地獄谷野猿公苑 ふぃーるどのーと

お猿の温泉でお馴染み、長野県は地獄谷野猿公苑のニホンザルの生活や季節の動植物の話題など、毎日を猿と共にする公苑スタッフの日記です。

夏も近い

6月25日(火)はれ

最低気温10℃最高気温21℃
サル来苑時間8:30

最近のサル公苑滞在状況
23日(日)8:30〜17:00
24日(月)10:00〜17:00

朝から快晴。昨日夕方から晩に雨だったのか、日差しが強い日でありますが、ひんやりとした空気で暑くもなく寒くもなくといった感じで過ごしやすい日です。

今朝のサルたちは、スタッフが公苑に出勤した時には既に苑内でスタンバイ。23日(日)も早くから公苑に来ていたようです。日中にそわそわと動く事もなくなり、落ち着き始めているのかなという感もあります。

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「一休み」
もうじき7月。夏も近い。

昨年は日本各地で猛暑となり、地獄谷でも30℃近くまで気温が上がりました。温暖化で一年を通して、年々気温が上がっていますが、今年はどうなるのでしょう。

サルたちは日差しを避けて木陰へ。暑さで無駄に動きたくないので、気温の高い日は動きも消極的です。暑い時はゴロゴロっと寝転んでいる姿をよく見ます。

冬の寒い時期に温泉に入っていると「温泉から出た後湯冷めしないのかしら」と思われる方は多いと思います。

サルは湯冷めをしにくいものです。これはサルが…と言うよりは、ヒトが他の動物とは違って特殊だからと言って良いでしょう。

ヒトは体全体で汗をかく事によって熱代謝ができます。なので、熱代謝に優れた反面、極端な外気の気温変化があった時(温泉からその外へ出るといった時)、熱をしばらく代謝し続けてしまって、そこへ外気の冷気も取り込んでしまう…という事で「湯冷め」という現象になってしまいます。

ヒト以外の動物は、「身体全体で熱代謝する」という極端な体温調節ではないので、湯冷めをしにくい…といえます。

ニホンザルに関しては、寒さに対応している毛や体をしているので、尚更寒さには強いでしょう。

しかし、熱を逃がしにくいという事は、暑い事の方が苦手ともいえます。暑い時は、無理せずに涼しい所へ。

サルたちはサッと陽を避ける事が出来ますが、ヒトはそうはいきません。

苑内観察スペースでは陽を避ける屋根のようなものがありませんので、長時間の観察には帽子や日傘といった日差し対策が必要です。

また、熱中症対策にペットボトルや水筒等持参していただいて、こまめに水分を取ってください。苑内で食べ物を出したり食べたりはルール違反となりますが、飲み物に関しては問題ありません。




植物こらむ

第9回


最近、上林の駐車場横のアジサイが咲き始めました。遊歩道のものはもう少しかかりそうですが、蕾を大きく膨らませています。開花が楽しみですね。

今回は一風変わって、コケをご紹介します。
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ジャゴケ(蛇苔) great scented liverwort

ジャゴケ科


名前の由来は、葉の表面に蛇の鱗のような模様があることから。ゼニゴケと似ていますが、ゼニゴケより地を這っているような姿をしています。

「匂いはマツタケに似ている」とあり、嗅いでみたところ土のにおいがしました。土がついていたからかもしれませんが真偽のほどはどうなのでしょうか。実際にジャゴケには、マツタケに含まれる“マツタケオール”という成分が入っているらしく、一部ではマツタケの風味出しの代わりに出来ないかと研究されているそうです。

またこのコケ、食べても問題ないそうですが、加熱するとジャゴケの風味が飛んでしまうようです。ということは……生…?

