12月24日(金)

最低気温2℃最高気温5℃
サルたち来苑時間9:00

最近のサルたち公苑滞在状況
18日(土)12:30〜16:00
19日(日)9:00〜16:00
20日(月)9:00〜16:00
21日(火)9:00〜16:00
22日(水)9:00〜16:00
23日(木)9:00〜16:00

18日の朝。私の家の外から“チリンチリン”という鈴の音が聞こえました。

私の地区では夜から朝に雪が降り、積雪が30儖幣綫僂發辰討い襪搬爾龍萃垢気鵑鈴を鳴らして「結構雪積もったぞ」というのを知らせてくれるルールになっています。

なので、鈴の音が聞こえたら、「雪かきあるから早くいかなければ」と目覚めます。

家の外に出ると、約30冂。駐車場のある上林温泉エリアで40冂。野猿公苑で50儷瓩の積雪となっていました。

まとまった量の雪です。

一度に多くの雪が積もってしまったので、“第1歩”を踏むのが嫌なのでしょう。サルたちは公苑から近い場所にいると思われましたが、なかなか公苑に来ません。

雪深いので、こちらからも迎えに行くことが出来ず、サルたちの登場を待ちました。

11:30頃に2頭程山から降りてきたサルがいて、ラッセルによって道が出来ると、30分経過する12:00頃に数頭後に続き、雪の中に道がしっかりと出来上がるにつれその数が増えていき、12:30頃に全部のサルが公苑に降りてきてくれました。

冬の時期は、サルたちにとって“山に留まる理由”よりも“公苑に行きたい気持ち”の方が強くなり、サルたちの公苑に来る動きが安定しますが、やはり「時間になったら必ず公苑にいる」というものではないのでご注意ください。

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「サルたちの力関係」
サルたちの力関係は、強いものが戦いに勝ち抜いて順位を上げる…というものではなく、弱い立場の者が争いにならないよう“接触を避ける”事によって強さ・弱さの明暗が分かれます。

サルの順位やボスの話になると、順位の強いもの・ボスがエサを占領する事が出来るというイメージになりがちです。

確かに、一つのエサが強いサルの目の前に落ちていれば、弱いサルは手を出すことが出来ません。

しかし、12/8のブログでも触れましたが、ニホンザルは8割以上植物性の食事・2割くらいが昆虫食が基本です。

例えば、サルたちの秋の好物の代表はクリですが、クリが一カ所だけポンと出てくるシチュエーションって山の中であるでしょうか?

クリがある所には、多くの栗の木が生えている場所があり、一本の木に沢山の栗の実が生ります。

強いサルがクリを食べていても、チョット離れていれば同じ「ご馳走」にありつけるのです。

強い者も、一つしかないような物なら、オレの物だとアピールしてそのご馳走を得ようとしますが、沢山あるのにわざわざ他者の食べ物を奪うような事はしません。

弱いサルも、強いサルに遠慮して「ボスの許しがあるまで手を出さない」等という事はありません。

サルたちには頬袋がありますから、そのポケットに入れてしまえば強いサルもあきらめざるを得ません。強いサルよりも先にご馳走を見つけたならサッと食べてしまいます。

こんな感じに、「強いサルが有利」というのは確かにありますが、弱いサルばかりが損をしているのではないのです。

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「頼り頼られ」
ことわざで、“犬猿の仲”という言葉がある。

水と油。不倶戴天の関係。

あの人とあの人は、犬猿の仲だ。だから鉢合わせするシチュエーションになってはまずい…等々、一度は使った事のある言葉ではないでしょうか?

イヌとサルは仲が悪い。言葉の上では、これを知っている人は多いです。ところが、

「では何で犬とサルは仲が悪いんでしょう?」

と聞くと、答える事が出来る人はそうそういない。

日本には、かつて二ホンオオカミが生息していて、日本の山の“ハンター”でした。

オオカミは、二ホンジカを獲物としたり、時には人里の馬も襲っていたと言われています。

そんな大きい獲物も襲うオオカミですから、サルたちもその捕食対象になる事があります。

また、昔は野犬がいましたから、大物狙いの元気な犬なら、サルも標的になります。

なので、犬(オオカミ)とサルが仲が悪いというのは、お互いが食う・食われるの関係だったからです。

オオカミは明治の頃に絶滅し、野犬もほぼいなくなった現代。サルを狩れるだけの犬の仲間がいないので、犬とサルが仲の悪い事を私たち現代人は知る事がありません。

サルたちは、サルたちの中で腕力の“強い弱い”を競っている場合ではないのです。

お互いが、頼り・頼られして助け合っていくのが基本なのです。強いサルも弱いサルも、いざ怖い敵が現れた時、共に生き抜けるようグループの中で生活しています。

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「多くは古い研究のもの」
サルたちは、その群れごとに高度な社会性を持っています。

