9月17日(金) くもり

最低気温17℃ 最高気温20℃
サル来苑時間12:30

サルたち公苑滞在状況
9月10日(金)〜16日(木)…サル不在(4日(土)から13日連続不在)

連日のサル不在が続いていました。

3日(金)に夕方16:00で早退したサルたち。4日(土)から公苑には来ず、山へサルたちを捜索に行きましたが行方知れず。

どこに行ってしまったかも分からず、1週間が過ぎ、12日(日)にようやくサルたちを発見する事ができました。

発見できたは良かったのですが、そこは非常に険しい谷深い所。ブナの群生地であり、そこのブナの実を食べていました。

ブナ以外にもサルたちの食べる物は多く、そこに滞在していれば食べ物に不足はない場所です。

ある程度、我々の誘導の効果はありましたが、公苑側に誘導するには道が険しく進めません。

また、スタッフが安全に通れるルートは、迂回するようなルートになるので、道を選んでいればサルたちも後についてくる無駄はしません。

或る程度のところまで誘導し、公苑側に進む「キッカケ」をつくり、スタッフは安全な道から迂回してサルたちが来るのを待つしかない…そんな状況でした。

12日に発見して、誘導して迂回しましたが、サルたちは来なくて断念。
13日の朝は、ブナ群生地に戻っていて、誘導してスタッフ迂回もサルたちは来ず断念。
14日の朝も、ブナ群生地に戻っていて、誘導してスタッフ迂回もサルたちは来ず断念。
15日は迂回先に来ていたものの、ブナ群生地方向に逆走。
16日の朝はやはりブナ群生地に戻っていて、誘導してスタッフ迂回。やはりやはりサルたちは来ずに断念。

サルたちを探している中で、山を広く見る事ができましたが、今年は様々な食べ物の生りが良いようです。

ただ、ブナもそろそろ終わります。そして、次はクリの時期。

2週間近くサルを探しに行く道中のクリを見ていたら、そろそろ頃合いのようです。ブナの群生地にはクリはなく、目的を変えてもいい頃なんだけどな…そんな事を考えてサルたち探し、誘導を続けていました。

17日、本日の朝。ここ連日のルーティーンとなっていますが、まずはブナ群生地へ。一通り巡って探してみるも、姿はなし。

前日に誘導して、公苑側に向かったのかな?期待を持って迂回するも、サルたちが来ている様子はありません。

何の痕跡も見つからず、今日は台風も近づいてて天気も悪くなるという事で、早めに切り上げて公苑に帰りました。

今日もダメでした。午後は天気も悪化するという事で、サルたち捜索も断念します…という報告をFacebookでアップしようと準備をしていたら、サルたちが公苑にやって来ました。

昨日16日に誘導して、少しずつ公苑に向かってくれていたのでしょう。

13日ぶりのサルたちがいる公苑となりました。

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「くつろぐトミコ05♀親子」
久しぶりに公苑に来てくれたサルたちですが、公苑にきて早々慌ただしい雰囲気です。

ブナも完全に終わりではなく、ブナ群生地には様々な食べ物が豊富です。またブナ群生地に行く可能性は十分あります。

仮にブナが終わってブナ群生地に行かなかったとしても、クリを食べに行くかもしれません。


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「日に日に大きくなる」
大きくなって、顔が赤くなり出したオス。

秋は発情、恋の季節でもあります。

よく、「サルの顔は真っ赤」と言われますが、実際のサルたちはさほど顔が赤くなかったりします。何なら「白い」といって良いような顔色のサルもいます。コザルたちは特に白いです。

しかし、これからの時期サルたちの顔は赤くなります。と言うのも、そもそも「顔が赤い」というのは血の色で、コザルが顔が赤くないというのは、“毛細血管の広がりがまだ少ない”のと“血の巡りが活発でない”からです。

秋の時期は、恋の季節であり、大人のサルたちのホルモン分泌が増し、血流量が増します。なので、顔が「真っ赤になる」のです。

サルたちが顔が赤いというのは血の色。私たちヒトがお酒を飲んだり、それこそ恋をして顔を赤らめますが、血の流れで赤くなる理屈はこれに似ていると思っていただいてよいでしょう。

サルたちの顔が、いつもよりも赤い…という事は、発情が始まって来ています。

発情期はオスが血気盛んになり、血が猛って「勢い余って」しまいがち。メスやコザルにチョッカイを出し、加減せずに強い攻撃をしがちになります。

現に、オスたちが目的もなくソワソワしていきなり駆け出しています。時に、突然メスやコザルを攻撃します。

メスたちもオスがそういう状況なのを分かっていますから、「オスが不意に攻撃してくる」と、いつもよりも緊張しています。

オスが近づくと、身の危険を感じて逃げ出す。騒ぐ。事が増えます。

オスの方でもメスに攻撃するつもりがなかったとしても、突然逃げられたり騒いだりすると、カッとなります。それだっていつもよりもカッとなりやすくなってます。

なので、オスもメスもより騒ぐ。そういう状況になります。

理由もない、チョットしたことで騒ぎ出し、パニックになって、その勢いで山でジッとしている。あるいはせっかく公苑にいても山へ帰ってしまう。

秋は食べ物の時期。そして、発情の時期。

秋は始まったばかりで、まだまだサルたちの不在、遅刻・早退が続く見込みです。

来苑の際はご注意ください。




植物こらむ
第153回
サルナシ

サルナシ 2



サルナシ(猿梨)
マタタビ科

開花時期5〜7月
果実は10〜11月ごろ

別名シラクチカヅラ、コクワとも呼ばれるツル性の植物です。
果実の見た目は小さなキュウイフルーツのような姿をしています。

名前の由来は、山の果実の中でひときわ美味しく、サルが好んで食べることからと言われていますが、実際はさほど好んで食べないそうです。地域によっても差があるのかもしれませんが…。


山へ入った先輩スタッフが実際にサルナシの果実を取ってきてくれたので、少し味見。
まだ熟していないからかとても酸っぱい!
切り口は本当にキュウイのような種の並び。果肉の色。小さいキュウイそのままです。少し果汁に粘り気がありますが、手についてもベタつきはしません。
匂いは…スイカのような果汁に水分を沢山含む系統のにおいがしました。


果実もさることながら、蔓にも興味深い逸話があります。

徳島県にある祖谷のかずら橋をご存知でしょうか?
国指定重要有形民俗文化財にもなっているそうで、シラクチカズラ=サルナシのツルで作られたもののようです。
平家が源氏の追ってから逃れてこの地に隠れ住んでいたと言われているそうで、源氏が攻めてきた際に備えて橋をすぐに切って落とせるようにシラクチカズラの蔓を編んでかけた橋であると伝えられているようです。
今でも数年ごとに架け替えが行われ大切に管理されています。興味深いですね。


橋を作れるくらい丈夫ならばブランコとか作れるのかも…来年の夏休みの研究にいかがでしょうか...