2月28日(木)あめ

最低気温 最高気温
サル来苑時間9:00

2月も最後。かつてはこの時期も、まだまだ「冬の最中」といった状況でした。が、ここ最近は年々温暖化する傾向にあり、今日も雨が降っています。

雪どけも更に進み、苑内の雪も多くが消えてしまいました。一足早い「冬の終わり」といった感もあります。ですが、雪の降る可能性もまだありますし、マイナス気温になる事もありますので冬の装いはまだ必要でしょう。

上林温泉駐車場エリア〜野猿公苑の遊歩道は、行政のご協力もあり、重機で雪を除雪しました。しばらく地面がなれるまで足元が悪かったり、ぬかるんだりしていますので汚れても良い履物がよいでしょう。これからは残った雪が溶け、ぬかるみがひどくなっていきます。跳ねた泥がズボンの裾などを汚す様になりますので、汚したくない服や靴は避けましょう。
また、凍結する箇所も残っていますのでご注意を。

DSC_8972





「久方ぶり」
温泉に入るサルが多い日となりました。雨となり、天気は悪いのですがそれでもやや暖かくも感じる日です。

最近の晴れた日の「暖かさ」に体が慣れてしまって、寒さを感じたのでしょうか。

温泉に入る条件は…と良く聞かれますが、基本的には「寒い時」「雪が降るような悪天候な日」です。しかし、本来「濡れる事を好まない」サルたちですから、温泉は入りたいものではなく、寒さを避ける為にやむなく入るもの。

冬の最中にあって、₋10℃になるような日が続けば体もそれに慣れていきますから、そうなると「我慢しよう」という気が出て温泉に入らなくなることもあります。いくら悪天候で吹雪となっても温泉に入らない時はやはり入りません。

しかし、暖かさに慣れてしまえば、チョットの冷え込みにも心が折れてしまい、「ああ、寒い温泉に入ろう」という気にもなるようです。

「温泉」の光景は、一つ素晴らしい光景である事は私も思いますが、「サルの気まぐれ」によるところも随分とあります。


「喧騒」
温泉に入っている連中は、のどかそのものでしたが、100メーター程離れた川原辺りにいたサルたちは、朝から様子が変です。

川原からすぐの斜面で、集まっていました。時折鳴いたり、攻撃するようなしぐさが見てとれます。

しばらくすると、サルたちの塊の中から小さなぼろきれのような物が転がり、川原に落ちてきました。

ムササビです。サルは何故かムササビを非常に嫌い、攻撃を仕掛けます。最初は発見したサルが興奮しているのですが、そのヒステリーは伝染していきあっという間に周囲はパニックになってしまう事があります。

時には「近くに居ただけ」なヒトにも食って掛かるほど興奮する状態になります。幸い、今回は冷静な様子だったのでヒト側に危害はありませんでした。

発見した段階ではムササビはすでに息絶えていましたが、サルたちはそれでも時折動かない相手に攻撃を仕掛けます。本来、動物同士は相手を「食らう」為に攻撃し殺す訳ですが、ムササビに対するサルの行動は「ただただ攻撃をするのみ」であり、殺した後のムササビを食べる訳ではありません。

サルがムササビを嫌う現象は、地獄谷以外でも見られるようです。が、その理由は不明。恐らくは猛禽類のような空から自分たちを襲う動物と間違えているようにも思いますが、実際に鷹が飛んでも気にはしません。鷲鷹のようにパッと見大型で、なおかつ木々の間を飛ぶ低空飛行なのが、恐怖なのでしょうか。

野猿公苑でドローンの飛行を禁止しているのは、こういった背景があります。また、我々が日常的に目にする猫や犬などのペット動物も、山の中で生活するサルたちにとって「よく知らない生物」なので、遭遇した際にパニックになる可能性があり入苑できません。

傷ついたムササビの画像を撮っておきましたが、あまりに無残な姿だったので載せるのはやめました。