とはいえ、苔の周りには色んな微生物がおり生食は避けた方が良いとのことです。


建物前の水路に生えています。手に取ることを躊躇してしまう模様ですが、マツタケの匂いがするかどうかぜひ嗅いでみてくださいね。

緑映える時期

6月22日(土)くもり

最低気温14℃最高気温17℃
サル来苑時間9:30

最近のサル公苑滞在状況
20日(木)9:45〜17:00
21日(金)11:55〜17:00

サルたちが公苑にやって来る時間が遅くなる…というのが、続いています。

昨日、私はお休みをいただいていたので詳細は不明ですが、サルたちが公苑に来るのがお昼近くになってしまったようです。

心配したヤマザクラの実(サクランボ)のポイントへは足を運んでいるようですが、長居をする事無く公苑に下りて来ているようです。

サルたちが不在だった数日間と昨日はサクランボとは関係のない方向だったので他の実や葉目当てという事になります。

慌ただしさもありますが、7月の10日前後頃になると落ち着くようになります。今のサルたちの様子を見てれば、その辺りでやはり落ち着くのでは…と予想しています。

それまでの期間、週末に来苑をご検討の皆さま。

8:30の開苑時間にサルたちは公苑に来ていないという可能性が高くなっています。朝はゆっくり目、9:00〜10:00くらいを目安に計画をお立ていただいた方がよいでしょう。

野生動物を観察するという施設の特性につきまして、ご理解ご協力をお願い致します。

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「終盤」
昨日、出産したようです。

今シーズンは、ほとんどが5月中に出産しており、6月に入ってからは8日に一頭産まれたのみでした。まだ出産をするメスもいるかもしれませんが、出産シーズンも終盤となります。

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「鮮やかな緑」
赤ちゃんたちはすくすくと育っています。

赤ちゃん同士でじゃれ合ったり、お兄ちゃんお姉ちゃんと遊んだり、初夏の淡い緑の中で元気いっぱいです。

とかく、地獄谷野猿公苑というと、「温泉に入るサル」という所がピックアップされがちで、「温泉に入るサルを見る所」というイメージが先行しがちです。

このブログでも度々触れていますが、サルは「濡れる事を好まない」動物であり、温泉と言うのは「寒いからやむなく利用する」程度の物でしかありません。

冬以外で温泉に入る事もありますが、基本的には「冬」の光景となります。

鮮やかな緑の中でおぼつかない足取りで遊ぶ…等、このシーズンならでは楽しみ方があります。

サルたちの動き一つ一つを観察しながら「このシーズンだからこそ見れる光景」をお楽しみください。


植物こらむ
第8回
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クルマバソウ(車葉草) Oriental woodruff

アカネ科

開花時期:6〜7月


白い小さな花と茎に輪のように付いている葉っぱが特徴。葉はやや艶やかでしっかりとしています。名前の由来は、この特徴的な葉を牛車の車輪に見立てたことから。
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「特徴的な車輪のような形をした葉」
この特徴的な姿、同科のオククルマムグラと良く似ており、違いは葉の数と色。オククルマムグラは基本的に6枚、クルマバソウは8〜10枚でオククルマムグラより暗い緑色の葉です。

芳香を発することでも知られ、ヨーロッパではビールの香料とされるそうです。防虫効果もある匂いらしいですが筆者にはよくわかりませんでした。ので、ぜひ実際に嗅いでみてください。

地獄谷への遊歩道に生息しています。建物の手前に生えているものはオククルマムグラですので比べてみてくださいね

サル登場

6月19日(水)くもり

最低気温10℃最高気温18℃
サル来苑時間8:30

最近のサル公苑滞在状況
18日(火)サル不在


16日の夕方に山へ帰ってから、17日18日と山から下りてこなかったサルたち。今日は二日ぶりに公苑にやって来てくれました。

不在の間、地獄谷近隣のエリアには痕跡等なく、かなり遠くのポイントでわずかな痕跡があったようです。

サル探しの手がかりの少ない中、遠くに行ってしまっているとしたならば、長丁場になってしまうなと心配していました。が、無事にサルたちの方から自発的に公苑に下りて来てくれました。

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「足まくら?」
サルたちの毛づくろいの風景。寝転んでいる方が毛づくろいしてくれるサルの足を枕のようにしてくつろいでいます。

