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『実践ロハス生活!〜これであなたも医者いらず〜』(ID:0000164378)
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2008年09月27日

【鼻水に関する話題〜お便りコーナー】

 今回はたくさんのメールのご意見をいただきました。その中からご紹介してみます。

 先週、老人に運動意欲が生じて水泳をしている方が少なくないけれど、体液の損失が少なくないので、それに見合った休息を取ることが必要である、とお話しました。

 ●これに対してIさんより
 「身体を鍛えて、より健康をと望まれるのでしょうが、休息とのバランスなど目に見えない部分への気遣いが多いに不足しているように思えます。」というご意見をいただきました。

 見えない部分。これは西洋医学の最も苦手とするところです。私も漢方薬を使うようになって見えるようになったことがたくさんありました。Iさんも治療家でいらっしゃるので、それがとても気になったのでしょうね。体の状態をモニターしながら運動するのが理想かもしれません。Iさん、ありがとうございました。

 ●Yさんはお子さんの副鼻腔炎について、薬以外に何か対応を考えたいということでした。

 一般的ではないですし、私も普段は抗生物質を使うのですがー。

 副鼻腔の位置づけは、中医学では水がめぐり、体の熱で蒸発していく、といったところです。水の過剰と不足、熱の過剰と不足について、それぞれ考えねばなりません。

 水に関する異常であれば、消化器の不調、水の飲み過ぎ、逆に極度の過労で水が足りないということもあり得るでしょう。先週も書きましたが、運動のし過ぎもこの中に入ります。過労や運動し過ぎは、体表の水を維持する力がなくなってしまった状態ですね。睡眠不足は潤いが足りなくなり、体表は水不足になります。

 熱に関してはどうでしょう?
 カロリー過剰や飲酒は熱量が多くなりすぎる傾向が出ます。ストレスも大きな熱量の過剰を招きます。胃腸の吸収が弱い方、生来体が弱いとか、冷えが強い方の場合には熱量不足になります。

 相対的に熱が過剰(水が不足)だと膿のような鼻水、熱が不足(水が過剰)だと水のような鼻水が出るのです。

 Yさんはお子さんがどのような体質なのか、よくお考えになり、対応を考えた方が良さそうです。

 ご意見ご感想がございましたらlohas@jjclinic.jpまで!




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2008年09月20日

【耳鼻科医らしく副鼻腔炎の話〜運動し過ぎの問題】

 私は耳鼻科医ですので、鼻水が止まらないという患者さんが来るわけです。

 だいたい、風邪であり、アレルギーであり、あとは副鼻腔炎なわけです。気になるのは、患者さんがすぐに「アレルギーですか??」と聞いてくることです。私からみると医師もすぐに「アレルギーですね」と断定するのも少し気にかかります。

 高齢者の話にしぼりますよ。いや、高齢者でないのにそういう人が多いのも少し気にはなっていますけれど・・・。

 体内の水は重力で下へ下へと集まりますが、生命の熱エネルギーでこの水を体の上にくみ上げていき、体内の水を均等に分散させているわけです。高齢者はこのエネルギーが不足してきますので、どうしても水が下半身に集まりやすく、足が冷え、トイレが近くなり、顔がほてるのです。

 プールでがんがん泳いでいるという初老(失礼!)がいらっしゃいました。最近は、高齢者も相当数の方がプールでかなり泳がれているようですね。毎日のように泳がれている方も少なくないのです。

 しかし水泳は運動としては激しいですから、体液の損失は少なくありません。その分、十分な休息を取るのであれば理想的なのですが、現実には泳いでいる方たちは筋骨隆々で健康に自信があり、休息も少なくなりがちです。

 すると、筋力アップで熱が生じているのに、体液が失われてその熱を冷ますことができないことになります。そうすると特に首からに熱がこもることになって、熱の逃げ道として鼻水が濃く出てくることになるのです。

 鼻水で熱を体外に逃がしている、という考え方は一般的ではありませんが、私が観察する限り、高齢者の鼻水のかなりの部分がこの鼻水だと思います。

 普通にしていても、のぼせたり、ほてったりする高齢者がいらっしゃるわけですが、過度な運動はそれを助長してしまう結果になります。休息とのバランスを取りながら運動をするようにしましょう。

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2008年09月14日

【漢方薬の勉強を始めたい方へ】

 漢方薬を勉強するのに何か良い本はないですか?ということをよく聞かれます。では漢方薬の勉強で何を知るのが早道なのでしょうか?それはそれぞれの生薬の働きを知ることだと思います。

