1月14日(日)くもり後ゆき

最低気温‐9℃最高気温‐3℃
サル来苑時間9:00

昨日の夕方に雪となり、良い勢いで吹き付けながら今朝まで降り続けましたが、積雪は意外と少なめで15冂。サッと雪かきをすればすぐ片付く量だったので、雪片づけは楽でした。

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「頼れる存在」
1♂トマム95が最近、姿を現しません。といっても離群した訳ではなく、時折見かけます。「姿を現さない」というのは「公苑内で」という意味です。朝、群れと一緒に公苑にやって来ると、日中はどこかに姿を消してしまいます。
こういった事が最近続いていましたので、「公苑にいたい」サルたちにとって、すぐにどこかへ行ってしまう1に関心がなくなってきたようです。それよりも、自分たちと一緒に行動する2♂トアミ00をあてにしています。大人オスがメスにちょっかいを出してケンカになると、その間に入ってメスを助けてくれるので、メスたちからもずいぶん信頼されている様子。
そういった状態が続き、群れとすぐにはぐれる1♂トマム95と一緒にいる1♀トックリ00も、以前ほど群れの中での影響力は薄れているようです。
サルたちの中で「トマム95がいない状況」「トックリ00がいない状況」が“慣れ”てきたようで、トックリ00に対し周囲は無関心。メスの中では相変わらず敵なしのトックリ00ですが、オス相手に分の悪さが目立ち、「オス顔負けの」姿はありません。このままこの状況が続くと、メスの順位の入れ替わりがあるかもしれません。

もっとも、サルたちにとって群れの中で生活するという事は“本来捕食される側の弱い立場の動物が、群れる事によってお互いを守る”ためであり、上位である事・下位である事は多少の損得はあっても身を守って生きていく上で、それほど重要な事ではないのかと僕は思います。

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「懸念」
気にかかるのは、群れのオスたちは冬本番となり発情が止まった状況の中、トマム95はいまだ発情の気配がある事。トマム95は22歳で、25年〜30年程のさるの寿命を考えると、高齢。
その高齢のサルが、他の若手のサルたちが落ち着いたのに、発情しているというのは不思議な事です。落ち着くべきシーズンに落ち着いていない高齢のサル。公苑にいない間、なにか栄養価の高い物を食べているのでしょうか。
そもそも冬は食べ物が少なく、栄養価の低い物しかなく、公苑で与えるエサも山のものと大差ない物を与えています。「それじゃあかわいそう。もっといいものを与えてあげて」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、冬場に少ない食料で生き抜くという習慣はサルが悠久の中続けてきたサイクル。良い物をあげすぎて、例えば発情が止まらない。そうなったら、約半年ほどの期間を経て生まれてくる新しい命は夏に誕生する事になります。
サルたちが春出産するのは厳しい冬に備えるため、赤ちゃんがそれまで育つよう準備の期間を長く整える為もあります。育ち切らず、短い毛(出産後にメスは毛抜けするので母親の毛も短い)で厳しい冬を越すことは困難です。
いつまでも発情しているという事は、サルたちの生きるサイクルの崩れる原因にもなります。1♂トマム95の動きは少し心配。




冬のシーズンとなりました。凍結し滑りやすい箇所が出来るようになりましたので、滑りにくい履物をご用意ください。地獄谷野猿公苑は野生のニホンザルを観察する場所です。野外での行動が主となりますので、アウトドアレジャーに適した服装・履物をご準備ください。革靴、ヒールの高い靴はもちろん、サンダルやスリッパなどは絶対におやめください。

夕暮れ時、陽が落ちるのが早くなりました。17:00となれば真っ暗で足元すら見えなくなってしまいます。
冬のシーズンは16:00まで営業しておりますが、遊歩道は時間がかかり灯りのない道である事をご考慮いただき、16:00には帰り支度が出来るよう、時間に余裕を持ったご計画をお立てください。


また、夕方にお越しの場合はペンライトやヘッドライトなどお持ちいただけると安全です。