いつもサルたちは地べたに頭をつけて寝転んだり眠ったたりしています。

ヒトの「まくら」のように「寝転んだ時に頭を少し上げていた方が寝やすい」という感覚はないのかなと思っていました。

毎日サルたちを見ていても、意識してみていないと案外気付かないのかもしれません。こんな風に「足まくら」するんだ。と思って見ていた矢先、他の子ザルも母親に毛づくろいをねだる際に頭をお母さんの足元にゆだねてまくらがわりにしています。

あれ?サルってまくらみたいなモノがあった方が、具合が良いのかな?

今まで考えなかった事でした。そもそもなんでヒトはまくらを使うのでしょう?

最近人気の、〇〇ちゃんにしかられるという番組がありますが、その番組でとりあげた内容によると、

・ヒトは脳が発達して頭部が大きくなった。

・二足歩行をするようになり、身体の形も変化し、四足歩行の動物と違って気道の確保等に、うつ伏せで寝るのが困難になり、仰向けに寝るのが自然な状態になった。

という事だそうです(うる覚えなので多少の間違いがあっても〇〇ちゃん叱らないで!)

仰向けになる=平坦な場所では体全体に対して頭が下がる形になる=頭の位置を少し上げた方が楽な姿勢になる=まくらを使うという道理なのでしょう。

人間の場合、寝る時は仰向けになる事がほとんどだからまくらは必須。だけど他の動物はうつ伏せが基本だから別にまくらはいらないよ!でも、やっぱり横向きとかで寝る時は体全体から頭が下がる状態になるから、それはまくらみたいなもんで頭の位置を上げた方が良いよね!

そういう事なんでしょうか。またじっくり観察しながらあれこれ考えてしまいそうです。



植物こらむ

第7回
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マムシグサ (蝮草) jack in the pulpit

サトイモ科

開花時期:4〜6月ごろ

春から初夏にかけて、紫の筋が入った緑色の苞の中に棒状の花を咲かせます。

名前の由来は、苞の形と茎の銭形模様をマムシに見立てたことから。 見た目は食虫植物(虫を捕らえて養分とする植物)に見えますが食虫植物ではないようです。

この特徴的な苞の形、棒状の花を包み込む苞が仏像の背景にある炎形の飾りに似ていることから「仏炎苞」と呼ぶそうです。花粉の運搬を担う虫を仏炎苞の中に滑り込ませ、花粉まみれにさせて効率よく受粉できるようにするという役割もあるそうで、同科のミズバショウやウラシマソウも同じ構造をしています。

名前もさることながら、秋につける果実もインパクトがあります。全草に毒を持っているため食べられないそうですが、もし食べられるとしても躊躇してしまう見た目です。集合体恐怖症の方は検索しないことをおすすめします。

インフォメーションショップ手前の左側、遊歩道入ってすぐの右側斜面に生息しています。一般に言う“綺麗な花”ではありませんが、子孫を残すために進化した“賢い植物”です。

サル不在

6月17日(月)はれ

サル…不在

本日、サルたちは公苑に下りて来てくれませんでした。

朝からスタッフが山へ入り、捜索しておりますが、手がかりを掴めていない状況です。この所は遠出をする事はなかったのですが、旬が巡っている山の中、新たな食べ物のポイントへ動いてしまったのかもしれません。

とはいえ、この先何日も公苑に来ない…という事は考えにくいシーズン。

明日は問題なく公苑に来てくれると思いますが…。

サルたちが公苑に来次第、Facebookでご報告いたします。吉報をお待ちください。

ご理解、ご協力よろしくお願い致します。

梅雨らしい梅雨

6月16日(日)くもり時々あめ

最低気温13℃最高気温16℃
サル来苑時間10:50

14日(金)9:20〜17:00
15日(土)10:30〜17:00

梅雨に入ってから、雨が続きます。

…まあ当たり前のことなのですが(笑)

