鉄鉱石価格と直接連動するETFは現時点で東証には上場していません。

しかし今日ご紹介する日経の記事は、コモディティのスーパーサイクルを感覚的につかむためにうってつけですので、ここで引用します。




9/28の当ブログでは「BRICsの今後とBRICsの次について③」という記事を書きました。
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 資源国で産出する資源価格が上昇を続ける。

   ↓

 資源国の経常収支が黒字を続けるようになる。

   ↓

 経常黒字国は為替レートが自国通貨高になるため、自国通貨の為替レートが上昇し続ける。
 (7/11の記事 http://blog.livedoor.jp/cpa_capitalist-index/archives/2013-07-11.html を参照)

   ↓

 輸入物価が下落し続ける。

   ↓

 インフレ率が低下し続ける。

   ↓

 金融緩和を続けられるようになる(=政策金利が低下し続ける)。

   ↓

 株価が上昇し続ける。

   ↓

 自国通貨建ての株価の上昇 × 自国通貨の為替レートの上昇。

   ↓

 その国の株価を(たとえば)円建てに換算すると、急激に上昇し続ける。
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http://blog.livedoor.jp/cpa_capitalist-index/archives/2013-09-28.html

これは資源国についての話でした。
今度は非資源国で同じことが起きるわけです。




また、6/26の当ブログでは「金(ゴールド)のショート」という記事を書きました。
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たとえば原油については、1910年代、1940年代、1970年代、2000年代に大きく上昇した一方で、それ以外の年代ではほとんど上昇しないか、むしろ下落したりしていました。

商品については、原油にしても金にしても穀物にしても、需要不足になったときに簡単に供給を増加させることができない、という共通の特徴を有しています。

たとえば原油については、価格が何年も低迷すれば、何年もの長期プロジェクトを立案・遂行して油田の開発をおこなおうと考える人は限定的になってしまいます。また、あえて原油の消費を抑えて節約しようという人も限られてくるでしょう。やがて供給不足になり、需給が逼迫して、価格は上昇に転じます。

一方で価格が何年も高騰すれば、大規模プロジェクトを遂行したりコストの高い工法を用いたりして、油田の開発がすすみます。大規模なプロジェクトですから、開発された油田も大規模なもので、その油田は何年にもわたって大量の原油を供給し続けるでしょう。やがて需給は緩み、価格は下落していきます。

重要なのは、「やがて」という単語です。

この「やがて」の周期が、30年かかるわけです。
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http://blog.livedoor.jp/cpa_capitalist-index/archives/2013-06-26.html

これは原油についての話でした。
今度は鉄鉱石で同じことが起きるわけです。





<以下、全文抜粋引用>
鉄鉱石、広がる急落観測 建機・商社に逆風
鉄鋼・車に恩恵か
公開日時(1/2ページ)
2013/12/1 6:00
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 鉄鉱石価格が2014年以降、大幅に値下がりするとの見方が増えている。理由は供給過剰だ。中国の需要拡大を見越して計画した新規鉱山からの供給が本格化する一方で、需要は当初の想定ほど伸びていない。鉄鉱石価格は資源ブームに乗って高騰し、今なおリーマン・ショック前を上回る水準を維持しているが、ようやく沈静する可能性が高い。

20131201-6

鉄鉱石の開発は計画決定から出荷まで長い年月がかかる(豪州の生産現場)=ロイター

 ゴールドマン・サックスは14年、商品全般に値下げ圧力が強まると予想している。中でも最も下落しそうな品目として鉄鉱石を挙げる。14年末の価格は現行より15%以上下落するとみており、代表的なオーストラリア産スポット(中国渡し)にあてはめると現在の1トン135ドル前後から115ドル以下になる計算だ。

 スタンダードバンクは鉄鉱石スポットの平均価格が16年に100ドルまで下がり、長期的には80ドル程度で推移すると予想する。現在に比べ4割も安い水準だ。同社は南アフリカが本拠で、資源分野に強みを持つ。

 03年まで20ドル前後だった鉄鉱石のスポットは11年の190ドル前後までほぼ10倍に上昇した。中国の需要が急増する一方で鉱山の開発が追いつかず、需給が逼迫したためだ。

 その後、金や銅が大幅に値下がりするなかでも鉄鉱石は比較的高値を保ってきた。鉄鉱石の開発は港湾や鉄道の整備を含めて計画決定から操業までのタイムラグが大きく品薄感がなかなか解消しなかったことが理由だ。

 ここにきてリーマン危機前からの継続分に加え、危機後に中国政府が決めた4兆元(約60兆円)の経済対策の波及効果を当て込んだ計画がようやく本格的な出荷にこぎつける見通しとなった。半面、中国の粗鋼生産の増加ペースは鈍っており、鉄鉱石は供給過剰に陥るとの見方が広がっている。

 大和証券によると鉄鉱石の海上貿易バランスは過去5年間はほぼ均衡していたが、14年は需要に対して供給が3.8%(4700万トン)過剰になる。15年は過剰幅が5.9%に拡大する見通し。

 鉄鉱石が高騰局面から転換すれば産業界や外国為替などさまざまな分野に影響が表れそうだ。大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリストは鉄鉱石価格が下落すれば「コマツや日立建機など建機メーカーや、鉱山権益から高い収益を上げている三井物産など商社への逆風になる」と考える。一方で「鉄鋼メーカーは原料調達の交渉力が高まり収益にプラス。鉄鋼の値下がりによって自動車や電機などの需要家にも恩恵が広がる」とみる。

 ブラジル資源大手のヴァーレや英豪リオ・ティントなど資源メジャーや日本の大手商社がオーストラリアなどに保有する優良な鉱山の採算ラインは1トンあたり60~70ドル程度といわれる。たとえ市況が悪化しても赤字操業に陥る可能性は低そうだが、これまでのような高収益は期待しにくくなる。

 ゴールドマン・サックスは外国為替市場で「鉄鉱石の大手輸出国の豪ドル、ブラジルレアルなどへの下げ圧力が強まる」と予想する。鉄鉱石価格の下落は輸出国にとって貿易収支の悪化や経済成長のマイナス要因になるためだ。

 一方「鉄鉱石価格が下落すると品位の良くない鉱山の淘汰が進むうえ、資源メジャーが需給の引き締めに動く公算が大きい。価格は15年を底に回復基調に転じる」(金属調査会社、アイアールユニバースの棚町裕次社長)との見方もある。

 鉄鉱石は貿易量が多いうえ関連する産業が多岐に渡る。相場が転換点を迎える可能性が高い来年にかけて注目を集める場面が増えそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN) 村田和彦〕
http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNMSFL280RD_28112013000000