地獄谷野猿公苑 ふぃーるどのーと

お猿の温泉でお馴染み、長野県は地獄谷野猿公苑のニホンザルの生活や季節の動植物の話題など、毎日を猿と共にする公苑スタッフの日記です。

不安定

9月10日(火)はれ☀️

最低気温 最高気温
サルたち来苑時間8:40(13:30サルたち早退)

1日(日)9:50〜17:00
2日(月)10:55〜17:00
3日(火)8:30〜17:00
4日(水)13:50〜17:00
5日(木)8:30〜17:00
6日(金)8:40〜16:00
7日(土)終日サルたち不在
8日(日)終日サルたち不在
9日(月)終日サルたち不在

【9/1~9/9の期間、サルたちの様子】
9月に入り、サルたちの動きは徐々に不安的になっています。

6日午後に早退してしまった後は7日〜9日でサルたちが公苑に来ない日が続きました。

7日は山に登ってサルたちを探しに行くと、山奥の深い谷底で、微かにサルたちの声が聞こえました。

そのエリアはヒトが立ち入れない場所です。

仮にサルたちの元に行けたとしても、200頭のサルたちを引き連れて移動することはムリな場所で、私たちはサルたちが近くに来てくれるのを待つしかありません。

期待して、サルたちを呼ぶ笛を吹いていましたが、サルたちは更に奥深くへといってしまい、やがて声は聞こえなくなってしまいました。

8日は、前日の状況を踏まえ山の中を広く探索しました。

この日、見つけたのはサルたちの痕跡。

食痕とフンの様子から、少なくと20~30頭くらいの規模チームでしょう。

志賀高原には、いくつかサルの群れがあるので公苑の群れのサルと断定はできませんが、可能性は高そうです。

しかし、その後はサルたちを見つけることはできませんでした。

9日に至っては、何の手掛かりもなし。

今日は、どうしようか…と思っていたところでサルたちの方から公苑に来てくれました。

とりあえず安堵したのも束の間。午後の早い時間に山へ帰ってしまいました。

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「山の実りはよくはない」
ここ数年は温暖化と、雨不足(或いは局所的な豪雨)が影響してか、山の食べ物の生りはあまりいいように見えません。

今年の秋は始まったばかりですが、山りあまりよくないように見えます。

今の時期だとヤマブドウが出ている頃ですが、サルたち捜索をしている場所では、ブドウの房が見えません。

反面、サルたちのフンを見ると、その中にはブドウの種がビッシリ入っています。

9月の上旬からこんなにいっぱい種の入っているフンしていたかな?と感じてます。

ある所にはいっぱいあって、それを食べに遠出しているのかもしれません。

とはいえ、山全体では実りが不足しているのはここ数年では毎年のこと。

これからも公苑のサルたちが不自由しないくらい、山の実りが続いていってほしいものですが…どうなっていくのでしょうか。

台風接近

8月31日(土)くもり

最低気温 最高気温
サルたち来苑時間

最近のサルたち公苑滞在状況
23日(金)8:30〜17:00
24日(土)9:00〜17:00
25日(日)9:40〜17:00
26日(月)11:00〜17:00
27日(火)8:30〜17:00
28日(水)13:30〜17:00
29日(木)8:30〜17:00
30日(金)8:30〜17:00

【8/23~8/30の期間のサルたちの様子】
公苑周辺の木々は緑鮮やかで、夏という雰囲気ですが、徐々に秋の気配が近づいています。

吹くかぜは日に日にヒンヤリと冷たくなって、賑やかだったセミたちの声は勢いを落とし、逆に鈴虫などの秋虫の声が聞こえてきます。

この1週間のサルたちは、26日と28日にかなり遅れて公苑に来て、特に28日は午後になってようやく公苑にくるなどかなり苦戦した結果となりましたが、一度公苑に辿り着けば割と落ち着いて過ごしてくれています。

今年の秋の実りは、山で見る限り良くはないようです。

…と、いうよりここ何年かは猛暑や雨不足(あるいは境地的な豪雨)によって実りが良くないように思っていて、今年はまた実りが良くないなあという感じ。

それでも、徐々に増えてきた山の食べ物を食し、サルたちは大きくなったように思います。

特に、メスに比べて換毛の早いオスたちは、5月頃に抜け替わった毛が伸びてフサフサになってきたので、この2〜3週間ほどで一回り以上大きくなったように見えます。

今日で、8月も終わり。

9月になればいよいよ食べ物の秋本番。サルたちのコントロールの難しいシーズンです。

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「台風10号」
非常に強い勢力の台風10号が日本列島を横断中です。