しかし、ここ何年か梅雨入りしても「なかなか雨が降らない」という梅雨が続いた気がします。今シーズンは久しぶりの「梅雨らしい梅雨」だなと思います。

今日はくもり空となり、時折雨。ここ数日の雨の影響か、朝はひんやりとした空気で息を吐くと白くなりました。

ここ数日のサルたちは「夜を過ごす場所」「朝になったら行きたい場所」が決まっているようで、居場所の検討がつき易くなりました。

ですが、生い茂った藪に苦戦し、いる場所はなんとなく分かっていてもピンポイントで見つけ出すのが難しくはあり、公苑に下りてくるまでにどうしても時間がかかってしまいます。

引き続き、朝のサルたちの動向には注意が必要となります。

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「トップゆえか」
群れの一位メス、トックリ00。自分で出産した子供と、他のサルの子をとりあげてしまったらしい、双子モドキの状況です。

お母さん間のチョットした行き違いでこのような状況になる事は、何年かに一度起きうるケースではあります。ですが、レアなケースではあるのでその分それについての調査というモノも不明な点も多く、ニホンザルについて詳しく学ぶ方でも「そもそもこんな事になるなんて知らなかった」というモノでもあります。

トックリ00に関してはこれで3度目。さすがに「チョットした行き違い」過ぎます。

今シーズンの出産前に謎のシッポを我が子のように抱いていた事からも、彼女の中の母性が他のメスのそれと違い、ある種「暴走」するのではないかと僕は思っています。

なので、もちろんトックリ00本人に「双子モドキにしよう」という目論む意思はないでしょうが、本能的なモノでこういった行動に出るのではないでしょうか。

ある記事で知った事なのですが、地獄谷ではないサル園での事。

その園の一位メスが出産をしなかったある年に、その娘が出産をしたそうです。

すると、一位のメスは娘の子供(つまりは孫)をとりあげてしまったんだそうです。

しかし、一位メスは出産予定がなかったからかお乳が出なくて赤ちゃんは死んでしまったそうです。

サルたちの立場の強さ弱さというのは、各々の家系的強さが関係しています。そして、その家系的強さというモノを簡単な言い方をすると、「いざという時にその個体に応援にくるサルたちの数が多いか、少ないか」だと言って良いでしょう。

群れの中で生涯を過ごすメスたちには「応援の数」というのは特に重要になります。

…と、するならば。やはり応援に来てくれる数は「一つでも多い方がよい」「それが信頼を置ける自分の子であるならば尚更」ではないでしょうか。

トップのメスであるが故に「仲間を増やそうとする感覚」がどこかにあって。それで、そういう行動に出る事もあるのかな。ふと思ったりします。

事例自体が少なく、このように同じ個体が引き起こすデータもあるのかないのか。

研究されていない分野の事なので想像の範囲の話であくまで私見ですが、そんな事をあれこれと考えながらサルたちを眺める。これも面白いものです。



植物こらむ

番外編
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この時期の長野県を代表する山菜、といったら根曲り竹…ということで今回は番外編にて、野猿公苑のあるここ長野県の’’旬もの’’をご紹介します。

*公苑周辺には生えておりません。

*山ノ内町では地元財産会員のみしか採れませんのでご注意ください。

根曲り竹とはイネ科のチシマザサ(千島笹)の若竹のことで、地方によっては姫竹・月山竹とも呼ばれているようです。長野県の北部地方では、豪雪の重みにより根元から横に曲がっているものが多いことから“根曲がり竹”と呼ばれています。一般的なタケノコ(孟宗竹)と比べると、細く小さい感じがしますが、しぶみがなく甘い風味と食感が特徴の山菜です。

長野県山ノ内町の志賀高原では特に上質なものが採れ、毎年6月から7月上旬にかけてタケノコ採りが行われます。チシマザサは成長すると高さ1〜3mほどにもなり、その竹林の中でクマと採りあったタケノコは一級品です。採ってくれた方に感謝を。

