5月2日(月)晴れ

最低気温4℃ 最高気温12℃
サル来苑時間8:30

最近のサルたち公苑滞在状況
4月24日(日)8:30〜17:00
 25日(月)8:30〜17:00
 26日(火)8:30〜17:00
 27日(水)8:40〜15:20
 28日(木)11:00〜15:50
 29日(金)9:10〜15:40
 30日(土)8:35〜16:40
5月1日(日)11:00〜17:00

26日くらいまでは遅刻も早退もなく順調でしたが、27日から遅刻と早退が続いています。

朝に関しては、サルたちの方で「公苑に行きたい」という気があるので、スタッフが山に登ってサルたちと合流するとすぐに公苑に向かって動いてくれます。

ただ、公苑に来てから再び山へ動き出してしまうと、追いかけて公苑側に誘導しようとしてもなかなか動いてくれません。

追いかけた時、サルたちは公苑から近い場所にいて、スタッフもサルたちに追いつくのですが、木の芽・若草・若葉といった春の食べ物や、秋の間食べ残したどんぐり・クルミなどを食べています。

食べ物に不自由している訳ではないので、誘導の効果はイマイチ。

いわゆるボスザルである順位1位のオスや、上位陣のサルたちがようやく誘導通り動いてくれても後が続かない…というケースばかりです。

よく、「群れの行き先はボスが決める」と思われがちですが、そんな事はないんですよね。

確かに、「順位が上=他のサルたちへの影響力がある」という図式になる場面は多いものの、順位が上だからといって絶対的な権力を持っている訳ではないのです。

だからボスや上位のサルたちの意見も、あくまで「1意見」に過ぎないのです。最終的には群れが動くのは「群全体のサルたちの気持ち」が重要になります。

旬を迎えた食べ物は美味しいもの。食べ物が更に豊富となる秋ほど不安定な動きをする訳ではありませんが、春もある程度食べ終わるまで、やや不安定な動き方は続きます。

来苑前に情報をチェックして来苑ください。

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「残念ながら」
続く出産ラッシュですが、残念ながら死んでしまった赤ちゃんもいました。

ニホンザルの赤ちゃんが1歳まで成長できる確率はかなり高い方でしょう。それでも、時には死んでしまう事もあります。

産まれたばかりの赤ちゃんの死亡原因としては、お母さんのおっぱいが出ない事による栄養失調というパターンが多いのですが、今回は産まれた時にはすでに死んでしまっていたようです。

死んだ赤ちゃんをいつまで持っているか…は、そのときどきによって変わります。

公苑では長くても2〜3週間ほどで手放します。他の例では1年持っていたという話も聞きます。

お母さんは、赤ちゃんが死んでしまってショックなのは間違いありません。

ただし、ヒトの「感情」とはやはり別の物。

彼女が赤ちゃんを持つ姿は「子が忘れられない」「子の死を受け入れられない」という、ヒトが想像する「母の情」ではないでしょう。

ヒトの「感情」を重ね過ぎてしまうと、サルのお母さんの姿に期待し、「長く我が子を持つ程愛情が深い」とすら錯覚してしまいます。

そうすると、赤ちゃんを持つ期間が短いと「薄情」とすら捉えてしまう事もあります。

子を失った悲しさは、死んだ後も我が子を手放さない時間の長さではないと思うのです。

死んだ赤ちゃんはどうなるか。

お母さんは、だんだん死んだ赤ちゃんを手放すことが増え、エサを探している時などにどこかに置いた拍子に、置き忘れてしまいます。

見失ったその日は、しばらく探そうとするものの、次の日くらいには忘れてしまいます。

地獄谷のサルたちの出産は、4月〜6月。そして、恋の季節・発情期は10月〜12月です。

通常、出産した母親たちは、その年の恋の季節はお休みして、次の年の10月〜12月に発情します。

大体、2年に一度のサイクルで発情・出産をしていくのです。

赤ちゃんが死んでしまったお母さんたちは、出産した年も発情して次の年に出産することがあります。

子を残し、自分達の遺伝子を残していく事を本能的に続けていくのです。

「死んだ子の事を忘れる」というのも、彼らにとって重要なのです。

忘れることは「薄情」ではありません。





植物こらむ
第164回

街中でもよく見かけるカラスはおおよそ「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」のどちらかです。身近にいるけれどよく知らない、カラスについてご紹介します。

ハシブトガラス
ハシブトガラス2



ハシブトガラス
カラス科

全鳥:約57cm
留鳥または漂鳥
時期:通年
産卵期:4月ごろ


都心部で見かける、いわゆる「カラス」はハシブトガラスを指すと言われています。
名前の由来は、ハシボソガラスと比べて嘴が太いことから。

特徴は
・横から見た時、額が出ている
・嘴が大きく湾曲している
・ハシボソに比べ、若干体が大きい
・地上ではウォーキングとホッピングの両方で歩行する
・雑食だが、肉を好む
・鳴き声は「カーカー、アーアー」
・お街にいるカラスはだいたいハシブト


対してハシボソガラスの特徴は、
・横から見た時、嘴から額はなだらか
・嘴が湾曲しておらず、まっすぐ
・地上ではウォーキングのように歩く
・雑食だが、植物や昆虫食を好む
・頭を大きく上下させながら「ガーガー」と鳴く
・田舎や山にいるカラスはだいたいハシボソ


ただし、ハシボソガラスであっても、羽づくろいの際に羽毛を膨らませていることがあり額が突き出ているように見えたり、ハシブトガラスであっても緊張時には額の羽毛を寝かせていることがあるので、色んな特徴を知っておくことが判別のコツです。


カラスと言うと、ゴミを荒らす・人を襲う・汚い・不吉の象徴というような「負」のイメージが強い野鳥ですが、高い知能を持つことでも知られています。人間の4歳児程度の知能があるとされており、人や仲間(カラス)の顔を見分けることが出来たり、1度覚えたことは約12ヶ月ほど覚えていられるなど、秀でた能力を持つことが伺えます。


どこにでもいるからこそ、「カラス」と一緒くたにしてしまいがちだが、興味を持って「これは何カラスかな?」と観察することで、「ただの黒い鳥」から「ハシブトガラス」へ理解が深まるかと思います。ぜひ観察してみてくださいね。