 漢方薬は生薬の組み合わせからできています。例えばご存知「葛根湯」ですが、これは7つの生薬の組み合わせです。「桂枝(けいし)」「芍薬(しゃくやく)」「生姜(しょうきょう)」「大棗(たいそう)」「甘草(かんぞう)」「葛根(かっこん)」「麻黄(まおう)」の7つです。

 生姜はショウガ、大棗はナツメ、甘草は甘味料の原料ですが、いずれも胃腸障害の予防とか諸薬調和のための生薬です。葛根湯を特徴付けるのは麻黄、葛根、桂枝、芍薬ということになります。

 諸薬調和の三生薬と桂枝+芍薬で「桂枝湯」という風邪の初期に使う漢方薬になります。桂枝は発汗作用があり解熱を助けますし、芍薬は温性生薬ばかりにならないように、少し熱を冷ます傾向をもってバランスを取りつつ、首の凝りに有効なのです。

 風邪の初期に桂枝湯で十分!・・とは言えないので葛根湯があると言えます。桂枝湯に麻黄を加えた理由は発汗を増強するためであり、葛根(字の通り、クズの根です)で風邪の首肩の凝りを強く除きます。

 ですから風邪の初期に関して、もう既に発汗している状態であれば桂枝湯で十分と言えますし、首肩の凝りが強いときには桂枝湯では不十分なので葛根湯を選択します。胃腸に優しいのは麻黄の入っていない桂枝湯ですので、胃腸障害があれば、葛根湯はキビシイかもしれませんね。

 生薬それぞれが、温めるのか冷やすのか、体のどこに効きやすいか、潤す性質か乾かす性質か、「氣」の流れが上向き(昇性といいます)か下向き(降性)か、などが分かると良いでしょう。

 以上のレベルで理解するために、初学者向けの本として私がおススメしているのは、以下の2冊です。

 『薬膳素材事典
 それぞれの生薬の性質を知り、料理から勉強してみたい人向け。漢方薬(生
 薬の組み合わせ)についての記述はないので、それは別に勉強することになり
 ます。

 『漢方臨床ハンドブック
 基本的な漢方薬を生薬構成から性質を考察している本。もらった漢方薬の詳
 細を調べてみたい人向け。総論が素晴らしい。医師向けではありますが、一
 般の方でも何とか読み解けます。



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2008年09月07日

【ストレスに対応する生薬〜「釣藤鈎」「天麻」「柴胡」】

 私の大好きな漢方薬の講演に行ってきました。そこではいろいろな漢方薬の処方解説をして下さいます。今回は私には思い出深い処方である、七物降下湯の話をします。

 この処方ですが「しちもつこうかとう」と読みます。「虚弱な高血圧の人に使用する」とあります。そんな人がいるのかな?と正直思います。・・・と思って別の本を見たら、最低血圧の高い人、とありました。少し普通の高血圧治療とは異なるようです。

 生薬の組み合わせ上、血が不足している人に使われないとおかしい処方ですし、ストレスによる障害に効果的である釣藤鈎(ちょうとうこう)という生薬が含まれているのが特徴です。

 つまり、ストレスがあるのに、血が不足していて、そのストレスのエネルギーが抑えられず、いろんな症状が一気に出てしまう、つまり「肝陽化風」の状態の人に使うのが良いと私は考えたのでした。

 私が初めてこの処方を使用した患者さんは、実は低血圧の患者さんでしたが、思い切って処方してみたところ(結構勇気が要りました)劇的に効果が出ました。やはり生薬をひとつひとつ考察して漢方薬を使うことが重要なのだと改めて感じたものです。

 「肝陽化風」ストレスによる症状の抑えが効かず、急な症状が出るということですが、最近こういう患者さんが増加していると思います。

 ストレスに対応する生薬としては「釣藤鈎」「天麻」「柴胡」が挙げられます。私の処方する漢方薬にもこの3つの生薬はよく出てきます。ストレス社会の影響なのかしら・・。

 あと、この処方は日本で使われている処方の中で最も新しく、日本で60年前に作られた処方とのことです。ところが、中国では既にその情報と使用経験を元に、ひとつ生薬を加えて「八物降下湯」という処方が既に一般的になっていると聞きました。中国はそういうところが柔軟ですごいです。



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