9月27日(火)
最低気温15℃最高気温20℃
サル来苑時間9:50
最近のサルたち公苑滞在状況
20日(火)サル不在
21日(水)11:00〜17:00
22日(木)9:30〜17:00
23日(金)9:30〜17:00
24日(土)9:45〜17:00
25日(日)9:50〜17:00
26日(月)8:30〜11:00
祝日がからみ、17日〜19日と23日〜25日で連休。
新型コロナウイルスの流行の第7波の勢いも収まり、お出かけがしやすくなったからでしょうか、連休に当たる日は、公苑は久しぶりに賑やかになりました。
また、インバウンドの規制の緩和もあり、訪日らしきお客様も徐々に増えてきています。
新たな流行など懸念はありますが、このまま一気にコロナを乗り切りたいですね。
サルたちは、遅刻・早退・一日不在もちょこちょことありますが、例年に比べるとやはり落ち着いています。
20日の不在時も、台風で悪天候のために山奥への捜索を控えていた事も関係しています。
22日〜25日の期間は、9:30頃に公苑に来るパターがほとんどでした。
いずれの日も、私たちスタッフが山に登ってサルたちを探しに行きましたが、サルたちの方から自発的に山から下りて来てくれました。
朝起きて、ある程度のんびりした後に、公苑に行く。そのタイミングが「9:30」頃なのでしょう。
ただ、公苑に来てからのサルたちの様子を見ていると、随分と食べ残しが増えてきました。
9月に入ってから、少しずつエサの食べ残しを見るので、様子を見ながらエサの分量も少なめにしていますが、それでも日に日に食べ残しが増えています。
サルたちが山に「早退」してしまう時も、ご馳走であるリンゴを見せても、興味を示しません。
山でクリをいっぱいたべて来ているようで、お腹は結構膨れているみたいです。
こうなると、「何を目的にサルたち側から自発的に公苑に来てくれているのだろう?」と不思議に思います。
毎日公苑に呼んでいる側がこう言うのもなんですが(笑)
サルたちは、落ち着いていて順調に公苑に来てくれている。
でも、“お腹が膨れていて、エサを大きな目的としていない”ので、この順調がどこまで続くか分かりませんし、サルたちが一度公苑に来てても、山へ上がり出したら止める事は難しい…という状況は、心得ていただくと良いでしょう。

「ニオイの問題」
サルたちの食べるものは、ほとんどが植物。
そして、時々昆虫を食べます。
地域性によって、魚や鳥を食べるケースもありますが、それは例外といっていいでしょう。
ニホンザルのほとんどは、植物を食べ時々昆虫を食べている。と思ってください。
昆虫を食べるサルたちですが、多くは「たまたま目の前に、手の届く距離に食べれる昆虫がいたから、手を伸ばして食べる」というパターンが多いものです。
しかし、サルたちが特に好んで「目に映ったら、追いかけて追いかけて、食べる。食べたい」という昆虫がいます。
それは、カメムシです。
カメムシと聞いただけで、顔を顰めるヒトもいるのではないでしょうか。
昆虫に興味がある…とか、何かしらの理由がない限りは、ヒトのほとんどが「嫌な虫」の印象がある。あのカメムシです。
何故カメムシが嫌なのか?それは、ヘッピリムシという別名もある、あの臭いニオイ。
英名もstink bug(臭い虫)で、あのニオイを嫌だと感じているのは日本人だけでないのが分かります。
カメムシにとってあのニオイは、防衛の為の意味が大きく、常時あのニオイを出しているのではなく“捕食されるピンチ”を感じた際に放つニオイ。
みなさんの周りには「カメムシを捕まえる名人」はいるだろうか。
カメムシにニオイを出させないで捕まえて、対処できるヒト。
学校など、集団生活の場でカメムシが現れてザワ突き出すと、
「オレ、カメムシ上手に捕まえられるよ」
と颯爽と登場するヒトの事です。
上手に捕まえる方法は、そのヒトごとに諸説ありますが、共通するのは「カメムシが興奮しないようにする」であり、「カメムシが捕食される危険を感じないようにする」ではなかろうかと思います。
話が若干逸れてしまいましたが、この事からもあのニオイは危険を感じなければ放たないニオイという事です(異性を呼ぶ意味もあるようなので、全てではないですが)
防衛の為のニオイですが、カメムシ自身にとっても危険なもので、ニオイを放った状態でビンなどに入れるとニオイによって気絶し、放置するとそのまま死んでしまう事もあるようです。
残念ながら、そのニオイはサルたちに通用しないようで、「カメムシ捕まえる名人」のようにニオイを出さないようにしようという慎重さもなく、無造作にカメムシをつかんで食べてしまいます。
上記のように、他の昆虫よりも積極的に捕食する様子を見ていると、むしろニオイがクセになって美味しいのかもしれません。