このブログを書いている8/31現在は、四国関西あたりに台風がいるような状況です。

台風が九州地域にいる時でも、東海・関東地域に大雨や突風で被害も大きな地域もあるようですが、幸い地獄谷周辺では雨も風も穏やかで、災害・被害なく過ごしております。

台風は、この後温帯低気圧になって消えてしまうとのことですが、その後も激しい雨が続く見込みで、しばらくは警戒が必要です。

長野県では、9月1日〜2日に大雨の予報が出ています。

雨・風が激しかったり、その影響で災害が発生した場合、休苑も検討しております。

また、今回の台風関連の悪天候の場合、スタッフの安全面から「サルたち捜索を取りやめする」という可能性もあります。

地獄谷野猿公苑のサルたちは、山で生活する野生のニホンザル。サルたちの毎日は公苑でだけ生活しているのではなく、山から公苑に降りてきてくれる事によって皆様に観察していただいている施設です。

サルたちから自発的に「公苑に降りてきてくれる」のであればよいのですが、山で滞在していてその場から動かない事もあるのでスタッフが「山に迎えに行く」事があります。

特に、これから秋の時期は山に食べ物が増えて、サルたちにとって「公苑に行く理由」が薄れて公苑に足が向かなくなることが多くなる時期です。

ひどい悪天候の時は、この「スタッフのサル捜索」ができませんので、サルたちが公苑に降りてくる可能性が低くなってしまう事もございます。

施設の特性につきまして、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

公式HP、SNSでは公苑の営業について常にお知らせしておりますので、是非チェックしてください。

ソワソワが始まる

8月24日(土)

最低気温 最高気温
サルたち来苑時間

最近のサルたち公苑滞在状況
19日(月)11:00〜17:00
20日(火)サルたち終日公苑不在
21日(水)8:30〜17:00
22日(木)8:30〜17:00


【8/19~8/22の期間サルたちの様子】
まだまだ暑い日が続いていますが、お盆も過ぎたので吹く風が爽やかで秋を感じる空気感になってきました。

公苑から見える限りでは、周囲の風景にあまり変わり映えはありませんが、山の中では徐々に秋の実りが始まっているのでしょう。

19日に遅刻、20日はサルたち終日不在(山から降りて来なかった)となりました。

21日以降は、朝早くから公苑に来てくれる事が多くなっているので、19日・20日辺りは

「空気感や、草木の雰囲気からすると、そろそろあっちのポイントに行けばいい食べ物があるかもしれない」

といった具合に、確認のため遠出してみた…といったところでしょうか。

一旦は落ち着いた様子になってコントロールはしやすくなっていますが、進む秋模様と比例してどんどん動きが不安定になっていくでしょう。

お盆も終わり秋の気配

8月18日(日)はれ

最低気温22℃ 最高気温28℃
サルたち来苑時間8:30

最近のサルたち公苑滞在状況
11日(日)8:30
12日(月)9:50
13日(火)8:30〜15:30
14日(水)8:30〜17:00*15:00頃からサルたち山に帰りだす
15日(木)8:30〜17:00*14:00頃からサルたち山に帰りだす
16日(金)8:30〜17:00
17日(土)8:30〜17:00

【8/11〜8/17の期間のサルたちの様子】
先週くらいからサルたちの様子が若干変化しました。

やけにケンカが頻発し、いつもならすぐに終わるようなケンカがなかなか収まらずしつこい。

オスたちが少しソワソワした様子でふらふらとしている様子もあるので、発情が始まってきているのでしょう。

始まっている…と言っても、厳密には「発情の準備段階」とでもいうべきか、発情そのものが始まっている訳ではなく、恋の季節である秋が近づいているので、身体がなんだかソワソワするムズムズするといった程度。

そのソワソワムズムズが、ケンカの火を付けやすく、ケンカの日が消えにくい原因となり、ケンカがすぐ勃発して収まりにくい状況へと繋がっている感じです。

お盆も終わり、吹く風がどこか秋らしさを感じるようになってきましたし、そういった空気感や山の中の様子の変化から、そろそろ恋を始めて良いのだ…と身体が反応しているのでしょう。

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【お盆も終わり、発情期準備モード】
今のサルたちは、発情の準備段階。

