6月6日(木)くもり

最低気温10℃最高気温21℃
サルたち来苑時間10:15

最近のサルたち公苑滞在状況
1日(土)12:00〜17:00
2日(日)9:50〜17:00
3日(月)9:00〜17:00
4日(火)9:20〜17:00
5日(水)10:10〜17:00

【6/1〜6/4までのサルたちの様子】
標高の高いところでも、新芽は育ち、ほとんどが若葉へと変化しました。

新芽、若葉のころはサルたちも懸命にそれを食しますが、葉が成長して硬くなってくると好んで食べる物ではなくなっていきます。

山の中では、若葉で柔らかい葉と成長して硬くなってしまった葉と混在している状況なのでしょう。

サルたちは遠いところへ行ったり、近いところで過ごしたり…と、行動範囲が定まらない雰囲気です。

もう、そろそろ新芽・若葉・若草の旬は終わり、これからサクラの実の旬です。

駐車場の辺りではサクラの実が道端に落ちているのを見かけますが、実が小さいうちに落ちてしまっていてとても「食べる」というレベルの物ではありませんでした。

雨不足(それでいて短時間に雨量の多い激しい雨)だったり、異常な暑さが続いたりで、ここ数年は山で見かけるサクランボの実りは良くありません。

今年はどうなるのでしょうか。

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「自己認識」
ギリシャ神話に登場する少年ナルシスはとても美しい少年。

彼がある時水面を覗こむと、なんと美しい少年がいた。

それはもちろん水面に映ったナルシス自身なのだが、ナルシスくんは見た事もない美しい少年に一目で恋をしてしまった。

そして、ナルシスくんはその水面から離れられなくなってしまい、そのまま痩せ細って死んでしまったとも、水面の自分にくちづけをしようとして水の中に落ちてしまって命を落としたとも言われている。

いわゆるナルシストの元となったお話。

現代人の私は、そんな話を聞くと「え?水面に映った自分を自分と気付かないことある?」と思ってしまうが、そこは神話。

まあ大抵は、私たち人間は水面や鏡に映った自分を「自分だ」と認識できる。

仮に、大人になるまで鏡という物を知らず、水面を見た事もないというような生活をしていて、大人になって突然に鏡や水面を見て自分が映ったなら流石に「これはなんだ?」と不思議に思うかもしれないけれど、ある程度鏡や水面に映った世界を見ていれば、「なるほど。向こうの世界はこちらの世界の映し返しだ。すると、この人は自分ではないか」と理解することはできるのではないでしょうか。

鏡に映った世界を、こちら側の世界の映し返しだと理解し、鏡の中の人物が自己だと認識できる。

人間にとっては、それほど難しいことではありません。

では、ニホンザルではどうでしょう。

鏡を使った自己認識テストがある。

数日間ほど鏡に慣れされた後、匂い等の視覚情報以外のヒントにならない染料をおでこにつける。

自分の視覚からでは見えないおでこのマークは、鏡を見て「鏡の中の人物が自分である」と認識できたなら「おでこに何かついている」とおでこのマークに何かしらのアクションがある…といった方法で自己認識についてのテストをする実験。

この実験テストでは、霊長類の中でチンパンジーは「おでこについたマークを触る・擦る」といった行動を行い「鏡の中の相手を自己認識できている」という結果になったようです。

残念ながら、こういったテストの中でニホンザルは自己認識はできていないのではないかと言われている。

ただし、訓練をすると「鏡に映った自分の頭上にある物を掴む」という事ができ、鏡の中の世界は自分側の世界の映し返しなのだと理解できる事があるようだ。

鏡を使ったミラーテストでの自己認識は、その研究方法・結果に否定的な意見もあり、これを以て自己認識ができているという確実性はなく、あくまで「自己認識ができているのではないか?」というヒントの一例に過ぎません。

また、鳥類や魚類でもミラーテストに成功しているし、逆にゴリラでもミラーテストは失敗しているので、知能が高いからミラーテストで自己認識が可能という訳ではないようです。

公苑では、温泉を覗き込むサルたちを時折見かけ、自分の顔を見ているのかしら?サルたちは映っている自分を自分と分かっているのかしら?と、疑問に思われる方もいらっしゃるので、今日はこんな話をいたしました。