先日、先輩スタッフからいただいたものを鯖の水煮缶との味噌汁にして頂きましたが、淡竹(ハチク)のたけのこ汁とはまた違った風味・食感で味噌との相性の良さ、サバの旨みが相まってとても美味でした。山ノ内町のお土産品(サバタケ缶)にもなっていますので、気になった方はぜひ一度ご賞味ください

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*笹の状態

遅刻しがち

6月13日(木)はれ

最低気温6℃最高気温20℃
サル来苑時間12:30

最近のサル公苑滞在状況
9日(日)10:10〜17:00
10日(月)9:50〜17:00
11日(火)8:30〜17:00
12日(水)9:50〜17:00

雨の日が続いています。今週はずっと天気が良くないようですが、本日は久しぶりに晴れ。

雨で気温が落ち、「夜は寒くてストーブを使っている」という話も聞こえてきます。晴れとなった今日は気温も上がっています。

ここ数日、サルたちが公苑にやって来る時間は遅くなる傾向。今日は10:00頃にはサルたちが見つかっていましたが、生い茂った木々の中からなかなか動かず、公苑にやって来るまで時間がかかってしまいました。

山の中のサルたちはかなり慎重に動いていました。もしかしたら夜から朝にかけてクマやイノシシなどの動物に出会って、一時パニックになったりしたのかもしれません。また、藪が深くスタッフ側でもサルの細かい動きが見えない事もありましたが、サル同士でもお互いの動きが見え辛く、その分慎重に慎重に動いた…というように感じます。

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「気になる」
そろそろ、ヤマザクラの実がなる頃。その実はサルたちの好物でもあります。

公苑周辺にヤマザクラがまとまって咲く場所はなく、少し遠いポイントにあります。まだ実はなっていないようですし、サルたちのフンにサクラの実の種が入っていないので「ヤマザクラの実を食べに行こう」という動きではないようです。

しかし、「実はなっているのだろうか?そろそろいいかな?」と様子を見に行っている気配はあります。

しばらくは朝の動向に注意が必要となりそうです。

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「換毛」
毛が抜けて生え換わってきているサルを見るようになりました。

サルの毛の生え換わりの時期は、例年よりも遅いように思います。ちなみに、毛の生え換わりはメスよりもオスのが早いものです。

というのも、早ければ5月上旬から毛が抜け始めるサルがいますが、4月〜6月というのは丁度出産の時期でもあります。

産まれたばかりの赤ちゃんは自分で動く事は出来ず、ほぼ母親に抱っこしています。恐らくは「意識」というモノすらなく、本能でしがみついているというレベルではないかと思われます。

その段階でお母さんの毛が抜け始めていたり、毛の生え換わりが終了して毛が短くなっていたらどうでしょう。赤ちゃんにとっては非常に不便な筈です。

なので、毛換わりは基本的に出産と関係のないオスの方が早いものです。メスでもオスと同じくらいの時期にさっさと生えかわりが始まる者もいますが、それは出産予定のないメスたち。

「出産直後」とか「これから出産する」というメスたちが早々と毛換わりするケースは見た事がありません。

画像の個体はメスですが、昨年出産をしていて今年は出産をお休みしているメス。なので、早々に毛が抜け換わってしまっているという事です。


植物こらむ

第6回
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カタバミ (片喰) wood sorrel

カタバミ科

開花時期:5〜7月


初夏から夏にかけて目立つ黄色の小花を咲かせます。

名前の由来は、日が陰ったり夜になったりすると葉が折りたたんだようになり、この様子が片側が食べられたようにみえることから。葉や茎ははシュウ酸を含むため酸っぱいらしく、生薬名では酢漿草とも呼ばれています。生薬としては、消炎・解毒・下痢止めなどの効果が期待できるそうです。


以前タニギキョウをご紹介した際に花が似ている、なんていいましたがよくよく見ればカタバミの花の方が丸っこい可愛らしい形をしています。こちらも花草共に背が低く小さな植物ですが、黄色の花びらやハート型の葉は道端に咲いていても目に付きやすい印象です。