気持ちの上で、「猛る心」がどこかで湧いている状態でしょう。

一口に発情期といっても、発情期に突入すれば常にその状態…という訳ではなく、発情の季節の入り9月中頃〜後半で波が上がり、10月後半〜11月上旬でピークを迎え、そこから12月中頃の発情期終わり向かって波が収まっていく感じです。

波もただただ右肩上がりに上がってピーク後下がる…という単純なものではなく、細かい波が上下しながらピークに向かっていく感じなので、「先週慌ただしかったのに今週は落ち着いている。でも、今日はまた荒れっぽい」というような時もあります。

発情の波とともに、食べ物の生り具合もあるので、「発情は落ち着いているけど食べ物が豊富で山から公苑に来なかった」といった事態や逆に「食べ物はなかったけど発情していて山から公苑に来なかった」という事もあります。

今年はどんな秋にあるのでしょうか。

お盆休みは終わりですが、夏休みはまだ続くので、もう少し落ち着いていて欲しいところです。

シッポを拾う

8月10日(土)くもり☁️

サルたち来苑時間10:00
最低気温21℃ 最高気温25℃

最近のサルたち公苑滞在状況最近のサルたち公苑滞在状況
1日(木)9:10〜17:00
2日(金)8:40〜17:00
3日(土)8:30〜17:00
4日(日)8:30〜17:00
5日(月)8:30〜17:00
6日(火)8:30〜17:00
7日(水)8:30〜17:00
8日(木)8:30〜17:00
9日(金)8:30〜17:00

【8/1~8/9の期間のサルたちの様子】
東京・埼玉ではここ最近ゲリラ豪雨が頻発しているというような事をニュースで聞きます。

地獄谷周辺では突発的な雨は少ないので、特に大きな被害もなくサルたちも平穏無事に過ごしています。

夏のシーズンで、山の葉や草は成長して硬くなっているので、サルたちも山の食べ物をあまりアテにしていないようで、朝早い時間から公苑に来てくれています。

サルたちの動きは安定している状態で、お盆期間に突入です。

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「シッポを拾う」
先日8日。

朝8:30の開苑時間には公苑に来てくれていたサルたちですが、何だか様子が変です。

しきりに山の奥側の方を気にして覗いていますし、そのうちその方向に向かって山に登っていってしまいます。

山へ帰ってしまうか心配して見ていましたが、山へ帰ってしまう訳でもない。

公苑から見える範囲の、高い位置。ちょうど、木々が生い茂って林になっているのでサルたちが何をしているかは分からない…といった感じ。

エサを撒いて公苑に引き戻しても同じ状態が午後まで続きました。

午後15:00頃になると、ようやく群れ全体が公苑に戻ってのんびりするようになります。

やっと落ち着いたかと思ったところで、足元に何か落ちているのを発見しました。

それは、毛皮の襟巻きのようなものでした。襟巻きにしては少し長そう。

拾ってみると、それはシッポでした。

シッポを拾った瞬間を、近くにいたサルに見られると、そのサルは興奮して他のサルたちに警戒を知らせる鳴き声を少し上げます。

サルたちの様子がおかしい状況に、もしかして…と思っていましたが、シッポを拾いサルのリアクションを見て、ピンと来ました。

シッポの主はムササビでしょう。

ブログで何度か触れていますが、ニホンザルはなぜかムササビを嫌がります。見つけてしまうと攻撃を仕掛けます。

恐らくは、「殺す気」はないのだと思いますが、一度パニックになると収拾はつかなくなり、入れ替わり立ち替わり色々なサルがムササビに一撃を加えていきます。

パニックが収まるまで続くので、ムササビがうまく逃げることができないと死んでしまいます。

結果的に「殺す」ということになってしまう事が多いのです。

ムササビが死んでしまっても混乱は収まらず、そのまま攻撃が続くこともあります。

おそらく弾みでしぽが切れてしまい、混乱のサルの中でもみくちゃになりながら公苑側へ移動してきた…という見立てです。当たらずとも遠からずといったところでしょう。

シッポを拾い、それを見たサルが興奮し始めたので、咄嗟にサルが見えないようにシッポを隠し持ち、サルたちの見えないところで処理をしました。

これも度々触れていますが、サルがムササビを嫌う事と関係してかドローンを見かけるとサルたちは興奮しパニックになります。

パニックになった原因そのもの(今回の場合はムササビ)はもちろん、それっぽく見えるもの(今回の場合はシッポ)や、それと似た行動をする(空を飛ぶドローンなど)…というだけでサルたちは反応します。

