屋分店さんがやっている
小さな駅そばに時々行っていた。
米国に住んでいる知り合いは、成田に着くと真っ先に、JR駅の駅そばに行っていた。
そこの蕎麦を食べると日本に帰ってきたと実感できるそうだ。

駅そばは、蕎麦という食べ物を安く早く提供するところであるが、
普通の蕎麦屋さんとは全く別物なのである。
早く何か食べたいということだけでなく、
ざわざわと混み合った駅やホームの人込みや雑踏からふっと一瞬逃げられる場所であり、
通学や通勤の行き帰りに立ち寄って、空腹を満たすように、麺をかきこみながら
その日の悔しさや辛さや、あるいは楽しさを蕎麦と一緒にすすっていく。
どこかふっと一瞬ブレイクできるような、そんな場でもあるのだと思う。
なので味だけでなく、お店の雰囲気とか店員さんたちの丁寧な声かけ等も重要なファクター。

昔の関東のつゆはもともと真っ黒だった。そばやうどんが見えないぐらいの色の濃さだった。
最近は、関西系のうどんチェーンの台頭などによって、
東京ではかなり汁の色も味も薄く甘くなっている。もはや真っ黒な汁は見かけない。
先日もJR最寄り駅の駅そばを食べたが、汁は色が薄く甘くなっているなと感じた。
また、駅そば屋は、そばもうどんも同じ汁で供するので、
どちらでも合うように微妙な味付けを狙って、各店舗(というかチェーン)それぞれ
工夫して味を作っているのが良くわかる。
駅そばは独自の変化を遂げてきていて面白い。

人手不足の時代、駅そばはどう変わっていくのだろうか。
どんぶりと茹でた麺を渡されて、自分で具をのせたり、汁をかけたりするようになるのだろうか。
店員さんから「お待ちどうさま」と言われて、どんぶりを受け取るのが実は嬉しいのだが。

安心は安全と信頼で作られる 

食の安心・安全という言葉は、いつも一まとめにセットとして使われることが多い。
安全は作り上げるもの、安心は人の心が感じるもので異質ものである。
その2つの言葉の意味は全く異なるのに、簡単に「安心・安全」と普通に使われて
しまっていることにいつも違和感を感じている。

先日、NPO法人野菜と文化のフォーラムの講演会で、農林水産省の消費・安全局の
安岡澄人課長の「食の安全・安心と原発事故後の対応」という講演を聴いた。
安岡氏は震災後の福島県の農産物の米の全量検査や圃場の放射性物質の低減対策など
農業の立て直しに尽力してきた。しかし、まだ福島の農産物は苦悩を強いられている。
実際に現場に携わってきた安岡氏の最初の言葉がすごく鮮明で焼き付いた。

安全=安心でない
安心(消費者の心理的判断)=安全(科学的評価によって客観的に生み出されたもの)
              +
              信頼(行政や食品事業者等の誠実な姿勢や真剣な取り組みと
                 消費者への十分な情報提供)

つまりいくら「安全」というエビデンスがあっても、
それだけでは人々は「安心」しない。「信頼」がないと安心してもらえないということである。

しかし、信頼を得るという事ほど地道で難しい作業はないと思う。

私は震災前も震災後も福島県の仕事をしていた。震災後翌年から県南地域の六次化の開発に
携わっていたので、実際に米の全量検査の検査場も見学にいったし、
野菜の放射能検査方法などもヒアリングしていた。関係者が膨大な労力をかけていたのを知っている。
これだけきちんと検査をしているものだから「安全」なはずなのに、
消費者はどこか敬遠する。
例えば特産品の桃は、他の産地のものに比べて、同じクオリティでも店頭で明らかに1~2割安い。

TVコマーシャルや、トップセールス、市場関係者へのプロモーション、電車内広告など
様々な取り組みがされている。都内では福島県の産直市も開かれている。

それなのに、なぜ消費者の信頼が充分に得られていないのか?
安全であるということを伝えるだけでなく、
そもそも福島の農産物のブランディング力が弱いことが要因であると思う。
桃、きゅうり、アスパラ、トマト、米・・・よいアイテムはたくさんあるが
福島県といったら〇〇と連想できるような強いブランド力をもった
アイテムが殆どないのではないか。

ブランドとは人の心に生まれるもので、作り手がいくらブランド作りをしても
消費者のこころにブランドは住み着かないものである。そこには安心と同じで
信頼が必要である。

あれもこれも美味しいよと言われても、消費者の心には響かない。
加えて、昨今は従来のマス的なプロモーションでは人々に響かないし届かない。

消費者に安心と思ってもらうための相互理解と信頼をどう構築するか、
震災後7年経過して改めてその方法が問われている気がした。
福島は既存の戦略を見直して、新たなブランドマネジメント考える時期にきているのかもしれない。
2011年の大震災からもうすぐ8年。
今は消滅してしまった、自分が何度も通った福島の海岸沿いの町の風景と人々の顔を思い出した。







プロフィール


新田美砂子 Misako Nitta

べジつま研究会主宰 野菜料理研究家 食と農コンサルタント
(有)コートヤード代表取締役

全国各地の食材や農産物を使ったメニュー・商品開発を 行っています。!

キッチンから畑、マルシェなどでの現場経験を生かした 食と農のスペシャリストとして仕事をしています。

べジつま研究会主宰。

べジつまは、歳を重ねてもヘルシーに美味しく楽しく

大切な人達とお酒が飲めるように考えたおつまみ
べじつま研究会(食事会)・WSも開催

お問い合わせ メールフォーム
有限会社 コートヤード Web

ギャラリー
  • フリーズドライ漬物
  • 今金男爵いも
  • 今金男爵いも
  • 家庭料理の金額
  • こういうトマト買わなきゃ!
  • ワッサー
  • 愛知の伝統野菜 ちりめんかぼちゃ
  • 愛知の伝統野菜 ちりめんかぼちゃ
  • 愛知の伝統野菜 ちりめんかぼちゃ
アーカイブ
記事検索
  • ライブドアブログ