●第61号 常連客が思うこと

 私が時々利用するカフェでは、「テイクアウトで〜コーヒーを」と注文す
ると、カップをそのまま袋に入れないで渡すか、袋はどうしますか?お砂糖
は?と聞かれます。そのつど「袋に入れて下さい、お砂糖はいりません」と
答えているのですが。良く考えてみると、そのお店は数カ月も前から週に2
〜3回同じオーダーで利用しており、しかも店員さんも大体同じメンバーが
ローテーションで替わっているので、そろそろ私の顔は覚えていてくれると
は思うのですが、毎回同じ事を聞かれるのは、それがマニュアルなのかも知
れませんが、正直言って少し面倒な気がしています。

 もし、近くに別のカフェができ、そこがもっと顧客にあわせた接客を心掛
けてくれるお店だとしたら、私は間違いなくそちらに行くでしょう。

 対照的なお話で、私には多い時で月に1〜2回利用している日帰り温泉が
あります。しばらく忙しくて行けなくて、先日数ヶ月振りにそこを利用した
時の事です。いつも館内で利用するレストランの接客係の人が、私達が入る
なり、「あーお久し振りですね、お子さんも大きくなられましたね。今日は
川沿いのお席は空いてますよ」といって、とってもすばらしい笑顔で迎えて
くれました。

 こんなふうに迎えてくれたら決して悪い気はしませんよね。だから私はこ
の施設が好きで何度も利用をしているのですが、もちろん館内全体の至る所
にその姿勢が溢れている施設です。

 前述したカフェとは業態が違うと言われるかも知れませんが、お客さまを
迎えると言う事ではどちらも同じでは無いでしょうか?どんなにオシャレな
お店でも、たくさんの設備が整っている施設でも、それを運営するのは人で
あり、大切なのは「お客さまに心地よく利用してもらうにはどうしたら良い
か」を考える姿勢ではないでしょうか。

 ちなみに、日帰り温泉とは箱根の「天山」です。皆様も機会があれば、ぜ
ひ一度利用してみて下さい。  (中村 彰)