サルたちは、日常見かけないものを不意に見て、何と勘違いするか分かりません。

昨今は、キーホルダーやマスコット、ぬいぐるみがとてもクオリティが高く、動物などをモチーフにしたものは本物そっくりに見えます。

公苑に入る前に、バッグやカバンに付いているキーホルダーの類はなるべくバッグ・カバンの中へ入れていただき、ぬいぐるみの類はバッグ・カバンに入るようならその中へ。

バッグ・カバンに入らないような大きなぬいぐるみならロッカーに入れていただく等の準備をしてから入苑しましょう。

オリンピック

7月31日(日)くもり☁️

最低気温22℃ 最高気温25℃
サルたち来苑時間8:50

最近のサルたち公苑滞在状況
21日(日)8:30〜17:00
22日(月)8:30〜17:00
23日(火)8:30〜17:00
24日(水)8:30〜17:00
25日(木)8:30〜17:00
26日(金)8:30〜17:00
27日(土)9:00〜17:00
28日(日)8:30〜17:00
29日(月)8:30〜17:00
30日(火)8:50〜17:00

【7/21~7/30のサルたちの様子】
最近のサルたちは、私たちが出勤する8:00にはすでに公苑に来ている事も多くなりました。

サルたちが遅刻する日でも、9:00には山から降りてきてくれます。

4月〜6月の頃は、出勤する時間にサルたちが公苑にいなければすぐにスタッフはサルたち捜索の為に山に登っていましたが、今は「一旦公苑で様子を見ていると、そのうちに山からサルたちがやってくる…」というパターンになったので、朝はゆっくり過ごせるようになりました。

秋の実りが始まるお盆明けまでは、サルたちの動きは落ち着き安定してくれます。

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「30頭以上」
先月27日に赤ちゃんが産まれてから1ヶ月。地獄谷の出産シーズンは4月下旬〜6月いっぱいで、7月の出産は稀。

同じニホンザルでも地域によっては、出産シーズンがズレる事もあり、現在出産が続いているという地域もあるようです。

これは、地域によって季節の訪れが違ったり、気候によって四季のサイクル感が違ったりという事ではないかと思います。

地獄谷では、7月の末頃出産する事もありますが、今年はそんな気配もなさそうです。

これで出産シーズンも終わり、今年は結果として30頭以上の赤ちゃんが産まれました。

残念ですが、このうち2頭の赤ちゃんがお母さんのおっぱいの出具合が悪かった為力尽きてしまいました。

ちょっとしたケガをしている子もいますが、残った子はみんな元気にスクスクと育っています。

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「抑え込み!!」
オリンピックが始まりました。

パリは日本よりも7時間遅れているので、競技時間は日本の夜〜深夜の時間帯に当たるため、夢中になってテレビ観戦していると2:00くらいになってしまいます。

柔道、スケボー、フェンシング、馬術、体操…とメダルラッシュで観戦に熱も入り、連日寝不足です(笑)

暑くてバテそうな毎日ですが、オリンピックにパワーをもらって頑張りたいですね。

選手の皆さん、頑張ってください。


梅雨明け

7月20日(土)雨☔️のち曇☁️

最低気温22℃ 最高気温26℃
サルたち公苑来苑時間8:30

最近のサルたち公苑滞在状況
14日(日)8:30〜17:00
15日(月)8:50〜17:00
16日(火)8:30〜17:00
17日(水)8:30〜17:00
18日(木)9:50〜17:00
19日(金)8:30〜17:00

【7/14~7/19までのサルたちの様子】
雨量の多い雨が、長時間降り続けるような日が続きました。

1週間くらいの間、ずっと雨模様の天候でしたが、18日に久しぶりに天候が良くなり、これと同時に梅雨明けと発表されました。

梅雨入りが遅く、梅雨の終わりも早かったので、平年に比べると2/3ほどの短い梅雨となったようです。

梅雨も明けて本格的な夏の到来。

温暖化によって、年々暑くなっていますが今年も“今まで以上に暑い夏”になりそうです。

熱中症に気をつけて乗り越えていきましょう。

サルたちというと、春〜初夏の食べ物の旬が完全に終わったようで、朝早くから公苑に来てくれているパターンが増えてます。

前回ブログでお話しした「群れの中で姿が消えたメス」も、群れの中に復帰しているのを見かけました。

食べ物に夢中になって群れと別行動をしていたけど、食べれる物も無くなってきたので、群れと一緒に行動しよう…というところでしょう。

山の食べ物が終わり、サルたちの動きは落ち着きます。

開苑時間すぐの早い時間や閉苑ギリギリの遅い時間は注意が必要ですが、9:00〜16:00の時間で来苑いただければサルたちが公苑にいる可能性は高いでしょう。

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「夏休み」
本日7/20から長野県内でも夏休みが始まるようです。