有料駐車場から公苑に向かう道に多く生息しています。足元を見ながら登ってくると、まるで応援してくれているかのように咲いていますよ。





梅雨入り

6月8日(土)あめ

最低気温11℃最高気温12℃
サル来苑時間10:00

最近のサル公苑滞在時間
6日(木)8:30〜17:00
7日(金)8:30〜17:00

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「梅雨入り」
前日7日に関東甲信地域は梅雨入りをしました。

梅雨入りした7日朝から降りだした雨は時折止む事もありましたが、長時間降り続けていて、本日8日午前現在も雨となっております。

雨量も多く、濃い霧も出ていたので、朝のサル探しは非常に難航しました。雨音で周囲の気配は読み取りづらく、霧で見通しも利かない状況。サルたちのいそうな場所を巡ってみるも気配があるのかないのか見当も尽きません。

わずかな痕跡もなく、如何にすべきか思案していると、公苑から「サルが来た」という連絡が入りました。公苑側の報告を聞くと、私が探していた方向とは全く違う方向(そもそも山そのものが違った方向)でした。

朝早くに山を下り、川を渡り、違う方向の山を上がったのでしょう。

探していた場所ではサルたちの痕跡が全くなかったので、薄々そんな気がしてはいました。ですが、あくまで結果論。

気配が読み取りづらい分、可能性のあるポイントをこまめに調べなければいけなくなり、その分どうしても時間はかかってしまいます。そしてその分、「これだけこちらのポイントに気配がないのだから、もしかして山を移動したのかな?」と、サル探しのスタッフを別の方向に割るという判断も慎重にならざるを得ません。

梅雨入りし、雨の日も増えると思われますが、強い雨の日などはサル探しが困難となり、サルが公苑に来るのが遅くなるようになりますので、ご注意を。Facebook等で情報をこまめにチェックしてください。

*雨そのものをサルが嫌がる部分もありますが、今日も結果的にサルたちから公苑に下りてきたという事は「それでも公苑に行きたい」という気持ちもサルたちの中にはやはりあるのです。雨=サルがいないという訳ではありません。

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「春蝉」
雨の降らない日に山へ入ると、春蝉の声が聞こえてきます。春蝉…という名の通り、晩春から初夏にかけて登場する蝉です。地獄谷周辺の春蝉はエゾハルゼミといわれる種のようです。

春蝉自体が、ある程度の規模の森林を好む故か、市街地では出没する事が少ないらしく、5月や6月に蝉が鳴く…という事を知らない方もいらっしゃるかもしれません。

夏蝉のようなにぎやかな鳴き方ではなく、ヒグラシのようなどこか情緒のある鳴き方をします。

画像の個体は、山へ入る道中の細い木の枝先にいて、私が気付いた際にはかなり近い距離にいましたが、逃げていきません。

個体の近くに“抜け殻”があるのに気づき、羽化して間もないのだなと思いました。動きたくても、動けないのでしょう。画像を撮らしてもらったらすぐに立ち去ります。

本来は体がもう少し緑かかった色をしていた筈です。画像の個体はピンクがかった色をしているので、その辺りも羽化して間もなかったからでしょう。


植物こらむ

第5回

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フタリシズカ (二人静) Chloranthus serratus

