4月17日(火)くもり

最低気温9℃最高気温10℃
サル来苑時間8:30

ここ数日、サルたちの動きが慌ただしくなってきました。昨日は、私不在で詳しい事は分かりませんが、15:00頃の早い時間に山に帰ってしまったようです。
今日も少し肌寒い日。天気は悪くないのですが、風が冷たい。天候に会わせてジャケットはまだ必要です。


4月16日〜4月22日の一週間、Twitterにて「♯いきものウィーク」と題したプロジェクトが始まります。GW前に、Twitterをご覧の皆様に動物園や水族館のような「いきもの」を観察する施設の事を知っていただき、連休中に足を運んでいただこうという企画です。
地獄谷野猿公苑ではこのプロジェクトに協力させていただこうと思っておりまして、今週はブログの方もこまめにアップさせていただこうと思います。
飽きずに付き合っていただけれだければ幸いです。

さて、上記の通り今週は「♯いきものウィーク」という事で、「Twitterからのぞいてみたよ〜」という方もいらっしゃるかもしれません。そんな訳で、「地獄谷野猿公苑とは」「ニホンザルとは」といったはじめの一歩的な説明を踏まえながらいつも通りの、「今日のサル」をお伝えできればと思っております。

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まず、皆さんは地獄谷野猿公苑を知ってらっしゃいますか?場所や地名を知らないという方も、「温泉に入るサル」と聞くと、イメージが湧く方がいらっしゃると思います。地獄谷のサルは、野生の動物として冬の寒さをしのぐために温泉に入り、その様子がヒトの入浴風景の“それ”のようで、印象深い風景でもあります。ただし、サルたちは濡れる事を好みません。なので、いつでも温泉に入っている訳ではありませんし、温泉に入るという時はサルたちの中で「寒くてしょうがなく」温泉を利用して温まろうとういものなので、温泉に入っている姿は冬の寒いシーズンの物となります。

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「温泉に入るのは冬のシーズンだけ」
冬が終わり、春の遅い長野県山ノ内町でも桜が散り始めている今日この頃。温泉に入るサルはほぼいません。ほぼいませんが、やはり春には春の楽しみがあります。

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「もうすぐ出産のシーズン」
ニホンザルは通常、4月下旬〜6月いっぱいにかけて出産のシーズンを迎えます。早い時は4月の上旬に出産が始まりますが、今のところ出産した個体はいません。その年によるところもありますが、GW頃には産まれたばかりのかわいらしい赤ちゃんの姿を楽しむ事ができます。

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地獄谷野猿公苑では、サルとヒトを隔てる柵などはなく、サルたちの息遣いを感じ取れる距離で観察する事ができます。サルたちはヒトに危害を加えてこないので安全に観察する事ができます(もちろん、触らない・近付き過ぎないというルールを守っての観察となりますが)
サルは「付き合い方」を間違えるとトラブルの起こりやすい動物で、そういったヒトとサルとのトラブルになってしまい結果「サルが暴れている」「サルに襲われた」というニュースを目にする事もあり「サルは怖い・凶暴」というイメージを持っていらっしゃる方もいるでしょう。

地獄谷のサルたちは、そういった「ヒトとのトラブルなし」で観察できるという点において、珍しい場所でもあります。

サルを近くでじっくり観察する機会って実はあまりないと思います。また、日本人にとって「サル」とは身近な存在のように感じますが、日頃イメージしている「サル」と実際の「ニホンザル」は随分違うものです。

「温泉に入る」というイメージは、一度取っ払って、「野生動物の生態を観察する」という観点から、サルたちの姿・挙動のありのままを楽しんでいたきたい。ニホンザルの生態というのは見ていて興味深い物ばかりです。

と、今日はご挨拶がてら初歩的なお話しでした。明日以降もよろしくお願い致します。