今年は、コロナ後の観光需要の高まりの為か、円安の為か、1月から大変多くのインバウンドのお客様に来苑いただきました。

反面、日本人観光客の集客数は伸び悩んでいます。

これから夏休みということで、多くの子供達に来苑していただきたいものです。

赤ちゃんたちの成長

7月12日(金)あめ☔️時々くもり☁️

最低気温20℃最高気温21℃
サルたち公苑来苑時間10:00

最近のサルたち公苑滞在状況
3日(水)9:00〜17:00
4日(木)8:30〜17:00
5日(金)11:35〜17:00
6日(土)8:30〜17:00
7日(日)9:10〜17:00
8日(月)9:00〜17:00
9日(火)9:40〜17:00
10日(水)8:30〜17:00
11日(木)終日サルたち不在…数頭のサルは公苑に来ていた

【7/3~7/12までのサルたちの様子】
遅い梅雨入り後、なかなか雨は降らず。

暑さも本格的になり、標高800mほどある公苑でも30℃近くまで気温が上昇する日が多くなりました。

今週に入ってから梅雨らしいような雨続きの天気。

激しい雨が長時間降り続けていた事もあり、11日はサルたち公苑に来ませんでした。

かわりに、群れの一員であるメスが公苑に来ました。

そのメスは、4月後半の新芽の季節の頃から食べ物に夢中なのか群れと離れて行動していました。

元々群れの端っこの方で過ごしているタイプのメスでしたが、新芽が出始めると500m〜1kmくらい群れから離れてお目当ての食べ物を食べていました。

日を追うごとにこのメスは群れからどんどん離れて行動するようになり、現在はほぼ別行動をしている状態。

公苑のサルたちが苑内にいる時は姿を見せず、公苑のサルたちがいない時に姿を見かけます。

4月〜5月の頃は、そのメスとその子供たち4〜5頭で小さなグループになって行動を共にしていました。

ところが6月後半くらいからは、子供たちは公苑の群れと合流し戻ってきましたが、そのメスだけは群れに戻らず別行動を続けています。

このまま群れから出ていってしまうのでしょうか。動向が気になります。

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「赤ちゃんたちの成長」
赤ちゃんたちは順調に成長し、元気に遊ぶようになりました。

歯が生えてきて撒かれたエサを食べたりもしますが、まだまだおっぱい中心の食生活。

エサを食べ始めてもすぐにお腹がいっぱいになってしまうのか、食べる事を早々にやめてしまいます。

赤ちゃんは食べる事にすぐ満足してしまう。

でも、お母さんはそういう訳にはいきません。

しばらくは、一生懸命になってエサを食べているので、赤ちゃんはヒマになります。

そうするとヒマに任せて遊び始めます。

画像は、こんな時の風景。

赤ちゃんが二本足で立って(おおよそ30センチほど)手の届く範囲で届くような背の低い木の枝先や、垂れ下がったヒモ状の物に掴まって遊びます。

低い安全な高さのところで遊び、木登りの為のスキルを習得していくのでしょう。

画像の「ロープに手(前足)でぶら下がる」は現在の赤ちゃんたち、生後1ヶ月〜2ヶ月ほどの子たちがよく見せるワザ。

片手だけや足(後足)でもできます。

さすが、サルだなと感心しますが、このワザは赤ん坊や2〜3歳のちびっ子ができ、5歳以降のワカモノ以降は見かけなくなり、10歳以上のオトナでやっているモノを見ません。

やはり、身体の軽く柔らかい内にできる芸当なのかもしれませんね。

双子は稀

7月7日(水)

最低気温 最高気温
サルたち来苑時間

最近のサルたち公苑滞在状況
6月29日(土)サルたち終日不在
  30日(日)8:50〜17:00
7月 1日(月)サルたち終日不在
  2日(火)8:50〜17:00
  3日(水)8:30〜17:00
  4日(木)8:50〜17:00
  5日(金)11:30〜17:00
  6日(土)8:30〜17:00