センリョウ科

開花時期:4〜6月ごろ


春から初夏にかけて白の小花を咲かせます。

名前の由来は、2本の小花を能楽「二人静」の静御前とその亡霊の舞姿にたとえたことから。

葉の特徴として2枚の葉が2対に生えており、上から見るとまるで4枚の葉が十字に開いているように見えるので、これを‘‘十字対生’’とも言います。

この写真のフタリシズカは「1人」の状態ですが、ヒトリシズカという同科の植物もあり、こちらは静御前が一人で舞う姿から付けられたそうです。

ちなみに、お酒の名前にも使われているようですが、植物のフタリシズカとは関係はないようです。

遊歩道や建物前の斜面に生息していますが、相方不在の「1人」の場合が多いように見受けられます。ぜひ2人揃ったものを探してみてくださいね。

コミュニケーション

6月5日(水)くもり

最低気温16℃最高気温20℃
サル来苑時間9:10

最近のサル公苑滞在状況
2日(日)8:30〜17:00
3日(月)8:30〜17:00
4日(火)11:10〜17:00

前日4日のサルたちはかなり遅く公苑に来たようです。これからヤマザクラの実等が出てくると、更に遠出をする事もありますが、今のところは極端な遠出はしていません。

日中、苑内にいる時もじっとしている事が多くなっています。

九州南部では梅雨入りになったようで関東甲信は、8日頃という予想です。

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「野生の生活そのままに」
赤ちゃんが成長してきたので、お母さんたちの子育ても一段落。

赤ちゃんをお腹にぶら下げているのも疲れてくるのでしょう。赤ちゃんを背中に乗せるようになってきました。

赤ちゃんは今まで通りお腹にくっつこうとしますが、「あなた、そろそろ背中に乗っててもしがみついていられるでしょう」といった感じに、お腹側から背中に廻しこもうとするお母さんの姿もあります。

お母さんから少し離れていた所で遊んでいる時などは、赤ちゃんの体にチョンとさわって背中を向けて、「行くわよ」と合図し、赤ちゃんもそれを理解して背中に乗り、準備が整ったら移動する…という動作を見ていると、サルどおしのコミュニケーションを教えているようでもあります。

思えば、二ホンサルというのは「触る」という事で意思表示をする傾向にあります。

子供同士が遊びを始める時、一方が誘うようにチョンと触ると、「スタート」の合図のように遊びが始まる時もありますし、毛づくろいの際も相手をチョンと触って「やって」という合図をする時や逆に「やってあげる」という合図をするもの時があります。

コミュニケーションの為の“触れ合い”というのは、良く行われているモノです。よーく観察してみて、サルたちがどんな意思表示をしているのか観察してみてください。


植物こらむ

第4回

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シャク(杓) 英名:Wild Chervil セリ科

開花時期:5〜6月ごろ

初夏に白い小さな花を複数つけます。

別名:ヤマニンジンと呼ばれるだけあって葉がよく似ており、匂いはパセリに似ています。英名ではしばしばcow parsley(牛のパセリ)と呼ばれるそうです。

「茎・葉は食べられ春先が旬だが、ドクゼリ(日本三大有毒植物の一つ)とよく似ているため注意が必要」とのこと。葉だけでは判別は難しいですが、独特の臭気(パセリのような匂い)があるものがシャク、茎を折っても臭気がなく、球根があるものはドクゼリのようです。苑内に生えているものは猿も食べていたので大丈夫…なはず…。

苑内や遊歩道に多く生息しており見つけやすいかと思いますので、ぜひ探してみてくださいね。

歯の生える頃

6月1日(土)はれ

最低気温7℃最高気温15℃
サル来苑時間8:40

最近のサル公苑滞在時間
5月30日8:30〜17:00
  31日8:30〜17:00

週明けの月曜日は夏日でしたが、その後に雨が降ったりした影響か週末になっても気温は上がらず。過ごしやすく、丁度よい温度です。

今週のサルたちは、朝は順調に公苑にやって来ています。

朝サルたちを見つけると、だいたいが公苑近くの河原に咲く「ヤマフジ」の花を食べています。

夕方山へ帰って、やや山の奥めったところで夜を過ごし、太陽が登る頃には動き出し、公苑近くの河原でお目当てのフジの花等を食べている…という行動パターンが、今週は多かったのでしょう。

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「とりあえず、口の中に…」
4月22日産まれの赤ちゃん。1カ月1週間程。

ニホンザルの赤ちゃんは1週間ほどで歯が生え始めます。1カ月半〜2カ月程で乳切歯が生え終り、見た目的にも「歯が生えてきた」と分かるものですが、画像の赤ちゃんはチョット見ただけでは歯らしきものは見えません。