「ニオイは気をつけたい」
カメムシは、防衛の効果なくサルたちに食べられてしまいますが、それはあくまでサルたちがそのニオイを気にしないから。
カメムシ自身ですらそのニオイは危険になりますし、同じく臭気によって身を守るスカンクもですが、ニオイは武器になります。
私もお風呂に入るのが面倒な時「自分が気にならなければいい…」とサボろうとしてしまいますが、ニオイで戦う生き物の事を考えると、気にしなければなあと思い直します。
出来る範囲しかできませんが。
もちろん、いいニオイだからと、香水をかけすぎるのも良くないですよね。
同じ場所をシェアするもの同士は、空気も共有している事を心得て、心地よくできるようにしたいなとは思っています。
動植物こらむ
第180回

ルリビタキ(瑠璃鶲)
※画像のものは幼鳥とみられる
体長:約14cm
市街地や住宅地などでも見ることが出来るルリビタキです。
オスの成鳥は、青いからだをしており、オオルリと並ぶ瑠璃三鳥にも数えられています。(瑠璃三鳥とは、日本で見られる青色の羽を持つ代表的な鳥で、コルリも該当するようです)
オスが美しい青色の体になるには約3年かかるとされています。
メスの成鳥は、尾の先が少し青いのみで、茶色っぽい体をしています。
さて、このルリビタキの幼鳥さん、少し目がおかしいのですが画像で分かるでしょうか?
実は8月某日、出社するとテラスで動かなくなっている幼鳥さんを発見。
どうやら窓にぶつかってしまったか、飛ぶ練習中に失敗してしまったのか、かなり体力を消耗しているようで、すぐに飛び立つことが難しいようでした。
幸い自分で立っていることはできていたので、しばらく静かな場所で休ませ、温めた豆乳を少しずつ与えていくと、飛ぶ元気が出てきた様子だったので、放鳥することが出来ました。
(本当のところを言えば、触らずにそのままの方が良いとは理解していますが、テラスに居られてもお客さまが来た時困ってしまうので、やむなくこういった処置をしました。聡明な皆様は、このような愚者にならぬよう、自戒も込めてのご紹介とさせていただきます。また、弱った幼鳥に対しての応急処置として豆乳を与えることを推奨するものではありません。種類によっても与えて良いもの等異なりますので、専門家に相談しましょう。)
本来は、野鳥の雛や幼鳥が地面に落ちていても、親鳥も探している場合が多いので触ったり拾ってきてはいけません。
…はい。ごめんなさい。
余談ですが、最近Biomeというアプリを教えていただき、インストールしてみました。
画像から植物の判定ができたり、自分が発見した植物をマップに載せて、その場所の植物を共有できる機能もあり、非常に楽しく使っています。
地獄谷周辺の植物も少しずつ載せて、ご興味のある方に楽しんでいただきたいなと思っています。
興味がありましたら、ぜひ使ってみてください。
最低気温15℃最高気温20℃
サル来苑時間9:50
最近のサルたち公苑滞在状況
20日(火)サル不在
21日(水)11:00〜17:00
22日(木)9:30〜17:00
23日(金)9:30〜17:00
24日(土)9:45〜17:00
25日(日)9:50〜17:00
26日(月)8:30〜11:00
祝日がからみ、17日〜19日と23日〜25日で連休。
新型コロナウイルスの流行の第7波の勢いも収まり、お出かけがしやすくなったからでしょうか、連休に当たる日は、公苑は久しぶりに賑やかになりました。
また、インバウンドの規制の緩和もあり、訪日らしきお客様も徐々に増えてきています。
新たな流行など懸念はありますが、このまま一気にコロナを乗り切りたいですね。
サルたちは、遅刻・早退・一日不在もちょこちょことありますが、例年に比べるとやはり落ち着いています。
20日の不在時も、台風で悪天候のために山奥への捜索を控えていた事も関係しています。
22日〜25日の期間は、9:30頃に公苑に来るパターがほとんどでした。
いずれの日も、私たちスタッフが山に登ってサルたちを探しに行きましたが、サルたちの方から自発的に山から下りて来てくれました。
朝起きて、ある程度のんびりした後に、公苑に行く。そのタイミングが「9:30」頃なのでしょう。
ただ、公苑に来てからのサルたちの様子を見ていると、随分と食べ残しが増えてきました。
9月に入ってから、少しずつエサの食べ残しを見るので、様子を見ながらエサの分量も少なめにしていますが、それでも日に日に食べ残しが増えています。
サルたちが山に「早退」してしまう時も、ご馳走であるリンゴを見せても、興味を示しません。
山でクリをいっぱいたべて来ているようで、お腹は結構膨れているみたいです。
こうなると、「何を目的にサルたち側から自発的に公苑に来てくれているのだろう?」と不思議に思います。
毎日公苑に呼んでいる側がこう言うのもなんですが(笑)
サルたちは、落ち着いていて順調に公苑に来てくれている。
でも、“お腹が膨れていて、エサを大きな目的としていない”ので、この順調がどこまで続くか分かりませんし、サルたちが一度公苑に来てても、山へ上がり出したら止める事は難しい…という状況は、心得ていただくと良いでしょう。