【6/29〜7/6までのサルたちの様子】
ヤマザクラの実(サクランボ)は終わり、めぼしい食べ物は旬を終えたようですが、ここ最近はサルたち不在が2度発生。

特にこれといって理由があった訳ではなく、サルたち不在の日は強く激しい雨が降っていたので、それが原因かと思われます。

日に日に公苑に来る時間も早くなり、一度公苑に来てくれれば夕方までジッとしてくれています。

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「ニホンザルの双子は稀」
お母さんのお腹に収まる2つの赤ちゃん。

片っ方はよその子。双子ではありません。

ニホンザルは、基本的に一度のお産で一頭の赤ちゃんを産みます。

双子が産まれる事はありますが、極めて稀。

子育ての負担が大きく、与えるおっぱいの量も追いつかない…と、2頭を育てる事が大変難しいのです。

仮に双子が産まれても、片方が死んでしまうか両方死んでしまうかの結果になってしまい、2頭とも生き残れないことがほとんど。

だからそもそも双子を産まない…ということで、双子を出産するケースは極めて稀です。

野猿公苑は、今年で60周年を迎えますが、この歴史の中でも双子は一度きり。その時も片方はおっぱいが足らず栄養不足で死んでしまったと聞きます。

ただ、様々なアクシデントが絡み合った結果に「双子もどき」になるケースは時々発生します。

同じシーズン、同じようなタイミングで出産した母親同士。

何かの拍子に他所の子を自分の子と勘違いをしてしまって保護してしまい、後で自分の子も合わさって2頭を抱えてしまう…そんなケースです。

この双子もどきも、ホンモノの双子同様の「子育ての負担の大きさ」ゆえに育たないケースが多いです。

何年か前にこの双子もどきが発生しましたが、この時は無事に育てることができました。

*双子も双子もどきも、動物園などの飼育下では発生確率が高いのか、報告をよく聞きます。野生下に比べ負担も軽いのか双子も双子もどきも育つことができるようです。

画像のお母さんと赤ちゃん2頭は偶然。

赤ちゃんたちが元気に遊ぶようになったので、友達にくっついて行ったら、相手のお母さんのお腹の中に到着してしまった瞬間です。

夏突入

6月28日(金)

最低気温15℃最高気温18℃
サルたち公苑来苑時間10:15

最近のサルたち公苑滞在状況
21日(金)9:20〜17:00
22日(土)8:30〜17:00
23日(日)…終日サルたち不在
24日(月)9:20〜17:00
25日(火)10:30〜17:00
26日(水)8:40〜17:00
27日(木)8:50〜17:00

【6/21〜6/27までのサルたちの様子】
関東甲信は21日に梅雨入りしたものの、梅雨らしい雨はほとんど降りません。

ただ、23日はかなり激しい雨が長時間降っていて、その為かサルたちが公苑に一日いないという結果になりました。

それ以外の日は、遅刻は相変わらずするものの、早退がなくなりました。

先週まで、公苑に来てから午後になってソワソワする様子もありましたが、この1週間は一度公苑に来るとジッとして過ごすような雰囲気です。

先週までは、サルたちのフンの中にサクランボの種が入っていましたが、最近は見かけなくなりました。

実際、山の中のサクランボは生りも小さく、実が黒くなって干からびて落ちてしまって旬が終わった実を多く見かけます。

本来であれば、サクランボの季節は7月10日前後までですが、雨不足や猛暑も絡んで早めにシーズンが終わるのかもしれません。

サクランボが終われば、春〜初夏の食べ物のシーズンも終わり。

お盆過ぎるくらいまでは、安定して公苑にいてくれるようになります。


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「最後になるかな?」
昨日27日に出産しているお母さんがいました。

その前の出産が16日頃。

間隔がだいぶ空いたので、そろそろ赤ちゃんシーズンも終了かと思った矢先でした。

お母さんはかなり幼く、5歳での出産。

ニホンザルは5歳から出産が可能ですが、それは人間でいうところの10代前半。

画像を見ていただくと判りますが、まだまだお母さんも幼くあどけなさを残しています。

赤ちゃんに対する扱い方もよくわかっていないようで、奇妙な怪し方をしている時があります。

不器用さが垣間見えるお母さんではありますが、どんな生き物でも最初から何でも完璧に出来ることはありません。

誰だって、初めは「素人」で「下手」。いきなり上手に出来るわけはないのです。

少しずつ経験を積んで、赤ちゃんと一緒にお母さんも成長していきます。

出産シーズン最後の頃は初産や経験浅いお母さんの出産か、逆に群れの長老クラスの年配の出産が多いように思います。

いよいよ夏ですね。
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