お母さんザルがエサを真剣に食べているので、放っとかれて手持無沙汰なので、目に付いた草を口の中に入れています。口の中に入れても、食べる訳でもなく、すぐにポロポロと口からこぼれてきます。

また、木くずのような「ゴミ」みたいな物も口に入れてしまう事もありますが、こちらも「食べて飲み込む」には至らず、とりあえず口の中に入れてみてもすぐに口から出してしまいます。

こういう事を繰り返しながら、食べれるモノ・食べれないモノを覚えていくのでしょう。

出産から2ヶ月くらいで赤ちゃんたちはモノを食べれるようになります。そうなるとお乳を飲みながら、時折エサを食べる…といようになり、お乳は2歳くらいまで飲みます。

赤ちゃんたちに乳歯は約7ヶ月程で全部が生え揃い、おおよそ1歳半から2歳くらいに永久歯へと生え変わります。ですが、長くサルたちを見ていても子ザルたちが乳歯が抜けた「歯抜け」になっているところや抜けた乳歯を発見した事がありません。

乳歯から永久歯に変わるタイミングを目にしてみたいと、ここなん年か思っております。





植物こらむ

第3回
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タニギキョウ(谷桔梗)キキョウ科

開花時期:6〜8月ごろ
名前の由来は谷に生える桔梗、とそのまま。

茎丈は10cm程度、花は直径5〜8mmの全体的に小さな植物です。

カタバミ(カタバミ科)と似ている小さな可愛らしい花を咲かせますが、カタバミの葉っぱはハート型のミツバ。タニギキョウの葉はうちわのような形です。

公苑内や地獄谷への遊歩道の、やや湿った場所に多く咲いているように感じます。

ぼうけん

5月29日(水)はれ

最低気温9℃最高気温15℃
サル来苑時間8:30

最近のサル公苑滞在状況
27日(月)8:30〜17:00
28日(火)9:30〜17:00

週明けの27日(月)は全国的にも夏日の暑さとなり、地獄谷でも26℃(日陰の温度計なので、日差しの下では30℃近かったかもしれません)まで気温が上昇していました。

まだ5月なのに随分と暑いような気がします。やはり温暖化でしょうか。昨年の夏は埼玉県で観測史上最高気温となる41.1℃を観測していましたし、地球が心配です。

しかし、27日(火)は天気が崩れます。時折雨となり、夕方から夜間にまとまった雨量の雨が降ったので、本日の朝はひんやりとして肌寒い気温でした。

日中は晴れとなりましたが、気温もあまり上がらずやや肌寒い日となりました。

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「ぼうけん」
今シーズン第一号の赤ちゃん。4月14日生まれなので1カ月と2週間程。

足腰がしっかりしてきたので、お母さんのお腹から飛び出して冒険を始める頃です。まだ母ザルから4〜5m程の距離まで歩いて戻ったり、或いは心配したお兄さんお姉さんに連れ戻されたり…といった所で、極端に遠くまで行ってしまう事はありません。

しっかりとした足取りで「走る」という事も出来るようになってきているので、徐々に冒険をする範囲が広くなり、初めて見る多くの事から情報を吸収していきます。



植物こらむ

第2回
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カキドオシ(籬通) シソ科

開花時期:4〜5月

名前の由来は、蔓状に茎を伸ばし垣根も突き通していくことから。
初夏に優しい紫色の花を咲かせる、草丈5〜10僂両さな植物です。別名「和ハーブ」ともいわれ、葉をちぎるとハーブに近い香りがします。
本来観賞用のため食用ではないですが、食べても問題ないようなので今度天ぷらにして頂こうと思います。
「葉には清涼感を楽しめる物質があり、夏場の水筒水に入れておくと良い」とあったので実際にやってみました。わずかにミント水のような清涼感があり、確かに良いかもしれません。

公苑内や建物手前の通路に多く生息しています。葉のみだと分かりづらいですが、腎臓状のマメ型の葉っぱですのでなんとなく探してみてくださいね。

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