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ミッションオーバーホール作業と同時に、LSDのオーバーホールをご注文頂きました。

LSDはクスコLSD RS 1.5ウェイです。

今回の個体は2回目のOHとなります。分解前にイニシャルトルクを測定確認したところ起動トルクで3キロ強、動作時の安定トルクは2キロ弱あたりでした。RSは新品時からイニシャルトルクは低めに設定されていますから、劣化具合としては一般的な数値です。

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サイドシム、プレッシャープレートは摩耗して薄くなっており、また異物の噛み込みなどで回転傷が多数です。
プレッシャーリングのカム当たり部は段付きに摩耗してきているので、今回で最後のオーバーホールとなりそうです。デフケースも摩耗しますから、LSDのオーバーホールは2回くらいが限度と考えておくのが良いです。

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LSDリペアキットはWPC表面処理を行っています。プレッシャープレートは2種類の厚さが用意されているので組み合わを変更してイニシャルトルクを設定します。今回は新品時に近い4キロ弱を狙って組み合わせます。

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再使用部品は超音波洗浄にかけて鉄片を取り除いておきます。
鉄粉などが残っているとミッション内部のベアリングにダメージが入りますから、せっかくのオーバーホールが台無しになるので丁寧に洗浄します。



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仮組とイニシャルトルク測定を繰り返して、狙った数値になるまで繰り返し分解組み立てを行いました。
今回は3回目の組み立てで希望の数値に合わせることが出来ました。

デフのイニシャルを測定する場合は、昔ながらの弓形トルクレンチが良いですね。起動トルクと安定トルクの数値変化が確認しやすいからLSDオーバーホールの必需品であり、最近はそれ以外には全く出番がありません(笑)