「ニオイの問題」
サルたちの食べるものは、ほとんどが植物。
そして、時々昆虫を食べます。
地域性によって、魚や鳥を食べるケースもありますが、それは例外といっていいでしょう。
ニホンザルのほとんどは、植物を食べ時々昆虫を食べている。と思ってください。
昆虫を食べるサルたちですが、多くは「たまたま目の前に、手の届く距離に食べれる昆虫がいたから、手を伸ばして食べる」というパターンが多いものです。
しかし、サルたちが特に好んで「目に映ったら、追いかけて追いかけて、食べる。食べたい」という昆虫がいます。
それは、カメムシです。
カメムシと聞いただけで、顔を顰めるヒトもいるのではないでしょうか。
昆虫に興味がある…とか、何かしらの理由がない限りは、ヒトのほとんどが「嫌な虫」の印象がある。あのカメムシです。
何故カメムシが嫌なのか?それは、ヘッピリムシという別名もある、あの臭いニオイ。
英名もstink bug(臭い虫)で、あのニオイを嫌だと感じているのは日本人だけでないのが分かります。
カメムシにとってあのニオイは、防衛の為の意味が大きく、常時あのニオイを出しているのではなく“捕食されるピンチ”を感じた際に放つニオイ。
みなさんの周りには「カメムシを捕まえる名人」はいるだろうか。
カメムシにニオイを出させないで捕まえて、対処できるヒト。
学校など、集団生活の場でカメムシが現れてザワ突き出すと、
「オレ、カメムシ上手に捕まえられるよ」
と颯爽と登場するヒトの事です。
上手に捕まえる方法は、そのヒトごとに諸説ありますが、共通するのは「カメムシが興奮しないようにする」であり、「カメムシが捕食される危険を感じないようにする」ではなかろうかと思います。
話が若干逸れてしまいましたが、この事からもあのニオイは危険を感じなければ放たないニオイという事です(異性を呼ぶ意味もあるようなので、全てではないですが)
防衛の為のニオイですが、カメムシ自身にとっても危険なもので、ニオイを放った状態でビンなどに入れるとニオイによって気絶し、放置するとそのまま死んでしまう事もあるようです。
残念ながら、そのニオイはサルたちに通用しないようで、「カメムシ捕まえる名人」のようにニオイを出さないようにしようという慎重さもなく、無造作にカメムシをつかんで食べてしまいます。
上記のように、他の昆虫よりも積極的に捕食する様子を見ていると、むしろニオイがクセになって美味しいのかもしれません。

「ニオイは気をつけたい」
カメムシは、防衛の効果なくサルたちに食べられてしまいますが、それはあくまでサルたちがそのニオイを気にしないから。
カメムシ自身ですらそのニオイは危険になりますし、同じく臭気によって身を守るスカンクもですが、ニオイは武器になります。
私もお風呂に入るのが面倒な時「自分が気にならなければいい…」とサボろうとしてしまいますが、ニオイで戦う生き物の事を考えると、気にしなければなあと思い直します。
出来る範囲しかできませんが。
もちろん、いいニオイだからと、香水をかけすぎるのも良くないですよね。
同じ場所をシェアするもの同士は、空気も共有している事を心得て、心地よくできるようにしたいなとは思っています。
動植物こらむ
第180回

ルリビタキ(瑠璃鶲)
※画像のものは幼鳥とみられる
体長:約14cm
市街地や住宅地などでも見ることが出来るルリビタキです。
オスの成鳥は、青いからだをしており、オオルリと並ぶ瑠璃三鳥にも数えられています。(瑠璃三鳥とは、日本で見られる青色の羽を持つ代表的な鳥で、コルリも該当するようです)
オスが美しい青色の体になるには約3年かかるとされています。
メスの成鳥は、尾の先が少し青いのみで、茶色っぽい体をしています。
さて、このルリビタキの幼鳥さん、少し目がおかしいのですが画像で分かるでしょうか?
実は8月某日、出社するとテラスで動かなくなっている幼鳥さんを発見。
どうやら窓にぶつかってしまったか、飛ぶ練習中に失敗してしまったのか、かなり体力を消耗しているようで、すぐに飛び立つことが難しいようでした。
幸い自分で立っていることはできていたので、しばらく静かな場所で休ませ、温めた豆乳を少しずつ与えていくと、飛ぶ元気が出てきた様子だったので、放鳥することが出来ました。
(本当のところを言えば、触らずにそのままの方が良いとは理解していますが、テラスに居られてもお客さまが来た時困ってしまうので、やむなくこういった処置をしました。聡明な皆様は、このような愚者にならぬよう、自戒も込めてのご紹介とさせていただきます。また、弱った幼鳥に対しての応急処置として豆乳を与えることを推奨するものではありません。種類によっても与えて良いもの等異なりますので、専門家に相談しましょう。)
本来は、野鳥の雛や幼鳥が地面に落ちていても、親鳥も探している場合が多いので触ったり拾ってきてはいけません。
…はい。ごめんなさい。
余談ですが、最近Biomeというアプリを教えていただき、インストールしてみました。
画像から植物の判定ができたり、自分が発見した植物をマップに載せて、その場所の植物を共有できる機能もあり、非常に楽しく使っています。
地獄谷周辺の植物も少しずつ載せて、ご興味のある方に楽しんでいただきたいなと思っています。
興味がありましたら、ぜひ使ってみてください。





















