2005年11月08日

5企業買収(M&A)(7)

 今年の夏は猛暑です。世間はお盆休みの最中ですが、個人事業者の私には休んでいる暇もありません。

本日は、買収監査2日目です。

(現在は、「デューデリジェンス」といわれますが、当時はそのような言葉は使われていませんでした。)

 製品別の売上の推移と粗利を調べていると、法務監査のほうで蓮谷社長と担当弁護士が口論になっています。

蓮谷社長「そんな大事な契約書は、見せることはできないよ。」

弁護士「しかし、法定監査をする上では欠かせない書類です。開示していただけないでしょうか?
ライズ社さまからのご依頼ですし・・。」

蓮谷社長「ライズ社、ライズ社って、まだ親会社になると決まった訳じゃないじゃないですか。今の段階で、いきなり重要機密書類を出せて言われても、出せんよ!」

弁護士「もしご提出いただけない場合は、蓮谷社長が開示を拒まれたので調査することができなかった、と報告させていただくことになります。」

蓮谷社長「役員会で検討させてもらうよ。」

雰囲気から察すると、現社長はライズ社に買収されることは本意ではないようです。

現社長の協力は得られそうにありません。

儲かっていないし御高齢のようですから、場合によっては退任するつもりかもしれません。

こんな会社、私なら買わないな〜。

(このブログは毎週、火曜日と木曜日に更新予定です。)

この記事へのトラックバックURL