群れごとに、その社会性の違いがあるので、私の説明した事が全部の群にあてはめられるわけではありません。

また、“野生”のニホンザルに言える事なので、離群の出来ない状況にある動物園のような飼育下では、話が変わってきます。

しかし、今日言われてる「ボス像」のほとんどは、ニホンザルの研究の始まった頃のものです。

ニホンザルをどういう生き物なのか、本格的にその生態を調べ始め、最初の段階で言われていた事。

これは研究が進むにつれて、「どうも今まで考えられているような物ではないんじゃないか?」と考えられるようになり、そう考えられるようになってからも結構時間は経過しています。

少なくとも、私がこの公苑に勤め、サルに関わる話を勉強し出した2000年には、「みんなが思うようなボスはいない」というのは、ニホンザルに関わる人間には普通の考え方でした。

それから20年経過していますが、この一般的に言われる「ボス像」はなかなか変化しません。

安易に「ボスが代わりました」と公表してしまうと、

「地獄谷のボスが代わったらしい。前の奴が降格したのは〇〇が原因じゃないか。今度の奴は××が原因でみんなにボスと認められたんじゃないか」

と騒がれる可能性があり、サルたちを誤解して捉えてしまう事になります。

あまり騒がず、順位が変わったという事実だけ受け止めてもらいたいなあ…そんな思いで、長い長い説明をいたしました。そんな思いが伝わっていただけると良いなあ。

降格してもトアミ00は立派に生きているし、昇格する前からトケイ95-05は立派に生きていた。

生活している流れの中で、お互いの立場が変わった。

だけれども、“それだけ”なのです。





動植物こらむ
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第161回

チョウゲンボウ(長元坊)

ハヤブサ科

お伝えしたいことが満載のチョウゲンボウです。2回に分けてご紹介したいと思います。

まずはチョウゲンボウの特徴や体の仕組みから!

チョウゲンボウはハヤブサ科。猛禽類の仲間ですが、ワシやタカよりもインコに近いDNAを持つようです。

体の大きさは、キジバトよりひとまわり大きく(だいたい40センチくらい。オスよりメスのほうが大きい)、翼を広げるとだいたい70〜75センチほど。

体の模様は、幼鳥と成鳥、雌雄で違いがあり、ハヤブサ科の鳥に共通する「顔の髭のような模様」をチョウゲンボウも持っているようです。

特徴として狩りの際に「ホバリング」をすることが挙げられます。

ホバリングとは…はばたきにより体を支えて空中の一点にとどまる飛び方。ハチドリやヒヨドリなどは自力でホバリングを行いますが、チョウゲンボウやノスリなどは風上に向かって羽ばたくことで風の力を利用しながら姿勢を保っているそう。(これをウィンドホバリングともいう)

チョウゲンボウの場合、獲物や獲物のフンが目視できる程度の低空で、ホバリングによってその場にとどまり、急降下して狩りを行います。

(チョウゲンボウは紫外線を見ることができ、ネズミ類のフンや尿に紫外線が反射するため、それを手がかりに獲物の居場所を知ることができる、とのこと。)

実際にチョウゲンボウの狩りを見てみると、圧巻というか…オォーと思わず声が出る感じですので、ぜひYouTubeなどで検索して見て見てください。

ハヤブサ科の見分け方の一つに「飛び方」がありますので図の方でご紹介します。

(ちなみに、ハト類はハヤブサ科のような飛び方、カラス類はタカ科のような飛び方をするようです。飛び方についてはまだよく理解が出来ていませんので、またご説明出来るようにしておきます)

なぜこんなに力を入れてご紹介するのか…という理由もまた次回に。

今回参考にさせていただいた元のページです。 https://www.city.nakano.nagano.jp/docs/2016020500060/ https://www.city.nakano.nagano.jp/docs/2020090300031/file_contents/080809.pdf